99話
激化するのに連れ浅沼は息を切らし始める。
「おや、もう限界ですか?ですが、人間がここまでやるとは驚きです。誇ってもいい、そうだ、私の部下になりませんか?それならこの世界を征服した後、我々の物になるいい話ではないでしょうか」
「俺は、お前の手下にも、世界征服にも興味がない」
「そうですか、残念です。では、最後の戦いと行きましょう」
浅沼は、魔王の魔法、打撃による攻撃を魔王なので受け流しているがさすがに限界が近い。
何か、なにか策はないか、魔王の弱点とかは...魔王の弱点...?
まさか...
浅沼は何かを試す為に、魔王の腹をけり飛ばし、壁に貼り付けた。
浅沼は魔力を極限に注ぎ込んだ炎の魔法を使い、魔王の心臓目掛けてはなった。
「ファイアーランス」
「グアアアア!!」
これ以上ない手ごたえがある。と土煙が消える魔王の姿を見ると、肉体はえぐれ、魔石のようなものが心臓の部分いあるのを確認できた。
だが、さすが魔王と言うべきだろう、修復力が高い。一瞬で肉体が再生した。
「初めてここまでのダメージを負いました。痛かったです。貴方は絶対にいたぶります。」
初めての大ダメージ魔王は怒り狂ったように、先ほどとは比べ物にならないほどのスピードで迫られ、左手で首根っこを持たれ、壁まで押し返された。
「グっは」
「ゼロ距離、ファイアーボム」
魔王は浅沼の腹部に右手を当て、魔法を放った。
魔王の右腕は吹き飛んだが、浅沼の腹部には血がポタポタと滴り落ちていた。
手腕は修復し、もう一度同じ魔法を打とうとしたが、浅沼は右足をで魔王を蹴り飛ばし回避した。
「ほう、これで死なないとは頑丈な人間だな!!ゼロ...」
「ファイアーランス」
浅沼は、先ほどとは威力がないが、ファイアーランスを魔王の弱点である心臓に充てるが全く聞いていない。
「かゆい、かゆい、うりゃあああ」
浅沼は魔王に顔面を殴られ、地面をバウンドを二回して止まった。
浅沼は再び立ち上がり、先ほどと同等の威力があればいいが、もう魔力を魔法にあてる魔力量はなく、魔王を傷つける魔法を放てないと分かっているが浅沼は魔王の心臓目掛けてファイアーランスを放つ、放つ、放つ...
「だから、かゆいって言ってます。」
魔王は浅沼をみぞおちに目掛け蹴り飛ばし、地面をザーと飛ばされた浅沼は息ができないほど苦痛を伴った。
だが、あきらめず心臓目掛けてファイアーランスを飛ばす。
「だから、効かないって言ってるだろうが!!」
怒りで、われを忘れ、突っ込んでくる。
浅沼はニヤッとにやけた。
「ウォーター」
多分渾身の魔法なのだろう、消防車が放射するくらいの水の勢いと量がある。
それを、浴びた魔王は凄い蒸発をした。
浅沼は放った、炎の魔法で蓄積された熱量が一気に冷やされた。
「ま、まさか」
魔王は頭が冷えたのか我に返ったが、それはもう遅かった。
浅沼の残りカスのような魔力で、強化された腕で、魔王の心臓にある核を貫いていた。
「これは、賭けだった。自分の魔力が尽きるから、殺されるか」
「まさか...この私が...」
最後に言い残し、魔王は濃い発光する魔石になり消滅した。




