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鳥居をくぐったら、森の主になりました  作者: 千羽鶴
第一章 獣人国編
26/114

26 鑑定

ゴリラの休憩所。

五十鈴は今、もふもふに囲まれています。


朝の処刑騒ぎから落着き、街の空気が少し良くなったような気がする……


「ふふっ、遠くから見てた時も可愛かったけど近くで見たらもっと可愛いわぁ。食べちゃいたい」


「駄目よ、五十鈴様は皆の五十鈴様なんですもの」


「小さくて細くて、お肌も白くて髪もサラサラ、ほんと可愛い」


なんで私は女性の獣人達に囲まれているんだろうか……

もふもふだから嫌じゃないけれど。なんだろ、身の危険を感じる……

ホワイトタイガーの美人な女性獣人さん、食べちゃいたいは洒落になりません


「弱肉強食大会では可愛いのに格好いいし」


「女の子には優しくしないとって台詞に痺れたわ」


それっと言って女性の獣人達が色めき立つ

だからあの時キャーキャー言われてたのかっと、納得した五十鈴


困っている五十鈴に気付いた亭主が救いの手を差し伸べる


「五十鈴さん、スナ君が寂しがっていますよ」


スナ君、その名前に瞳が輝く。狐一家の方に目を向けると、シュールなお顔がこちらを向いている


「スナさんかわいい……」


悶えた。あの顔は可愛い、シュールなのに何処か寂しそうなあの瞳。可愛すぎる


女性陣に断りを入れてから移動してぎゅむりとスナさんに抱きつく五十鈴

しっかり抱き締め返してくれるスナさんはイケメンだと思います。

他の兄弟がズルイズルイと言ってて可愛らしい。


「五十鈴はん、弟ばっかりずっこい」


チョンチョンっと五十鈴の羽織を小さく引っ張るコン。

コンは色々吹っ切れたのか、素直になった。


「コンは素直になりましたね」


コンは口をもごもごと動かしたが、五十鈴をしっかりと見ながら口を開く


「わいが信じてついてきたいって初めて思った相手やから。

五十鈴はんには、わいの素直な気持ちをしっかり知ってて欲しいんや。

弟やからって遠慮しぃひん」


そんなコンをみてスナさんが五十鈴をぎゅっとする


「兄ちゃんは毎日五十鈴様と一緒に出掛けてたんだから、駄目だよ」


そう言ってコン以外の家族に囲まれた五十鈴。

コンとスナさんが睨みあっている。好かれたものだ

あと銀月、スナさんを睨むのはやめなさい。抱き付いたのは私が先です


そんな風に三人を見ていると、カランッと扉が開く音が喫茶店に響く


「やぁ、五十鈴君」


入ってきたのはレオパルドとビスの二人。ビスは大きな箱を持っている


「これを渡したくてね」


そう言いビスの持っていた箱を開くと黒い鎧と武器が出てきた。


「その鎧は……」


リドさんが着ていた。


「調べてみたんだが、よくわからなくてね。五十鈴君なら解るかもと持ってきたんだ」


五十鈴ゆっくりと鎧に近付く。

とても固い鎧、黒く光っている


「なんでできてるんでしょうか……」


そう言ってペタリと鎧にさわるとナビが出てくる


《改ざん、横流し、それらの問題を見て探し、解決したため。鑑定スキルを取得しました》


鑑定スキル?


《物の材料などが見れるようになっています。》


ナビの言葉を聞いてから鎧を見ると、文字が現れる


『名称:漆黒の鎧


材料:鳥一族の羽骨、邪石(じゃせき)


羽骨……。だから翼ばかりを取っていったわけですか。


「邪石とはなんでしょうか?」


五十鈴がレオパルドに聞くが解らないと言われた。

調べないとダメと言うわけですか……


「この鎧もらっても良いでしょうか?」


「むしろ貰ってくれると助かる。私達では分からないことが多すぎるだろうし、五十鈴君の手元にあったほうが良いだろう。」


そう言われて五十鈴はすぐさま鎧をボックスにしまう。

目の前で突然消えた鎧に皆は驚いているようだ


「五十鈴君は魔道師かい?」


とてつもなくファンタジックな単語だ。


「魔道師ですか?」


「エルフとはまた違った魔術を使う一族たちだよ。

魔女一族、魔法使い等と呼ばれている一族だ。国が隠されているから見たことはないが」


おお! まるで映画のようだ。魔法学校とかあるんだろうか……動く階段とか、動く蛙のチョコとか。

一度は行ってみたい国である。むしろ組分けをされたい……。


「私は魔道師ではないですよ。それよりレオパルドさん、改ざんとか横流し等をした方達はどうしたんですか?」


五十鈴の言葉に、にこりと笑ったレオパルド


「悪い子達だったから地下牢に一時的にだけだけどしまっちゃった」


ふふっと笑う彼が怖い。しまっちゃう系おじさんの話をしたのは間違いだったかもしれない。


「そ、そうですか」


苦笑しか出ない。

横を見るとビスさんの姿、そう言えばぶん投げたけど大丈夫だっただろうか


「ビスさん、あの時おもいっきりパルドさんに投げてしまって申し訳ありません」


五十鈴が頭を下げると、ビスは慌てて五十鈴の頭をあげる


「謝られることなどされていません!

五十鈴様は私を、そして主を忌まわしき魔神から救ってくださいました。お礼を言いたかったのです。」


ありがとうございます五十鈴様っと言うビス。

瞳がキラキラしている、なんだろう銀月も同じ顔をよくしていたような……犬属性だからか


「君には本当に感謝しているんだ。

五十鈴君、私の頼みを聞いてくれてありがとう。」


若紫の瞳を優しげに細めたレオパルドは言う。


「私が勝手に頼まれたんですから気にしないでください」


「お礼は何がいいかな?」


「お礼なんていりませんよ、コン達は私の国が連れ去りますけどね」


五十鈴の言葉に苦笑するレオパルド


「ほんとに残念だよ、コン君達が五十鈴君の国に行ってしまうなんて」


嬉しいことにコン達は桜国に移住すると言ってくれたのだ。


「本当は亭主も連れていきたいですよ、私は」


そう言って亭主を見詰める五十鈴


「私も同じ気持ちですよ五十鈴さん。

貴女が桜国の主じゃなければ、この獣人国に移住してもらえたのにと。

私の側で一緒に様々な食事やお菓子を作り、お客さんたちを喜ばせることが出来たでしょうに……」


もはや告白なんじゃないだろうか……イケメンだよ、ハシビロコウ先輩


「手紙、必ずだします。」


ガシリ、いつも通りに手を握り合う。


「まだ数日は獣人国にいらっしゃるんですよね?」


「はい、だから居る間はお菓子作りを一緒にしましょう」


「もちろんですよ」



うん、やっぱり亭主との絆はカンストしているようです。

もふもふとは素晴らしい


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