生徒会役員、退職!?
放送で呼び出しをくらってしまった俺は、生徒会室で土下座をしていた。
しかも生徒会役員を退職、と生徒会長に言われた俺は!?
生徒会のツンツンな彼女達と精神的に死んだ俺でお送りする青春系ツンツンラブコメディ!第7話!
「色々すいませんでしたっっっっ!」
ここは3階の一番奥にある教室。――――――生徒会室だ。
中には机があり、椅子が6脚が周りを囲んでいる。そして情報室という、個人情報などが入ったファイルなどがたくさんある部屋があり、隅のほうには、冷蔵庫にレンジなども設備してある。
そこに、めっちゃどや顔で俺を見下ろしている、『生徒会長』と、見たことのない黒髪のボーイッシュな女の子がいた。その女の子は片手にマグカップを持って、俺を面白そうににやにやして見ていた。そして、俺は、
――――土下座していた。
放送で呼び出しをくらった俺は、階段をダッシュで駆け上がり、約30秒で生徒会室に行った。そして今、こうして頭を床に押しつぶしている。
「昨日はあんなに態度が大きかったのに、今日はどうしたんだ?」
会長(小さな女の子)が、土下座している俺を真上から見下した。こんなに小さい子に見下されるほど惨めなことはないね・・・・。
「昨日はすいませんでした!・・・・・・・・・・・・だってまさかこんな小さい子が会長だなんて――――嘘ですごめんなさい。」
思いっきり睨まれた。殺意が半端ない・・・・・・。
「まぁまぁ、その辺にしといてあげれば?」
黒髪のボーイッシュな女の子が間に入ってきた。・・・・・・・・・・・・・よく見ると、かなりの美少女だ。
まっすぐ伸びた肩くらいまある髪に、ブルーの瞳。背も(とても小さい)会長とはちがい、もしかしたら俺より大きいくらいだ。
「ふんっ、まぁしゅんがそういうなら・・・・・・・・・・。」
「しゅん?・・・・・・しゅんさんって言うんですか?」
「あぁ俺、花乃山 春華って言うんだよ。はるかの春でしゅん」
花野山さんは、そう照れくさく言った。それにしても『俺』って・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・なんか中身とあってない気が・・・・・・・・。」
「ハハハッ、よく言われるよ。でも名前ってそんなもんじゃない?輝和だって、」
「んな!?」
いきなり話を振られた会長が、自分用についでいたマグカップの中身をこぼしそうになった。
「なんだっけなぁ、輝く人になってみんなを和ませられるように・・・・だっけ?」
「ぎゃぁぁああああああああああああ」
「完全に名前負けしてますね。」
「キーーーーーッ!」
「会長!」
会長が小さい子供のように怒っていると、バァァンっとドアが勢いよく開いた。するとそこには、『辻音』と『金髪の女の子』がいた。
「なんだ、藤ノ岡か・・・・・・。どうした?」
「どうもこうもないですよ!・・・・・どうして・・・・」
すると辻音は、俺のほうをキッと睨みつけ、人差し指を俺に向かって立てた。
「先生に聞きました!どうしてみず―――こっ、こいつがいるんですか!?」
辻音はとても不愉快そうにおれのほうをじっと睨んでいた。・・・・・・・・・・・・・・俺、本当になにかしたっけ?
「なんだ、おまえ藤ノ岡と知り合いだったのか?」
会長がめんどくさそうに俺に質問してきた。辻音といい会長といい、俺にはれっきとした瑞斗っていう名前があるのに・・・・。
「しっ、知り合いなんかじゃないです!」
俺が答える前に辻音が答えた。ここまで知らない設定をもってくるのか!?
「なっ!知り合いどころじゃないだろ!幼馴染じゃないか!」
俺がそう言うと、辻音は一瞬はっとした表情を浮かべが、すぐさっきの怒りくるった表情にもどった。
「ふーん、幼馴染なのか。仲いいなぁ。」
「よくありません!」
花野山さんのからかいにもすぐ、拒否していた。まったく、ツンだなぁ。
「んで、どうした?こいつがどうしたって?」
会長が次はクッキーをぼりぼり食べながら、聞いた。
「だーかーらー!どうしてこいつが生徒会役員なんですか!?」
「しかたないだろ、勝手に決まっちゃったんだから。」
「――――なっ!?」
今度は驚いた表情を浮かべた辻音に、会長は“ドンマイ”と肩をたたいた。
「でも、どうしてそんなにいやなのだ?」
「うっ・・・・・・それは・・・・・・・・・・・・・嫌いだからです!」
「はぁ!?」
辻音は淡々と告げた。・・・・・・・・・・心が折れそうだ。
「僕も嫌いだ。」
「あぁ、俺も嫌い。」
「わったしも~♪」
「なっ!?」
辻音につづけて、全員がそう言ってきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・心がぼっきり折れた。
「みんな酷すぎだぁぁああああ!」
「そうか?」
「そうですよ!って花野山さん!どうして俺のこと嫌いなんですか!?ちいさ―――会長や辻音やそこの金髪の女の子ならまだ分かりますが、どうして花野山さんまで!?」
「いや、どうしてって言われても・・・・・・・・・・・・・・俺、正義のヒーローだから。」
「ヒーロー!?なんですかそれ!?ていうか、関係ないですよね!」
「いや、正義のヒーローは、みんなの味方だから。」
「味方なら助けてくださいよ!」
「それはできない、だって俺は君嫌いだから!」
「ヒーロー失格だぁぁああ!」
「そこー、言い争いはもういいか?」
会長がクッキーを食べ終えて、間に入ってきた。もし会長が入ってきてくれなかったら、いつまで言い争っていた事か・・・・・・・。
「と、言うわけであんたは生徒会役員を今日で退職っと・・・・・。」
「はいっ!?なっ、どうしてですか!?」
会長はうーん、と考えながら俺の方をじっと見てきた。
―――うっ!こう見ると意外と会長もかわいいもんだな、大きい目に小さい口とか・・・・・・
「そういう、変な目でみてくるから。」
「なっ!?」
会長がそうに言うと、辻音と花野山さんと金髪((ryが俺を獣扱いして、身を引いた。
「と、言うわけでおつかれー♪」
「ちょ!まってくださいよ!お願いします!1日で退職とか、もう学校にこれなくなる!」
俺は会長に近づいてすがりついた。
「ふんっ、まぁどうしてもって言うなら考えてやってもいいけど。」
「はい!なんでもやります!」
「本当か・・・・・よし、じゃあ」
会長は大きく息を吸い込んで酢晴らし笑顔を浮かべた。
「半裸になって外に出て、『俺は無実だぁぁぁあ』って叫んでこい!」
その日、俺は精神的に死んだ。
そして色んな意味で学校に行けなくなった。
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