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神々からの恩恵  作者: 暁 龍弥
また、異世界?!

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46/53

「恋の戦闘力、世界レベル。――今日から本格的に修羅場です」

ローゼリアとの初デート、初キス――

それは世界に“恋の魔法法則が覚醒した”瞬間でもあった。


翌朝。


俺はいつもより早く目が覚めていた。


胸が軽い。

呼吸が楽。

なんというか――世界が明るく見える。


【ゼロ】

(おはようございます、マスター。

 昨日の“恋の確定イベント”により……)


(マスターの存在値が 13% 上昇しました)


「存在値って何?」


(世界への“影響力”指標です。

 マスターの感情が世界現象に干渉できる度合いです)


(つまり――昨日のキスで世界が強化されました)


「ロマンチックなのか、物騒なのかどっちだよ」


(どちらもです)


うわ、真顔で返された。いやスキルか。


とりあえず着替えて学園へ向かおうとドアを開けたら――


 


「おはようございます、ブランデー様♡」


 


ローゼリアがいた。


笑顔。

けれど耳まで真っ赤。

昨日の余韻がまだ残っている。


「き、昨日は……ありがとうございました。

 本当に、幸せで……」


「俺も楽しかったよ」


そう言うと、

ローゼリアは溶けるように微笑んだ。


ただ――

今日はそれだけで終わらない。


横から気配が三つ。


 


「おはよ、ブランデー。今日の授業一緒に行くわよ」


 


アルティナ。


 


「ブランデー様、朝の茶会をご一緒しませんこと?」


 


リュミエラ姫。


 


「……ブランデー、お昼、空いてる?

 一緒に……未来、見に行こ?」


 


ルナ。


 


四方を囲まれて詰んだ。


ローゼリアは背筋を伸ばして言う。


「すみません、今日の朝は……

 “昨日のデートの続き”がありますので」


「は?」


全員の空気が変わった。

特にアルティナは剣を抜きそうな勢い。


「あんたら……昨日は昨日。今日は今日でしょ?

 次のデート権、私が取るから」


「ふふ、ご自分の実力を過信なさってませんこと?」


「……あとの二人は、今日の“運命が一番良い日”よ。

 つまり私が勝つ」


ギラッ……と全員の目が輝く。


ローゼリアは下がらない。


「昨日ブランデー様とデートしたのは私です。

 デートの“補習時間”があってもおかしくありません」


(デートに補習という概念があったんだ……)


ゼロが小声で囁く。


(マスター、気をつけてください。

 現在、四人全員の“恋愛レベル”が急上昇しています)


(恋愛レベル上昇 = 魔力増幅 = 世界干渉値上昇)


(つまり――このままだと世界が物理的にヤバいです)


「恋のせいで世界が壊れるのか?」


(可能性あります)


笑えない。



【登校途中】


四人が左右と後方に密着状態で並ぶ。

俺は真ん中で命の危機を感じていた。


ローゼリア

「昨日の手……覚えてます。

 あの温度……今日も欲しいです……」


アルティナ

「昨日選ばれたからって調子乗んないでよ?

 私は落ちてないんだから」


「“初キス”なら、わたくしが次をいただきますわね♡」


ルナ

「……私は“二回目の未来”を見ちゃったの。

 次のデート……私だった」


バチバチバチバチバチバチバチ!!


魔力がぶつかり合い、

登校道の草木が揺れ、

遠くにいたはずの野良モンスターが気絶して倒れる。


「おい、やめろ世界が死ぬ!」


四人

「「「「負けない!!!!」」」」


ダメだこりゃ。



【学園到着】


校門を入った瞬間、

生徒たちの視線が突き刺さる。


「昨日の表彰式、見た?」

「ブランデー様がローゼリアを選んだ瞬間……泣いた」

「いや私はルナ派」

「アルティナ様が吠えたの最高だった」

「姫は……なんか尊かった」


恋愛派閥ができていた。


まじか。

俺、異世界の恋愛イベントの中心にされた……?


やめてくれ、胃が死ぬ。



【午前授業:地獄の隣席争奪戦】


席順が毎日“ランダムシャッフル制”のため

今日は誰が隣になるかで四人が睨み合っている。


結果――


ローゼリア「隣、失礼します♡」


アルティナ「は?なに勝ち誇った顔してんの!」


姫「嫉妬はみっともないですわよ、アルティナ」


ルナ「……ここ、ブランデーの香りが残ってる……」


アルティナ

「変態かてめぇ!!!!」


教室天井のシャンデリアが揺れるほどの魔力衝突。


先生

「授業を静かに聞けっ!!」


四人

「「「「はい♡」」」」


先生が後ずさった。


完全に教師より強い。



【昼休み:告白4連発】


俺が弁当を開けると同時に四方向から声が飛ぶ。


ローゼリア

「ブランデー様。あーん……しますか?」


アルティナ

「あんた自分で食え。てかそれ肉半分よこせ」


リュミエラ

「お昼のクッキングはわたくしが担当しますわ♡

 王家秘伝の“恋成功レシピ”です」


ルナ

「ブランデー、今日の昼食を選べば未来が変わるよ。

 “食べた相手のデート勝率+20%”」


四人

「「「「選びなさい」」」」


いや怖い。


「仲良く食べちゃダメなのか?」


四人

「「「「無理!!!!」」」」


弁当が泣いた。



【放課後:デート権争奪ミッション】


突然、校内アナウンスが流れた。


《放課後に特別イベントを開催します!

