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発振回路
あるところに白い猫と黒い猫がいた
白い猫は「ニャー」と鳴いた。
黒い猫は「ミャーオ」と鳴いた。
これが全ての始まりだった。
白い猫は黒い猫に言った
猫は「ニャー」ちしか鳴かないと。
黒い猫は白い猫に言った
「ミャーオ」以外の鳴き方は猫ではないと。
お互いに自分の鳴き方を相手に求めたが
いずれの猫も自らの主張を譲ることがなかった。
白い猫は別の白い猫を連れてきて
白同士で「ニャー」と同時に鳴いた。
黒い猫も別の黒い猫を連れてきて
黒同士で「ミャーオ」と同時に鳴いた。
お互いに自分達の鳴き方を相手に求めたが
いずれ側の猫も自分達の主張を譲ることがなかった。