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永遠に宇宙に(とわにそらに)  作者: 白川夜ナ(ナイト)
1/1

~さよならは言わない~

「見て下さい┄あんなにも星が赤く」

「えぇ┄あの星の寿命が来たのですね?」

「私達の生まれた星が」

「とても残念な事です」

「私はこれからどォすれば」

「伝えたはずですよ?目的も役目も」

「それは分かっています┄どれ程で戻って来れるのですか?」

「分かりません┈若しかしたら二度と」

「必ず戻って来て下さい」

「必ず┈それは約束ですか?」

「お願いします」

「分かりました、約束しましょう」

「あの┄矢張り私も一緒に」

「さて、私はそろそろ向います、アナタも気を付けて下さいね?」

「┈┈┈」

「必ずあの者を見てけ出して下さい」

「本当にまだ居るのでしょォか」

「自分を信じて下さい、私だけがこの計画を成功させても┄あの者を抹消させない事には終わりは無いのですから」

「終わり┈ですか」

「はい終わりです、ですから頼みました

よ?」

「はい」

「では、私は行きます」

「あの」

「フフフ約束ですから、戻りますよ?」

「気を付けて下さい」

 

┄┄序 章 旅 立 ち┄┄

ソル「ポプラ!倒れた者の治療を頼む!」

ポプラ「手当てが無理な()()はどォすれば」

ソル「核が生きている()()は吸収に回すんだ」

ポプラ「でも」

ソル「論じてる暇は無い!やってくれ!」

ポプラ「分かった」

ドカァ~~~~ン!!ゴゴゴゴ

ポプラ「ソル!いえ、ソル王!宇宙そらが!星が爆発を!」

ソル「分かっている!私も見た、だが今は戦闘中だ集中しろ!」

ポプラ「でも!私達の生まれた星なのよ!」

ソル「おい!そこのお前、戦況を報告しろ!」

兵士「先程α隊の後方からβ隊が、更に左翼からγ隊も現れました」

ソル「γ隊までとは┄二手に別れて迎え撃て!」

アシュリー「兄さん!」

ソル「アシュリーか、話は後にしろ、お前はγ隊に向かえ」

アシュリー「待ってよ!宇宙から、兄さんは気付いてないの!?」

ソル「宇宙から何が来ると言うのだ」

アシュリー「来るんじゃないのよ!気付か無いの?この途轍もない強い氣が!」

ソル「私は今戦いに集中しているから無理だ!」

アシュリー「この氣は┈私達に似ている┈でも、この強さは異常」

ソル「その者はこちらに向かって来てるのか?」

アシュリー「者って感じじゃない┈遠くのどこかで存在している様な┈でも!若しこの力を私達が獲る事が出来たのなら」

ソル「然し┈分かった、バル!バルは居るか!?」

バル「何?兄さん、あのさァ、真逆とは思うけど、私に行けって言ゥ気じゃ無いわよね?」

ソル「すまない、だがこれも勝利の為なのだ、理解してくれ」

バル「あのねェ、私達の軍に最高位は兄さんと私だけなのよ?それなのに」

ソル「理解した上で頼んでいる」

バル「ハァ┈まァ良いや、父が死んで今は兄さんが王なのだから、命令となれば従うしかないんだけどさ」

ソル「すまない」

バル「でもね?これは大きな賭けよ?戻って来れると言ゥ保証は無い、そこまで理解してるいのよね?」

ソル「頼む」

バル「ハァ┄分かったわよ、それじゃアシュリー?アンタまだ準高位ヴィトなんだから、私が戻るまでに最高位ウィッチィーにしておきなさいよ?」

アシュリー「大丈夫だって、姉さんが戻って来るまでには最高位にしとくからさ」

バル「本当、呑気なんだからぁ」

ソル「必ず持ち堪えてみせる」

バル「任せといて?」

グラン「ソル」

ソル「ん?あァグラン兵士長か、すまないがこれよりバルが戦線を離れる」

グラン「その事なのだが、私も行かせてくれ」

ソル「な、何を言っている、お前まで離脱してしまったら」

グラン「しかし!1体でも多く力を得る事が出来ればこの戦いも」

ソル「駄目だ!ただでさえ我が軍には最高位は私とバルだけだし、準高位はアシュリーとお前しか居ないんだぞ!それなのに」

バル「良いんじゃない?」

ソル「バル!」

バル「確かに2体の離脱は大きいかもしれない、でもグランの言い分も一理ある、兄さんとアシュリー、それにポプラが居ればどォにか守りきれるって」

ソル「簡単に言うな!今の状態でも守るのが」

バル「はいはい、さァ行くわよ?グラン」

ソル「バル!」

アシュリー「気を付けてね?二体共、ここは任せて?でもあんまり長いのは流石に辛いわよ?」

ソル「アシュリー!」

バル「アシュリーは早目に最高位になりなさいよ?」

アシュリー「分かってるってば」

バル「うん、じゃお互いに」

グラン「すまないソル」

ソル「必ず戻って来い」

グラン「あァ」

バル「早く行くわよ?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

グラン「参った、矢張りこの格好は大きく力を消耗する」

バル「文句言わないの、近くの星へふらっと

行くのと違うのよ?体を凝縮させ球状にならないと、私達の核は砕けちゃうんだから」

グラン「バルは最上位ウィッチーだから消耗は抑えられるが、俺はまだ準高位ヴェダなんだぞ?」

バル「だったら早い所最高位ウィザーダになることね?」

グラン「軽く言ってくれるよ最高位様は、然し自分で志願したのだから仕方ないか」

サン「待って下さい!私も御一緒させて下さい」

グラン「君は?」

サン「私はサン、友軍です」

バル「友軍?どこの軍に属してたの?」

サン「アマリスで、サザン王のメイを受け前王アマルに」

グラン「サザン王の兵┈お前クラスは?」

サン「最高位です」

グラン「最高位だと!」

サン「そォですが何か?」

グラン「何かでは無い!ソル以外で最高位が居ただなんて聞いて無いぞ!」

バル「そォね?私も初耳だわ、それにサンと言ゥ名前もね?」

グラン「お前、本当に友軍なのか?」

サン「そォ言った筈ですが?」

グラン「最高位のお前が居て、何故前王が討たれたのだ?」

サン「何故ですかね?私は最前線で戦っていましたが、前王を倒せる程の者を私は逃がしたりはしなかったのですがね?」

グラン「味方に討たれたとでも言うのか?」

サン「どォでしょォか┈若しそォだと言ゥのですと、最高位であった前王を討てるのは準高位か、最高位の者のみ」

グラン「該当者は、俺、アシュリー、バル、ソル、そしてお前だ」

サン「ではその誰かが、と言ゥ事になりますね?」

グラン「貴様!俺達の中にだと!ソル、バル、アシュリーは前王の子供だぞ!子が父┈お前、俺が殺ったと言いたいのか?」

サン「私は飽くまでも()()()の話しをしているだけです」

グラン「例え話しだとしてもだ!何故俺が」

バル「まァまァ、例えなんだから熱くならないでよ、それに父の事は終わったのよ?今はそれ所じゃ無いでしょ?」

グラン「それはそォなのだが」

バル「兵士長がそんなんだと下が付いて来ないぞ?」

グラン「む┈むゥ」

バル「フフ、サンって言ったわよね?」

サン「はい」

バル「一緒に行くわよ?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

グラン「な、何て大きいブラックホールだ」

バル「この渦の奥から強い氣を感じる」

サン「えェ、これはワームホールでしたか」

バル「多分ね?サンも感じてたんだ」

サン「えェ、感知出来る女性とは違い、男性は最高位だけですから、ね?グランさん」

グラン「お前┄遠回しに俺を馬鹿にしてないか?」

サン「そォ捕らわれる発言をしたつもりはありませんが?」

グラン「ぐ┄いちいち癇に障る言い方を」

バル「ハァ┄もォ良いから!揉めてる暇なんて無いんだけど?」

グラン「済まない」

バル「行くわよ?覚悟が無いんだったら戻りなさい」

スゥ~、スゥスゥ~

グラン「グォ┄あ、圧が┄押し潰されそォだ」

バル「グランには少しキツイか┄出口まで持つかしら」

サン「バルさん、集中しなければ最高位の私達でも」

バル「そォね?グランの無事を祈るしか無いか」

サン「駄目ならそこまでの()()だったと言ゥ事です、集中しましょう」

グラン「貴様!聞こえたぞ!絶対耐え切ってやる!」

バル「全く┄他に鼓舞する方法は無かったの?」

サン「彼にはこれが一番かと」

バル「あ~まァそォかもね?」

スゥ~~~┄┄┄┄┄

グラン「光が見えて来た!」

サン「グランさん、もォ少しですよ?」

グラン「┄┄┄┄」

サン「フフ良い集中ですね?」

バル「ただの意地でしょ?」

サン「ですが、そォでもしなければ、とっくに消滅していましたから」

バル「ハァ┄出てから揉めないでよね?」

サン「それはグランさん次第では?それに私からは一度も嗾けてはいませんよ?」

バル「そォ思ってたんだ」

グラン「出口だ!!ゔォ~~~!!」

ボッ!!ボボッ┄┄スィ~~~

グラン「こ、ここは」

バル「私達の居た銀河とは別の┄あの星」

スゥ~~~~~

サン「青い星┄中でもあの小さな列島から強い氣が┄私達に似ている┄どォ言ゥ事でしょうか┄私には何故か懐かしいものを感じます」

バル「そォね?私も同じ感じがするわ」

サン「私達と何か繋がりがあるのでしょォか」

グラン「そんな事ある訳無いだろ?俺達寄生人パラサイターの歴史で始めて他の銀河に」

バル「御伽話」

サン「どォかしましたか?」

バル「え?あ、うん、昔私達の誕生を模した話しを聞いた事があったから」

サン「私達の誕生を?」

グラン「どんな話しだよ」

バル「うん┄昔ウラリスには、意思はあるけど肉体を持たない無機なものが辺りそこらに存在してたんだって、それは互いを融合分離させて数を増やして行ってたらしいのよ」

グラン「融合分離って、俺達と」

サン「グランさん?まだ話しの途中です」

グラン「あ、すまない」

サン「続きを」

バル「うん、ある日ウラリスに人なる者が現れ、その人は無機なるものを全て自身の身に取り込み、()()を生み出したって」

サン「それが寄生人の誕生」

グラン「御伽話だそんなの、誰だ?そんな事言ったのは」

バル「父の傍で働いていたヨーヌから」

サン「フフ、ヨーヌでしたか、恐らくそれはヨキ様から聞いたのでしょォ」

バル「サンはヨキ様も知ってたの?」

サン「言った筈ですよ?私はサザン王から命を受けていたと」

バル「そォだった」

サン「ですが、その話しには矛盾がありますよ?」

グラン「は?どこに矛盾なんてあった?」

バル「気付かなかった?移動手段よ」

サン「そォです、その人はどこからどの様にしてウラリスに来たのでしょォか?」

グラン「そんなの、移動柱ゲートを作れば」

サン「それは有り得ません、ウラリスにもアマリスにも、エアリスにさえ柱の痕跡はありませんでしたから」 グラン「そォ言えば、第1クエーサーや第2クエーサーにも無かったなァ」

サン「おや?今の発言は少々可笑しいですね?」

グラン「あ゛?どこがだよ!」

サン「第1クエーサーは私達が独占していますので行き来は自由、ですから探索は容易いでしょォ、ですが第2クエーサーは?」

バル「えェ、誕生後直ぐに敵将デウスに占領されたから行く事は出来ない」

サン「なのにグランさんは第2にも行った事がある発言をした」

グラン「い、いや、俺はただ第2が誕生する前から俺達は生まれていたから、だから第2には無いと言ゥ意味で言ったんだよ」

サン「成程、そォでしたか」

バル「まァ所詮御伽話なんだからさ、それより私達の拠点となる星を探さなきゃ」

サン「それならばあの燃え盛る星にしましょォ、第1第2程では無いですが、強いエネルギーを感じます」

バル「分かったわ、それじゃ移動しよ?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

グラン「な、何だよあの青い星の生命体は」

バル「えェ、私達と同じ┄それにあの小さな列島の言葉だけが解る」

サン「御伽話┄強ち嘘とは言い切れ無いのかもしれませんね?」

バル「私達の力と引き合ってる」

サン「では、あの列島に的を絞ったほォが良さそォですね?」

バル「そォね?相性が良さそォだから、最高の寄生人が作れそォだわ?」

グラン「なァ、1()()1体で良いのか?」

バル「そォしないと、若し連れ帰ったのが敵の陰生人ジストーに吸収されたら?」

グラン「そ、そォだな?あんな力が敵のものになってしまったら」

バル「そォ言う事」

サン「では1()()1体と言ゥ事で」

スタスタスタ

グラン「お、おい!どこ行くんだよ」

サン「私は私なりに戦士を作りますので、別の場所に柱を作りに行きます」

グラン「そんな勝手な事!それに3体で移動柱を作った方が良い命を生み出せるだろォが!」

サン「そォですか?確かに最高位2体、準高位1体分の力で作り上げた柱ならば良い命は作れるでしょォ、ですが私の見立では()()()()()3体の移動柱では、アマリスへ戻る柱さえ作れません、個体で作り出した方が現状はベストだと私は思っています」

グラン「どォ言ゥ事だよ!どォ考えたって3体で作った方が」

バル「グラン落ち着いて!?ねェサン?私もその理由が知りたい、私だって3体の方がいいって思ってるから」

サン「おや?バルさんなら気付いていたと思っていましたが、良いですか?3体のバランスです、私とバルさんは相性が良い、バルさんとグランさんは、まァ良い方でしょう、ですが私とグランさんはどォですか?」

バル「まァ、良いとは到底言えないわね?」

サン「更に力も均衡していないのなら尚更です、若し疑うと言ゥのでしたら、其々のパターンの戦士を作り、それ等を戦わせてみても良いですが?」

グラン「貴様┄俺の力がお前には程遠いいと言ってるのか?」

バル「止めなさいグラン!悪いけどサンの言ってる事は正しいわ?」

グラン「バル!」

バル「私達の目的は強い戦士を生み、自身が向上する事、その事にグランの感情もプライドも必要無い」

サン「理解して頂いて良かったです、では私は南に行ってそこに移動柱を作ります」

バル「分かった、それじゃァ私は寄り良い戦士が作れる様にこの辺りをアマリスと同じ森を作る事にするわ?」

サン「分かりました、では私は南にエアリスの大草原を作ります、では」

スタスタスタ

バル「流石サザン様の側近だっただけあるわ、頭もキレるし力もある、それに判断力も優れてる、グランは少し見習う可きだと思うけど?」

グラン「フン!アイツは信用出来ねェ、敵だと分かった時点で瞬殺してやる」

バル「ウフフ、だったら先ずは最高位にならないとね?」

グラン「そ、それは」

バル「それじゃ早く森を作りましょ?私も他で柱を作らなきゃ行けないから」

グラン「え?俺達は一緒じゃ無いのか?」

バル「ちょと試したい事があってね?」

グラン「何だよ試したい事って」

バル「まァまァ、さ、早くやるわよ?」

サン「では計画を始めますか┄それにしても上手くシッポは隠していましたが┄安心している暇は与えませんからね?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

バル「グラン!一体何があったのよ!?」

グラン「き、気を付けろ┄こ、ここにはバケモノが居る┄こ、これを」

バル「な、何よこの邪悪な命は┄陰生人よりも怨が」

グラン「や、奴に言われ┄奴は俺達の計画を知ってた」

ガクっ

バル「どォしてグランにこれ程の怨を込める事が」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「どォですか?言われた種は送らせる事が出来ましたか?」

「あァ、意外と頑固だったが、少し遊んでやったらあっさりと作りやがった、俺の力の源になるとも知らずに」

「殺してはいませんよね?」

「さァな?加減はしたつもりだが、今頃消滅してるかもしれないぞ?」

「困った方だ、彼の力でも無いよりかはマシだと言ゥのに」

「そォ言ゥな、お前の力だけでも十分作れるのは知っている、お前が気にしているのは柱を作った後の事」

「気付いてましたか┄確かに私だけで移動柱を作る事は可能です、ですが大きく力を消失してしまう為、そこをアナタに狙われてしまうと」

「ハッハッハそれは無い、俺の目的はお前では無くアマリスのみ」

「分かりました、では計画を始めます、アナタは吸収融合を繰り返し力を上げておいて下さい」

「強者を寄越せよな?でなければ意味が無い」

「努力は、してみます」

「俺が強くならねば星は取れないぞ?」

「そうですね?では私は┄あ、そォそォ、今後皇を名乗るのでしたら、それ相応の話し方をしたほォが宜しいのでは?」

「ふむ┄皇らしくか、成程な?」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「ハァハァハァ┄つ、強い┄ハァハァ┄な、何なんだよアイツは!ハァハァ┄今までの奴らとは全く別ものじゃ┄と、兎に角早く光の射す場所ま┄嘘だろ!?どォして俺よりも先に」

「フハハハハ無駄だ!私からは決して逃れられん」

「クソ!ここまでなのかよ!」

「そォ言ゥ事だ、私に吸収され、力の源となれ」

ブワァッ

「え!?き、消えた!な、なんだ?辺りが黒い霧に┄グ、グォ」

(声が┄体の中に黒い霧が、真逆これが奴な)

「グァ~~~!」

バシュ!

「これも適合せぬか┄汚く飛び散りおって、この所多いな┄あ奴め」

※おやおや┄困りましたねェ、思っていたより成長が早い┄闇の力がこれ程だったとは、森だけで無くこの柱までも侵食されてしまったら┄それにバルの身も、仕方ありませんね?戻るのが少し遅れますが待って貰いましょう※

(ぶつぶつぶつぶつ┄┄┄┄)

「ウェ~~~ィ!!」

ぽわァッ

「ハァハァハァ┄さ、流石に全ての力を使うと、ハァハァ、必ずあの者を吸収して最高位を超える力を得るのですよ?ハァハァ┄その時が来たら戻しますので、それまでは┄さァ行きなさい!青い星地球へ!」

ヒュ~~~~

バル「え!な、何?このとんでもない氣は┄地球に向かっている┄でも、氣の中に僅かだけど怨が┄こんなのが育っちゃったら、味方になれば良いけど、陰生人になってしまったら┄何てもの生み出すのよサンは!仕方ない、サンには悪いけど私が行って傍で浄化し続ければ」

ヒュ~~~~

バル(出来るだけ長く傍で浄化するには、先見センケンを使って┄見えた!あの女性ね?それじゃ身体を種にして)

ヒュ~~ポワン

バル『大丈夫だから┄安心して?私が必ず┄┄守って┄┄』


┄┄一 章 上の句 美 菜┄┄

加奈「ミーナ待って~!一緒に帰ろォよ」

美菜「ん?┄あ、加奈カナ、どこ行ってたの?探したけど見当たんなかったから先に帰ったのかと思ったじゃん」

加奈「ゴメンゴメン、ちょと早乙女サオトメ君に用があって」

美菜「良介リョウスケに?パソコンの事?」

加奈「うん、SNSだけど」

美菜「ふ~ん、加奈も始めるんだ」

加奈「ミーナもやろォよォ」

美菜「私パソコン持って無いの知ってんでしょ?」

加奈「スマホでも出来るじゃん」

美菜「スマホは電話とメールだけ、まァ興味が無いってのが本音、何かさァいいね?とかに掻き回されるのもねェ┄フォロワー数イコールその人のステータスって感じじゃん」

加奈「まァ┄ねェ」

美菜「まァ私は私って事で良いんじゃない?」

加奈「そっか」

美菜「で?今日も電車?」

加奈「そォだよ?ミーナはまた?」

美菜「うん、タクシー、ねェ同じ方向なんだから一緒に乗って行きなよ」

加奈「ん~┄一緒に帰る事に問題は無いんだけどね?早く帰るってのがさァ」

美菜「何かあるの?」

加奈「ママがさァ┄花嫁修業をって、料理が出来るだけじゃ駄目だって、まだ15だよ?」

美菜「アハハ、小母様らしいなァ、で?電車で帰る様になったのは運転手の田中タナカさんの所為でしょ?」

加奈「何で分かったの?」

美菜「中学に上がった頃からだよね?何か卑らしい目で見るようになったのって」

加奈「あ!だからミーナはウチの車で行き来しなくなったんだ」

美菜「正解、何か違ってたら失礼じゃん、だから何も言わなかったのよ」

加奈「そっか、何かゴメンね?」

美菜「別に加奈が悪い訳じゃ無いじゃん」

加奈「そォだけどさ、一応ね?」

美菜「そっか┄そォ言えば今回のテスト何番だった?」

加奈「3番、高木タカギ君に一点足りなかった、今回は自信あったのになァ┄ミーナにも勝てたと思ってたのにィ」

美菜「テンに一点差って事わァ┄総合で473点?」

加奈「うん」

美菜「危ない危ない、私ももっと勉強しないと、その内2人に抜かれちゃうわ」

加奈「ミーナは今回何点だったの?」

美菜「総合で485点、全国では2番だった」

加奈「何が悪かったの?」

美菜「それがさァ┄得意の英語でミスっちゃってね?ハァ┄情けない」

加奈「何それ、頭脳明晰、容姿端麗、性格最良で仲間思いの人気者が、そんな贅沢な溜息なんか付かないでくれる?」

美菜「それ言い過ぎだから」

加奈「そォ?小父様は東大出のIT企業の社長で超イケメン、小母様は元トップモデルのスーパー美人だよ?これ以上無い位完成されてんだもん、嫌味の1つでも言わなきゃ、やってらんないのよ凡人としては」

美菜「何言っちゃってんのよ、小父様は大企業の社長じゃん、小母様だって京都の家元の娘だったんでしょ?嫌味な程の超お嬢様じゃない」

加奈「あのねェ、お金を持ってんのは親、私はミーナみたいに超イケメンパパと、超美人ママが欲しかったの、そォすればもっと美人に生まれたのに」

美菜「大丈夫だって、加奈は十分美人だから」

加奈「ミーナに言われてもなァ┄あ!そォだ、ミーナって夏休みの予定決まってんの?」

美菜「ん?夏休み?」

加奈「嘘でしょ?もォ直ぐだってのに┄じゃァ一緒に行く?」

美菜「どこに?」

加奈「パパとは途中で合流なんだけど、最初はバリに行って、ハワイからのサイパン、ドバイに飛んでからのマカオ、それで残りは伊豆の別荘」

美菜「うん、行かない」

加奈「えェ~何でよォ」

美菜「海がねェ┄水着がさァ、生地が違うだけで下着と変わん無いじゃん、それに日焼けもしたく無いし」

加奈「別にミーナが良かったら山でも良いよ?」

美菜「私が虫苦手なの知ってんでしょ?」

加奈「ねェ┄いつからそんな出不精になったの?」

美菜「いつからって┄ん?いつからだ?あ、でも、ショッビングと外食は好きだよ?」

加奈「そォね?それは知ってる┄まァ良いや、予定が決まったら教えてよ」

美菜「分かった、で?大通りに出たけど、本当に良いのね?」

加奈「タクシー!┄┄うん、今度ね?」

美菜「じゃァ行くね?さよならは言わないよ?」

加奈「うん、ありがと」

美菜「ウフフ、またね?」

加奈「また」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ただいまっと」

スタスタスタ

美菜「テレビテレビっと」

ピッ

※┄┄昨夜23:00時過ぎに、横須賀に住む18歳の少年が、自宅部屋で亡くなっているのを同居する母親に寄って発見されました、少年には目立った外傷も無く、又持病も無い事から※

美菜「うわァ┄まただ、今月で何人目なんだろォ」

※専門家に拠ればウイルスの可能性が高いとの意見が出ており、調査に取り込んでいるとの事です。若し今回も突然死であった場合、今年で54件、今月だけでも15件目となってしまいました※

美菜「15って、多いなァ」

麗美「嫌ねェウイルスだなんて、お帰り美菜ちゃん」

コトッ

美菜「あ!アメリカンチェリーだ、いっただきまァす┄ん~美味しい、この微妙に甘酸っぱいのが良いのよねェ」

麗美「それにしても、亡くなる子ってどォして夜だけなのかしら」

美菜「21:00から0::00までだっけ?後は年齢が16から18だったよね?」

麗美「やっぱり何らかのウイルスなのかしら」

美菜「ウイルスねェ」

麗美「美菜ちゃんは違うと思うの?」

美菜「何となくね?だからって何?って聞かれても困るんだけど」

麗美「そォなんだ」

美菜「今日パパは?」

麗美「遅くなるとは言ってなかったから、いつも通りだと思うわよ?」

美菜「ふ~ん」

麗美「ウフフ、最近忙しいから余り話していないもんね?」

美菜「忙しいのは分かるけどさァ┄休まないってのはねェ」

麗美「心配?それとも寂しいの?」

美菜「両方」

麗美「そっか、じゃァパパが帰って来たらその話しをしてみたら?」

美菜「ヤダ、パパを困らせたく無いから」

麗美「ウフフ、それじゃァ話しを変えて、今日のディナーは何が良い?」

美菜「そォだなァ┄昨日のディナーはイタリアンでしょ?今日のランチはフレンチだったからァ┄たまには和食が良いかも」

麗美「和食かァ┄今から準備するなら┄和銀にする?」

美菜「おォ和銀か、久し振りかも」

麗美「予約入れとくから着替えてらっしゃい?」

美菜「パパは?」

麗美「勿論一緒よ?でもパパは直でお店になるけどね?」

美菜「何時の予約?」

麗美「パパに合わせるから20:00にするわ」

美菜「じゃァパパには私が教える」

麗美「あ、でも今は仕事中だから」

美菜「分かってる!メールででしょ?」

ダッダッダッダッ┄バタン!スタスタギィーッ

美菜「ん?お?パパ返信早!ヤッタ!OKだった、んじゃァ着替えるか」

シャッシャッシャッ

美菜「このワンピも良いけど┄あァ~ヤッパこれかなぁ┄でも両方和銀っぽく無いしィ┄あ!これ昨年のパリでパパにお強請りして買って貰った┄って、まだ一回も着てなかったわ」

麗美「どォ?服決まったの?」

美菜「まだ~!ってか着てく服無い!」

麗美「ママもなのよォ、どォする?今から買いに行く?」

美菜「行く行く行くゥ~!」

ドドドドド!

