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3

うん?

さわやかイケメンさんの正体が『宮永先輩』だとは、わかったけど、なんで、私の家で、ご飯を作って、向かい合って座って、そして、一緒にご飯を食べてるの?

だから、どうしてこうなった?

わからん。

私は、わからないですよ―!

内心、プチパニックを起こしていた、私。

それを知ってか知らないか先輩は、私を面白そうに見ている。



「なんで、俺がここにいるのか、わからない?!、って顔をしているね。」

「……そうですね。」



先輩の質問に憮然(ぶぜん)とした顔で答える。



「ちなみに河森さんは、どの辺りまで、覚えているのかな?」

「うーん、バスに乗って、海に日光浴しに行ったのは、覚えているんですが…」

「あはは…」



なんともいえない笑いが、先輩からあふれてる。



「ほんとに、長峰の言う通りなんだな……」



などと、今度は、訳の分からない事をブツクサと呟き始めておいでです。

はあ〜、悩んでも仕方ない、とりあえず、ご飯を頂こう。

自分の世界から帰ってこない先輩を放置して、また、ひとり食事を再開した。



「そういえば、先輩?」

「うん、なにかな?」

「なぜ、先輩は、私の家にいて、ご飯を作ってくれたんです?」



とりあえず、いちばんの疑問を直接、先輩にぶつけてみる。



「あぁ、長峰さんに頼まれたから、かな?」

「ユイちゃんに…」

「海で寝ている君を介抱して、俺の車で連れて帰って来たけど、長峰さんは、夜勤で付き添えないとの事だから、条件付きで、代わりに居てるのさ。」



そう言って、ニコリと笑う先輩。

はあ、そうですか…



「条件付きって、どういう事ですか?」



思い切って、聞いてみる。



先輩は、苦虫を噛み潰したような顔をすると、大したことないよ、と言って、目を逸らすと、ご飯を食べ始めた。

うーん、気になるけど、ユイちゃんの事だから、私に不利な条件は、つけないだろうけど、やり過ぎてないよね…

まあ、いっか。



そうして、奇妙な食事会を終えたのだった。





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