89話
ダンジョン化した迷宮はダンジョンと同じく、下に行くほど魔物は強くなっていた。
魔物は浅沼があらかたワンパンでかたずけるが、取りこぼした魔物を美奈が魔物の攻撃を防ぎ、あぬみんの魔法で袋物を倒し順調に進んでいた。
クロは浅沼や美奈達が倒した、魔物の魔石を食べていた。
迷宮内は太陽の光などが刺さず、どのくらい時間が経過したかわからなくなりそうだが、体感的には1時間位、このダンジョン化された迷宮にいるので休憩をとることにした。
「美奈さん、あぬみん、クロここで休憩しよう」
「そうですね、かなり体力が」
「我も魔力が付きかけている」
「ビュー?」
昔、家であった面影がある所で休憩を取ることにした。
美奈とあぬみんは体力と魔力が限界に近かったようだが、クロは不思議そうに頭を傾けていた。
あぬみんは腰に掛けた異次元袋を取り出し、袋の中に手を突っ込み水や肉などの食料
を取り出した。
「ほお~色々持ってきたんだなあぬみん」
「まあの~」
浅沼はあぬみんに話しかけ、あぬみんは自慢げだった。
「そうじゃ、ここで誰か料理ができる奴はおらんか?」
「俺は出来るぞ」
「私は...できないです。」
「意外じゃの~料理得意そうじゃと思ってた」
「いや~私は...料理をすると焦がしたり、味付けが絶望的にまずくなるんです」
「へ、へえ~」
あぬみんは美奈が料理ができないのが意外だな~と言う顔をし、美奈の料理のセンスに浅沼は苦笑いをした。




