機械式時計使いのマイブーム(メインで使う時計は気分によって変わるもの)
何だかんだと「敵さん」の干渉にもめげずに歩むコレクター道(本当はかなりめげてるけれど)
少ないお小遣いでちまちまと細々と楽しんでるわけですが……たまにはパーッと散財してみたい(コラッ)
さて、気分を取り直して本文へ……
またまた懲りずに時計の話です。
どんなジャンルにでもコレクターというものはいるわけでして、たまたま今の私が国産を中心とした古い機械式時計のコレクターなんですね。
嘗ては車やオーディオにも血道を上げていたものですが、何せ費やす金額が金額なので諦めました。
えぇもう、キレイサッパリと諦めました。
自宅の敷地内に「マイ電柱」はまだありますけど。
いざ自分がオヤジになってみると、今まで思いも掛けなかったことにお金が必要になってくるんです。
家のリフォーム、外壁補修(張替え)、屋根補修、庭木・庭石撤去、外構工事などなど。
もう、ビックリです。
トータルで幾ら使ったんだろ?
恐ろしいです、それでいてこれですべて終了じゃないってところがまた恐ろしいわけで(汗
もう道楽やってる場合じゃないわけです。
世のお父さんは本当に大変なんです、皆さん気遣ってあげて下さい。
しかし、思いきって庭木と庭石撤去してよかったわ。
スッキリしたし、毎年定期的に掛かる費用が無くなったしな。
庭木なんか30本くらいあったし、庭石も人力じゃ動かせん代物がゴロゴロだったし。
老後のこと考えると玄関先まで車でそのまま乗り付けられる方が相当良いわけで。
そう言えば……防草シート敷いて厚く砂利入れてもらったけど、少ししたら雑草が><
で、結構沢山集めてきましたが、上には上がいるものでして……質・量共に私など及びもつかないコレクター道を極めている方々は当然存在しています。
尊敬してますし、羨ましいとも思っています。
ま、私は少ないオヤジのお小遣いの範疇で細々と楽しんでいくしかないわけですが。
興味の無い人(奥様含む)にとっては腕なんぞ2本しかないのに集めて喜ぶ意味が全く理解できないものなんですね。
まともに動く時計が1本あれば事足りると思っているんですよ、敵さんは。
あちらさんのアクセサリー類各種引っくるめたらこちらの時計より多いんじゃないかしら?
で、そんな私も日々最低1本は使うわけですが……
その時々にメインで使う時計が変わります。
多分にその時期の「気分」が影響していると思われますが、そういう事でもないとなかなか色んな時計達の出番もなくなってしまうわけで(汗
少し前まではマイナーなリコーの機械式時計、ダイナミックオートやダイナミックワイドを取っ替え引っ替えしてメインで使っておりました。
どちらも複数本数持ってるので割と頻繁に色々ローテーション。
特にダイナミックオートの45石(今現在3本あります、まだ増えるかも)はお気に入りの逸品で、この頃のリコーは文字盤上にリコーの表記が無いこともあって、どこの製品だか一見しただけではマニア以外にはわからないというもの。
マニアと言っても普通の(普通ではない?)国産オールド時計マニアじゃなくてリコーのオールド時計好きじゃないと判別不能でしょうね(笑
つまりちょっと(いや、かなり)病気の人でないとわからない時計達。
その前はシチズンやラドーの自動巻きや手巻きがメインを張っており、そのまた前がセイコーの自動巻きや手巻きという変遷。
何故だかある程度メーカーを固めて使う癖があるようです。
シチズンあたりでも古い時代の製品は筆記体表記なので病気(?)入ってないとわからないでしょう。
デラックス、ハイライン、エースなんて手巻きの時計や自動巻きのジェットあたりの時計は恐らくどこのものなのか全く見抜けない可能性大。
この筆記体表記の頃のシチズン大好きです。
それに比べてラドーはちょっと古い人にはわかるでしょう。
わかってしまって良いんですけどね。
私がまだ仕事で外回りしていた頃に、年配の取引先の人には目敏く気づく人もいて話のネタになったこともあります。
今どきの若い営業職の人には是非使って欲しいものです。
できれば超硬ケースのダイヤスターやバルボアではなく、時計らしい端正なデザインのホースシリーズを使って欲しい(個人的願望ですが)
ラドーに限らずテクノスあたりでも同様の効果が期待できます。