麗美「ちょっと!急いで下りると危ないわよ?」

美菜「パパO・Kだって、ママ!私着物がいい!」

麗美「おっと、そォ来たのね?ん~着物かァ」

美菜「えぇ~若しかして無理?」

麗美「ん~今からで間に合うかしら」

美菜「時間?」

麗美「そ、時間、そのお店って閉めるの少し早いのよ」

美菜「間に合うの?」

麗美「ギリって所ね?先に車に乗ってて?」

美菜「あ!私バッグ取ってくる」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

麗美「良かった、まだ開いてた」

美菜「銀座だったんだ」

麗美「このお店はね?ママが現役の時に、すっごくお世話になった所なのよ」

美菜「着物ってさァ、反物から作るんでしょ?」

麗美「あら、良く知ってたわね?」

美菜「今行って直ぐ作れるものなの?」

麗美「直ぐには無理ね?」

美菜「私、今日着れないんだったら着物いらなァい」

麗美「そォ言わないで?折角来たんだし、きっと美菜ちゃんにもこれって言ゥものに出会えるから」

美菜「ん~~」

麗美「さ、入りましょ?」

カラカラカララ

美菜「わァ┄す、凄い」

高条「あら?若しかして┄ヤッパリ麗美レミちゃんじゃないのよ!」

麗美「久しぶり数子カズコさん」

高条「もォ!久し振りなんてものじゃ無いわよォ、どれ位になる?」

麗美「最後に来たのが現役最後の年だったから┄17年かな?」

高条「そっかァ┄もォそんなに経ったのね?で?娘さん?」

麗美「えェ、美菜ちゃんちょっと良い?」

美菜「はァい」

タタタタ

麗美「紹介するわね?ママの我が儘を沢山聞いてくれた、女将オカミ高条数子タカジョウカズコさん」

美菜「初めまして、屋中美菜ヤナカミナです」

高条「高条数子です、アナタのママには本当苦労させられたの、でもね?彼女は世界中に着物の素晴らしさを知らせてくれたのよ?」

麗美「そんな、私はただ着物が好きだっただけだから」

高条「それにしても、麗美ちゃんに全く引けを取らない美人だ事」

美菜「ありがとう御座います」

麗美「美菜ちゃん?気に入った反物があったら持って来て良いわよ?」

美菜「あ、それなら」

タタタタ

麗美「え?もォ決めてたの?早いわねェ」

高条「ウフフ、アナタにそっくりね?」

麗美「そォ?」

高条「あの子にもモデルを?」

麗美「私はそォさせたいんだけどさァ」

高条「あら?ツカサさんが反対するなんて珍しいじゃない」

麗美「違うのよ、私も主人も美菜が自分で決めた事を応援しよォって、だからあの子の口からモデルの話しが出ない事にはさ」

高条「そっかァ┄あの子は麗美ちゃんと同じ高みを見れると思うんだけどなァ」

麗美「うん、私もそォ思ってる、でもこればっかりはねェ」

タタタタ

美菜「ママ、私これが良い」

高条「へェ~、流石麗美ちゃんの娘だけあるわね?自分を良く知っているわ」

美菜「自分を?」

高条「そォよ?人其々顔が違う様に、反物にも其々の顔があるの、洋服にだってあるでしょ?」

美菜「そっか┄あのね?最初にこれを見た時に、この着物を着たら凄く綺麗に見えるかもって思ったの」

高条「うん、それが一番大切な事」

麗美「じゃ数子さん、それを一点お願いね?」

高条「麗美ちゃんは?」

麗美「私はモデルと共に着物を買うのは引退したから」

高条「そォ、ちょっと寂しいけど仕方ないか」

麗美「御免なさいね?それと急で悪いんだけど二点ある?」

高条「ウフフ、変わらないわね?ま、でもそれが麗美ちゃんか」

美菜「あるんですか?」

高条「あるわよォとっておきのがね?じゃァ上に行くわよ?」

麗美「上?上にあるんだ」

美菜「ママは知らなかったの?」

麗美「えェ、上には一度も行った事が無いから」

高条「昔は倉庫として使ってたから、でも今は教室として使っているのよ?」

スタスタタッタッタッタッ

麗美「わァ!┄す、凄い」

美菜「うわァ┄沢山ある」

高条「ウフフ、そっくりな親子だ事、どォ?久し振りの対面は」

麗美「え?久し振りって┄あ!これ私の!┄これも┄あれも┄え?若しかしてここにあるの全部」

高条「そ、アナタが作らせた子達よ?」

麗美「どォして?┄何でここに、だって引退する時に全部事務所に」

高条「アナタが引退して直ぐに梶山カジヤマさんが持って来てね?これを着熟せる人は今後現れないから、新しく着物を作る人の為に役立てて欲しい、その方が着物達も喜ぶからって」

麗美「梶さん┄あ!あれはパリで着た┄あァ~!ジョディーと色違いで作ったやつも、え!?これってロンドンの」

高条「凄いでしょ?アナタのママは、世界各国からオファーが来るスーパースターだったのよ?」

美菜「そォだったんだ┄私、元トップモデルだったって事しか知らなかった」

高条「麗美ちゃんは話さなかったの?」

美菜「私が聞かなかったから」

高条「そっか、で?どォなの?少しは興味出た?」

美菜「ん~┄分かんない」

高条「ウフフ、正直な子ね?まァ直ぐにはピンと来ないか」

美菜「うん、来ない」

高条「じゃァ実際着てみて感じてみたら?」

美菜「え?この中から選んで良いんですか?」

高条「えェ特別にね?どれでも良いからゆっくり考えなさい」

美菜「私、あれが良い」

高条「まァ!本当に決断が早い子ね?どっちの着物?」

美菜「左側の赤とピンクのやつ、全身に白い花が散らばってるのが素敵┄あれを見てるいと何だか心が落ち着くから」

高条「へェ〜┄成程ねェ┄ここまで同じだとは」

美菜「え?」

高条「ううん、ちょっと麗美ちゃん良い?」

麗美「ん?なァに?」

スタスタスタ

高条「アナタの娘はこれを選んだわよ?見ていると心が落ち着くからですって」

麗美「落ち着くって┄私と同じ事を┄それにこれは」

美菜「ママ?若しかしてこれって駄目なやつ?」

麗美「ううん、駄目なものなんて一つも無いわ?ただちょっと吃驚しただけ」

美菜「吃驚?」

麗美「この着物はね?ママが初めて作った着物なのよ」

美菜「え?」

麗美「反物を見た時にこれが一番気持ちが落ち着いてね?真逆美菜ちゃんが初めて袖を通す着物がママと同じものだったなんて、それも同じ理由でさ」

高条「それだけアナタと一緒で、センスが良いって事よ?」

麗美「うん、ありがとォ数子さん、じゃァそのセンスでママのも選んで貰おっかな?」

美菜「私が決めちゃって良いの?」

麗美「ママにはどれも思い入れがあり過ぎて、だから美菜ちゃんが決めて?」

美菜「そっか、それじゃァあれ」

麗美「え?┄あれって┄そっか、良いわね?」

高条「どォしてあれにしたの?」

美菜「ん~ママがこれ着たら、パパが凄く喜ぶかなァって」

高条「今日司さんも?」

麗美「えェこの後に」

高条「恐ろしい程の勘の鋭さとセンスだ事」

麗美「えェ、私も驚いてる」

美菜「どォ言ゥ事?」

麗美「この着物なんだけどね?ちょっと色々あった頃に作ったのよ、ショーに着る事は一度も無かったわ、それで気晴らしにって誘われたパーティーで着たんだけど、その時にパパと初めて出会ったんだ」

美菜「パパと初めて┄パパその時着てたの覚えてるかなァ」

麗美「どォかしらね?多分忘れてるんじゃない?」

高条「さァ決まったら持って降りるわよ?着付けの前に新調する着物でやる事があるんだから」

麗美「そォだった、じゃァ急いで降りるわよ?」

美菜「はァ~い」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「マ、ママ┄少し苦しい」

麗美「ウフフ、着物はそォ言ゥものなの よ?」

美菜「そ、そォなんだ」

麗美「綺麗よ?」

美菜「だけど┄こんなに締め付けられてたら、お腹いっぱい食べられないよォ」

麗美「ダイエットには丁度良いんじゃない?」

美菜「嘘!私太った?」

麗美「えェ、もォパンパン」

美菜「マヂで!最悪ゥ┄メッチャ気を付けてたのにィ」

麗美「ウフフ、冗談よ?」

美菜「もォ!ママったらァ!」

麗美「でも今は成長期だから気を付けないと、今持ってるお洋服┄全部着れなくなるわよ?」

美菜「う!┄そォだけどさァ、美味しい物が目の前にあるとォ┄でも健太ケンタみたいにはなりたく無いし」

麗美「日向ヒムカイ君が太った?あんなにスリムだったのに?」

美菜「中学に上がって直ぐに太り出したの、多分今は100キロ越えてると思う」

麗美「そんなに!」

美菜「両親が事故で亡くなってからお菓子ばっかで」

麗美「そォ┄身体壊さなければ良いけど」

美菜「うん、皆心配してるんだけど、こればっかりは本人次第だから」

麗美「そォね、あまり首を突っ込むのは、か、うん、そォよね?┄さ、着いたわ、降りて?」

ガチャッ、バタン!スタスタスタ

「お待ちしておりました屋中様」

麗美「主人は?」

「まだいらしてはおりません」

麗美「そォ、じゃァ先に入ってましょ?」

美菜「今日はどの間?」

「本日は霧の間で御座います」

美菜「おォ霧って初めてだ」

スタスタスタ┄スゥ~~ッ

美菜「へェ〜、思ってたより良い部屋だ」

麗美「そォなのよ、パパがこの部屋が好きでね?」

美菜「そォなんだ、ママ?注文はパパが来てかにしよォよ」

麗美「分かったわ、まァ直ぐに来るでしょォから」

「畏まりました、では失礼します」

スゥ~~ッ┄スタスタスタ

麗美「道が混んでなかったら直ぐに来るでしょ?」

美菜「だね?私達が来る時は混んで無かったから大丈夫だと思う」

スタスタスタ

美菜「あ!来たんじゃない?」

麗美「流石、時間ピッタリ」

スゥ~~ッ

司「やァ遅れてしまっ┄ほォ┄これは驚いた、2人共とても素敵じゃないか」

美菜「エヘへ素敵だって」

司「おや?君の着物┄私がその着物に出会うのは二度目だね?」

美菜「パパ覚えてたの!」

司「当然だよ、だがその前に、すまないね?いつものコースで頼むよ、それと私は赤で」

麗美「私も付き合うわ?」

司「車は?」

麗美「代行を頼むから」

美菜「私はレモネードにする」

司「あ~美菜?今日は着物だから炭酸は止めた方が良いぞ?」

美菜「そォなんだ、じゃァ生グレープフルーツで」

「畏まりました」

スゥ~~ッ、スタスタスタ

司「それにしても久し振りだ、君と初めて出会った時に着ていたんだよな?」

麗美「覚えていてくれて良かったわ」

司「忘れる訳が無いだろ?とても素晴らしい出会いだったのだから」

麗美「ありがとォアナタ、大好きよ?」

美菜「私もパパ大好きィ!」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ハァ┄サッカーグラウンドって、何でこんなに校舎から遠いいのよォ┄それにしても、どォして加奈はこんな所で話しを┄あ、いた、加奈ァ!」

タタタタタ

加奈「ごめんミーナ」

美菜「早くない?」

加奈「あ、うん」

美菜「ハァ┄お昼食べてないんでしょォ」

加奈「うん」

美菜「まァ何があったかはこれから聞くけど、食べないと体に良くないよ?」

加奈「うん┄あのね?メールで伝えた優也ユウヤ君の事なんだけど」

美菜「いよいよ告る決心が付いたとか?

加奈「うん」

美菜「だよねェ、あんだけ競争率が高いと中々告┄るの?」

加奈「そのつもりだったんだけど┄ヤッパ競争率が高いから無理なのかなァ」

美菜「無理じゃ無いとは思うよ?加奈より美人ってそォは居ないから」

加奈「って、超美人に言われてもなァ┄説得力に欠けるんだけど?それに」

美菜「私は、優也君には全く興味無いから」

加奈「ミーナに興味が無くたって、優也君はミーナの事好きかも知れないじゃん」

美菜「そォかもね?でも優也君からはそんな浮ついた話なんて、出回って無いよ?」

加奈「まァ┄でもコレ見てよ」

サッ┄スッスッ┄サッ

美菜「ん?何これ」

加奈「昨日由美子から送られて来たメール」

美菜「そォ言えば来てたっけ、昨日帰り遅かったから見て無かったわ、で?ザイルのアキラが靴を物色してる写真と、優也君の関係は?」

加奈「良く見て?」

美菜「うん見てる┄へェ〜アキラってこォ言う靴に興味あるんだ」

加奈「もォ!そォじゃ無くって!見て欲しいのはアキラの横!」

美菜「横?┄あ、誰か居る、ちょっと拡大するよ?」

スッ

美菜「あ!優也君じゃん┄ん?誰?この手ェ繋いでる子」

加奈「知らない、皆に聞いても知らないって」

美菜「ふ~ん┄他の学校の子っぽいね?」

加奈「ねェミーナ?何してんの?」

美菜「ちょっと待ってて?┄送信っと、まァこれで大丈夫でしょ?」

加奈「誰にメールしたの?」

美菜「摩紗斗マサトに調べさせたから」

加奈「田所タドコロ君に?何を調べさせたの?」

美菜「摩紗斗ね?優也君みたいにモテたいからって、今日からサッカー部に入ったのよ」

加奈「モテたいからって」

美菜「アハハ、馬鹿でしょ?」

加奈「田所君に任せて平気なの?」

美菜「大丈夫、摩紗斗は馬鹿だけど、頼まれた事は必ずやってくれるから」

加奈「まァ┄ミーナがそこまで信頼してるなら」

美菜「お?返信早!」

スッスッ

美菜「ウフフ、任せとけってさ、それじゃァまだ時間あるから食堂に行こ?少しは食べないと」

加奈「でも┄分かった」

美菜「じゃァ食堂まで競走、負けた方がオゴリね?ドン!」

タタタタタ

加奈「あァ~ズルイ!待ってよォ!」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

恋「ねェミーナァ、今日マルキューに買い物行こ?」

美菜「レン昨日も行ってなかった?」

恋「そォだけど?何か変?」

美菜「変って言うか、良くそんなに買う物あるなァって」

恋「いっぱいあるって、雨の日以外は大抵買いに行ってるし」

美菜「ん?何で雨の日は行かないの?」

恋「傘持つじゃん」

美菜「そォね?」

恋「片手分しか買えないし、傘のせいで恋の可愛い顔が隠れちゃうじゃん」

美菜「そォ┄ねェ」

麻子「恋悪い、今日ミーナは私とボックスに行くのよ」

美菜「ん?麻子マコ

恋「そォなの?」

美菜「そォなの?」

麻子「良いじゃん、行こォよォ」

恋「麻子昨日アッキー(亜季)と行ってたじゃん」

麻子「甘いぞ?恋、ボイトレに休みなんて無いのだ」

恋「のだって、アッキー語が移ってるし、ってか何でトレーニングがボックスでなの?」

麻子「それがさァ、スタジオって凄い殺風景なんだ、1人で歌ってたって全然面白く無いのよ、楽しんだ方が良いでしょ?実際それで成長してるし」

美菜「事務所は何も言わないの?」

麻子「まァ結果が出てるからね?マネが社長に頼んでくれたんだ」

亜季「流石プロの歌手、マネージャーが居るなんて凄いのだ」

恋「ん?アッキー」

麻子「まだ歌手の卵だから」

亜季「皆には悪いけど、ミーナは今日アッキーと原宿で、双子コーデからのクレープって決まってたのだ」

恋「えェ〜!そォだったの?」

麻子「何でそれ先に言ってくれなかったのよォ」

美菜「いやァ┄初耳なんだけど」

亜季「昨日メールしたのだ!」

恋「恋もしたもん!」

麻子「まァ私もしたんだけど?返信は貰って無いけどさ」

美菜「ゴメ!昨日帰りが遅かったから、皆に返信出来なかった」

恋「ねェミーナ行こォよォ」

麻子「今日はボックスだってば」

亜季「いやいや、双子コーデなのだ」

翔「お~いアッキー帰ろォぜ?

