タルタルソースは何でも合う。
首輪がかなり気に入ったのか、私が料理をしている間もエンリルはずっと首輪を触ってにこにこしていた。
「ご飯できたよー」
メニューはルビーのリクエストにおこたえして豚カツと、アイテムインベントリに残ってたピグモールもカツにしてみた。
エンリルのリクエストの白身魚のフライは冷凍の手抜きをさせてもらったけれど、こっちも残ってたマグリルをフライにして、こんもり出してあげた。
私が頑張ったのは、イオリ特製タルタルソース!
きゅうりと玉ねぎをみじん切りにして、お酢と砂糖と顆粒だしとおしょうゆで味付けした調味液に浸しておく。これで酢物を作っても美味しいんだよね。
味がしみたのを確認して、しっかりと水分を切るために絞ったきゅうりと玉ねぎを、マヨと和えて仕上げにゆで卵をつぶして混ぜたら塩コショウで味を整えて出来上がり。
大きめのボウルにたっぷり作ったタルタルソースだったけれど、ふたりともかなり気に入ったみたいで、ぜーんぶキレイに無くなっちゃった!
食べている間、一言も喋らないで黙々と食べてたし……。
『(まよねーずとやらが、前に食べたものより格段に美味かったぞ。そしてピグモールかと思ったら、少し違う肉があったな。あれは何だ?)』
「私の世界の豚っていうピグモールに似てる生き物のお肉だよ。美味しかった?」
口の周りがタルタルソースでべたべただから、聞かなくてもわかるけれど、あえて聞いちゃう。
『(たるたるそーすと言うのか? 中に入っているシャキシャキしたものが良い歯応えで、少し酸っぱく感じたが、肉に合わさるとそれが食欲をそそって美味かったぞ)』
ふふふ、本当に美味しいんだよーこのタルタルソース! 手間がかかるから、普段はあまり作ったりしないんだけれど。
「エンリルは美味しかったかな?」
『うん!! 主のご飯ほんとーにおいしいねー! ふらいサックサクでおいしかったのー! 下にあった葉っぱもおいしかったのー!』
フライの下に敷いてあったレタスもきれいに食べちゃってる。いいこいいこ。
私もふたりのを少しずつ貰って食べたけれど、マグリルやピグモールの少しくせのある味をうまくタルタルソースが緩和して、美味しかった。
……………………
お風呂も済ませて、寝る前のまったりタイム。
ルビーが選んだ桃を切って皆で食べると、それはそれは大好評であっという間に無くなった。
『(トマトに次ぐ美味さだな……)』
『ぼくこんなに甘い果実はじめて食べたよ! とってもおいしかったー!』
ふたりとも、満腹で転がりながら呟いてる。
お腹もぽんぽんになってて、ルビーまでも子供みたいで可愛い。
『(明日はイレイドの谷へ向けて少しずつ出発するとしようか)』
もう行っちゃうの? 大丈夫なの? 特に、私。
『(道行ながらレベルアップも勿論はかるぞ)』
ですよねー。頑張っていこう。出発する前に、商店街にあった本屋さんに寄りたいな。ルビーに文字を教えてもらいながら、こっちの世界の本も読んでみたいし。
『(では、明日イオリの行きたい店に寄ってから出発しよう)』
えらくエンリルが静かだなと思ったら寝てるし。
明日に備えて、もう寝ちゃうとしましょう!!
明日からも私とエンリルのレベリングのお手伝いお願いしますね、ルビーさん。
心の中で呟きながらもそもそと布団に潜った。




