表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/109

現世と異世界はドア一枚。





 ある朝、目が覚めると部屋のドアがギンギラギンに光り輝いていた。

 いうなればベルサイユ宮殿あたりに在りそうな、装飾がたっぷりついたドアだ。



 だがしかし、ここは私の部屋だ。寝起きのぼけた頭でぐるりと周りを見渡してみる。うん、変わりない。じゃあ……夢?



 ドアに近づき触ってみるもゴテゴテとした装飾は手に確かな感触がある。私は一人暮らしだし、部屋のドアを替えるなんて連絡は大家からも来ていない。





「開けてみるか」




キィー……









『何だ貴様は』





バタン!!!!!







 何か居た! 何か居た!! 何か居たーーー!!!



 でっかいトカゲみたいな……! 真っ赤な鱗に真っ赤な瞳のでっかいトカゲ!!!!





『貴様は何者だ』



 ドアを背にしている私を押しのけるように、向こう側から開かれ、真っ赤な鱗に覆われた鼻先が覗く。





 どうしようどうしよう、爬虫類だよ、でも真っ赤だよ! 見た事ないし、そもそも喋ってるし!



 何も応えずドアを全力で閉めようとしてみるも、びくともしない。女の全力なんて、たかが知れている。





 真っ赤な鼻先は、しいて気にもとめずに続ける。





『まあいい、こっちへ来い』





 大きな口にパクッとくわえられて、いとも簡単に私はそのドアをくぐってしまった……。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