亜季「ん?あ!ショウ君、分かった今行くのだ、って事でアッキーは翔君とデートになってしまったのだ」

美菜「うん、じゃァ双子コーデは今度ね?」

亜季「じゃァバイバイなのだ」

タタタタタ

美菜「それじゃァ一緒に行きますか」

恋「ん?誰と?」

美菜「先ず恋の買い物、それから3人でボックスってのはどォ?」

麻子「おォ!!それナイス、恋は?」

恋「別に構わないよ?」

由美子「それじゃァボックスに入る時間が見当付いたらメールして?」

美菜「由美子ユミコ

麻子「買い物は一緒に行かないの?」

由美子「ちょっと別に行く所あってね?私の用事まで付き合わせると帰りが遅くなるから」

麻子「そっか、じゃァ後でメールする」

由美子「うん、待ってる」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

ジャァ~~ッ、キュッ

美菜「由美子そろそろ着くかな?早く戻んないと、確か302だったっけ」

『グラン・バル・サン』

美菜「ん?┄何?今の┄他に誰も居ない」

『グラン・バル・サン』

美菜「まただ、気の所為じゃ無い┄何だろ、直接頭の中に話し掛けられてる感じ┄グランバルさん?ん?外国人?どこの国の人?」

ガチャッ

恋「ミーナ遅ォい、便秘?」

美菜「違うから!」

恋「由美子来たよ?」

美菜「そっか、じゃァ行こ?」

バタン!タタタタタ┄┄┄ガチャッ

由美子「あ、来た来た、ミーナ何にする?」

美菜「何って?いつものチョコとカプチーノで良いよ?」

由美子「それがね?チョコは先月で終わりなんだって」

美菜「えェ〜マジで?チョコ好きだったのにィ、じゃァショートで」

由美子「恋は?」

恋「恋はモンブランと、ナポリ」

由美子「OK」

麻子「そォ言えば加奈平気だった?」

恋「ん?加奈がどォかしたの?」

美菜「あァ、優也君の件か」

麻子「あのイケメン君と手ェ繋いでた子って誰?」

由美子「ん?何その話」

スッ

美菜「これよ?」

由美子「私が送ったやつ┄ん?あれ?城山シロヤマ君じゃん、誰?この子」

麻子「それが分からないから皆心配してるの」

恋「何で心配してるの?麻子若しかして」

麻子「恋?話聞いてなかったの?冒頭に加奈の名前出してるんだけど?」

由美子「へェ〜加奈って城山君の事好きだったんだ」

美菜「この子の事は摩紗斗が調べてくれてる」

麻子「あ、そっか、今日からだったっけ」

美菜「うん、まァ摩紗斗に彼女が出来るとは思えないけど」

恋「サッカーやったからって┄ヤッパ摩紗斗君はって感じ」

由美子「アハハまァね?でもそれが摩紗斗じゃん」

麻子「そォね?んじゃァ結果待ちって事で、私達は今を楽しもっか」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

大吾郎「社長ォ~マジ駄目っス、全然釣れ無いっスよ┄俺ヤッパ才能ねェんス┄え?えェ!マジッスか!?良いのかなァ┄え?何でも無いっス、でも俺警察の世話になんの嫌っスよ?┄それマジッスか?┄ん~分かったっス、んじゃァもう少しやってみるっス」

大吾郎(ったく┄マジで平気なのかよ、流石の俺だってJkはヤバイって分かるんだけどなァ┄仕方ねェ、社長が責任取るってんだからやるだけやってみ┄お?あれ行くか)

スタスタスタ

大吾郎「ねェねェ君達、急いでる所悪いんだけど、5分で良いから俺の話し聞いてよ」

町娘A「話し?」

町娘B「5分なら良いんじゃない?」

大吾郎「そォ来なくっちゃ、それじゃァ先ず」

カサゴソ┄サッ

大吾郎「はい、俺の名刺」

町娘A「東京モデルプロダクション?」

大吾郎「そ、モデル」

町娘B「プッ、何この名前ウケ狙い?」

大吾郎「ハハハ、俺の名前ウケるだろ?」

町娘A「大手町大吾郎オオテマチダイゴロウって┄狙い過ぎじゃない?」

大吾郎「それ、本名なんだ笑えるだろ?」

町娘A「笑えないって、可哀想」

町娘B「確かに、本名ってのはキツイかも」

大吾郎「2人共優しいね?んじゃァ話し始めるか、名刺の通り俺はモデルのスカウトマンだ、2人がマジで可愛かったから声を掛けた┄ってのは、半分」

町娘B「半分?」

大吾郎「そ、ただ可愛いだけじゃなれないんだよ、写り映えしなければモデルとして成立しない」

町娘A「成程ね?」

町娘B「でも大変そォだよね?」

大吾郎「どんな仕事でも大変じゃないか?OLにしたって、客商売にしたって」

町娘B「まァ┄」

町娘A「月どれ位貰えるの?」

大吾郎「頑張り次第、でも頑張れば月100万は越える」

町娘B「100って、ヤバくない?」

町娘A「うん、凄い」

大吾郎「そこでだ、これから一緒に事務所に行って、サインした後に()()撮影すれば、契約料と撮影料で50出すよ当然1人ずつだ」

町娘B「マジで!50も?ねェどォする?」

町娘A「撮影ってどれ位時間が掛かるの?」

大吾郎「そォだなァ┄二手に分かれて後で合わせるとしたら、二時間ちょっとって所かな?」

町娘B「今日は無理だよ、だってこれから」

町娘A「うん、あの、これつていつでも良いの?」

大吾郎「え?あ、まァ」

町娘B「私達これこライヴに行くんです」

町娘A「だから今度連絡する」

町娘B「行こ?」

町娘A「うん、じゃァそォ言う事で」

タタタタタ

大吾郎「┄ありゃァ絶対来ねェな?」

恋「恋もォ1回マルキュー行ってから帰る」

麻子「まだ買うの?」

恋「お気にのシュシュ無くしちゃってさ、先買うの忘れちゃって」

由美子「私も行く、じゃァ明日学校でね?」

美菜「うん、明日」

恋「じゃァマルキューまでダァッシュ!」

タタタタタ

由美子「ちょっと待ってよ恋!」

タタタタタ

麻子「ハハハ元気だねェ2人共」

美菜「ウフフ、じゃァ帰ろっか」

大吾郎「ねェ君達、ちょつだけ時間くれないか?」

麻子「何?」

大吾郎「別に変な物を売り付ける訳でも、ナンパでも無いから、ちょっと話を聞いて欲しいんだよ」

美菜「話し?」

大吾郎「そ、良い話し、その前に」

ガサゴソ┄サッ

大吾郎「はいコレ」

麻子「東京モデルプロダクション?大手町大吾郎って、凄い名前」

大吾郎「ハハハ変な名前だろ?それ本名なんだぜ?」

美菜「で?話しって何ですか?」

大吾郎「え?┄あ、そォだね?2人共スゲェ美人だからモデルやらないかい?」

美菜「やらない」

麻子「私も」

大吾郎「あらら即答かよ、あのね?今から事務所で契約して、軽く撮影すれば、契約料と、撮影料で50は出すよ?」

麻子「私駄目なのよ」

大吾郎「駄目って?」

麻子「私歌手の卵でね?事務所と契約してるから勝手な事出来ないの、それでもって言ゥのなら事務所と話ししてくれると助かるんだけど?」

大吾郎「え?2人共かい?」

麻子「ううん私だけ、ミーナはフリー」

大吾郎「それじゃミーナちゃ┄どこに電話してるの?」

美菜「ん?ママ」

麻子「あァ成程、それが一番早いか」

大吾郎「どォ言う事?ってかもォ子供じゃないんだから、自分の事は自分で決めないと」

麻子「違う違う、あのね?ミーナのママって元トップモデルなのよ、だからモデルの事ならママに聞くのが1番って事」

大吾郎「そ、そォなんだ、へェ~元トップモデルねェ」

大吾郎(職種違うんだよなァ)

美菜「うん、今渋谷で麻子と一緒、これから帰る所┄え?社長の名前?分かんないから聞いてみる」

大吾郎「な、何で社長の名前なんか」

美菜「教えて下さい」

大吾郎「き、鬼頭三郎キトウサブロウだけど?」

美菜「だって、聞こえたでしょ?┄え?知らない?┄うん分かった、じゃァこれから帰る」

スッスッ

麻子「ママ知らなかったんだ」

美菜「うん、梶山さんに確認取るから帰って来いって」

麻子「んじゃァ帰ろっか」

美菜「だね?じゃァ失礼します」

麻子「頑張ってねェ大吾郎さん」

大吾郎「┄┄俺、この仕事向いてねェかも」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ハァ┄何か今日1日疲れたかも┄メール┄摩紗斗は今日聞けなかったか、健太は変わらずのお菓子情報で、一矢カズヤのラブアタックは段々エスカレートして来てるし┄仕方ない、そろそろテンに相談するか」

『グラン・バル・サン』

美菜「┄まただ┄なんだろォ、どォ言う意味なのかしら┄人名?地名?それとも他に何か」

『決して忘れてはいけない、三体の戦士の名を』

美菜「三体の戦士の名?人名だったんだ、ねェ!ってかこっちから話し掛けて返事来るのかしら、まァ良いか、ねェ、アナタは誰なの?何で私に話しか┄┄」

ガタン!!

美菜「あ、頭が┄割れ┄そ┄┄」

ドサッ

美菜「┄┄ん┄┄んん┄┄ん?私┄ここどこ?┄凄い高台の上に┄この大きなクリスタルを祀ってるみたい」

ムクッ、スタスタ

美菜「綺麗なクリスタル┄ガラスっぽくは無┄え!?な、何この格好、まるで古代のローマで┄うわ!凄い大草原┄これって、夢┄だよね?」

クル、スタスタタッタッタッ┄┄ヒタッ

美菜「少し冷たい┄感触がある?夢じゃないって言うの?」

ビカッ!

美菜「え!?ま、眩しい」

┄┄┄┄┄サワァ

美菜「光が弱くなって来た┄うわァ┄今度は見渡す限りの森┄後ろは先見た大草原、今居るこの丘で区切られてるみたい」

ビカッ!

美菜「ま、また違う所に飛ばされるって言うの?」

┄┄┄┄┄サワァ

美菜「森の中だ、まァ入るつもりだったから構わないんだけ┄何?あれ」

フワフワフワ

美菜「光る┄球体?┄浮いてるわねェあれ」

スタスタスタスタ

美菜「ん?距離が縮まらない」

スタスタスタスタ

美菜「私との距離を保ってる」

ダダダダダ

美菜「少しずつだけど近ずいてってる」

ダダダダダ

美菜「もう少しで追い付くわ」

フッ

美菜「あ!消えちゃった┄┄ん?そォ言えば、これだけ走ったのに息が乱れて無い」

『こっち』

美菜「こっち?┄どっち?┄ん?あれって、若しかして森の出口なんじゃ」

タタタタタタタタ

美菜「矢っ張りそォだ、って事はあの丘からでも見えなかった森の終わりまで」

タタタタタ┄ピタッ

美菜「あれ?この高台って┄1周したって事?」

スタスタスタスタスタ

美菜「違うかなァ、あ、違うか、さっきのは周りが全て草原だったから、この上にもクリスタルがあるのかしら」

スタスタタッタッタッタッタッ┄┄┄┄

美菜「見えて来た┄うわァ┄┄なにあの色、黒って表現するより漆黒っ行った方が合うかも」

スッ┄┄ピタッ

美菜「┄┄今、なにか動いた」

スタスタ

美菜(黒いローブ┄柱に向かって何か呟いてる)

「ブツブツブツブツブツブツ」

グワッ!ボクン!

美菜「は、柱の中に手を」

スゥ~┄スチャッ

美菜(漆黒の剣ツルギ)

ギロッ

美菜(こっち見┄何あの目┄あれが人間の目だって言うの?)

スタスタ

美菜(ヤバイ!私の何かが危険だって言ってる)

クルッ┄ダダダダダ

美菜「逃げなきゃ!あれはヤバイ!森の中に入ればなんとか」

ダダダダダダダダ

美菜「ちょっと整理しないと┄何で私がこんな所に┄これって夢なんじゃ┄え?」

ピタッ

美菜「ど、どォして?いつの間に抜かれたの?┄それとも、2人居たとか?」

シュサッ

美菜「消えた!」

ブワァ!

美菜「え?な、何?私死ぬの?」

ブォ〜、ガキィ~ン!!

「グッ┄に、逃げろ」

美菜「え?」

ググググッガキィン!ギギン!

「早く走るんだ!森の外へ出ろ!」

ギキン!ガキン!

美菜「私と同じ色のローブ」

「早く行け!」

美菜「わ、分かった、ありがとう」

ダダダダダダ

「グァ~~!」

美菜「え?」

『走って』

美菜「え?」

『走って!』

美菜「走ってるわよ!」

『右!』

美菜「右って?」

『曲がる!』

美菜「なんだ、そォならそォって」

『早く!』

美菜「分かったわよ!」

タタタタタタタタ

『次左!』

美菜「偉そうに」

タタタタタタタタ

『振り返らずにダッシュ!』

美菜「これ以上は無理!」

『死ぬよ?』

美菜「それ嫌!」

ダダダダダダダダ

美菜「あ!森の終わりだ!」

ダダダダダダダダ

美菜「出た!」

ガキィ!

美菜「え!?」

ダダダ┄┄クル

美菜「うわァ┄真後ろにいたんだ」

クル、スタスタスタスタスタ

美菜「あれ?戻っちゃった┄若しかして森の外には出れないとか?」

『そォ、奴らは光の射す所へは出る事が出来ない』

美菜「ねェ!アナタは誰なの?これって夢なんじゃないの?」

『┄┄┄┄』

美菜「あらら返信無し、一方通行にされてもねェ┄それよりここって」

ビカッ!

美菜「ま、また!今度はどこに行かせる┄い、今までよりも眩しい!」

┄┄┄┄┄┄┄┄┄サァ┄┄┄┄┄

麗美「美菜ちゃん朝よ?早く起きてね?」

美菜「ママ?┄夢?」

麗美「おはよ、パパが待ってるから早くしてね?」

美菜「あ、うん、直ぐに行く」

美菜(夢?┄にしちゃァ凄いリアルだった)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「これ、頼まれてたCD」

加奈「サンキュー、じゃァ悪いけど先行ってる」

美菜「うん、あ、今日一緒に帰らない?」

加奈「ん~┄前も言ったけどあんま早くは」

美菜「帰りたくは無い、でしょ?分かってるって、だからいつもの店でさ」

加奈「ん?何かあるの?珍しいじゃんミーナが相談だなんて」

美菜「違う違う、今日辺り返事が来ると思うから」

加奈「返事?┄あァ田所君か、来るの?」

美菜「多分来る、初日はバテちゃってそれ所じゃ無かったみたいだからさ」

加奈「仕方ないよ、サッカー部ってマジ運動量ハンパないから」

美菜「フフフ、流石しょっちゅう見に行ってるだけあるわね?」

加奈「まァね?じゃァ帰り」

美菜「うん、帰り」

加奈「あ!ミーナ」

美菜「ん?」

加奈「気を付けてね?」

タタタタタ

美菜「ん?┄何を?」

ガガガ┄トスッ

美菜「あ、天」

天「食事中だったか」

美菜「ゴメッ直ぐに」

天「食べながらで良い、で?一矢がどォかしたのか?」

美菜「それがさァ┄最近ラブメールがエスカレートして来てんのよ」

天「直接は?」

美菜「まだ無い、全部メール」

天「周期は?」

美菜「前は月2程だった、でも今は週4」

天「週4って┄それは凄いと言うか執念と言うか┄全く一矢のヤツ」

美菜「内容もさァ、何かもォ自分が見えてないって感じで┄前はあんなんじゃなかったのになァ」

天「そォだな┄以前はミーナを助けてた良いヤツだったのに」

美菜「何が一矢をここまで変えちゃったんだろォ」

天「まァ┄同じ男として言わせて貰えば、偏に思春期だから、それも相手がミーナならばって所なんだが、然しそれにしても異常だとは思う」

美菜「どォにかなりそォ?」

天「分からん、だがミーナの頼みだからやれるだけの事はやってみるよ」

美菜「ありがとォ」

ガガガッ

天「それじゃァ俺は行く、何かあったら直ぐに知らせてくれよ?俺の方も連絡はする」

美菜「うん、分かった」

スタスタスタ

美菜「さて、早く食べなきゃ」

カチャカチャ┄モグモグ

摩紗斗「お?いたいた」

スタスタ、ガガッドスッ

美菜「まひゃと」

摩紗斗「喰い終わるの待っててやる、ゆっくり喰えよ」

美菜「うん、でも食べながら聞く」

摩紗斗「そォか?んじゃ┄報告!」

美菜「ング!┄ちょ、ちょっと!小さな声で話してよ!加奈のプライベートな事なんだから」

摩紗斗「何だ、崎谷サキヤの事だったのか」

美菜「あ┄┄」

摩紗斗「ハハハ分かってるよ、黙っててやる」

美菜「ありがとう」

摩紗斗「結論から言ゥ、あの女は白だ」

美菜「そォなの?」

摩紗斗「間違いねェ」

美菜「そォなんだ┄彼女でも無い人と手を繋いであの笑顔って┄ハァ┄私優也君はそんな人じゃ無いと思ってたのになァ┄見方変わっちゃったよ」

摩紗斗「んな事言ゥなよ、アイツは確かにスゲェモテるけどな?硬派っつゥか、そんなチャラくはねェって」

美菜「えェ~摩紗斗だってあれ見たでしょ?」

摩紗斗「あァ見た、あんな嬉しそォな顔するヤツだったんだなァってな?まァ彼女でもねェのにありゃァって思うのは当然だな?」

美菜「でしょ?それにあの子妹の沙理菜サリナちゃんじゃ無かったし」

摩紗斗「あァ妹じゃねェな、あの子は従姉だ」

美菜「従姉?」

摩紗斗「何でもイタリアに住んでるらしくて、久し振りに日本に来たらしいんだ、そんであの日優也達と渋谷に行ってたんだとよ?」

美菜「それを信じろって┄ん?達?」

摩紗斗「あァ達だ、この写真じゃ分かんねェが、アキラで隠れちまってっけど、妹も手を繋いでるらしい」

美菜「嘘!そォだったんだ」

摩紗斗「よし、信じた所で追加情報な?」

美菜「追加?」

摩紗斗「あの子な?イタリアに行ったのは10歳の時らしいんだ、でもその前、生まれた時から10歳までは優也の家で一緒に暮らしてたんだと、大人の事情があったみたいだ」

美菜「生まれてから10歳まで一緒にって」

摩紗斗「だから優也にしてみれば、もォ1人の妹だって言ってた」

美菜「そっか┄ならあの笑顔は自然」

摩紗斗「あァ、それにな?直ぐにイタリアに戻っちまうらしいぞ?」

美菜「そォなんだ┄メッチャ誤解しちゃった、サンキュー摩紗斗、今度ケンタゴチるから」

摩紗斗「おゥ、遠慮しねェかんな?」

美菜「ウフフ、した事無いくせに」

ガガッ

摩紗斗「ハハハまァな?んじゃァ行くわ」

美菜「うん、ありがとう」

タッタッタッタッ

美菜「残りはァ┄もォ良いや、あ!そォだった、ハル(春美)が優也君の事が好きだって噂、探り入れとかないと」

スッスッスッ┄タッ

美菜「まァ、さりげなくで┄ハルから言ってくれれば楽なんだけど┄若し加奈とバッティングしてたらどォするか┄あ、そォ言えばシゲ恵子ケイコの事をってのもあったんだ、ハァ┄ケイはなァ、優也君に振られたばっかだからそっとしておいて欲しいんだけど、思春期だからってねェ┄ハァ」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

加奈「ねェ、昼に私の後、高木君と何話してたの?」

美菜「あァ、あれはね?一矢の事相談してたのよ」

加奈「ラブメールの事?」

美菜「そ、段々エスカレートして来てるからさ」

加奈「そんなに?」

美菜「うん、内容も凄いんだけど、週4で送って来るようになっちゃって」

加奈「え!?週4って┄大丈夫なの?」

美菜「じゃァ無いと思ったから、天に相談したんだ」

加奈「そっか」

美菜「まァ後は任せてるから、何とかなるんじゃない?それより、摩紗斗から聞き出したよ?」

加奈「どォだった?」

美菜「結論から言うね?」

加奈「うん」

美菜「あの子は白だったわ」

加奈「白?」

美菜「うん、グレーでもオフホワイトでも無く、真っ白だった」

加奈「どォ言う事?だって彼女じゃ無いんだったらあんな笑顔┄私優也君の見方変わっちゃったよ」

美菜「プッ」

加奈「ちょっと!人が真剣に悩んでるってのに!」

美菜「アハハゴメ、違うのよ、加奈の返答がね?私が摩紗斗から聞いた時と全く同じだったから」

加奈「そォなの?」

美菜「あの子は従姉なんだって、生まれた時から10歳まで一緒に生活してたみたい」

加奈「生まれた時からって」

美菜「今はイタリアで暮らしているらしいんだけど、久し振りに帰って来たから、あの日は優也君達が渋谷を案内してたんだって」

加奈「それ本当なの?そんなの┄達?」

美菜「うん、写ってないけど、アキラの後ろに沙理菜ちゃんが居る」

加奈「そォだったんだ┄それじゃァ」

美菜「そ、彼女でも仲のいい友達でも無い、良かったね?これで気持ち良く告れるじゃん」

加奈「告┄私で」

美菜「大丈夫かどォかは分からない、適当な事は言いたくないからさ、でも応援はしてる、頑張ってね?」

加奈「うん、ありがとォ」

美菜「ウフフ、話しが長くなっちゃったから2人のパフェ」

加奈「あ┄溶けてる」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「さてと、部屋に行ってメールを片付けてから寝るかな?」

麗美「ウフフ、毎日毎日大変ね?」

美菜「まァね?でもこればっかは無視出来ないから」

麗美「そォね?友達を大切にするのはとても大切な事だと思うわ?」

※ここで今入ったニュースをお知らせ致します、昨晩23:00過ぎに千代田区に一人暮らしの会社員高田昇さん18歳が、自宅にて亡くなっているのを、訪れた母親に寄って発見されました※

美菜「うわ、絶対にこの人も突然死だ」

※高田さんは外傷も無く、一連に寄る突然死が原因である事が※

美菜「ほら当たった、今月多いなァ」

麗美「あら?珍しく顔写真が出ているわ?」

美菜「え!?┄この人って┄何で?この人って┄でもあれは夢だし」

麗美「知ってる人?」

美菜「知ってるって言ゥか┄知らないのに知ってる、でもそれは夢の中での話で┄だからどォして会った事も無い人が┄会った事になるの?」

麗美「美菜ちゃん?1回落ち着こっか、それから整理しましょ?」

美菜「あ┄うん┄┄フゥ┄あのね?昨日変な夢を見たの、地球上とは言え無い不思議な場所で、でも凄くリアルだった┄今でもあの感触や感覚は覚えてる、その場所で変な人に襲われて、死にそォになった所を彼が助けてくれたの」

麗美「そォなんだ」

美菜「でも私、この人とは今まで一度も会った事無いんだよ?」

麗美「そっか┄若しかしたらよ?どこかで彼を見た事があるのかもしれない、でも意図として見たのでは無く、偶目に入った程度の、その彼が夢の中に現れた」

美菜「この人、夢の中で同じ時間帯だと思うけど┄死んでるの」

麗美「そォ┄ん~何て言ったら良いのかしら、予知夢みたいなものかな?不思議な事だけど」

美菜「予知夢?偶然な予知夢って事?」

麗美「そォ理解しないと、でしょ?」

美菜「まァ┄そォだよね?意味不明な出来事だからか、そォ考える方が自然」

麗美「さ、もォ寝なさい?」

美菜「うん、メール片付けてから寝る、お休みなさい」

麗美「お休み」

バタン、タッタッタッタッ┄バタン

美菜「お?ハルから返事来てた┄えェ!マジで?ハルって摩紗斗の事が┄そォなんだ、ん?加奈┄何?気を付けてって┄あァ、一矢の事か、大丈夫でしょ?天に任せてるから┄あ、その天からだ┄あ~理解していなさそうだって┄駄目じゃん!天でも駄目だったらどォすれば良いのよォ」

スタスタギシッ

美菜「ハァ┄ん?摩紗斗から来てる┄は?何で優也君が私の連絡先を?┄まァ良いや、後はケイか┄嘘!茂の馬鹿!何で傷も癒えてない内に、告るか?普通、ったく馬鹿ばっかだわ男共は、ハァ┄夢の事一斉送信して寝よ」

スッスッスッ

美菜「ファ~~寝よ」

ドサッ┄パサッ┄Zzzzzzzz

美菜『あれ?┄ここって代官山┄あ、私が居る、隣には優也君┄優也君!な、何で優也君が、ちょっと!私優也君と二人切りでなんか会わないし!ってか、これどォ見たってデートじゃん!うわァ┄何私のだらしない顔、最悪だ、何満面の笑みなんか浮かべて』

パッ

美菜『場所が変わった┄大人になってる┄それも妊娠って、どォせ相手は┄ハァ、ヤッパ優也君か、最悪だ┄何なのよこの夢、マジで勘弁して欲しいんだけど』

麗美「┄┄ゃん?┄┄美菜ちゃん?」

美菜「┄┄ん┄ママ?」

麗美「大丈夫?凄く魘されてたけど」

美菜「ママ┄┄私もォ死にたい」

麗美「嫌な夢を見たのね?可哀想に」

美菜「本当に嫌な夢だった┄最低な私が居た、親友を裏切ってあんな事┄それなのに幸せいっぱいの顔しちゃって┄もォ加奈に合わせる顔無いよ!何であんな夢なんか」

ハグッ

麗美「泣かないで?そっか┄辛い夢だったのね?最近疲れてるんじゃない?今日はお休みしたら?」

美菜「ううん、休むと皆が心配するから行く」

麗美「そっか、それじゃあ大切な友達を心配させない様に、頑張って起きよォか」

美菜「うん」

麗美「あ、それと今日帰り早いんだよね?」

美菜「午後イチで終わる」

麗美「それじゃァママの用事に付き合ってね?」

美菜「ママの?┄うん分かった」

麗美「学校まで迎えに行くから」

美菜「うん」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

麗美「さァ着いたわ」

ガチャッ

司「美菜」

美菜「ん?」

司「何かと大変かもしれないが、若い時には色々と経験していた方が良い、良いこともそォでない事も、まァ悪い事はするのでは無く認識するだけで良い」

美菜「うん」

司「それらは将来きっと自分の財産に繋がる筈だ、諦めてしまってはいけない、立ち止まって何もやらないでいたら必ず後悔するぞ?ならば立ち向かって後悔した方が自身の糧になる、それか次に繋がるんだ、私はそォして今を築く事が出来たのだからね?」