 “ブランデーと次のデート権争奪・女神の試練”》


「なんで俺が景品扱いなんだよ!!」


ゼロ

(恋愛イベント発動中です)


四人は目を輝かせる。


ローゼリア

「……次も、わたしが……」


アルティナ

「勝つのは私よ」


「まあ皆さん、負けても泣かないでくださいませ♡」


ルナ

「未来……もう変えてあるから」


いやお前ら仲良くしろとは言わんが、

せめて世界に負荷を与えるな。


ゼロ

(マスター、気をつけてください。

 この四人の“恋の魔力”……)


(レベル上昇により

 世界的災害クラスの威力になっています)


「恋ってそんな規模の現象だっけ?」


(マスターのせいです)


俺のせいかよ。



【特別イベント会場】


女神像の前に集まった四人。


司会(教頭)

「ではこれから!!

 《次のデート権争奪・恋姫試練大会》を始めます!」


生徒たち

「「「うおおおおお!!!」」」


なんで盛り上がってんだよ。


試練内容は以下。

1.ブランデーに最もときめきを与えた者にポイント

2.ブランデーの“心拍変動”を女神像が計測

3.一番ポイントを稼いだ者がデート権獲得


 


いやこれもう公開処刑じゃん。


ゼロ

(マスター、諦めてください)



【試練1:ドキドキ告白】


ローゼリア

「……昨日の続き、したいです」


心拍↑ 24%


アルティナ

「ブランデー。次は絶対私の番だから」


心拍↑ 31%


「初夜はどんな飾りがお好きです?

 わたくしは白がお似合いだと思います♡」


心拍↑ 55%

(おい待て俺)


ルナ

「ねぇ……次のキスの未来、見たい……?」


心拍↑ 60%


「やばいからやめろ!!心臓止まる!!」


四人

「「「「まだまだこれからよ♡」」」」



【試練2:手を繋ぐ選手権】


順番に俺と両手を繋ぎ、女神像が反応を測る。


ローゼリア

“ぎゅ……♡”

心拍↑


アルティナ

“……っ”

心拍↑↑


“手の甲にキス”

心拍↑↑↑


ルナ

“組指で密着”

心拍↑↑↑↑


女神像

《心拍数限界まで上昇しています。死の危険があります》


「死ぬんかい!!」


四人

「「「「ごめん♡」」」」


いや謝り方かわいいけど怖い。



【試練3:甘い言葉ささやき】


観客「うおおおお!!」

教頭「学園の名誉のために全力を出せ!!」

俺「やめろお前らぁあ!!」


ローゼリア

「……二人きりの夜、また……寄り添ってほしいです」


心拍↑


アルティナ

「いつか“恋人”って呼ばせなさいよ」


心拍↑↑


「では次は……唇以外の場所にも……♡」


心拍↑↑↑


ルナ

「……ねぇ、未来で言ってたよ。“好き”って」


心拍↑↑↑↑↑


女神像

《限界突破。世界の恋愛魔力が上昇し始めました》


ゼロ

(マスター、キスより危険です)


「なんでキスより危ないんだよ!!!」



【結果発表】


教頭

「デート権は――」


会場が静まり返る。


教頭

「本日最もブランデー様をときめかせた……

 《ルナ》さんです!!!」


歓声。


ルナは小さく笑って言う。


「……やっぱり未来は変わらないね」


ローゼリアは悔しそうに胸に手を当てたが、笑った。


「おめでとうございます……次は負けません」


アルティナは拳を握る。


「よし、ルナ。次は絶対ぶっ倒す」


姫は優雅に拍手した。


「次はわたくしが勝ちますわ」


ルナは俺を見上げて言った。


「……じゃあブランデー。

 “二人きりの未来”を見に行こうか」


(心臓もつかな)


ゼロ

(持ちません)


おい。



【ラスト】


四人の恋は、加速を始めた。


世界の恋魔力も同時に上昇し続けている。


ゼロ

(マスター。

 このままいけば“世界の形”が変わります)


(恋のエネルギーで――世界の構造そのものが進化します)


世界の進化。

恋の進化。

そして俺の心の進化。


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