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桃色マーブルたまご焼き。





 野営出来る場所を見つけて、とりあえずそこに腰をおろした。



『主、ぼくおなかすいたから葉っぱ食べててもいいー?』



 いいよ。じゃあ私はその間にサースコッコのたまごでご飯を作っちゃいましょう。



『(中身をそのまま喰ってもうまいぞ)』



 これ割るのも一苦労だし、中身がどうなっているのかも解らないから無闇に割れない……。ボウルに入れようにも、こんな大量のたまごを入れるような大きさのも持ってないし……そもそも、そんな大きなボウルを売っているのかすら怪しい……!



 ひとまず桃色たまごの上部を叩いてヒビを入れといて、小さい穴を開けよう!



 その辺に落ちてた木の枝で、コンコンとたまごを抱えて叩いてみるも、私の力が弱いのかたまごが固いのかちっともヒビなんか入らない。



「ルビー? 全然割れないんだけどー!」



『(何ともひ弱だな。上部に穴を開ければ良いのか?)』



 カッ! と音をたててルビーが爪を振るうと、たまごの頭の先が切ったように吹き飛んだ。

 中を覗き込んでみると、とろりとした透明の、たぶん白身にあたるものの中にぷっくりとした桃色の黄身……(桃色だから桃身?)が浮かんでいた。



『(うまそうだな! そのまま喰うのか?)』



 これってそのまま食べてもお腹壊したりしないの?



『(我は腹など壊した事はないぞ)』



 ……ルビーは、ね。

 私は怖いからやっぱり火を通して食べようかな。しかしどうやって調理しよう。



『(火を使いたい時は言ってくれ。手伝うぞ)』



 殊勝な心がけですけど、滴るよだれが全てを物語っていてよ。



 こう、かき混ぜようにもたまごが大きすぎて到底混ざる気がしない。うーん。……あ! ルビー! 竜巻みたいなスキル使ってたよね! ちょっと前に!



『(レイドバタフリーの鱗粉を吹き飛ばすのに使ったな。どうした? 何か吹き飛ばすのか?)』



 違う。このたまごの殻が割れないように、たまごの中身を混ぜて欲しいの。出来る?



『(造作もないことだ)』



 小さな風の塊みたいなものをたまごの中に落とし込むルビー。じょわわわとキレイに中身が混ざる。すごーい! こういうスキルが使えたら、こんな規格外のものを料理する時すごく便利だよねぇ。



 お玉でボウルに中身をよそうと、薄桃色のマーブル模様のような卵液になっていた。

 試しにおしょうゆと顆粒だしを入れて、フライパンでさっとたまご焼きを焼いてみた。



 出来上がったものは、マーブル模様のたまご焼き。うっすら桃色が可愛い。

 ひとくち味見をしてみると、思っていたたまご焼きじゃなかった。ぷりぷりしているたまご焼き。寒天よりは柔らかく、ゼリーよりも少しかためな食感。



 でも、味はとっても美味しい! 普段日本で食べているたまごよりも濃厚。ぎゅっと濃縮したような味に、香草みたいな香りがする。これ、ネチスタの木の葉っぱの匂い?



『(我にも喰わせてくれ)』



 あ、ごめん。うわっ。そのよだれの滝はいかがなものかな。



『(うむ、うまいな……。生で喰うのとは別物だ。もっとくれ)』



 はぐはぐとお皿に乗せてたたまご焼きをあっという間に完食するルビー。お腹空いてたんだね。他にも色々作ってみるから少しだけ待っててね。



『(わかった)』



 さてさて、何を作ろうかな。






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