美菜「今を」

司「だが、まァそれは私の考え方であって、美菜には美菜の人生がある、良く考えて自分の信念を信じて行動すると良い、迷ったり挫けそォになったら必ず一旦落ち着いて、真実の自分を探すんだ」

美菜「分かった」

司「それでも辛かったり苦しかったら、私達にいつでも相談して来なさい、私達はいつでも美菜の味方なのだから」

美菜「うん!ありがとォ、じゃァ行ってきます」

タタタタタ

麗美「素敵な言葉だったわよ?」

司「朝から少し重い話になってしまったが」

麗美「大丈夫、ちゃんとあの子には届いているから」

司「ありがとォ」

ブロロロロロロ┄┄┄

麻子「お?来た来た、おはようミーナ」

美菜「おはよ麻子」

亜季「昨日の変なメール何なのだ?」

美菜「おはようアッキー、他の皆は?」

麻子「高木君はもォ来ると思うけど由美子と加奈がまだ」

由美子「おはよォ何集まってんの?何かあったの?」

天「悪い遅れた」

麻子「後は加奈だけか」

由美子「ねェ何の集まり?」

亜季「昨日のミーナのメールなのだ」

由美子「あァ、そう言えば変な内容だったわね?何なの?あれって」

麻子「加奈がまだだけど始めちゃおっか、時間無いから」

加奈「私がどォかしたの?」

由美子「あ、来た」

加奈「何よその来たって」

亜季「昨日のミーナのメールなのだ、って、由美子に言った事また言ってるし」

加奈「あァ、あの変なメールか、それで集まってたんだ」

美菜「皆の考えを聞きたくって、ママは予知夢的なものかもって言ってたけど」

麻子「予知夢ねェ┄デジャブって事は?」

美菜「1度も会った事が無い人なのに?」

由美子「偶って事は?」

美菜「どォかなァ┄偶で会った事も無い人が夢に出ると思う?」

天「だな?それもその人の死期までとなると、偶然とは言い難い」

美菜「でしょ?」

天「だが、実際にその人は┄でも、だからと言って」

麻子「高木君的にはどォ思う?」

天「何の根拠もないぞ?でも実際にその場所が存在していて、ミーナは偶然その場所に行ってしまった、そしてその場所は突然死に関係している、すまないこんな発想しか出来なくて」

恋「レンもそこ行ってみたァ~い、面白そォ」

麻子「恋おはよ、悪いけどちょっと黙っててくれる?」

恋「はァ~い」

亜季「アッキーは死にたくないから行きたく無いのだ」

由美子「そォね?アッキーも黙っててね?話が進まないから」

麻子「でもさァ、高木くんの話って無理じゃない」

天「まァな?然し抑からミーナの話しが謎なんだから」

美菜「うん、でもね?私も天と同じ事は考えてたのよ」

加奈「まァ不思議過ぎて理解は難しいけど、兎に角ミーナが無事だったって事で良かったわ、死んじゃった人には悪いけど」

恋「レンもそォ思ゥ、ミーナが死んじゃったらレンも死にたくなるからァ」

美菜「ウフフ、ありがとう恋」

亜季「そろそろ先生が来るから、アッキーは教室に戻るのだ」

天「だな?また何かあったら教えてくれよ」

美菜「分かった、皆ありがとォ」

加奈「あ、ミーナ」

美菜「ん?」

加奈「光の射す所に居てよね?暗い所は本当に危険だから」

美菜「フフフ、ありがと、でも一矢はそこまでの事はしないって」

ガラガラガラ

森「よォし、始めるぞ?席に着け」

「起立」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

摩紗斗「何だよ、ここ最近一人飯ばっかだな?」

美菜「摩紗斗┄まァね?」

摩紗斗「何があったか話せるか?俺で良いなら聞くぞ?」

美菜「え?」

摩紗斗「気付かねェ訳ねェだろォが、何年の付き合いだと思ってんだよ」

美菜「そっか┄まァちょっとって所なのよ」

摩紗斗「そっか、言いたくなったらいつでも言って来いよ?」

美菜「うん、ありがとね?で?」

摩紗斗「昨日俺がメールした件だ」

美菜「あ、そォそォ、何で優也君が?」

摩紗斗「さァな?俺も不思議に思ってる、ミーナとはそれ程仲良くはってな?

美菜「理由は?」

摩紗斗「良く分かんねェ、でもミーナとは繋がりを持ちてェらしい」

美菜「何でだろォ」

コキュッコクッコクッゴクッ

摩紗斗「単刀直入に聞くぞ?アイツの事好きか?」

ブゥ~~~~!

美菜「ゴホゴボゴホ┄ゴホケホ┄あ、ゴメン」

摩紗斗「い、いや大丈夫だ」

美菜「ハンカチ」

摩紗斗「悪ィな?┄別に好きって訳じゃねェのか?」

美菜「うん」

摩紗斗「他に好きな奴はァ┄居ねェか」

美菜「うん」

摩紗斗「どォする?自分で教えるか?それとも俺が┄断った方が良いのか?」

美菜「摩紗斗はどォ思う?」

摩紗斗「まァ┄悪い奴じゃねェし、別に平気だとは思うけどな?」

美菜「分かった、じゃァ摩紗斗から教えといて?出来れば理由を聞いといてくれると有り難いんだけど」

摩紗斗「OK、んじゃァ後でメールする、何かあったら直ぐに知らせろよな?」

美菜「うん、ありがと」

ガガッ、スタスタスタス┄┄┄

美菜「少し時間があるからあそこに行くかな?今誰とも話したくないし」

ガガッ、スタスタスタスタ┄┄┄ギィ~バタン!

美菜「良かった、誰も居ない」

スタスタスタ┄トスッ、ギシッ

美菜「ハァ┄そォ言えば、何か悩みがあると必ず屋上ここに来てたっけ」

美菜(最低な顔してたなァ┄何であんな夢なんか見たんだろォ)

ガバッ┄ギシシッ

美菜「ハァ┄最近変な事ばっか」

ザッザッザッ┄ドスッ、ギシッ

美菜(誰か隣に座った┄ほっといて欲しいのに)

ガサガサッ┄ポリポリポリ┄ガリッガリッカリッ

美菜「┄健太?」

健太「あァ、喰うか?」

美菜「ううん、大丈夫」

健太「そォか」

カサカサッ┄ポリポリポリ┄ガリッガリッカリッ

美菜「┄ハァ」

カサカサッ┄ポリポリポリ┄ガリッガリッカリッ

健太「なァミーナ」

美菜「なァに?」

健太「今から独り言言ゥけど、別に聞く必要も無いし、気に止める事も無いからな?」

美菜「うん」

カサカサッ┄ポリポリポリ┄ガリッガリッカリッ

健太「昔、不思議な力を持った男が居た、男はその力を使い悪事を働いてしまった、男は天罰を受け、遠く┄途轍もなく遠い、誰も何も無い所に飛ばされてしまった、だが男はそこで新たな力を得て()()を生み国を作ることに成功した、だが男は()()を生む際に制約を忘れてしまい、意思を持った()()は争いを始めてしまった、当然その牙は男にも向けられ男は姿を消した、やがて争いから戦争へと変わり、一体の戦士がその地を離れ終戦の為にへと旅に出た、新たな力を求めて、希望の光を得る為に、二度と戻れるとも知れない旅に」

カサカサッ┄ポリポリポリ┄ガリッガリッカリッ

美菜「希望の光を┄二度と戻れるかも知れない旅┄良い話しだね?」

ギシッ

健太「さて行くかな?」

スタスタ

健太「ミーナは皆の希望だ、いつでも前を向いて輝いててくれよな?そんなミーナが俺は好きだ」

スタスタ┄ギィ~ッバタン!

美菜「私が┄ありがとォ健太」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

麗美「さァ着物も手に入れたし、これから京屋に行くわよ?」

美菜「京屋?」

麗美「そ、ちょっと遠いいから急がないと」

美菜「遠いいんだ」

麗美「京都まで行くのよ、それに着付けもしたいからさ、忙しいけど許してね?」

美菜「大丈夫だけど┄京都なんだ」

麗美「何かCD持ってる?」

美菜「今あいみょんしか持ってない」

麗美「じゃそれで」

ガサカサ┄パカッ┄カチャッウィ~ン

美菜「ねェママ?」

麗美「どォしたの?」

美菜「若しもよ?若しママが友達の好きになった人と楽しくデートしてたり、その人と結婚してお腹に赤ちゃんが居る、とても幸せいっぱいな顔をしている自分を┄そんな最低な自分を見たら?」

麗美「成程、今朝の涙の理由はそれだったのね?そうだなァ、若しママだったら自分が嫌になって自殺しちゃうかも」

美菜「え?」

麗美「現実だったらね?でも夢なんでしょ?」

美菜「うん、でも」

麗美「ウフフ、少し話しが逸れるわよ?」

美菜「うん」

麗美「ママね?本当はパパと結婚する予定じゃ無かったのよ」

美菜「え!?」

麗美「パパと知り合う少し前に、結婚の日取りまで決まってた人が居たの」

美菜「どォして?┄聞いても平気?」

麗美「フフ、結婚の日が近付くに連れて、ママの親友と彼の関係が親密になって行ってたの、初めはそれ程気にも止めてなかったんだけどさ」

美菜「彼を取られちゃったの?」

麗美「周りの皆は2人は怪しいって言ってたけど、ママは出来るだけ意識はしない様にしてた┄2人で会ってる現場を見るまでは」

美菜「見ちゃったんだ┄それが決定的で別れちゃったんだね?」

麗美「まァ、そォとも言えないんだけどさ」

美菜「何で?ママのどこが悪かったの?誰が聞いたって2人の方が悪いって言うに決まってんじゃん」

麗美「まァ、実際に2人の関係がそォだったのならね?」

美菜「え?どォ言う事?」

麗美「2人で会っているのを見た時はもォ何も、誰も信じる事が出来なかった、そして家に閉籠もる様になってしまったわ」

美菜「ママ、良く分かんないよォ」

麗美「ウフフ、彼は何度も話を求めて来たけれど、ママは自暴自棄になってたから┄心配したアイが調べてくれたのよ、それで2人はね?結婚式の二次会を、ママにサプライズしたくって話し合ってたんだってさ」

美菜「サプライズって┄じゃァ」

麗美「それを知った時にはもォ別れてた、馬鹿だよね?彼も親友も全く信用出来なくてさ、ちゃんと落ち着いて話を聞いていれば、もっと理解力があればって、仕事も辞めよォかと思ってた時にね?超お節介の大親友が、気晴らしにってママを無理矢理パーティーに連れ出したのよ」

美菜「アハハ、ランさんらしいや」

麗美「愛と雅美マサミ菜智ナチとジョディーもね?」

美菜「へェ~ジョディーさんも行ったんだ」

麗美「ジョディーの事覚えてるの?」

美菜「直接会ったのは憶えてない、でもママの話しと写真を見てたから」

麗美「そっか、でね?そのパーティーで知り会ったのよ」

美菜「誰と?」

麗美「分からない?ママの人生を大きく変えた人よ?」

美菜「え?┄若しかして、パパ?」

麗美「正解、パパはとても優しかった┄凄く紳士に対応してくれて、ママの愚痴を真剣に聞いてくれててね?」

美菜「パパ優しかったんだ」

麗美「今もでしょ?それでパパはママの愚痴を全て聞いた後に、ママの何が悪かったのか厳しく指摘してくれてさ」

美菜「嘘!パパが厳しく?」

麗美「そ、ママは沢山叱られたわ」

美菜「パパって┄叱るんだ」

麗美「意外でしょ?そしてママはパパに恋をしたの」

美菜「そォなの!?」

麗美「毎日って言う程パパに猛アタックして、やっとの思いでゲット出来たんだから」

美菜「へェ~┄ママがパパをって、何か意外、ママ程の超美人だったら男の方からって思ってたのに」

麗美「何言ってんのよ、パパみたいな超イケメンを他の女性に取られたく無いから、本当に必死だったんだから、蘭なんて凄く引いてたし」

美菜「超美人だからって言う訳でも┄パパが直ぐOKしなかったのも意外」

麗美「そォ言えば、あの後ジョディーはアメリカに戻ったし、菜智もパーティーで知り会った人と結婚してアメリカに行ったっけか」

美菜「菜智さんの元旦那さんって、シェフだったんだよね?」

麗美「えェ、ねェ美菜ちゃん?一つ聞いても良い?」

美菜「うん」

麗美「美菜ちゃんは、その男の子の事が好きなの?」

美菜「ううん?」

麗美「少しでも気になるとかは?」

美菜「無い」

麗美「そっか、で?今の気分は?」

美菜「ん?┄あれ?気にならない」

麗美「ウフフ、良かったわ?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

麗美「御免なさい、少し遅れちゃって」

司「気にしなくていいさ」

美菜「ヤッパパパの和風姿超格好いい!」

司「ありがと、美奈の選んだ着物もとても素敵だよ?」

美菜「ありがとォパパ」

司「とォやら難は去った様だね?」

美菜「うん!パパとママのお蔭でね?」

司「そォか、役に立てたのなら良かったよ」

麗美「じゃァ食べましょォか」

美菜「何で今日は態々こんな遠い所にしたの?」

麗美「このお店にはね?古くから悩みを解決してくれる、とても有り難い食べ物があるのよ」

美菜「有り難い食べ物?」

司「食事の途中で運ばれて来るよ?」

麗美「ママは昔から悩みがあると、必ずここへ来てたんだ」

司「私もママに教えて貰ってからは、良く来ているんだよ」

美菜「パパが?┄パパにも悩みなんてあるんだ」

司「ハハハ、経営者ともなると悩み事だらけだよ」

美菜「そっか、そォだよね?」

麗美「ウフフ、そろそろ来るんじゃない?」

美菜「何が?」

麗美「有り難い食べ物よ?」

美菜「あ、そォだった」

スゥ~~ッ

「お待たせしました」

司「娘の所にお願いしかこます」

「畏まりました」

スタスタ┄コトッ

美菜「豆?┄この黒豆が有り難い食べ物なの?」

麗美「そのお豆はね?収穫されて直ぐに奉納されるの、そして三日三晩お釈迦様の前で読経をした後に、その一部だけこの店に提供されるのよ」

司「その三つの豆には其々意味があってね?一つ食べれば苦悩が解消される、二つ食べれば煩悩が解消される、そして三つ目を食べれば懊悩が解消されるんだ、苦悩とは解消出来ない事などの迷いや苦しみ、煩悩とは一切の欲望や執着怒りや妬みもある、最後の懊悩とは悩み悶えると言う意味だよ」

美菜「豆を食べただけで悩みが解消されるの?」

麗美「どォかしらね?でもママとパパは信じているから、今まで悩みを解消して来たけれど?」

美菜「そっか、そォ言えばパパ言ってたっけ、自分を信じるって」

司「フフフ」

美菜「よォし!」

ガシッ

美菜「先ずは苦悩!」

パクッ┄モグモグモグ

美菜「わァ!これ凄く美味しい、じゃァ次」

ガッ

美菜「┄┄┄┄」

麗美「煩悩よ?」

美菜「そォだった」

パクッ┄モグモグモグ

美菜「うん美味しい、それじゃァ最後のォ┄エヘヘ、何だっけ」

司「懊悩だな?」

ガシッ┄パクッ┄モグモグモグ

美菜「ご馳走様でした」

麗美「どォ?悩みは解消した?」

美菜「うん!!お腹一杯」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

加奈「ミーナァ」

タタタタタ

美菜「加奈、どォしたの?」

加奈「明日の休み空いてる?」

美菜「まだ誰の予定も入ってないよ?」

加奈「じゃァヤッパ日曜に変更」

美菜「OK」

加奈「で、10:00」

美菜「分かった、今日は?」

加奈「これからママと買い物なのよ」

美菜「ん?若しかして新作が出たとか?」

加奈「うん、ママからメールが来てね?エルメスのバッグが今日出店されるからって」

美菜「ウフフ、そォ言えば小母様も加奈も、実際に手に取って見ない事には、絶対に買わなかったっけ」

加奈「だって直接手に取って見ない事にはさァ、良さが全然分からないじゃん」

美菜「まァね?買ったら写真送ってよ」

加奈「OK、帰りにシャネルに寄って来てあげる」

美菜「じゃァ日曜に教えてね?」

加奈「分かった、場所は当日でェ、終わりはァ」

美菜「ウフフ、任せるよ、後でで良いからメールしてね?」

加奈「うん、じゃまた」

タタタタタ

美菜「さてと、ん?あ、摩紗斗だ、おォ~

い摩紗斗ォ!」

摩紗斗「あ?┄おォミーナか」

タッタッタッ

美菜「部活は?」

摩紗斗「今日は休みだ」

美菜「そっか、じゃァケンタ行く?」

摩紗斗「いいねェ」

良介「行く行く!俺も連れてって!」

摩紗斗「ん?」

美菜「良介居たんだ」

良介「そんなァ┄俺は連れてってくれないの?」

美菜「どォする?摩紗斗」

摩紗斗「そだなァ┄行くか?良介」

良介「行くゥ!ありがと摩紗斗」

由美子「ミーナァ!」

タタタタタ

美菜「由美子、休みの予定?」

由美子「うん、明日の午後空いてる?」

美菜「大丈夫、まだ空いてる」

由美子「じゃァ13:00から16:00までで、場所は電┄ヤッパハチ公前で」

美菜「OK、明日の13:00から16:00まででハチ公前っと」

カキカキカキ

由美子「じゃァ明日ね?バイバイ」

美菜「バァ~イ」

摩紗斗「毎回メモってんのか?」

美菜「休みの予定だけね?じゃないと予定組めないじゃん」

摩紗斗「そォか?俺は覚えとくタイプだからなァ┄まァ良く忘れちまうけど」

美菜「アハハ駄目じゃん」

良介「俺なんかメモを取る必要も、覚えとく必要も無いんだよ?」

摩紗斗「あ?だったらどやって覚えとくんだ?」

美菜「あ、分かった!スマホでしょ?」

良介「ブッブゥ~、正解は誰からも誘われないから、覚える必要が無い!でしたァ」

美菜「そ、そォなんだ」

摩紗斗「ったく、んな事自慢気に言ゥんじゃねェよ!俺が居んだろ?暇な時は付き合ってやっから、気軽に誘って来いよ」

良介「い、良いの?」

摩紗斗「当たり前だろ?仲間じゃねェか」

良介「は、初めて言われた┄ありがとォ摩紗斗!大好きだァ!」

摩紗斗「やめろって、気色悪ィなァ」

美菜「アハハハハ、あ、電話だちょっとゴメ」

スッ、スッタッ

美菜「モシィ~、なァに?麻子」

麻子※明日の9:00からって空いてる?※

美菜「空いてるけど、13:00から由美子とデート」

麻子※場所は?※

美菜「渋谷」

麻子※丁度いいか、私も13:00から事務所INだからさ、12:30までってのはどうォ?※

美菜「良いよ?ボイトレ?」

麻子※そォ、いつもの道玄坂で※

美菜「分かった、じゃァ明日ね?バァ~イ」

スッ

摩紗斗「何だ?ボイトレって」

美菜「ボイストレーニングの事よ?」

摩紗斗「いや、それは知ってるけど、ミーナ何か始めたのか?」

美菜「違う違う、麻子のボイトレに付き合って、ボックスに行くのよ」

摩紗斗「あ?何でボイトレがボックスでなんだよ」

良介「え?摩紗斗知らなかったの?矢野ヤノって歌手なんだよ?」

摩紗斗「はァ?卵だったのに┄いつの間にデビューしてたんだよ」

美菜「まだ卵だって、インディーズだけど頑張ってるよ?で、麻子的に言ゥと、スタジオで1人だと寂しいからボックスで気の知れた人達と歌いたいんだってさ」

摩紗斗「事務所はそんな我が儘に文句言わねェのか?」

美菜「結果が出てるから良いんだって┄あ、また電話┄今度はケイ(恵子)か」

スッ

美菜「モシィ~、なァに?」

恵子※明日と明後日の空いてる時間教えて?※

美菜「えェと┄明日は16:00から、明後日は午後からだねェ」

恵子※予定聞いてもいい?※

美菜「明日は麻子とボックスからの由美子とハチ公前、明後日は加奈」

恵子※って事は加奈の終わりは不明か┄んじゃ明日の17:00から六本木のスタバで、ちょっと相談に乗ってってか聞いて欲しくて※

美菜「相談?分かった、んじゃ明日、バァ~イ」

摩紗斗「なァミーナ」

美菜「ん?」

摩紗斗「横井ヨコイって優也に振られたじゃねェか」

美菜「知ってたんだ」

摩紗斗「優也が話して来た」

美菜「もォ!そォ言ゥ事は言い振らさなくて良いのにィ」

摩紗斗「違ェよ、優也のヤツ、その後の横井の事スゲェ心配してたんだ」

美菜「そォなんだ、でもそれって仕方の無い事じゃん、こればっかは誰にでも合う合わないがあるんだから┄確かに好きって言って貰えるのは嬉しいよ?だからと言って全員と付き合う訳には行かないでしょ?」

摩紗斗「まァな?」

美菜「だからこォ言ったデリケートな事には、周りが兎や角言ゥもんじゃ無いと思ってるんだ」

摩紗斗「だな?」

良介「何かミーナってば、自分に言い聞かせてるみたい」

美菜「私は恋愛よりも友情を大切にしているの、だから良介も分かってね?」

良介「あれ?┄あれって藤川フジカワじゃない?」

美菜「ちょっと!今の話し聞いてたの?」

良介「ねェ┄何か様子が変だよ?」

摩紗斗「あァ、何か雰囲気が暗ェな?何かあったのか?おい、ミーナ」

美菜「うん、ちょっと行って来る」

タタタタタ

美菜「ハル(春美)?」

春美「あ┄ミーナ」

美菜「どォしたのよ、何で涙目なの?」

春美「だってェ」

美菜「話してくれるわよね?」

春美「でも」

美菜「良いから話して!」

春美「う、うん┄ミーナって摩紗斗君と付き合ってるんでしょ?」

美菜「はァ?」

春美「え?┄ち、違ったの?」

美菜「誰よ!そんなデマを流してる人は!」

春美「デマって言うか┄付き合ってたんじゃないんだ」

美菜「当たり前でしょ!何で仲間が好きだって言ってる人を私が横恋慕しなきゃなんない訳!?第一摩紗斗とは加奈の次からの腐れ縁だって言うの!誰がそんなデマを流したのよ!」

