70話
作戦会議が美奈の部屋で始まった。
「では、私のお見合いを潰すための作戦を始めたいと思います」
「はーい」
「はーい」
「ビュイー」
浅沼、あぬみん、クロの二人と一匹はクッションに座り手を上げ返事をした。
「では、どんな作戦があるか教えてください」
すると、浅沼は手を挙げた。
「はい、浅沼君」
「お見合いの人はどんな人なんですか?」
「ギャングの人ですね」
「ギャングですか...」
マ・ジ・で・す・か!!まさかこの世界にもギャング人がいるのか?いや待てよ、壁の外たちの組織の事をギャングって言われているんだろうな。
そんなことを浅沼が思っているとあぬみんが手を挙げた。
「はい」
「あぬみんちゃん」
「ギャングだったら私の魔法でぶっ潰してやろうではないか!!」
「ダメだよ、あぬみんちゃんギャングはギャングでも食料、素材など生活に必要なものなどがあるのでなるべく穏便に済ませたいのでダメです。」
「ムー」
あぬみんは腕を組みうなり始めた。
「はい」
「浅沼君」
「逃げるのはどうですか?」
「それもダメですね。逃げるとこの壁を攻撃するかもしれませんから...」
「そうです。私たちが付き合っている...いや、私たちは子供がいる設定はどうですか」
美奈は浅沼を見て付き合う設定にしようとしたが、あぬみんを見て子供がいる設定になった。
「それは...まずくないですか」
「どうして?」
「いや、だって、美奈さんのお父さんがセッティングしたお見合いでそんなことを打ち明けたらそれこそ戦争物じゃないですか」
「大丈夫、これはお父さんにも話していない設定で私が何とかするは」
どこから来るんだその自信は、相手はギャングの人なんでしょ...
浅沼は心配をしていた。
「作戦はこうです。まず、私とお見合いの人が合います。ある程度話が進むと私が浅沼さんとあぬみんちゃんを呼ぶので、来てください。そこで事情を話し説得します。」
「大丈夫ですか?」
浅沼は心配そうな声で言ったが自信ありげで、楽しそうに答えた。
「大丈夫です」
っと。
「では、明日お見合いがあるので今日はここでぐっすり寝てください」
っと言われ、布団をしかれ浅沼、あぬみん、クロは眠りについた。




