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第五章:或いはその両方か

         面白くない    面白く

            ない 面              白くない omosirokunai

      omos

                  irokunai                   面白                                                      面白く                          sinnjae

くない。                             寒い

     owai                                                        怖い    

                                    おもしろ

                                             死んじゃえばいいんだ         くない。                                        寒い       面白くない。

        怖い              面白くない        寒い

             面

                白 みんな死んじゃえばいいんだ!   こわ       寒い

    い                                   じ        ゃ

                   えばいいんだ                         おもしろ        くない。  面白くない。

           怖い            オモシ              ロクナ      イ。        面白くない。

                        

                                                      おもしろくない!!

       オモシ                     怖い

     ロクナ sinnjaebaiinnda                こわい

             イ。

 面白くない。

   面白くない。

                                  おもしろくない!!

                              私が壊れる……




 空と雲と闇と世界と地上と原因と結果はニーチェのいう通り糞みたいな重い気持ちを僕にぶつける。

 どうも相変わらず鬱の僕です。

 最近、入院しました。僕としては修復師の仕事を休んでまでここに居たくは無いんだけど、切り裂き曰わく『死ぬよ?』と真面目な顔して言われた日には僕としてはどうしようも無い訳で、そんな事言われたら、赤子も裸で逃げ出して油ゼミ捕まえて戻ってくるぐらいの勢いで土下座して僕は今入院しています。

 全く以て面白く無いです。入院生活じゃない。なぜ隣に切り裂きがいるのかを教えてほしいんだ。

「はい、あーんして」

「お前とりあえず家帰れ、そっから話しような」

 なぜお前が見舞い品を食べているのかとか、なぜお前が人の食事を穫るのかとか、なぜお前が入院患者でもないのにここで寝泊まりしているのだとかそんな事はひとまず置いとくとしても、なぜお前がここで僕に『あーん』などというバカップル丸出しの片割れみたいな事しなくちゃならないのか文字数20文字以内で教えてくれ。

「暇だからあんたの相手をしてやろうと思って」

「見事なお手前で」

「いやいや、あんたが私の事好きだって事ぐらい私がよーくしてるから」

「そんなお前はどこの火星人だ」

「ヒューマンノイド星からやってきましたゆーこりんです」

「コリン星じゃないのかっ!! つうかどこの廃盤決まったハードだよ」

「あの世界観は最高だと思います」

「いや判らんでも無いがな……」

 病室で話すオタク会話を延々と繰り返しながらこいつは此処に当たり前の様にしてここにいる訳だけど、誰がファイナルと名のつくゲームの地名しりとりなんかしなきゃならないのかその辺からまず教えてほしいよ。

 あそこでゴールドソーサーなんか出すんじゃなかったなとか悔やむ僕も僕だけどさ。

「暇」

「その一文字で僕にどうしろと?」

「人文字は案外と難しいんだよ? 右腕が特に折りにくくてさ」

「誰がんな事聞いた」

「顔文字とかもね、顔に切り傷を何カ所もつけなくちゃならないし」

「顔文字ってそっち? ガクガクガクガク (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル こんなんじゃなくてか!」

「小説にそれはタブーって知ってた?」

「ありきたりな事して、小説書きたいとは思わないとおもうよ?」

「それは誰にいってんの?」

「さー? わかんねえ? 俺じゃないからな今の」

「あんたじゃないのっ!!」

「まあ置いとくとしてだ……何でずっといるんだよ」

「いっちゃだめなの?」

「誰がそんな上目づかいで俺を見ろといった。あと媚びるな」

 媚びたら僕がころっといっちまう。

「だって泊めてくれるっていったじゃんか」

「それはそうだけどな……二週間以上も泊めるとはいってないと思うが?」

 二週間。僕は二週間、勝己とは会っていない。

 運ばれた時は意識不明の重体だったと聞いている。止血がうまくなかったら僕は死んでいたらしい。

 だけど生きている人間に死ぬ直前までいってUターンして戻ってきたと言われても実感なんてわく訳じゃなく、かといってそれでも切り裂きには助けてもらった恩はあるわけで、だからうるさくは言わないまでも、犯罪者がここにいるというのは何というか……いやな感じがするわけで。

「心配する必要は無いと思うよ? あんたが危惧することなんてないし、多分捕まらないし」

「なんで?」

「今回、私関わってないもん」

 ん? どういう事だろ?