春美「御免なさい!私の┄勝手な思い込で」

美菜「どォしてそんな風に」

春美「だってミーナって摩紗斗君と凄く仲良いし┄いつも一緒に居るし┄昔からずっと」

美菜「だから?ハルの気持ちを知ってんのに?私が摩紗斗と付き合ってんのに、態と知らない振りをする最低な薄情女だって思ってたんだ」

春美「ち、違」

美菜「わないでしょ!私がそォする酷い女だって少しでもそォ思ったから」

ガシッ

摩紗斗「止めろミーナ」

良介「はいはいはい、そこまで!ストップ、ストップでェす」

摩紗斗「何があったかは知んねェけどよ?泣かす程追い詰めなきゃなんねェ事なのか?」

美菜「だって!今回のはハルが」

良介「良く分かんないけど、見てた感じは誤解だったんでしょ?」

春美「うん┄私の勘違いだった」

摩紗斗「ミーナよォ┄誤解で謝ったんだろ?それでも許せねェ程の付き合いだったのかよ藤川とは、ミーナの仲間定義ってそんなんだったっけか?ん?」

美菜「違う┄御免なさい摩紗斗」

摩紗斗「俺に謝ってどォすんだよ」

美菜「あ、うん、ゴメハル」

春美「ううん、悪いのは私だから」

良介「って事で、この話しはお終ァ~い」

摩紗斗「フフフ、あァ終わりだ、なァ藤川?俺達これからケンタに行くんだけどな?一緒に行かねェか?」

春美「え?」

良介「良いねェ~って、何で下向いちゃうの?」

摩紗斗「ん?若しかして油っこいのNGだったか?」

春美「ううん」

良介「じゃァチキンが駄目だったとか?」

美菜「え?そォだったっけ?」

春美「ううん、チキン大好き」

摩紗斗「んじゃァ問題ねェな?」

美菜「良介、そっちの手持って?」

良介「ん?┄アハハOK!」

ガシッガシッ

春美「え!?あ、ちょっと」

美菜「ウフフ、強制連行よ?ハル」

春美「そ、そんな」

良介「アハハハハ、ケンタにレッツゴー!」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ただいまァ」

麗美「あ、上に行く前にちょっとだけ良い?」

スタスタスタ

美菜「なァに?ママ」

麗美「来週の予定なんだけど、人数分かったの?」

美菜「ん?┄あ、もォそんな時期?」

麗美「そォだけど┄予約の人数でお料理を用意するから、ある程度でも分かれば」

美菜「どォしよォ┄今から全員に聞いてる時間無いしなァ」

麗美「少し多目でも良いわよ?別に来られなかったからとしても大丈夫だから」

美菜「じゃァ┄加奈とォ摩紗斗とォ麻子とォ由美子、天とォ健太にィ恋と良介、アッキーと翔とハルにノブ(信之)、後はァケイと茂で何人?」

麗美「14人ね?でも竹林君は入ってなかったわよ?」

美菜「あァ~┄一矢は今回パスかなァ」

麗美「何かあったの?」

美菜「まァ┄思春期のラブアタックが物凄くエスカレートしていてさ、当日に爆発されても困るから」

麗美「そォなんだ┄それじゃァ一応20人で予約を入れとくから、オーバーしそォだったら教えてね?」

美菜「ありがとォ、じゃァ着替えて来る」

麗美「直ぐ降りて来てね?」

美菜「まだ何かあるの?」

麗美「えェ、大切な話しがね?」

美菜「分かった」

タッタッタッタッタッ、ギィッ

美菜「フゥ┄自分の誕生パーティーを忘れてたとは┄ここ最近色んな事あったからなァ┄それにしても、真逆今日ハルが摩紗斗に告るとは」

ガチャッ┄パサッ

美菜「ウフフ、あんなに照れた摩紗斗見るの初めてかも┄ん~便乗して告って来た良介は、ハルのアシストしたから今回は許すか」

スッスッ

美菜「あ、優也君からメール来てる、ハァ┄真面目なメールだ事、絶対女子とメールした事無いな?ん?アッキーから」

スッ

美菜「モシィ~」

亜季※今平気?※

美菜「大丈夫だよ?」

亜季※日曜の午後って空いてる?※

美菜「あァ~出来れば15:00過ぎにしてくれると助かるかも」

亜季※何かあるの?※

美菜「良介と茂に用があって」

亜季※その2人とって┄いよいよパソコンデビュー?※

美菜「まだ分かんない、今年の誕生日に買ってくれれば」

亜季※その為の下調べなんだ※

美菜「そォ言う事」

亜季※OKなのだ、じゃァ15:00にマルキュー前で※

美菜「分かった、じゃァ日曜ね?バァ~イ」

タッ

美菜「さて降りるか」

スタスタ、タッタッタッタッ┄┄┄

美菜「大切な話しって何?」

麗美「今年のバースデープレゼントよ?何が良いの?」

美菜「それがさァ」

麗美「ウフフ、パソコンで良いんでしょ?」

美菜「え?何で分かったの?」

麗美「パパが言ってたわよ?今年は必ず欲しがるからって」

美菜「誰にも、加奈にでさえ言ってなかったのに」

麗美「ちゃんと美菜ちゃんを見てるからよ?」

美菜「見てるだけで気付くものなの?」

麗美「えェ、愛があればお見通しなのよ?」

美菜「でも┄良いの?」

麗美「別に反対する理由も無いし、今までだってそォして来たけど?」

美菜「まァ┄欲しいと言ったものは全部買って貰って来たけど」

麗美「それじゃァパソコンで決まりね?って事で、来週の土曜日の午前中は予定入れちゃ駄目よ?それでなくても準備が大変なんだから」

美菜「場所、変わるんだっけ」

麗美「今年だけね?いつもの六本木のホテルだとキャパが足りないから、今年だけ赤坂に変えたの」

美菜「何人来るの?」 麗美「美菜ちゃんの友達を入れて130人よ?まァ、何人かは来られないと思うけど」

美菜「ひゃ┄130って┄殆どパパのか」

麗美「そ、パパ言ってたでしょ?5歳の誕生日の時に、大人の入り口に入ったらお披露目するって」

美菜「それって16歳だったんだ┄身内だけの方が良いのになァ」

麗美「パパに相談してみたら?」

美菜「嫌よ!会社の社長さん達が沢山来るんだもん、パパの顔に泥は塗りたくない!」

麗美「なら今年は我慢してね?挨拶が終われば後はお友達の所に居てて良いから」

美菜「パパに迷惑掛けない様に出来るかなァ」

麗美「普段通り、コモンセンスを意識していれば切り抜けられるから」

美菜「常識をねェ┄緊張してボロを出さなければ良いんだけど」

麗美「ウフフ、ならパーティーのベテランに相談してみたら?」

美菜「加奈かァ┄そォだね?そォする」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ゴメ麻子、ちょっと遅れちゃった」

麻子「うわァ┄攻めたわねェ┄私の後彼氏とデート?」

美菜「いや、居ないから┄ヤッパ攻めてるよね?この格好って」

麻子「それママのでしょ?それもママのコーデ」

美菜「分かる?」

麻子「だって、ミーナはセンス良いけど、超ミニは穿かないじゃん」

美菜「まァね?変?」

麻子「ううん、逆に似合い過ぎて嫉妬してる」

美菜「あ、ありがとォ」

麻子「元とは言え、トップモデルのセンスの凄さを思い知らされたわ」

美菜「だね?」

麻子「今度勉強させてって頼んどいてくれる?」

美菜「分かった、じゃァ入ろっか」

麻子「先にトイレ行きたい」

美菜「私も」

スタスタスタ┄┄┄┄┄

美菜「う~ん┄ヤッパ凄い格好だなァ」

ジャァ~~~キュッ

麻子「私としては羨ましいわ、そんな格好をビシッとキメられるなんて」

『グラン・バル・サン』

美菜「え?」

麻子「え?って、聞いてなかったの?」

美菜「あ、そォじゃなくて」

美菜(この前と同じ┄またこの場所でだ)

麻子「どォしたの?」

美菜「ううん、行こっか」

バタン!┄スタスタスタスタ┄┄┄

麻子「ねェミーナ?」

美菜「ん?」

麻子「ジャァ~~ン!!」

美菜「ん?何のチケ?」

麻子「キャリーのチケ!しかもアリーナ!」

美菜「凄いじゃん!よく取れたね?いいなァアリーナかァ」

麻子「って事で、はい、これはミーナの分」

パシッ

美菜「え?私の分って」

麻子「それでこれが私の分」

ペラッ

麻子「誕生日プレゼント、一緒に行こうね?」

美菜「麻子ォ┄私泣きそォ」

麻子「喜んでくれて良かった、社長に強請った甲斐があったよ」

美菜「うわ~ん麻子ォ、ハグしてェ」

麻子「ウフフおいで?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

麻子「由美子遅いねェ」

美菜「まだ10分前だから、これから事務所なんでしょ?」

麻子「うん、なんか社長が大切な話があるって」

美菜「おっ!?それじゃァいよいよデビューなんじゃない?」

麻子「だと良いけどさ、でもまだ早いって」

美菜「そォなんだ┄デビューの話だったら良いのになァ」

麻子「ウフフありがとォ、あ!マネが来た、じゃァ私行くね?」

美菜「うん、じゃァ学校で」

麻子「バァ~イ」

タタタタタ

ナンパA「ねェねェ、若しかして彼氏にドタキャンされたとか?」

美菜「ん?」

ナンパB「友達も居なくなっちゃったみたいだし、俺達と一緒に遊ばない?」

美菜「┄┄私?」

ナンパA「良いねェその天然振り、良いもん持ってんだよ俺、3人で朝まで楽しもォぜ?」

ナンパB「最高の上物が手に入ったんだ、彼氏ん時より満足させてやるからさ」

美菜「あ~┄良いです」

ナンパB「お?良いってよ?」

ナンパA「んじゃァ早速行くか」

美菜(あ┄肩に手を回して来た、どォ聞いたら今のがOKって事になるのかなァ)

グイッ

ナンパA「そんな顔すんなって、ちゃんと満足させてやっから」

大吾郎「ちょォっと待ったァ!」

ナンパB「あ?」

ナンパA「誰だ?お前」

大吾郎「いやァ悪い悪い、ちょっと遅れちゃったよ」

ナンパA「んだ彼氏かよ」

ナンパB「あのな?彼女は遅刻する様な男とは別れるって言ってんぞ?」

大吾郎「え?」

美菜(ん?私そんな事言って無いけど?ってかこの人誰?)

ナンパA「そォそォ、そんで俺達はこれから3人で楽しい事をしに行くんだからよ?」

ナンパB「って事で、お前はもォ用済みなんだ」

ドンッ

ナンパB「バイバァ~イ」

大吾郎「ちょ┄待ってくれよ!彼女と話しをさせてくれ」

ナンパA「うっせェなァ、未練噛ましてんじゃねェよ!みっともねェ」

ナンパB「さっさと消えねェと殺っちまうぞ?」

大吾郎「う┄で、でも」

警官「何やっているんだ?君達」

ナンパA「んだよ、オマワリかよ」

ナンパB「何ってナンパだよ?そんで彼女のOKが出たから行こォとしたらさ、この変な奴がイチャモン付けてきて困ってたんだよ」

警官「そォなのかい?」

大吾郎「ち、違います、俺は」

ナンパA「別にナンパすっと罪になる訳じゃねェっしょ?それに合意だし」

警官「まァ、合意ならば問題は無いが」

ナンパB「俺らよりこのイチャモン男の方が問題じゃね?」

警官「それが事実ならばだが?そォなのかい?」

大吾郎「お、俺は彼女の彼氏で┄お、遅れて来たらこの2人が」

警官「君、それは本当なのか?」

美菜「ん?私この人知らないです」

大吾郎「えェ~!そりゃ無いよォ」

ナンパA「んだよてめェ!横入りじゃなくて横取りじゃねェか!」

由美子「ミーナ!」

美菜「ん?あ、由美子」

由美子「大丈夫?」

美菜「由美子が呼んでくれたんだ、サンキューね?丁度ど困ってたのよ、この2人に無理矢理連れて行かれそォになっちゃってさ」

ナンパA「な、何言ってんだよ,一緒に行くって言ったじゃねェか」

美菜「言ってないよ?私は断ったら、そっちが最高の上物が手に入ったから楽しませてやるって」

ナンパB「バ!な、何言って」

ナンパA「逃げっぞ!」

ダダダダダ

警官「待てお前達!」

ダダダダダ

美菜「あらら、行っちゃった」

由美子「何もされてない?」

美菜「うん、肩に手を回されただけ」

由美子「で?この人は?」

美菜「さァ┄彼氏とか言ってたけど?」

由美子「何それ」

大吾郎「そ、それは君を助ける為の嘘だから」

美菜「うん知ってた、ありがとね?」

大吾郎「ってか┄あのさァ、一言わせて貰うけどね?あんな奴らも振り払えないんだったら、そんな格好でこんな所を1人で居るなんて駄目じゃないか、攫われたいのか?君は」

由美子「何もそこまで言わなくたって、ね?ミー┄ん?どォしたの?」

美菜「ん~┄どっかでェ」

大五郎「お、俺の話し聞いてた?」

美菜「┄┄あァ!思い出したァ!」

由美子「び、吃驚した」

大吾郎「お、俺も」

美菜「大吾郎じゃん!」

由美子「え?」

大吾郎「な、何で俺の名前知ってんの?」

由美子「え!?名前だったの?」

大吾郎「ちょ、ちょっと待て!ん?俺記憶力は結構いい方だけど┄知らねェぞ、こんなスゲェ美人」

由美子「お?ミーナ凄い美人だって」

美菜「ウフフ」

大吾郎「ミーナ?┄そのフレーズ、最近聞いた覚えが」

美菜「お?思い出してきたな?」

由美子「そォなの?」

美菜「うん、その時麻子も一緒だった」

大吾郎「┄┄あ、思い出した、元トップモデルの娘だ」

美菜「ピンポ~ン、正解」

大吾郎「ハァ┄┄」

美菜「何その深い溜め息」

大吾郎「何でもねェ」

美菜「言ってよ」

大吾郎「煩ェ」

美菜「言ってよ!」

大吾郎「何で言わなきゃ」

美菜「言って!!」

大吾郎「分かったよ!スゲェ美人がピンチだって思ったから、ここで助けとけばお近付きになれっかもって思ったから、でもガキだったから落ち込んでたんだよ!」

美菜「お近付き?別にいいよ?」

由美子「嘘!」

大吾郎「断る!」

美菜「何で大五郎が断んのよ!」

大吾郎「無茶苦茶だなお前┄あのな?俺はガキには興味ねェんだわ」

美菜「ガキじゃ無いもん!オッパイだってそんなに大きく無いけどあるし!」

大吾郎「十分ガキだ!第一大人の女性はそんなガキみてェな事は言わねェ」

美菜「ガキガキって!ねェ由美子!私ってまだ子供!?」

由美子「ま、まァ┄子供かな?」

美菜「ほら!子供じゃ無いって┄あァ!大五郎が居ない!逃げたァ!もォムカツクなァ!┄ん?子供って言った?」

由美子「まァ┄ってかミーナって、あんなのがタイプだったんだ」

美菜「タイプ?┄違うよ?」

由美子「だったら何でお近付きをOKしたの?」

美菜「ん?┄さァ?何でだろうね?若しかしたら、さっきの2人組が凄く最悪だった所を助けて貰ったから?」

由美子「吊り橋効果みたいな事?」

美菜「かもね?まァ良いじゃん、行こっか」

由美子「もォ時間押してるから、ミスドでいいや」

美菜「ゴメ」

由美子「ううん、今日は話しだけだったから大丈夫」

美菜「そォなんだ」

スタスタスタスタ┄┄ガァ~ッ

美菜「ミスド久し振ィ┄三つで良いか」

由美子「じゃァ、私も三つにしよォっと」

美菜「先行ってるよ?」

由美子「うん、直ぐ行く」

スタスタスタ┄カタッ、トスッ

美菜「お?来た来た」

スタスタスタ┄カタッ、トスッ

美菜「で?」

由美子「うん、今年もやるんでしょ?」

美菜「やるよ?由美子は来るんでしょ?」

由美子「当然じゃない、ミーナの誕生パーティーが唯一の楽しみなのよ?」

美菜「唯一って」

由美子「だって、普段食べれないもんばっか出るんだもん」

美菜「ウフフ、由美子は食べるのが大好きだもんね?」

由美子「ミーナもでしょ?」

美菜「まァね?あ、そォだった、あのね?今年はいつものホテルじゃないから」

由美子「ん?六本木じゃないの?」

美菜「うん、何か今年はキャパが足りないからって」

由美子「足り無いって┄六本木のホテルでも十分広かったじゃん」

美菜「今年は多くてさ、予約入れたのが130人だって」

由美子「へぇ100┄130!」

ガタン!

美菜「ちょっと!座ってってばァ!」

由美子「ゴ、ゴメン┄何その人数」

美菜「それがさァ、パパがね?」

由美子「あ!思い出した┄5歳の時の」

美菜「凄い┄良く覚えてたね?」

由美子「いやァ┄その時にはもっと凄いものが食べれるって┄ハハ」

美菜「ウフフ、由美子らしいよ?それで、場所は赤坂のホテルに変更だから」

由美子「って事は、今回小父様関連の人達が沢山来るのか」

美菜「そォ言ゥ事」

由美子「うわァ┄今年はちょっとラフな格好でって思ってたのにィ」

美菜「別にそれでも」

由美子「良い訳無いじゃん、上手く行けば玉の輿に乗れるんだよ?」

美菜「まァ┄そォね?上手く行けば┄あ、着物だけは止めといた方が良いよ?」

由美子「う!何で気付いたの?」

美菜「何となく、それに着物だと帯がキツくて全然食べられ無いから」

由美子「それは駄目だ┄ビュッフェが楽しみなんだから、ってか大変だね?」

美菜「仕方ないって、パパの為だしさ、それに加奈の所程じゃ無いから」

由美子「そォ言えば、今年も大親友はボイコットなの」

美菜「もォ┄そんな言い方したら加奈可哀想じゃん」

由美子「だってェ┄中学に上がってから一度も参加して無いじゃん」

美菜「仕方ないんだって、大切な御祖母ちゃんの命日なんだから」

由美子「ったく┄選りに選って、大親友の誕生日に死ななくたって」

美菜「そォ言わないで?加奈にとって御祖母ちゃんは、両親よりも掛け替えのない人だったんだからさ」

由美子「まァね?数少ない理解者だったっけ、でも加奈って強いね?それ程大切な人が亡くなったのに、普段と全く変わらない生活を送れているんだもん」

美菜「そうするよォに言ったのは御祖母ちゃんだからだよ?」

由美子「ミーナ知ってるの?」

美菜「うん、加奈から聞いた」

由美子「私も聞いても大丈夫?」

美菜「うん、でも多分もォ加奈からは話さないと思うから、私が話すよ」

由美子「平気なの?」

美菜「うん、問題無い、あのね?」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

祖母「加奈、こっちに来て御祖母ちゃんの話しを聞いてくれないかい」

加奈「良いよ?話しってなァに?」

祖母「フフ良い子だね?加奈は」

加奈「ありがとォ」

祖母「加奈┄大切な事だから確り聞くんだよ?」

加奈「うん」

祖母「御祖母ちゃんね?もォ直ぐお星様になるんだよ、加奈にはこの意味が分かるね」

加奈「┄お願い、そんな悲しい事言わないで?」

祖母「悲しくなんか無いさ、良いかい?人には終わりがあるんだよ?それは絶対に避ける事が出来ない、私にその順番が回って来たと言ゥだけの事、お前はこの現実を確りと受け入れなければならないんだ」

加奈「嫌よ!御祖母ちゃんが居なくなっちゃったら┄私どォしたら良いの?」

祖母「どォすれば良いのか分かっている筈だよ?加奈、お前には誰にも話せない大切な役目があるのだろ?悲しんでいる暇などあるのかい?」

加奈「御祖母ちゃん┄知ってたんだ」

祖母「いいや、知っちゃいないさ、ただね?死期が近いと色々と分かってしまうものなんだよ?」

加奈「御祖母ちゃん┄私」

祖母「言わなくて良い、お前が本当は何者かなんてどォでも良い事なんだ、私に取って大切な孫である事に変わりは無いのだから」

加奈「うん、ありがとォ」

祖母「お前に取って、私は大切な存在であったかい?」

加奈「今でも大切だよ!」

祖母「うん、嬉しい答えだ、でもね?その大切な想いは今後私以上に大切にしなくてはならない人に変えるんだ、いいね?」

加奈「┄┄┄」

祖母「私が居なくなって寂しい気持ちは分かる、だが自分の遣る可き信念を曲げてはいけないよ?」

加奈「御祖母ちゃん」

祖母「良いね?」

加奈「うん」

祖母「私が居なくなり辛い思いをするだろォ、だが、この先きっともっと辛い事がある、その時お前はお前の儘で居なくてはならないんだ、それは自分が選んだ道なのだからね?決して逸れてはいけないよ?良いね?」

加奈「はい!」

祖母「うん、良い返事だ、じゃァ御祖母ちゃんは少し休むから帰りなさい、浩士ヒロシ早苗サナエさんが心配するといけないから」

加奈「でも┄もォ少しだけ」

祖母「香月コウヅキそこに居るね?」

香月「はい、会長」

祖母「頼むよ?」

香月「畏まりました、では失礼します」

ガラガラ┄ピシャ

加奈「修二シュウジさん」

香月「お嬢様帰りますよ?」

加奈「お願い修二さん!もォ少しだけでいいから」

香月「駄目です、会長のお体に障りますから」

加奈「┄分かった、御祖母ちゃんまた明日来るからね?」

祖母「あァ」

香月「会長、お疲れ様でした」

祖母「香月、加奈の事はお前に任せたよ?」

香月「はい、確りと」

加奈「バイバイ御祖母ちゃん」

祖母「バイバイ」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

美菜「で、次の日に病院に行った時には、息を引き取ってたんだって」

由美子「話の中に出て来た御祖母ちゃんよりも大切な人って?」

美菜「さァ、それに御祖母ちゃんが気付いたって言ゥ、加奈の本当は何者かってのも、役目ってのも話してくれなかった、何れ分かるからって」

由美子「ふ~ん┄誰にも話せない事ねェ」

美菜「そんなの誰にでもあるんじゃないの?」

由美子「まァ┄そォだね?┄そっかァ、そんな事があったんだ、それじゃァ今年もヤッパ来れないのかァ」

美菜「って思ってさ、パパとママに頼んで今年から午後にして貰ったのよ」

由美子「え?それじゃァ」

美菜「うん、やっと全員集合┄じゃ無かった」

由美子「え?誰か来れ無いの?」

美菜「まァ┄来れ無いんじゃなくって、呼ば無いって言ゥかァ」

由美子「何それ、ミーナがそんな┄あ、若しかして」

美菜「うん、一矢」

由美子「そっか┄まァ確かに今の竹林君を呼ぶ訳には行かないよなァ、会場で暴走されても、ってか絶対するっしょ」

美菜「そォ思ったから今回はね?昔はあんなんじゃなかったのになァ」

由美子「恋の暴走列車は、走り出したら止まらない┄か」

美菜「ちょっと、怖い事言わないでよね?」

由美子「今の良いフレーズだったなァ┄後でメモっとくか」

美菜「ねェ聞いてる?」

由美子「で?今年は何買って貰えるの?」

美菜「パソコンにした」

由美子「へェ~買い替えか、ニューモデルでも出たの?」

美菜「違う、お初なんだけど」

由美子「は?┄嘘でしょ?だってパパがIT社長だってのに?娘のアナタがお初って」

美菜「だァってェ┄まだ私には必要無いかもって思ってたから」

由美子「あァ~そォだった、ミーナってば変な拘りが多かったんだ」

美菜「変なって┄変かなァヤッパ」

由美子「そりゃァそォでしょ?音楽や映画、写真とか買い物、他にも色々沢山出来る便利な物がスマホなんだよ?それなのにミーナってば、態々専用を利用して、スマホは通話とメールだけ」

美菜「だってェ┄其々の専用の方が機能的には」

由美子「それ等を手軽に便利にしたのがスマホなんだけどね?まァ良いわ、で?他に欲しい物は?」

美菜「ん?別に無い」

由美子「言ゥと思った、じゃァ今考えて?」

美菜「今ァ?そんな急には無理だよォ」

由美子「相変わらずの物欲の無さだ事、ファーストインスピレーションで良いんだって」

美菜「えェ~┄じゃァそォだなァ┄この間ママのコーデでボーイッシュな格好したでしょ?その時に合うブーツが無かったから」

由美子「OK、ヤッパ思ってた通りだったわ、ミーナの事だからそろそろママみたいなイケてるファッションに目覚めるかなって」

美菜「流石由美子、付き合いが長いだけあるわ」

由美子「そんな難しくないって、ミーナの憧れの人は小母様なんだもん、高校に上がったんだからそろそろだって思うわよ、ハァ┄憧れる人が身近に居て羨ましいわ」

美菜「そんな!由美子の御母様だって凄い美人じゃん」

由美子「まァ小母様には程遠いいけどね?クラブで働いてた時の儘を今でもキープしてんのは正直凄いと思う、でも私のママは着物ばっかりだったから、洋服のセンスはゼロ、だからミーナが羨ましいよ」

美菜「今度ママに相談しとくから」

由美子「是非お願い、これで私も少しはお洒落になれるわ」

美菜「それより作詞の方はどォなの?」

由美子「順調だよ?麻子に見て貰ってるのもあるんだけど、良い具合に作れてる、麻子が気に入ってるのが可成りあるから、事務所に相談してくれるって」

美菜「そォなの!?じゃァ由美子のデビューも早そォじゃん」

由美子「どォかなァ┄私は歌う訳じゃ無いからねェ」

美菜「そォだけど、麻子を信じてみよォよ」

由美子「私はいつでも信じてるけどね?

