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第29話 楽太郎 依頼報酬を手に入れる。 厄介事も・・・

なんか、アクセス数増えてるんだけど、夏休みだからかな?


短いですが、なんとか書きました・・・

 朝食を食べ終えると、ラディッツさんに挨拶し、リンスさんに衣類の洗濯とインディの餌やりをお願いすると、快く引き受けてくれた。


 流石にパンツは自分で洗うけどね。


 そう言えば、こういう時って確かチップを渡すんだったっけ?


 今更ではあるが、思い出したら出したで気になったので、リンスさんにチップとして銀貨2枚渡すと、


「今日の宿泊費ですか?」


 と言われたので、慌てて大銀貨を2枚追加で渡し、


「宿泊費は今日から10日分で、残りの銀貨2枚はリンスさんへのチップですよ」


 と説明すると、リンスさんはキョトンとした顔をしていたが、「お駄賃ですよ」と言い換えて笑いかけると、納得したようで素直に喜んでくれた。


 宿屋での用事を済ませた後は、クレオ氏を伴い冒険者ギルドへ向かう。



 道中ルッツさんの屋台を見かけたので顔を出すと、オーク肉が予想外に売れ行きが良いようで、追加の注文を頂いた。


 それとマークさんも追加でオーク肉を欲しがっていると言う情報も頂いた。 なんか、オーク肉売るだけで一財産できそうだな・・・


 話し込んでいるとクレオ氏が次第に不機嫌になって来たので、夕方にでもマークさんの肉屋で落ち合う事でアポを取って冒険者ギルドへ再出発する。



 そして冒険者ギルドに着いたのだが・・・ 中に入って受付窓口の列に並んだらクレオ氏に怒られた。


 俺を支部長室に連れて行こうとした様だが、俺は先日の報酬を受け取っていない事を主張してゴネた。


 受付業務をしていたクレオ氏には俺の主張が正当であり、覆せない状況だと言う事は当然理解しているようで、強権発動はせずに他の職員を呼び付けると、俺を見張るよう指示を出して受付の奥へと進んでいった。


 残されたのは俺と、状況を把握していないだろう受付のお姉さんだ。 顔はなんとなく見た覚えがあるが、初対面なので話しかけ難い。


 ・・・


 暫らく気不味い沈黙が場を支配したが、耐え切れなくなった俺が話しかけた。 なんか、最近忍耐力が無くなってきた気がするよ・・・


「どうもすいませんね、ご迷惑おかけして。 他に仕事とかあれば私に構わずどうぞ行ってください」


「いえ、他の仕事は大丈夫ですよ。むしろここを離れたら後でクレオさんが怖いんですよ。それに確か、ラクタローさんですよね? 冒険者登録以来、あなたの名前がギルドで出ない日が無いくらい。今ギルドでは時の人になってますよ」


 そんな事を笑顔で言われた・・・ 時の人って何? そんなにギルドって話題が少ないの?


 そんなこんなで、お姉さんと雑談していると、順番が回ってきた。


「それじゃ、行ってきますね」


「はい、わかりました」


 そう言って俺が歩き始めると、お姉さんも俺の後について来た。 ま、まぁ、当然か。俺に付いているよう言われてるんだしな・・・


 窓口に着くと聞き覚えのある元気な声が聞こえてきた。


「いらっしゃいませ。冒険者ギルドサスティリア支部へようこそ。私は窓口担当のエミリーと申します。って、ラクタローさん?!」


 挨拶の途中で俺の顔を見たのだろう。表情が驚きに固まっている。


「どうも。エミリーさん。 その節はお世話になりました」


 良い笑顔で答えると、エミリーさんの表情が落ち着かないものになる。


「あ、あの、そのぉ・・・ その節は大変申し訳ありませんでした」


 そう言って頭を下げるエミリーさん。


 どうやら反省している様だ。俺も鬼じゃない。素直に謝られれば許す心くらい持っている。


「いえいえ、反省して頂けたなら問題ありませんよ。それより、2日前に達成したギルドマスターからの依頼について、まだ成功報酬を貰っていないので貰いに来ました。手続きの方、よろしくお願いします」


 そう言って俺のギルドカードをエミリーさんに差し出す。


「ありがとうございます。それでは早速確認させていただきますね」


 そう言うと俺のカードを持って窓口の奥へ消える。


・・・


 暫らくすると、手に皮袋を持って戻ってきた。


「こちらが依頼報酬の金貨1枚と、カーチス防風林でのゴブリン50匹討伐の報酬が金貨5枚。合わせて金貨6枚です。ご確認ください」


 俺は素直に確認すると、問題ない旨を伝える。


「それではこちらにサインをお願いします」


 そう言って依頼書の報酬受取の署名を促され、そのままサインをする。 いつもの手順だ。


「ありがとうございました。これで報酬の受け渡しが完了致しました。 またのご利用をお待ちしております」


 これで業務はお仕舞いとばかりに頭を下げてくるエミリーさん。


 俺はそのままそっとギルドの出入り口の方へ向かおうとするが、途中でエミリーさんに呼び止められる。


「ラクタローさん。どこに行くんです?」


「・・・いやぁ、報酬貰ったから帰ろうかと思いまして・・・」


 流石に俺の眼も泳ぐ。


 泳いだ先には先程のお姉さんがいた。


 ・・・


 どうにも逃げられない様だね・・・


 お姉さんより、


「ギルドマスターが支部長室でお待ちです。 ラクタロー様は少々道に疎いご様子。僭越ではありますが、私がご案内させていただきますね」


 と、ニッコリ宣言されてしまった。







 はぁ、厄介事は回避の方向で話を進めないとなぁ、できるかなぁ。


 そんな事を思いつつ、お姉さんに引き摺られるように支部長室へと連行されるのであった・・・




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ホラーが大丈夫な人はこちらの短編もよかったらどうぞ。
ナニかがいる。
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