「どういうこと?」

「私が担当するのは殺し専門。マジックじゃない。確かに一気に二人殺した事はあっても、二人同時刻には殺せない。その理由がない」

「人を理由なく殺そうとしたくせにか」

「それとこれとは話が別。あんたは気にいらないかっただけ。そもそも、同じ時刻同じ場所同じ死に方って人間にできる芸当だと思う?」

 マインドコントロールとか、自己催眠とか、手引き、罠……

「考えたところで何も出ないよ。そんなのできっこないんだから。人間は唯一として考えて行動出来る動物だからね。まあほかの動物も色々考えてるかもしれないけど……この場合と仮定して。その中で怪しい場所。特に殺し自殺何でもいい。そんな場所に行きたいと思う? 私なら思わない。肝試しは昔墓地だったから、昔ここで人が死んだからという過去だから行ける芸当であって、そんな場所に好きこのんで行くやつはどこかおかしいんだよ」

「ん? その話矛盾してる、だって人間なら近づかないんだろ? なら――」

「人間じゃないっていったらどうする? 好奇心とかそんな物なくした人間。たとえば死にたがり。たとえば狂った人。人間としての大切な感情を失った何か。それは人なんて言わない。人に似せた人じゃない化け物。或いはその両方」

 人では無い何か。人であり人じゃなくなった何か。その本質。その理想。その願望。生きる屍。トワイライト。幻想に生きたその価値。

「して、切り裂きさんはそこで何を見る?」

「私? 初めて聞かれたよ」

「そうなのか?」

「ずっと一人だったしね。それにこうして悩む前に行動してたし」

 行動? 人を殺してたというイミだろうか?

「だから、この考えは本当かどうか判らないんだけど、女の感として物を言うなら……私と同じ臭いがするんだよ。当たり前という感じで人を殺す事とか、多分、まったく同じ目をしてるんじゃないかな? たぶんだけど。人間殺したらどうなるとかいちいち考える人間だと思うよ? それと完璧なる潔癖症」

「なんでそんなことまでわかんだよ?」

「自分からきてないからね。人を殺す理由は大体、変に察しがいい奴か、変に人に恨まれる奴かどっちかだよ。でも自分の手は汚さない。二週間前がいい証拠だよ」

 自分の手を汚さない人間ね。そんな人間いるのかな?

「いるよ? 金持ちとか特に」

「一度いっておきたかったんだが、何で僕の考える事判るんだ?」

「顔に出るからねあんたは」

 そういうと、切り裂きは席を立ち首を二回ほど回した後に、散歩といって病室を出て行った。

 一気に病室が寂しくなる。なんか友達が帰ったあとの家に似てる。少しだけ寂しい。

 窓の外には相変わらず、蝉がじりじりと喉がかれるまで歌っていて、その分だけ命を削って彼女らは何を夢見るのだろうか?

 一週間の命だというのに。

 さて、そろそろ解決に向かわなきゃならないんだが、いまいち相手が何を考えているか判らん。

 そもそも証拠というのが無い。というか犯人像すらつかめん。探偵とかいたらいいんだが。そんなご都合主義いないしな。

 だからといって情報収集というのもな。いや情報が無かったら何も発達はしないしな。

 あーどうしよう。めんどいな。いやめんどいというより会いたくないな。

 だけどなあ。その辺の情報聞いていても問題はないだろうが。等価なんだよな……。

「はあ」

 春日井さんが僕を雇ったのには理由がある。

 コネだ。簡単に言うとリークする人間が半端ないという理由からだ。

 春日井さん。僕。引きこもり。という三人であの会社は成り立っている。

 その引きこもりに春日井さんを紹介してもらったのだ。

「はあ」

 ため息というのは底なしに出るモンだ。

 携帯は使用禁止だったかなたしか?

 んーまいっか。

 隣に置いてある携帯を取り、リダイアル。ノーコールであいては出る。

「株に一番大切な事って知ってる?」

「そんな嫌みをいうからお前は嫌いだ」

「どう考えても遅い。お前は人がいいんだから人脈フル活用したらいいんだよ」

「それだとしても、等価はとるんだろ?」

「生写真だな」

 これだから引きこもりは嫌いだ。というかこいつが嫌いだ。

「……だれの?」

「切り裂きの」

「お前なんでしってんだよ」

「引きこもりだからねー」

 全然関係ねー。

「その分情報は教えるよ。さてどうする?」

「つか毎度思うんだが、その生写真どうしてんだよ」

「眺める」

 うわー変態だー。

「とりあえず、一言だけいっとくとその写真はそれっきりだから、別に変な事に使わないから」

「誰も聞いてネーよ」

「いや、絶対に信じないと思うから」

「信じないどころか……おまえ女だろうに」

「まあそうなんだけどね。で聞く? 情報? 色々面白いことしれるよ?」

「そういうとこが嫌いなんだよ。魔法使いが」

「魔法は使えないけどね」



冒頭色々おかしいですが仕様です

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