美菜「そっか」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「まだ来て無いか、まァこれ飲んでる間には来るでしょ?あ、あそこが空いてる」

スタスタスタ

黒人「ヒュ~♬ナイス!イイネェ、ヘイ!」

美菜「ん?」

黒人「ハァ~イ」

美菜「ハァ~イ」

黒人「OK、コレカラワタシト、ダンスホールイキマショウ」

美菜「ソーリー、私はフレンドを待っていますので、ノーサンキューです」

黒人「Oh┄ワタシノオサソイ、コトワルNGね?」

ガシッ

美菜「痛!」

黒人「ダンスホールノマエニ、ホテルデウンドウシテカラネ?」

グイッ

美菜「あ、ちょっ」

美菜(ハァ┄またか)

孔「OK!ストップダヤンキー!ハンズアップ」

黒人「ホワッツ?アナタバカネ?ココハニポンヨ?ソンナオモチャデ」

カチッ

孔「タメシテミルカ?」

黒人「┄┄┄」

グッ

黒人「クレイジージャップ」

孔「NO、チャイニーズダ」

黒人「ワカタヨ」

パッ、スタスタスタスタ

孔「フゥ┄イッタカ」

スッ

美菜「あ、ありがとォ御座います」

孔「ダイジョウブ?」

美菜「は┄い」

孔「ン?┄アァコレネ?ハハコレオモチャヨ?」

ガチガチガチ

孔「ジャ、サヨナラネ?」

美菜「あ、名前」

孔「ワタシコウデス、バ~イ」

スタスタスタ

恵子「ヤバ!ミーナもォ来てる」

スタスタカタッ、トスッ

美菜「ハァ┄ん?コウって┄龍兄の?┄そんな訳無いか、お陰で苦手なロンの事思い出しちゃったわ」

タタタタタ、カタッ

恵子「ゴメンミーナ┄怒ってる?」

美菜「ん?別に怒って無いよ?」

恵子「何かあった?」

美菜「まァ色々とね?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

恵子「マジで?2度もって┄でもその格好じゃァ仕方ないか」

美菜「えェ~!格好だけでそォなる?」

恵子「あのねェ、自分の容姿に気付いてる?」

美菜「うん、毎日お風呂で見てるけど?」

恵子「あァ~そォだった、ミーナの身近にはとんでもない人が居たんだったわ」

美菜「ママの事?」

恵子「そ、あのねェ、あんだけパーフェクトな母親を毎日見てたら麻痺しちゃうのも分かるけど、ミーナ自身だって普通じゃ無くて別格なのよ?それなのにそんな格好されたら誰だって可笑しくなるわよ」

美菜「そォなの?良く分かんないけど」

恵子「理解しなくて良いわ、容姿の劣る者の独り言だから、兎に角無事で良かったわ」

美菜「うん」

恵子「ってか、ミーナだったから2度も助けてくれたんだよ?若しこれが私だったら┄まァ、先ずそんな事すらならないか」

美菜「そんな事無いって、ケイだって十分可愛いから」

恵子「うん、お世辞って分かっててもミーナに言われると嬉しいわ」

美菜「お世辞なんかじゃないのにィ」

恵子「ありがと、それでね?本題に入るけど、ミーナって太田オオタ君と仲良かったよね?」

美菜「ケイだって良く話すじゃん」

恵子「まァね?でも私が知ってるのは高校になってからの太田君だけ、皆の中じゃ私は付き合いが凄く短いからさ」

美菜「まァ私も中学からの付き合いだけどね?茂がどォかしたの?」

恵子「太田君ってどんな人?」

美菜「どんなって┄そォだなァ、正直言うと、摩紗斗以上に馬鹿で、デリカシーが全く無いのよ、それで単細胞だし、センスの欠けらも無いんだよ?そォそォ!人の話しなんか全く聞かなくてさァ」

恵子「ちょっと!」

美菜「ん?」

恵子「そこまで言わなくたって良いじゃん!」

美菜「そォ?」

恵子「そんなに酷く無いもん太田君は!」

美菜「あ┄あァ~ハハそォね?悪い悪い、別の人と間違えちゃった、あのね?茂は、とっても情熱的でね?」

恵子「うん、情熱的」

美菜「真っ直ぐな男気のある人でェ」

恵子「うんうん男気のある人

美菜「クスッ、それに凄く格好良くってェ」

恵子「そォなの!格好良いのよ!」

美菜「人気者でェ」

恵子「うん!人気者!」

美菜「仲間思いで、ウフフ、好きになったんだね?」

恵子「あ┄┄」

美菜「取り持とうか?」

恵子「┄┄┄」

美菜「自分で言ゥ?」

恵子「┄┄無理」

美菜「分かった、任せといて?」

恵子「ありがとミーナ」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「おはよパパ、ママ」

司「おはよォ」

麗美「おはよォ美菜ちゃん、モーニングは?」

美菜「いらない、加奈と外で食べるから」

司「休みなのに早いね?」

美菜「うん、出掛ける前に色々する事あるから」

麗美「はい、スープだけでも飲んでおきなさい?」

美菜「分かった」

カチャ┄コクッ

美菜「あ、加奈から電話だ」

スッ、タッ

美菜「モシィ~」

加奈※┄┄┄※

美菜「ん?加奈?」

加奈※グスッ┄ミーナ※

美菜「ちょっ┄どォしたの?」

加奈※私┄グスッ┄嫌だよォ※

美菜「え?何が嫌なの?」

加奈※┄来週※

美菜「うん、来週何?」

加奈※┄行きたく無い┄グスッ※

美菜「私の誕生パーティー?」

加奈※違う!┄グスッ┄日曜日┄お見合いするの┄パパの会社の為に※

美菜「は?え?どォ言ゥ事?何パパの会社の為って」

加奈※グスッ┄会社の為に結婚しろって┄グスッ┄ブロロロロロ※

美菜「え?今外なの?どこに居るの?」

加奈※ミーナん家の近く┄グスッ※

美菜「待ってるから直ぐに来て!分かった?」

加奈※グスッ┄うん※

スッ

麗美「美菜ちゃん、どォ言ゥ事?」

美菜「良く分かんない、何か来週の日曜日に、加奈パパの会社の為にお見合いって┄結婚がどォのって言ってた」

司「成る程な、崎谷氏も倒頭決断してしまったか」

美菜「どォ言ゥ事?」

麗美「アナタ何か知っているの?」

司「以前崎谷氏と話しをした時にね?私に美菜を会社の為に政略結婚を考えているか?と問われた事があってね?」

美菜「何それ┄自分の娘でしょ?」

麗美「アナタは何と答えたの?」

司「当然そんな事はしないと答えたが、崎谷氏は会社を大きくする為には必要な事だと言っていた」

美菜「そんな┄娘は会社の道具じゃ無いじゃん!」

司「あァ┄私も崎谷氏に同じ事を言ったのだが」

麗美「浩士さんは何て答えたの?」

司「いや、その時は口を濁していたよ」

美菜「何で!?どォしてそんな事を」

ピンポ~~ン

美菜「加奈!」

ダダダダダ┄ガチャッ

美菜「加奈!」

加奈「┄┄ミーナ」

美菜「入って?」

加奈「うん」

スタスタスタ┄バタン

麗美「アナタ」

司「加奈ちゃんは、私達の娘同然だ、君がサポートしてあげてくれないか?」

麗美「えェ、そォするわ」

ガチャッ

加奈「小父様、小母様┄朝早くからすみません」

司「気にしなくて良いよ?ゆっくりして行きなさい」

加奈「はい、ありがとォ御座います」

司「それじゃァ私は行くよ」

麗美「送って行くわ?」

司「いや、部下にメールして途中で拾って貰う事にしたから、君は傍に居てあげてくれよ」

麗美「分かったわ」

加奈「すみません小父様」

美菜「パパありがとォ」

司「ここは加奈ちゃんのもォ一つの家だ、気にする事は無いからね?」

加奈「はい、ありがとォ御座います」

美菜「加奈、座って?」

加奈「うん」

スタスタスタ、ギシッ、ギシッ

美菜「先の電話じゃ良く分かんなかったから┄どォ?話せる?」

加奈「うん、その為に来たから」

麗美「ハーブティーよ?これを飲んで、落ち着いてから話せば良いわ?」

カチャ、カチャ┄コクッ┄ゴクン

美菜「大丈夫なの?」

加奈「大丈夫じゃ無い、でもミーナと小母様の顔を見たら、少し落ち着いた」

ギシッ

麗美「ゆっくりで良いわ?何があったのか話してくれる?」

加奈「はい┄昨日の夕食後、父に呼ばれて」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

浩士「加奈!大切な話しがある、こっちに来て座りなさい!」

加奈「話し?」

浩士「あァ、大切な話しだ」

加奈「何の話し、私忙しいんだけど?」

浩士「良いから座りなさい!」

加奈「何よ!そんなキツい言い方しなくたって良いじゃない!」

早苗「加奈さん、座って下さい」

加奈「ママ┄ハイハイ、座ればいいんでしょ!?座れば!」

ガガッ、ドスッ!

加奈「これで良いんでしょ!?私忙しいんだから手短にしてよね!」

早苗「加奈さん!」

浩士「むゥ┄」

加奈「フン!」

浩士「ん、んん┄まァ良い┄加奈、よく聞きなさい、今の会社を次のステップへと上げる為に、来春から海外へと進出する事になった」

加奈「それと私が何の関係があるって言ゥのよ!私関係無いじゃん!」

早苗「加奈さん!話しは最後まで聞いて下さい!」

加奈「┄フン!」

浩士「今の会社の資金では、少々不足していてな?」

加奈「だったら止めれば良いじゃん」

早苗「加奈さん!」

浩士「早苗、良いから┄そこで不足の資金を、村雨グローバルという会社に補って貰う事になったのだが、社長の村雨正臣ムラサメマサオミ氏には1人息子がおってな?彼、裕矢ユウヤ君を大学卒業と共に海外支社の役員にと話が上がっているのだよ、だが、そォなると我が社の役員達にはよく思わない者が出て来る、そこで正臣氏と話し合った結果、お前に白羽の矢が立ったと言う訳だ」

加奈「ハァ~?全っ然意味分かんないんですけど?何で私が出てくんのよ!?」

早苗「加奈さん!まだ話しは」

加奈「煩いよ先から!私の話しが出て来たんだから言わせてよね!」

浩士「早苗、加奈の言ゥ通りだ、少し黙っていなさい」

早苗「分かりました」

浩士「そこで、来週の日曜日に、村雨家と会って貰う」

加奈「何でよ!何勝手に私の予定┄ちょっと┄若しかして」

浩士「察しが早くて助かった、お前は裕矢君と結婚し、来春から海外で暮らして貰う」

加奈「馬鹿じゃないの!!私まだ15だよ?それに学校だってどォすんのよ!」

浩士「日曜の顔合わせが終わったら、次は結納と式だ」

加奈「勝手に話し進め無いでよ!私の質問に答えて!それに、どォして会った事も無い人と結婚しなきゃなんないのよ!」

浩士「その為の顔合わせだ」

加奈「アンタ頭壊れてんじゃないの!」

早苗「加奈さん!お父様に向かって」

加奈「煩いんだよ先から!こんな事言われて冷静で居られる訳無いでしょ!」

早苗「┄┄┄」

加奈「何で私が会社の為に結婚させられなきゃなんないのよ!」

浩士「既に決まった事だ」

加奈「ちょっと!」

浩士「昔の女性は16にもなれば、立派な大人とされ結婚していたのだ」

加奈「いつの時代よ!今は令和だっての!」

浩士「来週の予定が入っていたのなら全てキャンセルしておけ」

加奈「パパは!娘と会社どっちが大切なのよ!」

浩士「子供みたいな事を言ゥな」

加奈「まだ十分子供だよ!私の人生は会社の為に犠牲にしろって言ゥの!?私の意見は!?一切無視だって言ゥ訳!?」

浩士「決まった事だ」

加奈「ちょっと!ちゃんと答えてよ!」

浩士「早苗、少し出て来る」

早苗「分かりました、気を付けて下さい」

加奈「ママ!ママはこんな酷い事を認めるの!?娘の人生なんだよ!?」

早苗「加奈さん、これは決まった事ですから、受け入れて下さい」

加奈「受け入れてって┄ママまで┄何でよ┄こんな事┄┄御祖母ちゃん助けてよォ┄グスッ」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

麗美(加奈ちゃんは、十分悩んで、苦しんでお父様の提案を受け入れたの、良い事?世の中にはどォしよォも出来ない事なんて沢山あるの、まだ15の美菜ちゃんには理解も納得も出来ない事がね?加奈ちゃんの味方になる事は良いけれど、見守るという事も必要な時があるからね?)

美菜(って言ってたけど┄ヤッパ無理だよママ)

亜季「ん?どォしたのだ?ミーナ」

美菜「え?あ、ううん?何でも無い」

亜季「そォ言えばさ、ミーナって何で移動はいつもタクシーなのだ?」

美菜「いつもって訳じゃ無いよ?たまには電車も乗るし」

亜季「1度も見た事が無いのだ」

美菜「ウフフ、そォなんだ、まァタクシーだと目的地まで直で行けるじゃん」

亜季「ふゥ~ん、まァミーナらしいっちゃらしいか、じゃァ何でLINEはやらないのだ?」

美菜「あァLINEね?何かLINEって味気無いって言うか、スタンプだけで送られて来てもねェ、それで理解しろって言ゥのもさァ」

亜季「そォかなァ┄アッキーなんて翔君とは殆どスタンプだけで会話してるのだ」

美菜「まァ人其々って事なんじゃない?」

亜季「じゃァ最後だけど、何でミーナって可愛い系の服は着ないのだ?今回はアッキーのフルコーデにしたけど、凄く似合ってて可愛いのに」

美菜「ん~それはヤッパママの影響が大きいかなァ┄私はママの様に格好良く美しくって思ってるのよ、一番の憧れだから」

亜季「そォだね?それは納得したのだ、確かにミーナのママなら誰だって憧れてしまうのだ」

美菜「フフフ」

ニーナ「oh!pretty girl」

亜季「ん?何なのだ?」

美菜「フフ、私達が可愛いってさ、Thanks」

ニーナ「イチマイイイデスカ?」

亜季「綺麗な外人さんなのだ」

美菜「そォだね?どォする?」

亜季「別にいいのだ」

パシャッ

ニーナ「Thank you so much」

美菜「your welcome」

「Hey!neena come on Time is up!」

ニーナ「OK!アリガトウゴザイマシタ」

亜季「バイバイなのだ」

美菜「バァ~イ」

ニーナ「バァ~イ」

亜季「凄い綺麗な人だったのだ」

美菜「そォだね?」

亜季「何かミーナのママと同じ匂いがしたのだ」

美菜「じゃァモデルさんかな?」

亜季「ニーナ」

美菜「ん?」

亜季「ミーナ┄ニーナ、似てるのだ」

美菜「フフフそォだね?」

亜季「ヤッパ美しい人は名前も似てるのだ」

美菜「何言ってんのよ、私は美菜で、渾名がミーナ、私は彼女みたいに美人じゃ無いし、あんなにスタイルも良く無いから」

亜季「そんな事無い!ミーナだって全然負けて無いのだ!」

美菜「ウフフ、ありがとアッキー」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「久し振りにママのレアチーズケーキ食べたけど、ヤッパ外のより美味しわ」

麗美「ありがとォって言いたいんだけどね?」

美菜「え?買って来たやつ?」

麗美「ううん?ママが作ったわよ?でもとても凄い人のレクチャーを受けてね?」

美菜「ママが人から料理を教わるだなんて┄あ!分かった、弥生ヤヨイさんだ」

麗美「当たり、あの人は天才だわ┄まだ若いのに、お店を出せば高評価は必ず貰える、それこそミシュランから星を貰える程のね?」

美菜「うん、でも弥生さんが言ってたんだけど、メイドとして働いてる方が気が楽だし、性に合ってるって」

麗美「そォなんだ、そんな凄い人の料理を毎日食べられる加奈ちゃんは幸せ者ね?」

美菜「確かに┄でもママだって全然負けて無いよ?」

麗美「ウフフありがと、それで?収穫はあったの?」

美菜「ん?何の話し?」

麗美「今日早乙女君と北川キタガワ君に教わって来たんじゃないの?」

美菜「それがさァ┄良介はデスクトップを勧めて来るし、ノブ(信之)はノートパソコンを勧めて来るんだよ?抑パソコン自体分かんないってのに」

麗美「そォ┄それじゃァ決められなかったんだ」

美菜「ううん、目星しい物は決めて来た」

麗美「そっか、それじゃァ買い物の時間は省けそォね?」

美菜「うん、当日は忙しいからね?時間は大切に使わないと、でしょ?」

麗美「そォよ?色々とやる事が多いからね?それより今来着ている服はどォしたの?全く美菜ちゃんらしく無いんだけど?イメチェン?」

美菜「違う違う、今私達の間では、平成で流行った事をもォ一度ってのがブームになってるのよ、メロンパンアイスとかさ」

麗美「そォ言ゥ事なのか、まァ人のセンスに文句付ける訳じゃ無いけれど、吉岡ヨシオカさんには吉岡さんの、美菜ちゃんには美菜ちゃんのってね?悪いって言ってる訳じゃ無いのよ?ただ、美菜ちゃんがそんな似合いもしない服を着て街中をねェ」

美菜「ウフフ、元トップモデルの厳しい意見だ事」

麗美「まァ┄御免ね?」

美菜「ううん、あ!そォ言えば今日、原宿で凄い美人の外人さ┄ん?あれ?」

麗美「どォしたの?」

美菜「ジョディーさんって大分前に亡くなったんだよね?」

麗美「えェ、病気でね?ジョディーがどォかしたの?」

美菜「いや、今思い出してみると、原宿で会った人って、ジョディーさんにそっくりだなァって」

麗美「そォなんだ、あの子にそっくりなら相当の美人だったのね?」

美菜「うん、スタイルも顔も相当だった」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「┄┄ん?┄あれ?私寝てた筈ってか、浮いてる┄ん~私の寝顔って事は幽体離脱?┄あらら、あの寝顔┄絶対誰にも見せたく無いなァ」

グググゥ~ッ

美菜「うわ、体が引っ張られる」

グイ~~ッ┄┄ヒュン

美菜「ん~、外に出されちゃった」

『ミーナ』

美菜「ん?加奈?┄加奈?何で今加奈って思ったんだ?」

スィ~~┄フワフワスィ~

美菜「アハハ♬思い通りに飛べる、ピーターパンになったみたい♬こんな楽しい夢なら毎回」

『ミーナ』

ピタッ

美菜「今の声は加奈加奈だ」

スィ~~~

美菜「ハァ┄空から何て初めて見たけど、ヤッパ大きな屋敷だわ┄ん?加奈の部屋、少し明かりが付いてる」

スィ~~~

美菜(加奈┄机に伏せた儘┄私とママに見せた笑顔は┄そォだよね?あんな事納得出来る訳無いよね?┄この儘だと風邪引いちゃう)

スィ~~~

美菜(このガウンで良いか)

ファサッ

加奈「┄ありがとミーナ」

美菜(え?┄寝言か、加奈?私達はいつまでも親友だからね?)

