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鳥居をくぐったら、森の主になりました  作者: 千羽鶴
第五章 魔法国編
85/114

85 卵焼きとチモ茶は拷門です


五十鈴とユリは目の前の光景を静かに見ていた……はっきり言って巻き込まれたくない


「さて、ユリさんも起きたことですし」


「そうだな、黒桜」


「「で、(うち)の大事な主を拐った落とし前をつけてもらおうか」」


目の前に正座されられるリーナ達、ダラダラと冷や汗が流れている。

冷や汗で水溜まりって出来るんですね、驚きです


「狼族と鬼神に取り囲まれるなんて貴重な体験、俺はしたくねぇな……

それにしても、マスターすっげー愛されてんな。

俺も愛してるぜ」


「やだイケメン……って、いやいや愛を囁かなくていいですからって、待ってください!それはヤバイですから!!」


黒桜達が取り出したものを見て慌てて止めにはいる


「止めないでください主様!」


「主が目の前でいなくなり私達がどれ程悲しんだか知っていますか!!」


「獣人達が獣の本性を滲み出し、アイリーン達は神が居なくなったと発狂し、ロロとスノウは引きこもりました」


「主様がお止めしたので結界については許しましょう。

けれど、この方々には罰を受けていただかないと……っと言うことで」


「「鬼神族、狼族、共に玉子焼(ダークマター)きを手に取れ!!

一人につき三個は叩き込むんだ!! 飲み込まない場合はチモ茶で流し込め!

慈悲など捨てろ、主を目の前で拐われた悲しさを今晴らすときだ!」」


「「「おおおおおおおお!!!!」」」



「えげつないっ! 玉子焼(ダークマター)きとチモ茶は慈悲がなさすぎる!」



その日、魔法国に屍が次々に量産された



ーーーーーーー




「せいや!」


グシャリ


街に落ちてる瓦礫の解体作業中である


「拳一発で大きな瓦礫が砂になるなんて、マスターすげぇ」


「この瓦礫の原因は爆発魔のせいですけどね」


「何のことだかわからぬのぉ」


あなただよっ!


「鬼神族と狼族が来てくれて助かりました」


「瓦礫の片付け大変ですしね、リーナの本質で主殿は新しくなったけれど、家が直らないのは辛いですね」


「魔法人形騎士と触手による被害もあって大変ですけど、街の皆はどこか楽しげなんです」


せっせと瓦礫を片付けたり家の補強をしたり動きまわる皆は確かに楽しそうだ


「空がこんなに広くて綺麗だなんてはじめて知りました」


「大地もこの世界も広くて綺麗ですよ」


リーナと一緒に空を見上げる、綺麗な青空だ。そう思いながら見上げていると朔と琥珀が駆け寄ってきた



「五十鈴様、準備ができました」


「早く食べましょう」


「そんなに楽しみなんですか?」


二人ともうきうきしている、そんなにお腹が空いていたのだろうか?


「「主様が居るのです、嬉しくもなります!」」


笑顔がとろけている、花が飛んでるように見えるのは気のせいか?


「マジで愛されてるなマスター」


「ヤンデレないか心配になってきました……」


「ヤンデレが何だかわかんねーけど、俺もマスターが突然居なくなったら困るな……何処かに隠さないといけなくなっちまう」


いい笑顔でそう言うユリが一番怖いと思いました。



「「あ! (すず)お姉ちゃん!」」


「ステラにアミル、どうですか? 」


「焼けてるよ! 火花お姉ちゃんと」


「雪音お姉ちゃんがもうそろそろだと思うって言ってた」


目の前にあるのは加熱した小石の山、リーナが不思議そうに首を傾げている


「五十鈴さん、何を作ってるんですか?」


「石焼きカボーラですよ。カボーラを熱した小石の中に埋めて、間接加熱によって焼いたものです。

小さいサイズのカボーラも多くあったのでフォンデュ用のフォークに刺して焼いてみました」


そう言って五十鈴は小石の隙間に刺さっているフォークを引っこ抜く


「見た目はカボチャで色もパステル、まったく芋には見えませんね。

皮を剥いてっと……ほら、ステラにアミル食べてみてください。

熱いですから気を付けるんですよ?」


ふーふーしながら二人に差し出すとパクリと口に含む二人


「「うまぁー!」」


ほっぺたに手を添え瞳を輝かせる


「それは良かったです……で、皆は何してるんですか?」


鬼神と狼族が皆してカボーラを差し出している。


「主よ、私は熱いものが苦手です。冷ましてください」


「俺は犬舌ですので」


「「主様! 女の子は繊細なんですよ!」」


黒桜よ、君は熱々の味噌汁を毎日飲んでますよね?

