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先輩の視線にちょっと、ドキリしながらも玄米茶をいただく。
玄米茶の湯気で、メガネが曇ったけど、気にしない。
うん! 生き返る!!
「ほんとにおいしそうに飲むね。」
先輩がクスクス笑いながら、私を見つめている。
なんだろう…
ムダにイケメン感がスゴい気がするんですが……
異性、ううん、同性にも見つめられる事がないから、なんか、緊張してしまうのだが?!
メガネをズリ上げながら、少し視線をずらす。
「お、おいしいですよ。 入れて頂き、ありがとうございます。」
「こちらこそ、どういたしまして。」
そう言って、先輩も玄米茶を飲む。
ふーって、一息つきながら、玄米茶を飲む先輩の様子を見ていると、なんか、ドギマギするな……
風邪でもひいたかな?
内心、独りごちながら、また、玄米茶をいただく。
生き返るわ〜
力がぬけていって、ヘニョリとなっちゃう……
ほぅ〜、おいしい。
「そうだ。 明日、仕事の後、会食があって、帰って来るのが遅くなるんだ…」
「ふにゃあ〜?」
突然、話しかけられて、ヘニョリとホゲーっとなっていた私は、素っ頓狂な顔と返事を返してしまう。
先輩は、驚いたように眼を見開き、マジマジと私を見ている…
私は、先輩を見、なぜ、見られているのか、わからず、首をコテンと傾けた。
その一連の動作を見た先輩は、ウッと洩らしたかと思うと、片手で顔を隠すと、狙ってる?、などと、うめきだした。
最初、訳がわからず、ホゲーっと先輩を見ていたが、自分の動作を振り返り、顔から火がでそうになり、慌てふためく。
「わ、わすれてくださーい!!」
と、叫んだ私です。
き、気お取り直して、先輩に話しかける。
「明日は、私も予定が入って出掛けないといけないので。」
先輩が驚いたような顔をしている。
「めずらしいね。」
「……」
そんなに、驚かなくても…?
って、ははは……、確かに、先輩が来てから、あまり、外に出てないや。
食料とか、買いに行くのも、先輩がしてくれていたから…
「あまり、出たくなかったのですが、担当さんに頼まれたので。」
「…」
「だから、ゆっくりして来て下さい。」
「あはは、ゆっくりは、ね…」
「?」
先輩は、少し浮かない顔をしたが、玄米茶を飲むとその表情は、消えていた。
私は、それ以上は、聞かず、ご馳走様、と言って、ダイニングを出たのだった。