スィ~~~

加奈「私が必ず」

美菜「さてと、そろそろ」

グググィ~~~ッ

美菜「ま、また引っ張られる┄ってか、この儘上昇しちゃったら」

グググィ~~~ッヒュン

美菜「はい、宇宙に出ちゃいました┄へェ~本当に地球って青いんだ、あのポツポツ明るいのが電気か、ウフフ蛍の光みたい」

グググィ~~~ッ

美菜「まただ、今度はどこ?」

グググィ~~~ッヒュン

美菜「ハァ┄これってブラックホールじゃん、凄い大きい┄渦巻いてる」

フワフワフワ

美菜「ん?渦の中から何か出て来た┄黒い霧?の集合体だ」

フワフワフワ

美菜「こっちに来る」

フワフワフワ┄ピタッ

美菜「ん?何で私の前で止まったの?私に何か用?」

フワフワフワ

美菜「触れんのかなァこれ」

スッ

美菜「ん?少し暖かい様な┄それに羽毛みたいにフワフワしてる、でも何だろ、この変な感じ┄怒り?悲しみ?苦しみ?┄違うなァ┄あァ、未練ってのがしっくり来るかも」

スゥ~~~~

美菜「あ、どこ行くの?」

フワフワフワ┄スゥ~~~

美菜「今の動きって、着いて来いって言ってるみたい」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ん?太陽の前で止まった」

スィ~~~~ッ

美菜「ねェ?会話が出来るとは思って無いけど、先アナタに触れた時の感じって未練なんでしょ?若しかしてアナタって元人間だったりする?それにブラックホールから出て来たって事は、反対側にも人間みたいな生命体が居たりするの?」

スゥ~~~~ッ

美菜「あ!そっち行っちゃったら太陽の中に」

スゥ~~~~ボッ

美菜「あらら入っちゃった、私に何か伝えたかったのかなァ」

グググィ~~~ッ

美菜「え!嘘!マジで?私は入らないから!ちょっと!マジマジマジ!ストップだってばァ!」

『大丈夫だから』

美菜「な訳ないでしょ!誰がどォ見たって!先黒い霧がボッって!嫌ァ~~~」

グググィ~~~ボッ

美菜(死んだ┄絶対死んだ┄ジュって燃えて私は死ぬんだ)

グググィ~ッ

美菜「┄┄あれ?ジュッって」

フワフワフワ

美菜「ん?┄ここどこ?だって太陽の中に┄ハァ?ここって夢で見たのと同じ┄えェ!若しかして今までの全部太陽の中?┄あの丘って」

スィ~~~ッ

美菜「森だ┄ヤッパ同じだった」

『こっち』

美菜「またこの声」

『こっちだよ?』

美菜「ねェ!これって夢でしょ!?どォして」

『こっちだって』

美菜「ヤッパ一方通行だわ」

『早くおいで?』

美菜「ったく、行くのは良いけどさ!どっちに行けば良いのよ!」

『┄┄┄』

美菜「はい無視ィ~、まァ良いわ、適当に飛んで、違ってたら言って来るでしょ?」

スィ~~~~ッ

美菜「それにしても、こんなに大きな森だったんだ、結構飛んでるけど、まだ森の先が見え無い」

スィ~~~~ッ

美菜「謎の声が話して来ないって事は、こっちで合ってるみたいね?お?終わりが見えて来た

スィ~~~~ッ」

美菜「あれ?この前見た漆黒の柱じゃ無い、凄く綺麗なスカイブルーの柱だ」

『上』

美菜「上?上に何かあるの?」

スィ~~~~ッ

美菜「あ!黒い霧じゃん、アナタも無事だったんだ」

『フフフ行くよ?』

美菜「行くってどこに?」

フワフワ┄┄スッ

美菜「あ、柱の中に入っちゃっ┄え?」

ブワァ~~~ッ

美菜「柱が漆黒に染まって行く」

ブワァ~~グニュグニュニュ

美菜「何あそこ、一点だけ歪んでる」

グッ┄グググッ┄ボコッ┄┄ゴトンッ

美菜「柱から黒い塊が出て来た」

ゴト┄ゴトゴトゴト┄グニュグニュニュ

美菜「人の形に変わって行く」

グニュグニュ┄ググッ、ググッ

「┄ンンン!┄┄ムゥ~~ン!」

美菜「喋った!」

「ほォ┄姿は見えんが近くに居るな?強い氣を感じる」

美菜「私の氣?姿は見えないんだ」

「お前が奴の言ってた全てを知る者だな?ふむ、まだ力が足りぬのか、まァ良い、待って居るぞ?必ずお前を吸収して┄私が┄┄」

美菜「え?何を言ってるの?私が何?」

ビカッ!

美菜"「うわ!ま、眩しい!!目が開けてられない┄┄┄」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

天「な、何だよこのメールは」

美菜「ね?言った通りだったでしょ?」

天「これ程エスカレートしていたとは」

美菜「天が一矢に話しをしてくれてから益々酷くなってさ」

天「すまない┄こんな筈では無かったのに」

美菜「天は悪く無いって、でもどォしたら良いんだろォ」

天「接触は?」

美菜「まだ」

天「そォか、兎に角一矢とは距離を取っていてくれ」

美菜「うん、そォしてる」

天「俺がまた話しをしてみるから」

美菜「分かった、ありがとォ」

天「じゃァまたな?」

美菜「うん」

ガラガラガラ

茂「お?来たきた、遅せェよミーナ、話しって何だ?」

スタスタスタ┄ガガッ、トスッ

美菜「おはよ茂、ちゃんとメール見てくれて安心したわ」

茂「ミーナからだからよ?で?大切な話しって何だよ」

美菜「うん、とても大切な事だからちゃんと聞いててよね?」

茂「お?若しかしてミーナから俺に告んのか?」

美菜「まァそんな所ね?」

茂「マジか!ミーナなら俺は喜んで」

美菜「茂?┄茂はさァ、人付き合いも良いし、友達も大切にする、それは茂の良い所で、私はそんな茂が大好き、仲間にも自慢出来る」

茂「おゥ!嬉しい事言ってくれるぜ」

美菜「でも、強引過ぎる所や自分がこォって思った事は決して引かない」

茂「あ┄そォだよな?それは俺の欠点だ、これからミーナと付き合うんだからそれは直さねェと」

美菜「うん、自分の欠点に気付いてくれたんなら、やっと本題に入れるよ」

茂「本題?」

美菜「あのね?ケイは私の大切な仲間の1人だって事は知ってるわよね?」

茂「あァ」

美菜「優也君に振られたばっかで、まァそれは残念だったけど、でもケイにはもォこれ以上悲しい思いはして欲しく無いのよ」

茂「えェっとォ┄何で横井が出て来んだ?」

美菜「私とちゃんと約束出来る?ケイを絶対に悲しませ無いって」

茂「あ┄そ、その、横井に言ったのは」

美菜「ケイに言った事は嘘だったって言ゥの?」

茂「いや┄そォじゃァねェけど、真逆ミーナと付き合えるだなんて思って無かったから」

美菜「ふゥん、ケイを捨てて私に乗り換えるんだ」

茂「そ、それは」

美菜「ハッキリ言っとくけど、私は茂の事は大切な仲間の1人だと思ってるわ?これがどォ言う意味だか分かるわよね?」

茂「┄┄┄」

美菜「茂は一矢や良介と違って理解力はあるでしょ?で?ケイの事はどォするの?」

茂「どォって」

美菜「告白の言葉は嘘だったんだ」

茂「┄┄┄」

美菜「そっか、正直ケイは本気で受け止めてるのよ?でもそれが嘘だったんなら、私はもォ茂とは」

茂「嘘なんかじゃねェよ、俺は横井が大好きだ!一生大切にしてやりてェ!」

美菜「そっか、でもそれはケイ本人にもォ1度行言ってあげて?何か前の告白はちょっとフライングっぽかったから」

茂「そ、そォだったんだ、分かったサンキューミーナ」

ガタッ┄タタタタタ

加奈「ウフフ、世話焼きさんだねェ」

美菜「ん?あァまァね?おはよ加奈」

加奈「おはよミーナ、昨日はありがとね?」

美菜「ん?昨日?」

森「おォし席付け!始めるぞォ」

「起立」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「優也君ったら┄何で学校じゃ無くてカフェでなのかしら」

ギィ~、カランコロンカラン

優也「あ!屋中こっちだ」

スタスタスタ┄トスッ

美菜「お待たせ、で?何の話しなの?」

優也「先に注文しないか?」

美菜「長い話しになりそォなの?」

優也「まァ┄少し」

美菜「そォ┄優也君にしては珍しいじゃない、まァ良いか、すみませんレモネードで」

優也「俺はもォ頼んであるから」

美菜「そォなんだ、この匂いは┄ナポリタンか、で?」

優也「あ、あァ┄あのな?じ、実は┄ずっと前から┄そ、その┄┄す、好きだったんだ」

美菜「ハァ┄┄」

優也「え?」

ガタン!┄カサッ、ドン!

美菜「レモネード代は置いておく、悪いけどそォ言ゥ話しなら私帰るから」

優也「そ、そォか┄駄目なのか」

美菜「あのさァ、駄目とかじゃなくってね?何でこォ言った話しを食事しながらなの?優也君ってもっと確りしている人だと思ってたのに」

優也「い、いや┄すまない、摩紗斗が屋中なら1番の親友だから何とかしてくれるって」

美菜「摩紗斗が?┄ったくあの馬鹿!何を勝手に┄ん?何か今の優也君の言葉って変じゃない?」

優也「え?変って?」

美菜「だって優也君は私に┄ん?摩紗斗が私なら何とかしてくれる?┄どォ言ゥ事?」

優也「話しを聞いてくれるのか?」

トスッ

美菜「まァ┄何か私の早とちりみたいだったから、ゴメ、ちゃんと聞くから話してくれる?」

優也「助かった、もォ一度言ゥけど、俺初めて見た時からずっと気になってたんだよ、でもそれが段々好きって気持ちに変わっていって、それを摩紗斗に相談したら、屋中が一番の親友だから、相談するなら屋中の方が良いって」

美菜「何だそォ言ゥ事だったのね?私はてっきり私に対する告白なのかと勘違いしちゃったわ」

優也「それは悪い事をした、何か切り出し方が良く分からなくて、フフでもそォだな?何か変な感じだ」

美菜「何が?」

優也「あのな?俺の初恋の相手って屋中なんだよ」

美菜「おっと、行き成りのカミングアウト、正直ちょっとドキッとしたわ」

優也「フフ、でも自分の身の丈は分かっているさ、俺が屋中と釣り合わない事なんて」

美菜「そォなの?」

優也「ん?違ったのか?」

美菜「まァ┄近からず遠からずって所かな?」

優也「ハハ、そォなのか?まァ良いそれでな?略毎日その人を見ていると気持ちが落ち着かなくなり、部活にも集中出来なくなってしまって」

美菜「おォ┄完全に恋してるねェ」

優也「あァ、真剣に恋している」

美菜「ウフフ、で?まだ主語は聞いていないわよ?」

優也「そうなのか?摩紗斗からは?」

美菜「ううん?何も」

優也「だからか、屋中が誤解する訳だ」

美菜「だね?まァ超適当男だからしょォが無いって」

優也「そォだな?それでなんだが、俺が恋に落ちた相手ってのは」

美菜「あ!ちょっと待って?」

優也「ん?」

美菜「意中の人を聞く前に、話しておかなきゃならない事があるのよ」

優也「ん?どんな話だ?」

美菜「協力してあげたいのは山々なんだけどね?私が協力してあげたいって思っている人でなければ、無理だからね?」

優也「そォなのか」

美菜「若し違う人だったとしても、別に言い振らしたりはしないから安心してよ」

優也「分かっているさ」

美菜「それでも良いんなら話してくれる?」

優也「あ、あァ┄賭けに勝つか┄それとも┄俺が恋した人は、崎谷加奈だ」

美菜「うん分かった、それじゃァ全力でサポートさせて貰うわね」

優也「ありがとォ!助かるよ!」

ズズズズ┄┄カタッ

美菜「ナポリタン冷めちゃうよ?私は先に帰るからゆっくり食べなさいね?」

ガツガツガツ

優也「ん┄ング┄あ、あァ」

美菜「ウフフ、じゃァね?」

スタスタスタ┄ギィ~、カランコロンカラン

美菜「お?あの大きな体は┄健太ァ!」

健太「ん?┄あァミーナか」

タタタタタバチィン!

健太「痛!帰るのか?」

美菜「健太もでしょ?」

健太「まァその前に、コンビニからの公園だけどな?」

美菜「またお菓子?」

健太「あァまただ、当然だろ?」

美菜「当然って┄ちゃんとした御飯食べてるの?」

健太「あァ、ちゃんとした菓子を毎日食べてるぞ?」

美菜「もォ!それはちゃんとしたって言わないからね?これから何か食べに行こォよ、私がゴチるからさァ」

健太「ん~、どォせゴチってくれるなら菓子の方が良いなァ」

美菜「えェ~そォなの?」

健太「あァ、そォなの」

美菜「体壊すよ?」

健太「壊れた事なんて一度も無いぞ?」

美菜「もォ┄分かったよ、じゃァコンビニ行こ?」

健太「お?マジか?アハハ楽しそォだ」

美菜「私と一緒にお菓子を食べるのが?」

健太「いや、誰かと一緒に食べるのが、だ」

美菜「そ、そォなんだ┄そォ言えば健太っていつも1人でじゃない?」

健太「1人の方が落ち着くのもあるけど、まァたまにはって思う事もあるな?誰にも誘われ無いし誘う事も無いが」

美菜「ウフフ、じゃァコンビニまで競走!よォいドン!」

タタタ

健太「えェ~!走るの苦手なのにィ」

美菜「文句言わないの!遅かったらその儘帰っちゃうぞ?」

健太「マジでェ!それじゃ走るしか無いじゃん!」

ドタドタドタ┄ドスッ

健太「ハァハァハァ┄無理ィ~!」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「どォ?運動した後のガリガリ君は」

健太「どォって┄いつもと変わんない味だぞ?」

美菜「ん~、そォ言ゥ事を言ってるんじゃ無いんだけど、まァ良いか、それにしても久し振りに食べたけど、ガリガリ君も悪く無いわねェ」

健太「だろ?でも、本命はハーゲンダッツのチョコレート味なんだよな?」

美菜「当然、ウフフ┄あ!そォそォ、ねぇ、健太?前から気になってたんだけどさ、右手に嵌めてる指輪っていつからしてた?」

健太「中学に入ってからだ」

美菜「だよね?それ変わったデザインだね?」

健太「そォか?」

美菜「その四つの宝石って本物なの?」

健太「あァ本物だ」

美菜「ふ~ん┄透明なのはダイヤでしょ?」

健太「そォだ、青はブルーサファイア、赤はルビー、それで黒はブラックダイヤだ」

美菜「黒いダイヤなんてあったんだ、その四つには何か意味があるの?」

健太「あるぞ?黒は破壊と犠牲、透明は再生、赤は強い絆で、青は永遠の命だ」

美菜「ふ~ん┄なんか難しくて意味が分かんないけど、健太は分かってるんでしょ?」

健太「当然だ、そんな事より、崎谷は大丈夫なのか?」

美菜「ん?加奈が大丈夫って?」

健太「話せる事なのか?」

美菜「うん、実は加奈ね?お父さんの会社の都合で結婚する事になったのよ、それも来春前に、それで春になったらその人と海外暮らしをするんだ、その為に来週の日曜日に顔合わせをするんだけど」

健太「それで?崎谷は任意しているのか?」

美菜「結果的に覚悟をしたみたいだけど、強制的にだから仕方なくだよ?」

健太「酷い話だ┄子供の人権は無視だなんて」

美菜「うん」

健太「だが┄人には其々役目ってもんがある、そォ考えれば自然だがな?」

美菜「役目?」

健太「そォだ、俺には俺の、崎谷には崎谷のな?」

美菜「私には私のって┄良く分かんないよ」

健太「まァ聞け、それは役目であったとしても、指名だったとしてもだ、それらを果たす事、それが大事だと思わないか?それこそ役目も使命も無いヤツは人として成立しているのだろォか」

美菜「大なり小なり人には必ず┄加奈に取って縁談をする事が役目であって、結婚して会社を守る事が使命って事?ただそれに従っていれば良いって事なの?」

健太「どォだろォな?だがそォ言ゥ生き方をしなくてはならない者も少なからず居る、曾ての日本もそォだったろ?国を守る為に人権なんか一切無視のバンザイアタック、時代が変わり平穏な世の中になったとしても形を変えた理不尽は存在する、それが人間社会だと思っているが?」

美菜「そこまで言われると否定出来ないや」

健太「大切な仲間の事だ、心配するのは当然、ならば仲間だからこそ仲間にしか出来ない事をしてやれば良いんじゃないか?」

美菜「そっか、そォだよね?ありがと健太、なんか元気出たよ」

健太「当然だ、ガリガリ君を食べれば元気100倍だからな?」

美菜「ウフフ、そォなんだ」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「┄┄┄と言う訳です」

「そんな状態で大丈夫なの?」

「どォでしょォか┄計画は忘れては無いと思いますが、なにせ人間と融合しますと、寄生人とは違い感情で動く人間重視で動いてしまいますので」

「吸収しちゃえば良いじゃん」

「私もバルも同じことを思っているのですが、今寄生している人間カラダが強者として生まれ変わるのか?と考えているので」

「ハズレって事もあるからか」

「はい、当初の予定では命の種を寄生させ、強者まで成長したものだけを呼び戻し、私達が融合吸収する、でしたので」

「自身が先に寄生する予定では無かった、か」

「えェ、ですが人間に寄生しますと、力の回復が著しく早いもので」

「ねェ、アイツみたいに複数の人間を吸収しちゃえば?」

「育った命であれば別に何の問題も無く力の上昇は得られるでしょォ、ですが抑から全てのパラメーターが秀でている人間の複数融合吸収と言うのは」

「リスクが大きいんだ」

「リスクでしか無いと思われます、恐らく1人が限界┄それと今まで私が地球へ放った種を呼び戻し融合吸収しない訳は」

「あ!分かった┄最高位に戻ってもいない状態での融合吸収は意味が無いからだ」

「半分正解です」

「半分?」

「はい、今のパラメーターは雑兵並です、その状態から力を増幅させ、最高位まで戻した時、恐らく元のパラメーターより遥かに下回るでしょう」

「なるほど、最高位の状態からやっていれば良かったけど、それに気付いた時は遅かったって事なんだ」

「まァ人間と融合した事で気付いたのですから、マイナスから得たプラスと受け取っています」

「それで念の為に確認を取るのは分かるけど、自分の方が近くに居るんだから態々僕が行かなくたって」

「理解して下さい、まだ私の事を知られる訳には行きませんので」

「全く┄まァ僕には全て話してくれてるから協力はするけど、余り沢山の計略を立てると失敗した時は総崩れしちゃうよ?」

「フフ、アナタが私を信用して頂いているので、計画の失敗はありませんよ?」

「ハァ┄大した自信と重た過ぎる信頼だ事、まァ良いや、分かったよ、僕から上手く接触する」

「助かります」

「そんな事より、本当に終わらせるの?」

「はい、こんな事の為に私達は生まれた訳では無いと思っていましたが、もォ十分でしょォ、全てを終わりにしなければ」

「そっかァ、まァ仕方ないか」

「安心してください、守る者は必ず守ります、当然あなたもですよ?」

「大丈夫なのかい?」

「えェ┄これを」

スッ

「何これ」

「その時の為、その時の後に必要な物です」

「凄いなァ、そんな事まで考えてたなんて、分かった、じゃァその時が来るまでは責任持って預かっとくよ」

「お願いします」

「気を付けてね?」

「はい、アナタも」

「うん」

「では、その日の為に」

「その日の為に」

スタサタスタ

「うん┄その日の為に、今はまだ駆け出し、前哨戦に過ぎないんだから」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

美菜「ねェママ?」

麗美「なァに?」

美菜「今日優也君に、加奈と付き合いたいから協力してくれって頼まれたのよ」

麗美「あら、加奈ちゃんって、城山君の事好きだったわよね?良かったじゃない」

美菜「本当に良かったのかなァ」

麗美「ふむ┄そォ言ゥ事か、まァ、美菜ちゃんの気持ちは分かるわよ?孰れ別れてしまうのにって、でも加奈ちゃんは結婚するまでは、自分が好きになった人と幸せな時間を作る権利はあると思うけど」

美菜「そんなんで優也君納得するかなァ」

麗美「まァしないでしょォね?でも、それで諦めてしまうのなら、白山くんが加奈ちゃんに対する想いなんてその程度のものでしょ?そんな軽い恋に協力する意味なんてあるの?」

美菜「そォだね?本当に好きだったらか」

麗美「ウフフ、若しかして思い切って略奪婚しちゃったりして」

美菜「もォ┄ママったらドラマの見過ぎ」

麗美「フフ、連絡してみたら?」

美菜「まァ┄ねェ、若しかして楽しんでない?」

麗美「そォ?心配してるのよ?」

美菜「┄┄嘘ばっか」

スッスッスッ、タッ

美菜「┄┄モシモシ?」

城山※おォ、どォしたんだ?こんな時間に※

美菜「ちょっと加奈の事で伝えたい事があって」

城山※伝えたい事?※

美菜「まァね?ちょっと覚悟が必要な事だから、ちゃんと聞いてよね?」

城山※わ、分かった※

美菜「うん┄あのね、加奈なんだけど、来春の少し前に、パパの会社の都合で結婚する事になったのよ」

城山※は?※

美菜「まァそォなるわね?それで春にはその人との海外生活が始まるわ」

城山※ちょ、ちょっと待ってくれ┄何を言って、え?結婚?海外って※

美菜「整理出来ないか、まァ当然だよね?急にこんな事言われたら」

城山※崎谷は!崎谷はそれを※

美菜「納得はしていないと思う、でも会社の新しい事業の為に仕方なく」

城山※巫山戯るな!何だよそれ、子供を何だと思っているんだ!※

美菜「優也君の感情は正しい、でもそれが通用しない事だって世の中には」

城山※俺は認めない!そんなの崎谷の幸せなんかじゃない!俺は┄俺は崎谷と駆け落ちしてでも、崎谷の幸せは俺が守る※

美菜(うわァ┄ママが言った通りになっちゃった)

城山※だ、だが※

美菜「ん?」

城山※崎谷の気持ちが俺になければ┄ピエロだな※

美菜「あ、そォか」

美菜(優也君は知らないんだ)

