表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鳥居をくぐったら、森の主になりました  作者: 千羽鶴
第二章 ドワーフ国とエルフ国編
45/114

45 うさぎ?

五十鈴、黒桜、銀月は桜国の周りの魔物をバッタバッタと切り伏せていく。


「流石にキノコが二足歩行してるのは驚きました」


足だけ生えてるキノコは気持ち悪さがハンパないが無事にゲット、けっこう変な魔物が居るが食材として使えそだ。


おっきい蜘蛛みたいな魔物の糸も上質なので色々使えるだろう。

とてつもなく鑑定スキルが役立つ、便利だ


今は三人で手分けして魔物を狩っているのだが、目の前に居るのは魔物だろうか……


そう思いながら五十鈴が見詰めるのは。

ピンクのもふもふ。頭についた長い耳、被り物のような頭


どう見てもウサギの着ぐるみである。

しかも出会い頭にカバディしてるみたいになって、とてつもなく恥ずかしい


「……あの」


『なんだい?』


看板、片手に看板。しかもちゃんと文字が出る、魔法アイテムか?


「いえ、こんな場所で何してるのかなっとおもいまして……」


『君こそ何をしてるんだい? 女性だろう危ないじゃないか』


危険なのは貴方のような気がしますが……


「食材集めに魔物でも狩っていこうかと……」


『そうだったのか……ならこれをあげるよ』


そう言って何処からかどさどさどさーっと、見たことない食材を山のように出しはじめたウサギ


「えっと」


『是非もらってくれ』


よく見てみると、出された食材の中に欲しかった食材らしきものを発見


「トマトじゃないですか!」


『トマトじゃなくて、マートラだよ。甘味と酸味のある食べ物だ』


完璧にトマトだ! 色は鮮やかな蛍光オレンジだが確実にトマト!


あまりの嬉しさに兎に抱き付いてしまったのだが……

その瞬間、ウサギの看板がカラリと地面に落っこちた。


「ありがとうございます! ウサギさん!」


ウサギは抱きつく五十鈴をバッと離れされ、胸を押さえてからすごい早さで走り去っていった。


呆然と見送った五十鈴は、黒桜の声がしたためそちらに意識を向け、ウサギの出した食材をボックスにしまった。


後々、国の入り口にマートラが毎週大量に届けられるようになる




ーーーーーーーーーーーー



ウサギは自分の家に帰り、胸の鼓動と闘っていた


そんなウサギに近寄ってくる一人の男性


「なにやってるんですか兄さん。それになんですか、その格好」


そう言われたウサギは着ぐるみの頭を取る


「本物めちゃくちゃ可愛いいっ可愛すぎて辛い……」


端整な顔立なのにもったいなすぎる言葉である


「兄さん落ち着いて」


「落ち着けない、黒くサラサラの髪に小さい顔。あんなに細いのに強いとか。

笑顔がとてつもなく可愛くて死ぬかとおもったんだが」


「もう脳みそは死滅してるから大丈夫だとおもうよ、兄さん」


「一目会ってみたいから会いに行って来たんだが、彼女は天使だろうか? いや女神か?」


真面目な顔で言いきった。

艶のある黒い髪はサラリとしていて、耳にはシルバーのピアスが何個か。

瞳は銀色に輝き、目元に黒子。女子が騒ぐであろうルックスである


「兄さん格好良いのに残念すぎるよ。で、なんで会いに行くのにこの格好なの? 着なきゃいけないとはいえ、このデザインはどうかと思うけど」


視界に写すのは脱ぎ捨てられたピンクのウサギ、全身フル装備だ


「いきなり知らない男が声を掛けたら怖いかもしれないだろ?」


「いや、着ぐるみも十分怖いよ。むしろ見方によっては着ぐるみの方が怖いから」


「でも、だ、抱き締められ……」


ぼんっと赤くなる。


「兄さんどんだけ桜国の主さんの事好きなんですか」


「魔王やめてもいいぐらいには」


キリッと言いきる爆弾発言


「兄さん、それはやめてね絶対に。それにしても、魔王って言われて色んな女性の悪魔達に好かれてるのに靡かなかった兄さんがね……」


心底不思議だと兄を見詰める


「最初は興味本意だったんだ……けど、彼女ってまっすぐで自由だろ? 羨ましくて見てたら、いつの間にか惹かれて好きになってた。」


優しく笑う兄を見て、自然と笑みが浮かんだ。

兄は魔王となってずっと一人だった、心が孤独だった。

もしかしたら彼女は兄を救ってくれるかもしれない……


「でも兄さん、彼女の姿を写鏡(しゃきょう)で見るのはストーカーみたいだよ」


弟の言葉にショックを受けた兄。そんな二人のとこに現れたのは黒髪ショートの少女


「兄さんあの人に会ったの!? ずるい!」


「マルラ」


「ねぇ、どんなだった?」


「超絶可愛かった。」


「やっぱり! いーなー 兄さん」


マルラと呼ばれた少女はほんとに残念だったのか拗ねている


「はいはい、兄さんもマルラも落ち着いて。そんなんじゃ示しがつかないよ」


「ラルト兄さんは頭が堅いよ、柔らかくした方がいい」


「そうだな、ラルトはもっと肩の力を抜いて生活した方がいいぞ、このままだと確実に禿げる。」


「禿げないよ、失礼だな。」


そう言い合いながら三人は歩きだす。コツコツと廊下に響く靴の音。


「悪魔達を彼女は受け入れてくれるだろうか……もう時間がない」


そう言う彼は、弟妹二人が悲しそうな顔をしてると気付かないまま歩みを進めた。




ーーーーーーーーーーーーー




五十鈴は今、手紙と睨みあっている。


「また他国からの手紙ですか、開けたくないです」


面倒事だったら嫌だなぁっと考えてしまうのは、どこの国に行っても色々巻き込まれるからだ。


でも開けなければいけない。

ちなみに印章は家の絵だ、普通って感じがするが人間国の印章である


手紙の封を開けて出す、ミラと同じように短い文章だ。



『女性達の意識を変えてくれ』



書いてあるのはただそれだけ。


「しかたない、行くしかありませんね。ソラも連れていくから安心してください」


フードから出たソラは五十鈴の頭の上に乗った。喜んでいるようだ


とりあえず、ロロと世界を見る第一歩目だと思えば面倒事も悪くないかもしれない



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