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魔王誕生　前

ケンジ達は、美奈のメイドを人質に取り、遺跡の迷宮に浅沼達を呼び出し、一足先に迷宮に足を踏み込んでいた。

「ここが、遺跡の迷宮か、不気味だな」

辺りは、崩れているが石で作られた家があたりに並んでいた。

石で作られた家は、草やコケが生え古さを感じさせられる。

ケンジはギャングの部下達を連れ、遺跡を探索し始めた。

そのなかでも、オークキングを倒せる優秀な部下二人を先頭に数十人の部下が人質のメイドが逃げないように囲み奥に入っていった。

「不気味だな」

「そうですね」

部下二人は辺りに魔物が出てこなず、逆に恐怖を感じた。

ダンジョンなどの洞窟は入ると、数分で確実に一匹は出現するからである。

そんなのはお構いなく、ケンジは奥に深く入りこんでいた。

すると、魔力と言っていいのだろうか、禍々しい魔力を感じた。

「ケンジさんこれ以上進むのはやばいです。」

「はあ！？俺に逆らうなよ」

「ですが、これ以上進むと強力な何かがいるんですよ、我らには対応しかねます」

必死に部下たちは止めるが付き進んだ。

すると、目の前に禍々しい魔力を放つ黒い魔石の塊が目の前に現れた。

黒い魔石は人の身長位の大きな魔石である。

ケンジは何か引き寄せられる力でもあるのではないかと思わされるように、ケンジは黒い魔石に近づいた。

ケンジは黒い魔石に手を当て、立ち止まり、スッと地面にケンジが倒れこんだ。

「ケ、ケンジさん大丈夫ですか！？」

部下が近寄りそう話かけるが、何も反応がなかった。