城山※や、屋中※

美菜「うん、分かってる、だから優也君に切っ掛けをあげるよ」

城山※切っ掛け?屋中が聞き出してくれるんじゃないのか?※

美菜「何それ、じゃァ加奈にその気が無かったら諦めるって事?」

城山※いや違う、待て、今の俺の言い方だとそォなるな※

美菜「おォ┄流石順応が早い」

城山※俺自身の気持ちは直に伝えたい、どォすれば良い?※

美菜「シチュエーションは用意する、来週の土曜日に私の誕生パーティーをやるの、そこに加奈は来るから、優也君も来て?」

城山※誕生パーティーって※

美菜「あ、今ちょっと馬鹿にしたでしょ、16にもなってって」

城山※い、いや┄すまん※

美菜「まァ良いけどさ、来れば分かる事だから、詳細はメールで送る、詳しくは摩紗斗に聞いてね?摩紗斗も来るから」

城山※分かった、じゃァその時に俺の気持ちを伝えるよ※

美菜「うん、頑張って、当日は私は忙しいから、傍に居てあげられないわよ?」

城山※そ、そォなのか┄分かった、じゃァ土曜に※

美菜「うん、バァ~イ」

タッ┄スッ

美菜「ママ1人追加、優也君パーティーで告るって」

麗美「へェ~、それで?」

美菜「ママの予想通り、駆け落ちしてでも加奈の幸せは守るってさ」

麗美「わァォ!男じゃない城山君」

美菜「うん、正直羨ましかった、そこまで愛してくれる人が、それも自分が愛している人に」

麗美「美菜ちゃんにだってそォ言ゥ人が現れるわよ?」

美菜「どォかなァ┄私は結婚は余りする気が無いし、それに若し結婚したとしても子供を産むのと育てるのがなァ┄子供は欲しいと思ってるけど」

麗美「自信なんて皆無いわよ?ママだってそォだったんだから」

美菜「今は違うの?」

麗美「えェ、パパに支えられて、友達に助けられて、誰に見せても恥ずかしくない立派な娘に育ってくれたもの」

美菜「ありがと┄でも、私みたいのが子育てなんて」

麗美「母親と言う職業になるとね?今まで1人で積み上げてきた経験値なんてゼロに等しいの、だから新しく経験値を増やして行く必要があるわ?子供は日々成長して行く、大人に向けてね?そして母親も日々成長して行くの、子育てを終えるまで共に」

美菜「あ┄子供が1歳になれば母親も1歳にって、蘭さんが昔言ってた」

麗美「そォ言ゥ事、まァ美菜ちゃんの人生なんだからパパもママも何も言わないけど、正直孫はこの手で抱きたいとは思っているわよ?」

美菜「まァ、でもそれは将来の旦那様次第だけどね?」

麗美「そっか」

美菜「あっ、そォそォ、私明日麻子とキャリーのコンサートだから」

麗美「分かってるわ、服とお金は用意しておく、夕食は良いのね?」

美菜「うん、麻子と食べてから帰るから」

麗美「まァママも帰り遅くなると思うから、メールは忘れないでね?」

美菜「分かった、それとパパ」

麗美「大丈夫、当日にはアメリカ支社から戻って来るって言ってたから」

美菜「そっか┄でもまた直ぐに行っちゃうんでしょ?」

麗美「そォ言ってたわ」

美菜「ハァ┄仕方ないか、じゃァ寝るね?お休みママ」

麗美「お休み」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

由美子「あ┄ミーナ」

美菜「ん?おはよ由美子、何?」

由美子「おはよ┄早いね?」

美菜「そォ?いつも通りママに送って┄何かあったの?」

由美子「うん、教室で竹林君が待ってる

美菜「一矢が?私を?┄何で?」

由美子「いつもと雰囲気が違うのよ」

美菜「違うって?」

由美子「全身白いスーツで、それに」

美菜「分かった、由美子、悪いんだけど、天を呼んで来てくれる?」

由美子「分かった」

タタタタタ

美菜「さてと」

グッ┄ガラガラガラ

「おい、来ちゃったよ」

「大丈夫なのかしら」

スタスタ

「ギリで来れば良かったのに」

「アンタ危なかったら止めなさいよ?」

「えェ俺が!無理だよ、一矢の目見たろ?マジイッちゃってんじゃねーか」

「じゃァミーナに何かあっても良いって事!」

「そォじゃねェけど」

一矢「やァミーナ、君が来るのをずっと待っていたよ?」

美菜(由美子の言ゥ通りだ┄私の机の上に薔薇の花束)

ピタッ

一矢「ん?どォしたんだい?君の机はここだろ?」

美菜「私に何の用なの?」

一矢「ハハハ何って、土曜は君の誕生日だろ?パーティー会場で物を受け取るのが嫌いな君に、先に渡しに来たんだよ」

美菜「先にって┄ここ学校だよ?」

一矢「知っているさ、でも君の美しさならば全てが許される、君は薔薇が好きだったからね?朝イチで用意して貰ったんだ、然ァし!こんな物、これに比べたらただのオードブルさ」

ガサゴソ┄サッ、パカッ

美菜「何それ」

一矢「これかい?君の為にパパに用意させた3000万のダイヤの指輪だよ」

「3000万だってよ」

「マジかよ、遣り過ぎじゃね?」

「うん┄凄いとは思うけど」

一矢「ハハハ大した事無いさ、たった3000万ぽっちだ、でもこれだけの大きさのダイヤに相応しいのは君しか居ない、見てくれこの美しい輝きを、君に全く引けを取っていないだろ?さァ早くこれを受け取って僕に永遠の愛を誓うんだ」

美菜「┄┄┄┄」

一矢「何をしているんだよ、戸惑う必要なんて無いじゃないか」

美菜「どォして┄┄」

一矢「何だよその顔は!何でそんな悲しそォな顔をするんだよ!早く受け取れよ!3000万の指輪なんだぞ!」

「無茶苦茶だ一矢のヤツ」

「自分で何言ってるか分かってんのかしら」

一矢「外野は黙ってろ!ミーナ、僕は知っているんだぞ?本当は僕の事が好きだって事を、君を助ける度に僕への想いを募らせていた事をな?僕はそんなミーナの気持ちを汲んだのだからこそ」

天「止めろ一矢!」

一矢「高木君」

天「遣り過ぎだ一矢、目を覚ませよ、現実を理解しろ、今のお前はミーナの為じゃない、ミーナを困らせているだけだ」

一矢「煩い煩い煩い煩い!!わァ~~!何も聞こえ無い!関係ない奴の戯れ言なんて何も聞こえ無いぞ!ミーナは僕を愛している、僕もミーナを愛している!負け犬の遠吠えなんて何も聞こえなァ~~い!さァミーナ早く受け取れよ!」

「マジかよアイツ」

「ブッ壊れてんな」

「正気じゃ無いわ」

天「おい一矢!」

美菜「天待って!」

天「ミーナ」

美菜「良いから」

スタスタ

天「ミーナ!」

「う、嘘だろ!?受け取んのかよ」

「どォして?駄目だってミーナ」

一矢「ハハハ、それで良いんだよミーナ、初めからそォしていれば僕はこんなに苛立つ事も無かったんだぞ?さァこれを受け取って僕への愛を皆に見せてやれよ」

スッ

美菜「┄┄一矢」

一矢「僕が嵌めてやろォか?」

美菜「┄┄┄┄」

パタンッ

一矢「え?」

美菜「これを受け取ることは出来ない」

一矢「え?な、何言って」

美菜「一矢とはずっと┄いつまでも仲の良い友達でい居たかったのに┄昔はこんな事をする人じゃ無かったじゃん!もっと頼り甲斐のある人だった、どォしてこんな事┄グス┄こんな事して私が喜ぶ訳無いじゃん┄グス」

一矢「ど、どォして泣くんだよ」

美菜「私が悪かったわ、私が全部悪かったの┄グス┄一矢を傷つけたく無かったから┄グス┄いつか分かってくれるからって、仲間を傷つけるのは辛いから、苦しくなるから┄グス┄だから言えなかった」

一矢「え?な、何?┄え?だ、だってミーナは┄あァそォか、皆の前だから┄そォだよね?ゴメン、そォだよな?僕が悪かったよ、そうだよな?場所だったか、フランス料理店とか、ミーナはサプライズは余り好きじゃ」

美菜「一矢?」

一矢「ん?何だい?ミーナ」

美菜「グス┄スマホ出して?」

一矢「え?な、何で」

美菜「良いから早く」

一矢「え?だから何で」

美菜「出して!!」

一矢「え!あ、あァ」

ガサガサガサ

一矢「ほ、ほら」

美菜「ロック解除して?」

一矢「え?何で」

美菜「早く!!」

一矢「わ、分かっ」

スッスッ

一矢「は、はい」

美菜「┄待ち受けは私」

スッスッスッ

美菜「写真も私ばっか┄それもいつの間にかに撮られてる」

一矢「ぼ、僕はそれだけ君の事を」

スッスッ

美菜「悪いけど、私に関するデータは全てデリートさせて貰うから」

一矢「え!?ど、どォして?」

タッ┄サッ

美菜「はい、返す」

一矢「ど、どォして」

美菜「それとこの花束」

一矢「き、綺麗だろ?君の為に」

ガサッ┄ドン!クシャサッ

一矢「え?」

美菜「いらないから持って帰って」

一矢「え?あ、え?」

ポンッ

天「一矢」

一矢「え?た、高木君?」

天「教室へ戻るぞ?」

一矢「え?な、何で?」

天「もォ良いんだ一矢」

一矢「え?良いって?」

天「もォ良いんだ」

一矢「た、高木君?」

天「行くぞ?」

一矢「え?あ、うん」

天「もォ良いから」

一矢「うん」

スタスタスタ

加奈「さァ!終わったから皆散ってよね?先生が来るから」

天「崎谷、後は頼む」

加奈「うん、麻子も居るから、そっちもお願い」

天「あァ」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ハァ┄何であんな言い方しちゃったんだろ┄最低┄嫌な女だったなァ┄もっと違う言い方があった筈なのに、もっと違う遣り方があった筈なのに┄天も加奈も麻子も居たんだから┄なのにあんな酷い遣り方で」

♬ピロリリリ

美菜(電話┄優也君からだ┄今誰とも話したく無いのに)

スッ、タッ

美菜「モシモシ?」

※城山だけど、今平気か?※

美菜「ちょっと平気じゃないかな?この後出掛けるから、用件はメールにしてくれると助かるんだけど?」

城山※そ、それなら遅くなっても良いから電話くれないか?※

美菜「今日遅いよ?」

城山※何時でも待ってるから頼むよ※

美菜「加奈の事?」

城山※あァ※

美菜「分かった、じゃァ後で」

スタ、スッ

美菜「ハァ┄┄」

ゴロン┄ギシッ

美菜「そろそろ麻子が来るから、いつまでも落ち込んでいる訳には行かないんだけど」

ギシッ┄ガバッ

美菜「ハァ┄でも、この儘じゃ麻子に悪いか」

スタッ

美菜「あ、ママ着替えとお金用意してくれてたんだ」

スタスタスタ┄カサッ

美菜「手紙」

カサッ

一大決心をしたんだね?人を傷付けたく無い、友達が傷付くと自分も辛くなる、そんな友達思いの優しい美菜ちゃんがママは大好きよ?でも、この世界に男女が存在する限り、今回の様な事は仕方の無い事、でもこれだけは忘れないでね?今回の美菜ちゃんは、選択出来ただけ幸せだったって、世の中には選択する事すら出来ない、辛い思いをしている人も居るって事を、大切な親友の為にもね?そォ言う事だから、今日は麻子ちゃんの為にも元気を出して楽しんできなさい。 ママ

美菜「麻子┄違う、加奈だ、加奈がママに┄自分の方が辛い思いをしているってのに┄私何かの事に気を使っている余裕なんて┄ありがとォ加奈、ママ」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「ただい┄ママ帰ってる」

タタタタタガチャッ

麗美「お帰り美菜ちゃん」

タタタハグッ

麗美「ウフフ、楽しんで来た?」

美菜「うん、ママの手紙の御陰でね?」

麗美「そっか」

美菜「これからずっと、加奈には最高の笑顔を見せる事にした」

麗美「うん」

美菜「私が辛い思いをしていると、加奈も辛くなるし」

麗美「そォだったわね?アナタ達2人は昔からどちらかが悲しい事があると、いつも一緒に悲しんでたっけ」

美菜「そ、だから私が笑顔でいれば、加奈も笑顔になれるから」

麗美「フフフ、姉妹じゃ無いのが不思議ね?」

美菜「だね?じゃ用事済ませたらお風呂入って寝る」

麗美「分かったわ」

タタタタタッタッタッタッ、ギィッスタスタ

美菜「あ、優也君に電話するの忘れてた」

スッスッタッ

優也※おォ、待ってたぞ?※

美菜「出るの早」

城山※それより、夕方は悪かった、何も知らなかったから※

美菜「あァ~┄摩紗斗に聞いたんだ」

城山※まァな?屋中の雰囲気が可笑しかったかったもんで※

美菜「ん~古株じゃ無くても気付くって、私って分かりやすいのかなァ」

城山※ハハハ、呟きが聞こえてるぞ?※

美菜「え?ハハ、で?」

城山※あァ、あのな?ただ、告白するってのも何だから、サプライズ的な物を渡しながらって思ったんだよ※

美菜「サプライズ的って┄男子って何か渡さないと告れないのかしら」

城山※ん?今何て言ったんだ?※

美菜「ううん、何でも無い、で?何にするの?」

城山※色々考えたんだが、屋中と同じ時計にしよォかと思ってな?※

美菜「私のと同じやつ?」

城山※あァ、一番の親友と同じ物なら凄く喜ぶと思っているんだが※

美菜「そォ言えば、加奈珍しくエルメスに食いついてきてたなァ┄うん、良いんじゃない?加奈喜ぶと思うよ?」

優也※そォか!ならそれに決めるよ、そこで悪いんだが※

美菜「良いよ?一緒に行ってあげる、でもさァ、告白の時にって気持ちは全く理解出来ないんだけど、当日って私の誕生日で大人数のパーティー会場だって事忘れてない?」

城山※そ、そォだった屋中にも※

美菜「気持ちはありがたいけど、問題点だらけよ?」

城山※問題点だらけって?※

美菜「一つは私がしている時計ってお安くは無いわよ?それで二つ目、パーティー会場にプレゼントを持って来る人は1人もいない、まァ1人で浮いて恥ずかしい思いをしたければ別に良いけど?それで三つ目は、私は古株以外からのプレゼントを受け取る気は無い」

城山※確かにそれは問題点だらけだ、摩紗斗の言ってた意味が全て分かったよ※

美菜「うん、理解してくれて良かったわ、それでいつにする?」

城山※日曜日の10:30から14:30までで、場所は代官山のフレッドミーガル前でどォだ

?※

美菜「アハハ、理由が分かったばっかなのに、対応が早い事」

城山※いや、全て摩紗斗の指示なんだよ※

美菜「成る程、流石摩紗斗だ、ナイスアシストだ事」

城山※だよな?サッカーではアシストが苦手なのに※

美菜「フフフ、そォなんだ、じゃァ日曜日ね?」

城山※その前日に会うだろ?※

美菜「でも、その話は出来ないでしょ?」

城山※あっ、そォか、じゃァ日曜日頼むな?※

美菜「OK、じゃァね?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

美菜「おォい摩紗斗」

摩紗斗「ん?┄あァミーナか」

美菜「ちょっと、何があったの?あんたが元気無いなんて」

摩紗斗「ん?┄あァ┄まァな?┄ハァ」

美菜「若しかして、ハルと何かあったとか?」

摩紗斗「相変わらず鋭ェなァ」

美菜「何があったの?」

摩紗斗「別に大した事じゃねェんだけど┄大した事なのかなァ」

美菜「聞いてあげるから」

摩紗斗「そォか?あのな?俺のやる事や格好にな?色々こォしろとかあァしろとか、まァ俺の事を思って言ってくれてるのは分かるんだけど」

美菜「そォなんだ」

摩紗斗「女と付き合った事ねェからさ、ちっと慣れてねぇだけだから、気にしなくて良いぞ?」

美菜「優しいね?摩紗斗は」

摩紗斗「そうなのか?あ、そォだ、もう一個相談して良いか?」

美菜「良いよ?ハルの事?」

摩紗斗「あァ、あのな?明日藤川と映画に行く事になってんだけどよ?2人共何でも良いって感じでさ」

美菜「あァ~それで摩紗斗が決める事になったけど、って所なんだ」

摩紗斗「そォ言ゥ事だ」

美菜「なる程ね?異性と映画は初めてだから私に、でしょ?」

摩紗斗「まァな?」

美菜「でも、肝心の事忘れて無い?私は今まで1度も彼氏が出来た事無いんだよ?そんな私にそれを相談されてもねェ」

摩紗斗「ったく、出来た事は無ェんじゃなくて、作る気が無かっただけじゃねェかよ」

美菜「まァ、そォとも言ゥけど、仕方ない、恋愛のベテランに聞いといてあげるよ」

摩紗斗「ん?ベテランって┄あァ吉岡ヨシオカか」

美菜「そ、恋なら詳しいからさ」

摩紗斗「だったら俺が室岡ムロオカに聞くわ」

美菜「翔に聞いても無理だよ?デートプランは全て恋が決めてるから」

摩紗斗「そォなのか?じゃあ任せたわ」

美菜「うん、任された」

摩紗斗「あっ、あのよォ、ミーナ明日暇か?」

美菜「若しかして、アンタ達の初デートに私を誘うつもりじゃ無いでしょォね?」

摩紗斗「駄目なのか?」

美菜「当たり前じゃない、嫌よ、何で私が」

摩紗斗「そんな事言わねェで、頼むよ、親友だろ?」

美菜「それとこれとは関係無いじゃん!」

摩紗斗「頼む、親友の頼みっつゥ事で、1回だけで良いから、な?」

美菜「ちょっと!変な言い方しないでよ、今の所だけ聞いた人は誤解するじゃない」

摩紗斗「親友が困ってんだぞ?」

美菜「もォ!ズルイよそれェ、それ言われたら断れないじゃん」

摩紗斗「じゃァ」

美菜「分かったわよ、でもハルにも言っといてよね?」

摩紗斗「助かったよ、校門で待ち合わせしてっから言っとく、んじゃァな?」

タタタ

美菜「あ!後でメールする!」

摩紗斗「おゥ!」

タタタタタタ

美菜「ハァ┄ったく┄ん?電話だ、非通知?」

スッ、タッ

美菜「モシモシ?」

※┄┄┄┄※

美菜「ん?誰?」

※┄┄┄┄※

美菜「はい?」

※僕はもう終わりだ┄最後に声が聞きたかった┄僕は新たな地へ行く事にしたんだ、さよォならミーナ※

美菜「えェ~とォ┄何を言ってるのかさっぱりで、あなたは誰?

ツゥ~ツゥ~ツゥ~

美菜「切れた、誰だったんだろォ┄今の声って┄一矢?┄真逆ァ」

茂「あ!いたいた、俺が聞く!」

恵子「私が聞くってば!」

茂「絶対に俺の方だってば!」

恵子「そんな事な無いもん!ミーナだったら絶対に私の方だって言ゥもん!ね?ミーナ?」

美菜「って言われてもねぇ┄ったく、今度の2人は先と真逆だ事、で?何で揉めてるのかな?主語を言わなければ答えられないわよ?」

恵子「あ、そォだった」

茂「あのな?俺達明日、映画を見に行こって話しになったんだけどな?」

美菜「こっちもか」

茂「あ?」

美菜「ううん、何でも無い」

恵子「私はディズニーが見たいんだけどね?」

茂「俺はピクサーが見てェんだ」

美菜「あァ~それで私にって事か」

恵子「そォなのよ」

茂「なァ、ミーナに決めて貰うってのはどォだ?」

恵子「それ良いかも!ってかさ、どォせなら一緒に来て貰うってのはどォ?」

茂「おォ!それ良いな?良い事思い付くじゃねーェか横井」

恵子「エヘヘ、まァね?」

美菜「じゃ無いって!何本人を目の前にして勝手に話進めてんのよ!」

茂「って事で明日頼むな?」

美菜「断る!」

恵子「えェ~何でよォ、お願いだから一緒に来て?」

美菜「何でよ!何で私がアンタ達のデートに」

茂「頼む!親友の頼みだ!」

恵子「そォよ、親友が困ってんだよ?」

茂「それに俺達くっ付けたのミーナだろ?」

恵子「今回だけで良いから、ね?お願い」

美菜「ハァ┄皆親友の頼みを乱用し過ぎだってば」

茂「皆?」

美菜「もォ┄最近のデートって、第3者が同行するのが流行りなの?」

恵子「どォ言ゥ事?」

美菜「まァ良いや、でもちょっと待っててくれる?聞いてからじゃないと何とも言え無いから」

茂「聞くって誰にだ?」

スッ、スッ

恵子「シィ!ミーナ電話するから」

茂「あ、あァ」

美菜「モシィ~私、ちょっと良い?」

摩紗斗※おゥ、先の話しOKだとよ?※

美菜「そっか、それでなんだけど、ちょっと相談なんだけど、あと2人追加しても平気?」

摩紗斗※あ?誰をだ?※

美菜「ケイと茂」

摩紗斗※へェ~、あの2人付き合ってたのか、意外な組み合わせだなぁ※

美菜「うん、私が仲介に入ってさ」

摩紗斗※あのなァ、人の事より自分┄ん?良いのか?※

美菜「横に居るの?」

摩紗斗※あァ、横井はそれでも良いってよ?まァ俺も別に構わないってか、だったらミーナ別に良いぞ?俺達4人だけで行くから※

美菜「それがさ、そォも行か無いのよ、こっちの2人も摩紗斗達と一緒だから」

茂「電話の相手って、摩紗斗だったんだ」

恵子「うん┄え?じゃ相手って誰?」

美菜「じゃァ後でメールする」

スッスッ

恵子「ねェミーナ?」

美菜「摩紗斗とハルはOKしてくれたから」

恵子「えェ!田所君とハル!┄以外な組み合わせ」

美菜「ハハ、摩紗斗も同じ事言ってたよ」

茂「だったら俺達4人で行けばミーナに迷惑掛けねェな?」

美菜「本当に似てんだが何だか、まァ同じ事言ゥけどね?摩紗斗達も決め兼ねてたから私が行く事になってたのよ」

恵子「処の道行く事になってたんだ」

美菜「そォだね?って事で私も同行するけど、一つだけ約束して欲しいんだ、映画は私が決めるから文句言わ無いでよね?」

恵子「当然じゃん、ね?太田君」

茂「あァ、文句は言わねェ」

美菜「そ、じゃァ明日ね?」

恵子「うん、行こ?太田君」

茂「じゃァな?ミーナ」

美菜「バァ~イ」

スタスタスタ

加奈「フフ、相変わらずの人気者だ事」

美菜「加奈」

加奈「一緒に帰ろ?」

美菜「うん」

か「一矢の件はもォ平気なの?」

美菜「うん、もォ大丈夫」

加奈「ふゥ~ん、随分凹んでた様に見えたけど?」

美菜「そォだったかしら?まァ誰かさんの御陰なんだけどね?いつまでも落ち込んでなんかいられ無いから」

加奈「へェ~そんなお節介な人なんて居たんだ」

美菜「そォなのよ、フフフ、ありがとね?加奈」

加奈「どォ致しまして、所で誕プレは何が良いの?欲しい物は何でも言って?」

美菜「そォねェ、それじゃァ永遠の友情」

加奈「は、あるでしょ?他のよ他の」

美菜「って言われてもなァ、今年からパーティーに来れる様になっただけで充分嬉しいのに」

加奈「分かった、それじゃァ今年は私がチョイスするから」

美菜「サプライズだ」

加奈「渡す事が知られてたらサプライズって言わ無いじゃん」

美菜「あ!そォだった、パーティーの時加奈サプライズを用意してあるから楽しみにしててね?」

加奈「だからそれを先に┄まァ良いか、うん、楽しみにしとく」


永遠に宇宙に┄上の句弐の章へ続く





































 



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