この2メーカーにウォルサムを加えて俗に「ラ・テ・ウ」と呼んだりします。
単純に古い時計が好きなのでと言ってもいいし、形見の時計ですと言うのも好感を得られる可能性がありますよ。
お若い方々はご存知ないでしょうが、70年代のテレビ番組(バラエティー系)の景品として一世を風靡したものです。
当時ラドーは酒田時計貿易、テクノスは平和堂貿易が輸入元で、その頃は舶来高級時計の代名詞的存在でした。
そう、その頃は輸入品ではなく舶来品と呼んでいました。
「スイスの高級腕時計、テクノス(またはラドー)をペアで」のフレーズが耳に残っている人は沢山いることでしょう。
今でも地方にある個人経営の小さな時計店(廃業してる所も多い)に看板として名残がよく見られます。
その頃の一般人はパテック、IWC、ルクルト、ゼニスなんてものは微塵も知りません。
相当お育ちがおよろしくていらっしゃる方々でないと目にする機会は無かったことでしょう。
その頃ロレックスは未だ高級時計としての地位を確立していませんでしたし、普通の人にとっては何だかよくわからない知らないメーカーでしかありません。
オメガ、ロンジン辺りでやっと知る人ぞ知るというところでしたでしょうか。
オメガ、ロンジンが形見の時計という人はお金持ちの家の出身で、パテックあたりが形見の品なんて人がいたら余程高貴な家のご出身に相違ありません。
未だ嘗てお目にかかったことがありませんけど。
ちなみに私はセイコー、シチズンが形見の品という極々ありふれた一般人の家の出身です。
これからはロレックス辺りが形見の時計だという人が増えるのでしょうね。
時計に特別興味はないけど、取り敢えずロレックス買ってみましたって人が昨今多いですから。
セイコーのオールド時計達はとにかく種類も多ければ本数も多くて私も沢山持ってますし、市場に出回っている数も桁外れ(今も昔も)なのでメインで使っていた期間は長いですね。
昔から入手は容易でした。
今でも某オークションでそこそこ程度の良いものが簡単に見つけられます。
それなりの値段はしてしまいますが、人気モデルを外せば手頃なものもチラホラと……
メインの時計として入手しやすいメーカーの筆頭でしょう。
流通数量も多い手巻きのクラウン、クロノスなんてのは特別な高級品というわけでもないのに何故か少々お高め。
時計らしい時計で大好きです。
ベゼルへ向けて長く伸びた長針や秒針が縁のプラ風防のカーブに沿ってアーチかかっているところなんて堪りませんぜ、旦那さん。
手巻き高級機のライナーは勿論もうちょいお高めで推移してます。
少ないお小遣いでやりくりしているオヤジには、ライナークロノメーターなんてのは当然手が出ません(涙
それに比べてスカイライナーやチャンピオン、スポーツマン、マチック、ロードマチックあたりなら選り取りみどりですよ。
ロードマチックはカレンダーが弱点なので故障している個体が多いんですが(56系固有の問題)
高値安定のキングセイコーなんかでもデザインがモダンでもいいって方ならVANACとかなら手を出しやすい。
シチズンもクロノマスターなんかはすぐに価格高騰しちゃいますが、オートデータ7とかレオパールとかなら比較的手が届く。
忘れてました……精度が出やすくて価格も手頃なのがホーマーですね、忘れちゃいけない。
ホーマーグッピーとかエースディスカスのランチェロ針(アロー針)は、欲しくてずっと狙ってますが高くて手が出ません。
皆さん、入札は可能な限り控えて下さい(お願いします……涙目)
勿論前出のリコーの機械式も時計それ自体の出来は良いにも関わらず不人気メーカーなのでお手頃感満載。
精度自体はハイビート(8振動や10振動)の方が良いと言われていますが、個人的にはロービート(5振動や6振動)の方が好きですし十分な実用精度も出ます。
特に5振動機械は耐久性も高いと思っています(もはや信仰にも近い)
理屈の上でも速く動けばその分摩耗も多くなるわけで。
不人気な時計でもそこそこキレイな個体を入手したらわかりますが、当時の普及機といえども全く安物感はありませんよ。
少なくとも現行の実売5~6万円クラスの時計には全く見劣りしません、本当ですよ。
現行モデルのセイコーの機械式普及機である6R15搭載機には負けていません。
