表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/109

友達のなまえ。





 光がおさまり、目を開けてみる。

 特に何も変わりはなく、私の前にはドラゴンが座っている。





『友達になったぞ』



「え?」



『ステータスを確認してみろ』



 ステータス?またまた、ゲームじゃないんだからぁ。



“ステータスを確認しますか?”



「!?」



 頭の中に響く、きれいな声。機械のような、肉声のような、それでいて女性か男性かもわからない。不思議な声。



「……あ、はい。確認します」



“名前︙橋本伊織 年齢︙26歳 召喚者”

“職業︙テイマー 従伴︙紅竜”



“固有スキル︙ショッピング”





 確認できちゃったよ。こういうのがまかり通っちゃう世界な感じなの?職業がテイマーになってるし。固有スキルがショッピングっていったい何なの。確かにお買い物は好きだけど。



『イオリ、しょっぴんぐとは何だ』



「!?ドラゴン、私のステータスが見えるの?!」



『見えるぞ。友達だからな』



 何て説明すればいいのかな。買い物?ドラゴンに買い物って通じるのかな?



『ふむ、買い物か。初めて見るスキルだな』



「ちょっとまって。私の考えてる事もわかるの?」



『わかるぞ。友達だからな!』



 ふふんとふんぞり返って得意気に言うドラゴン。

 友達になったからって、だだ漏れじゃないの、もう。



 でもまぁ、いっか! 覇気のなかったドラゴンもちょっとだけ元気が出たみたいだし。



「いつまでもドラゴンじゃあ、味気ないね。呼ぶのにも困るし。名前つけてみない?」



『我が種族に名は必要ないのでな。どうしてもというならイオリが付けてくれ』



 うーん。猫や犬じゃないんだからポチとかミーとかつけたら怒りそう。



『怒りはせぬが、少し哀しいぞ』



 そうでした。だだ漏れなんでした。



「じゃあ、ルビー」



『るびー。どういった意味があるのだ?』



「私の世界で一番きれいな紅い宝石の名前!」



『…………名を持つというのも、悪くないものだ』



 ルビーと名付けたドラゴンは、尻尾をぱたぱたさせて喜んでくれた。喜んでくれてると思う、多分。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