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逃げるように足早に退散した私は、さっきのイケメンさんが、追って来てないのを確認すると、ホッと胸を撫で下ろす。
なんか、どっと疲れたなぁ〜〜
ぶつかった相手なんて、恥ずかしい気持ちがいっぱいで、見てないし、記憶にございません!
そういえば、なんか言われてたような気もするけど、プチパニックを起こしてたから、そんな所じゃなかったしね。
安らげる場所を探し回る気にもなれず、次の講義がある教室に向かいそこで、一眠りする事にしたのだった。
30分くらい、眠れそう。
スマホの目覚ましをセットし、かけている眼鏡をはずし、机にうつ伏せ寝を決め込むのだった。
――ピッピーピッピー
うーん、ちょっと、スッキリした―
さあ、講義、がんばりましょか。
大きく伸びをし、ふと、机の上に目をやる。
なんか、見に覚えのない、紙が置いてある……
そーっと、手に取って、折りたたまれていた紙を開いてみる。
『よく寝てる君へ
話したい事があるので、講義が終わった後、迎えに来るね。
PS ― 逃げださないでね? 』
………な、なんですと――!?
に、逃げれない?!
はぁ〜〜〜
それにしても、話したい事?
私は、ないんだけどなぁ。
この講義が終わったら、帰れたのに……
仕方ない、腹を括りますか。




