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確定申告の女

超慌て者の女です。

 律子は焦っていた。


 何となく忙しかったため、完全に記憶の揺り籠から放り出してしまっていた「確定申告」という赤ん坊。


「わあああああ!」


 大変である。今日は三月十五日。最終日だ。


「どうしよう、どうしよう、間に合わないよおお!」


 この世の終わりのように騒ぐ律子。


「ダメ元だ、掛け合ってみよう!」


 彼女はそう思い、税務署に電話した。


 泣き落としをしよう。


 バカな考えであるが、それくらい律子はテンパっていた。


「確定申告、もう少し待っていただけませんか?」


「どのような申告ですか?」


 税務署の人の声は冷たいと感じる律子。単なる思い込みであるが。


「い、医療費の控除を受けたいんですよおお。でも、まだ何もしてなくてえええ!」


 取り乱す律子に、税務署の担当者は冷静に言った。


「還付申告は、還付申告をする年分の翌年一月一日から五年間行うことができますので、大丈夫ですよ」


 それを聞いた律子は、ショックでそのまま倒れてしまったと言う。


 めでたし、めでたし。

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