表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鳥居をくぐったら、森の主になりました  作者: 千羽鶴
第五章 魔法国編
78/114

78 ゾンビ達は美食に群がる

やはりご飯担当は私になるらしい。

ドーナツを食べさせたのは間違いかもしれない……皆して真剣な顔で、けれどよだれを垂らしながらご飯を作ってくれとお願いされた


しかたがないと作ろうとしたのだけれど


「どんな食生活ですか……」


「色がヤバイだろ、目がチカチカする」


五十鈴とユリの目の前に大量にあるパステルカラーの見た目カボチャの食材

淡い色で可愛いけれど、食材としては使いたくない色である


ユリは五十鈴の魔力で動いたからか、感覚は五十鈴と近くなっているようで、食材を見る目が全く一緒だ


「大きさは様々ですね……」


色別で味とか違うのだろうか、このカボチャもどき

一つ一つ見ていると、ユリが震える指でなにかを指差した


「マスター、これとかヤバイだろ」


「おおぅ……たしかにヤバイですね、蛍光色はアカン」


ユリが指差したのは蛍光ピンクの見た目マカロニと白いマカロニ、小麦粉を温湯で固く練る物のはずなのに有るってことは実るのか?マカロニが実っちゃうのか?

細いパスタみたいなのも色がカラフル、めちゃくちゃ細い色鉛筆を見てる気分


「リーナ、この国の主食って何なんですか?」


「パスメルですよ、この細いやつ。これに自分好みの味を絡めて食べてます」


色鉛筆なパスタかぁ……食欲がなくなるやつですね


「絡めるって言っても何を?」


「そこにあるカボーラです、色によって全部味が違うので色んな味を楽しめますよ」


やっぱりこのカボチャもどきか、桜国にはカボチャがないのだけれど

カボチャ味はあるだろうか……


「とりあえず鑑定してきましょう」



鑑定結果


「さつまいも味に、カボチャ味。驚いたのは白いマカロニの正体がホワイトソースだったことです」


いも系オンリー、しかも安納芋、紫いもなど種類が豊富だ。

白マカロニは溶かすとホワイトソースになる。

コンソメキューブみたいなものだ

蛍光ピンクマカロニはリアルにマカロニだった、目に痛い


「紫いもじゃなくてパステルピンクいもですけど、パステルな青色はカボチャ味ですね」


たしかにカボチャパスタとか、さつまいもパスタとかあるから食べ方としては正解ですけど


「カボーラは色で呼びわけてて

僕は青カボパスメルが好きで、カボーラを柔らかくなるまで茹でて、潰して絡めて食べてます

カボーラ、カーロソー、カローはスープにして飲んでるんですよ」


カーロソーは白いマカロニ=ホワイトソース

カローは蛍光ピンクのマカロニだ


「けっこう美味しいもの食べてません?」


私に作らせる理由とは


「五十鈴さん、考えてもみてください……この国は他国との関わりがないんですよ?

