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「美咲ちゃん、待ってくれるかな〜?」
「……」
私は、あれから、サークルの勧誘に追われている。
サークル名は、『地底探検隊』。
何をしてるのか、詳しく知らないが、簡単に言えば、何でも屋さんというか、便利屋さん的な感じ。
最初、サークル名を聞いた時、洞窟巡り?、冒険家でもするのかと、思ったのよね〜…
なんでも、この大学では、有名なサークルらしく、卒業後の就職探しにも貢献してくれるありがたいサークルだそうだ。
まぁ、裏方的な事を率先してするのなら、そうかもね。
だけど……!
わ、私には、必要ないのよ――!!
と、言いたい、叫びたい。
でも、知られたくない!
ひっそりとしたいのよ―――!!
なのに、しつこい(怒)
はあ、大学で、息抜きする間がない。
仕方ない、蹴るか、蹴りあげるか?!
などと、アブナイ思考が浮かび始めた時、あの先輩の声がした。
「華元くん、あまりしつこいと、通報されるよ?」
「ひどいな、先輩! 勧誘ですよ。」
「………(迷惑だ!)」
私の横にゆっくりと歩いてくる、イケメン先輩。
「河森さん、嫌がっているでしょう? それに、サークルの方針では、無理強いはしないとあるけど……」
そう言った先輩の目、笑っていない。
うーん、イケメンは、怒らせると、コワイって、メモしとこっと。
「先輩、怖いですよ。 オレが悪かったです! 美咲ちゃん、ごめんね。」
「……、はい。」
「河森さん、オレからも謝らせてもらうね。 この度は、嫌な思いさせて、ごめんね。」
「……こちらこそ、少し大人気なかったかもしれません。 ですが……」
そう言って、先輩達をキッと見る。
「こういう事は、これっきりで、お願いしますね!!」
――そんなこんなでいろいろあったけど、結果的に一年だけ、サークルに入部したのよね。
まあ、あんな事があって、短かったけど……
私は、玄米茶を一口飲み、ホゥっと、ひと息ついた。