銀月、犬舌ってなんだ

火花に雪音、触手と無双していたのに繊細と言うんですね……


「子供と女の子の特権にしましょう」


「「「きゃー!! 主様っ」」」


色めき立つ女性陣と絶望に染まる男性陣


「五十鈴さん、僕はダメですか?」


可愛らしくお願いしてくるリーナ。


「見た目合格っ!!」


「そりゃひでーよ、マスター」


リーナの性別はリーナだ。


「フォンデュフォークに色のついたテープを貼ってありますからね。

オレンジがほくほく系で緑がねっとり系の焼きカボーラです。

紫いもならぬ、ピンクカボーラはピンクのテープですから、好きなのを食べてくださいね

飲み物はミルかお茶かチャート、あと青カボジュースも作ってみました。それとチモ茶もありますよ」


チモ茶と聞いて何人かが震え出す。恐怖を植え付けたようだ



ーーーーーーーー



国を覆っていた膜も無くなり、外との繋がりができる

まったく外と繋がりがなかったのでリーナが同盟を申し込んできた。

不安ですと全面に出しながら


断る理由もないので同盟の申し込みを受入れ、桜国と魔法国の繋りが出来た


「五十鈴さんが居るので無事に戻れるはずです。

魔法国と同盟も組みましたから国の門で繋がりができました。

桜国を思い浮かべれば桜国の門の前に行けるはずです。

逆に桜国の入り口から魔法国を思い浮かべれば魔法国にこれます」


便利だ、ワープゲートが繋がったみたいな感じだろうか?


「帰り方は解ったし、皆心配してるだろうから帰りたいんだけれど……離してくださいリーナさん、顔がすっごくブサイクですよ」


鼻からも目からも水がボタボタと、花粉症ですか?


「ざびじいでずぅううう」


「数日しか一緒にいなかったのにめちゃくちゃなつかれてて困りました、そして力が強い」


抱きついてきたのはいいが、私の骨がミシミシ鳴ってる。

アリッサさん、何を構えてるんですか?


「飲みませんからね、虹色の液体を飲ませようとしないでください! アンガスさんも手伝わないっ」


「リーナのためだ、飲んでくれっ」


「大丈夫よ、ただの惚れ薬だもの。ちょっと飲んでリーナに惚れれば解決よ!」


「全く解決してませんよ! むしろ大惨事ですから……って、あなた達も惚れ薬を買おうとしない! お金を出さない、誰に飲ませる気ですか? 私ですか、私ですね!」


副官二人に、副官補佐二人、妹組二人、全員が懐からお金をアリッサに差し出している

誰も信用できねぇ


《く、私も買えれば……》


「アホしかいない……リーナ、いつでも来れるんですから離してください」


「うぅ、食の神が帰ってしまう……」


「最終的に食べ物ですか……配達係も来るでしょうし、桜国にも来れるんですから大丈夫ですよ。ほらほらかわいい顔が台無しですよ」


ハンカチで顔を拭いていく


「男なのに可愛いとか言われたくないですっ なんで五十鈴さんの方が男らしい感じなんですかっ」


リーナが頬を膨らませながらそう言って来ると同時に、五十鈴の足にドンっと衝撃が来る


「おっと……ステラにアミルどうしました?」


「「鈴姉(すずねぇ)、僕(私)たちもしっかり連れていってね!」」


よいしょっと、二人を抱き上げる五十鈴。

孤児だった二人を五十鈴は引き取ることにしたのだ、子持ちである


「桜国は楽しいですよ、可愛い動物さんも居ますからね」


「五十鈴さんの母性が強すぎるっ 尊い」


リーナが子供二人を抱き上げる五十鈴を見て目が溶けた。

そんなリーナを無視して周りに目を向けると、友情を育んでいる子達がいる


「ソラ、君は立派な騎士だね」


「○」


「僕はこの魔法国を守る(つるぎ)となるよ、ソラは五十鈴様を護る立派な剣だ。負けてられないな」


なんか無駄にキラキラしたエフェクトが見える……でもそろそろ帰らないと


「リーナさん、そろそろほんとに帰ります」


「うっ、はい……」


「いつでも会いに来ていいですから、それでは」


入り口に皆で並ぶ、ユリにステラにアミル。また桜国に家族が増えた



「さぁ、帰りましょう。私達の家に」





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