国の中にあるものを毎日毎日食べるんです、料理に詳しい人もいません

だから僕達は毎日これを食べてます、毎日毎日毎日」


皆して目が血走ってて怖い、ちょっとずつ近付くのをやめてほしい


「五十鈴さんがくれたドーナツを食べて気付きましたよ、外には沢山の美味しい味があると。

気付いちゃったんです。僕達が毎日カボーラばかり食べているときも、こんなに美味しいものを食べているって」


わらわらと皆に囲まれる、逃げ場がない

ユリと涙目で抱き合う、目が血走ってて怖い


「だからね、五十鈴さん。僕らに美味しいものを作ってください」


ガシリと肩を捕まれた、ミシミシ音が鳴る。痛い、普通に痛い。

見た目美少女なのに力すごい

なにこの人達、食事に飢えてる。ホラー映画みたいになってる

ゾンビに食べられる人ってこんな感じなんだろうね……


このままだと食べられる危険性があるので素直に料理を作ることにしました


魔法国でも料理を作らされる事になったようです




ーーーーーーーー




料理を作らされるようになった日から一夜明けた

晩御飯、朝御飯どちらもしっかり作らされた。

グラタンにクリームパスタ、ピンク色タルトや青カボの煮付け

色がカラフルすぎたが、味は美味しいので大丈夫そうだ



そして今日は街散策と魔法学校に行く。レオンが案内してくれるので迷うことはない

明日は魔法祭があるからか街の中が賑わい人が溢れかえっている

暗い街を照らすのは太陽ではなく魔法のランプだ


「五十鈴様、魔法国を見る前に銅像がある場所を目指しましょう」


結界の発動元の確認、場所は広場だ。人をかき分けて広場

に向かう


街の中心に位置する場所が広場になっているようだ、真ん中に立派な銅像が二つ立っているのが見えた


「どちらも女性の銅像ですか? 聖母マリアみたいですね」


綺麗な女性の銅像だ、どちらも慈愛に満ちた表情をしている


「右がアイリス様で、左の彼女がリーナさんの母、クレア様ですよ」


「そうなんですか? 銅像になるぐらいの人物って……」


「クレア様は孤児院を作った方なんです。リーナさんを息子に迎えてから孤児院を建て、僕もその孤児院で育ったんですよ」


懐かしいと銅像を見詰めるレオン、彼女はどんな人だったのだろうか

今のところ優しい人って事しかわからないな


「左の方は?」


「初代魔法国主が愛した女性だって言われてます。初代主が作った銅像なんですよ」


「発動元はどっちなんでしょうか?」


「クレア様の方です」


この銅像を壊すって考えると申し訳なくなる。

結界を壊すためとはいえ、この綺麗な銅像をゴリラが破壊するのか……バチが当たりそう



「さて、次は国の中を案内しますね」


そのあとはレオンに連れられ国の案内が始まった。


国の中を歩いていて気付いたのだが、この国は楽器がある。

ピアノもトランペットもフルートも、楽譜があるから楽器もあるだろうとは思っていたけれど


「あの楽器たちも魔法道具なんですか?」


「はい、魔法旋律(マジックメロディー)と言って、音で魔法を響かせて広範囲に魔法が発動できる杖のような物なんです。

使える者が少ないのが問題点ですが、杖や魔法書なんかで発動するよりも圧倒的に範囲が広い

僕の場合はこの剣が杖代わりになっています、僕は火の性質を持っていますから炎の剣として使えるんですよ」


「性質なんてあるんですね、アンガスさん達の持っていた剣も杖代わりってことですか」


「性質は五つにわかれていて、火、水、風、土、光のどれかなんです。

でも、アンガスさんは全ての性質を持っているんですよ、剣術も素晴らしいですし。

魔法学校も首席で卒業して、魔法騎士の指揮官として君臨した方なんですから」


トランクス一枚になった男性とは思えないな。


「幼馴染みのアリッサさんも逸話を残してそうですね」


「アリッサ様は魔法薬の天才ですよ、痺れ薬や痩せ薬なんか作り出したのはアリッサ様ですし。

日々新しい薬を作り出してます、変な薬も多いですが」


痩せ薬なんてめちゃくちゃ売れるやつだ、惚れ薬とか作ってそう……


「楽器も気になりますけど、硝子製の物が多くありますよね。

ランプに瓶に窓ガラス、杖や楽器も硝子で出来てるのとかあるみたいですし」


桜国は硝子もどきを使っている、トーメン石という透明で色味のない石を加工して作ったもので、プラスチックみたいな出来だ。

硝子の材料になりそうなものがなくて困っていた。


「この国の土が硝子になるんですよ。魔法で形作って使うんです」


「土だけ持って帰っても使えませんね、残念です」


「マスター、俺は魔法人形(マジックドール)だから魔法を使うことも出来るはずだぞ

力は弱いだろうけど、硝子ぐらいなら作れるとおもう」


「ほんとですか!」



(うち)の家族はハイスペックばかりだ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