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わたしの好きな人

作者: SHIMA

わたしとあの人の不思議?な日常の話。


拙い文章ではありますが是非読んでみてください。

あの人はわたしのことが好きだ。いつも美味しいものをごちそうしてくれるし、わたしが拗ねていても怒らずいつも優しくしてくれる。

だからわたしも居心地がよくて、一緒に暮らすようになってからもう三年くらいたつけれど、あの人のことを嫌いだなんて一度も思ったことはない。

ただ、わたしはあの人のことをあまりよく知らないのかもしれない。知っていることといえば朝はパン派なことや疲れて帰った時にはお肉を食べたがること、休みの日はお昼過ぎくらいまで寝ていること、わたしがくっついて寝てあげないと寂しがることとかそんなことばかりで、外でどんな風なのかなんてものはまったくわからない。

まぁわたしのこともあの人は知らないのだからお互い様なのだけど、わたしがあの人のことをよく知らないというのがなにか気に入らないから少し見てみようかと思う。

朝、いつも通りに目を覚ましご飯を食べていそいそと着替える。あまりかわいくない上下真っ黒のきっちりした服を着て今日も家を出る。今日はこっそりあとをつけてみようかと思っていたのに、何だお前も一緒に行きたいのかだなんて言ってくる。

そんなわけないだろうと呆れた目でジッと睨んでやったら笑いながら睨むなよなどと言いながらまた撫でてくる。

いつも隙あらば撫でてくるのは一体なぜなのだろうか。

ともかく出発して少しするとひょこっと顔を出してくるやつがいた。どういう関係なのかはわからないけれど、あの人もなんだかにこにこしてて嬉しそうだ。たぶんあの人はわたしのことを一番好きだろうと思っているけど、何故か少しもやもやしてイライラしてきた。今日はくっついて寝てやらないと密かに心に誓った。

また少し歩いていると今度は知った顔がわたしの前に現れた。

あら今日も素敵ねーとかなんとか言ってくる。この人は凄くしつこく話しかけてくるしなかなか解放してくれないから嫌いなんだ。つかまってる間にあの人も見失ってしまった。

仕方がないからとりあえず家に帰ってまたあの人が帰ってきそうな時間になったらこの辺りで待っててみるかと思い、しつこく話しかけてくる近所の厄介者を背に家に帰った。

家に帰ってしばらく寝ていると、さっき見たあの人の顔が浮かんでくる。あんな楽しそうな顔を自分以外にも見せてるだなんて思ったこともなかった。わたしが何をしても許してくれていつもにこにこしていてなんでも話してくれるあの人。でも他のところでも同じようにニコニコしていた。

わたしはあの人以外にも優しくしてくれる人はたくさんいるしそういう人たちに愛嬌をふりまくのが仕事だと思っている。ただあの人がわたし以外にもそういう態度をとるのはなんだか嫌だ。

あぁ、これが嫉妬というやつなのかとぼんやり考えていると日が暮れてきていた。これはいけないあの人が帰ってきてしまう。

外に出てぷらぷらしていると遠くからあの人が歩いてきた。こちらに気づいたようで笑顔で軽く手を降っている。

なんだ、迎えに来てくれたのかなんて言ってわたしの頭を撫でてきた。いつもはまたかとしか思わないのに何故か今日はとても嬉しい。

一緒に帰りながらわたしが色々話すとあの人はうんうんと言ってにこにこしている。まったく、わたしが嫉妬しているのに気づいているのか。

ちょっとやっぱり胸の辺りがきゅーっとしまるからあの人のいいところを考えてみた。

わたしのことを撫でてくれるときにしゃがんでくれるところや、わたしにいつもご飯をくれるところ、じっとわたしの目を見て褒めてくれるところ、いつもわたしのことを一番に考えてくれるところ、あの人が笑うとわたしも嬉しい。あの人がなんだか落ち込んでいるとなんだかわたしも元気がでない。

あの人がわたしのことを大好きなように、わたしもあの人のことを好きなんだと思う。

だけどなんだか悔しいからそれは絶対に言うことはない。

おうちに帰ってからも少し拗ねていたらあの人はごめんごめんと笑いながら布団に手招きしてくる。

今日も結局はこうなるのか、仕方がないから一緒に寝てあげよう。

明日もきっとあの人はわたしのことが大好きで、わたしもあの人の側にいる。お腹の上で丸まるわたしを優しく撫でるあの人がわたしの好きな人だ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。どうだったでしょうか。

わたしとあの人はきっとこれからも幸せに暮らすでしょう。

感想、批判、誤字などありましたら是非お願いします。

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