魔王誕生 後
まるで、辺りが白い空間に囲まれているような場所にケンジは居た。
(お前は誰だ)
「お前こそ誰だ!!ここはどこだ」
ケンジは辺りを見渡し、黒い人型の何かが横に立っていた。
黒い人型はケンジが疑問に思ったことをつらつらと話し始めた。
(ここは、俺の深層心理の世界だ、お前は俺のが封印された場所に触れた、だから入ったのだ。そして俺は魔王だ)
「俺はケンジだ」
(お前、相当何を恨んでいるな?)
黒い人型の何かはケンジの顔に血和希じっと見るとそう言った。
ケンジは驚いた顔をした。
「何故、わかるんだ」
(俺の目は特殊でね、闇が見えるんだよ。君は体全体に闇が覆われている。それに君は普通の人間では発することができない量だ。だからわかるんだよ。)
「ああ、そうだよ。あいつに復讐がしたい。俺の顔に泥を塗りやがったあいつにな!!」
黒い人型はふと笑った気がした。
「どうかしたか」
(いや)
少し間があったが黒い人型は発した。
(君は、力が欲しいか?)
「当たり前だ」
(なら、俺の封印を解け、そうすればお前に力を貸そう、そう絶大な力を)
「どうすればいい」
ケンジは唾を「ゴクリ」っと飲み込み封印の解き方を聞いた。
(人間の魂だ、お前ならできるだろ、お前に使えている部下、あそこにいる部下全員を生贄として殺せそうすれば俺の封印は解かれる。これは前払いだ、この力で目の前の人間を殺せ!!)
黒い人型が言い終わると、元の場所に戻りケンジは笑いが込み上げてきた。