あれはそこそこの値段する割には残念ながら高級感ありません、1本持ってますけど。
現行の5は全くの比較対象外でしょうし(追い込めばそれなりに精度出ます、2本持ってます)
6R15はそもそも元の機械が現行5の機械に手巻き機構を付けたものだという話ですから仕方ありませんが。
そして最近はオリエントの自動巻きと手巻きがメインの座を獲得しました。
ジャンジャジャーン♪♪
オリエントは今まではサブとしてはよく使いましたが、メインとして使うのは恐らく数十年ぶりです。
そもそも父親に初めて買ってもらった時計がオリエントのクロノエース21石自動巻き。
プッシュボタンで日送りできるのでカレンダー合わせが楽々な時計。
数年前にオーバーホール済みで、今でも全く問題無く使えます。
持ってる時計達の中ではデザインがモダンなものなので残念ながら登板機会は殆どありません。
色々と思い入れもある時計ですから手放すことはありませんけど。
というわけで、オリエントというメーカーには格別な思い出があったりもするわけです。
スーパーオート パーフェクトセルフワインディング シャワープルーフ21石自動巻き
やたらと長い名前の時計です(笑
1961年(昭和36年)にオリエントが出したモデル
パーフェクトセルフワインディングとは自動巻きのことで、文字盤上にオリエントと表記されていません
一見してどこのメーカーだかわからないのと、流麗な筆記体表記であることとが相まって舶来高級時計にも見えてしまいます(それを狙ったのかも……)
シャワープルーフ(軽防水)の筈ですが、勿論防水性に期待してはいけません
オリエント初の自動巻き時計で、当時のロイヤルオリエントの機械にIWCと同様のペラトン式自動巻き上げ機構をプラスしたもの
ハート型カムを利用した片巻き上げで有名です
当時の他社の自動巻き時計とは違いカレンダー機構は搭載していないのにも関わらず、他社と同じくらいの厚みがあるという……何だかよく頑張った感満載の時計ですね
かの有名な多石時計のグランプリ64やグランプリ100なんかも同じ機構の機械にカレンダーや飾り石を追加したものです
この個体はダイヤルは比較的キレイですが、ケースは残念ながら金メッキはがれもありキズだらけ
しかし肝心の時間はよく合うので日常使用に何ら問題はありません
ロイヤルオリエント スイマー21石手巻き
当時のオリエントの高級時計シリーズで、以前にも書きましたが興味無い人には先の自動巻き時計と同様に舶来高級時計にしか見えません(笑
シンプルでクリーンでとても時計らしいデザインの時計だと思います
文字盤上にはオリエントとは一切表記していません
スイマーという記載が文字盤上にありますが、こちらも勿論防水性は期待しちゃいけませんよ(悲しいけれど)
裏蓋パッキンはありますが、風防の縁や竜頭周りからの浸水は避けられません
つい最近オーバーホールしてもらいました
裏蓋パッキンが固着していて外すのに苦労したと時計師さんが言っていましたわ
出来上がってきたばかりなので、勿論こちらも時間はよく合って気持ちよく使えます
ラドー デラックス23石手巻き
こちらはオリエントではありませんが、何故か最近使う機会が増えてます
良く出回っているホースシリーズや超硬ケースシリーズなどの自動巻き時計とは異なり、シンプルな手巻き機械の時計
セイコーマーベル、クラウン、クロノス辺りと殆ど共通なデザインです
好きなんですよ、こういう時計らしい時計
23石の手巻きという高級な機械を搭載してます
6姿勢調整を施した機械だそうで、まぁ本当に当時は高級なものだったのでしょう
文字盤上、文字盤下、12時上、12時下、3時上、3時下の6姿勢なのかな?
どんな時計にも少なからず姿勢差はありますからね
イカリマークはプリントなので回りません(笑
防水性は全くありません(文字盤も少々腐食があります)
裏蓋パッキンもありません
普通のクラウン、クロノスなんかと一緒です
空調のよく効いた場所でしか使えません(汗
幸い今は殆ど内勤の仕事なので使えてます
今回写真を掲載した3本共に55年以上前の時計です。
今も元気に通常使用できるのも時計師さんたちのおかげです、感謝しつつ使っています。
しかし、コレクターってどうして男性ばかりなんでしょうね><