65話
浅沼は普通は5時間はかかる山までを走って向かい1時間でレッサードラゴンがいる山に到着をした。
「ここがレッサードラゴンがいる場所か〜」
そう呟きながら当たりをキョロキョロ見渡すと、山の木が何かに押しつぶされ何かが通った様な跡が続いていた。
「な、なんだこれドラゴンの跡か...」
浅沼は跡にそって歩いていくと、赤色のドラゴンが目の前にいる。
ドラゴンに近づくと、気が邪魔でわからないがドラゴンは口から火を噴いたり爪を上から下に振り下ろすなど何かと戦っていた。
気が生い茂るところを抜けるとそこには鉄の盾を持った女性が一方的にやられていた。だが、その盾はドラゴンの爪は鋭く普通の盾では貫かれるはずだがあの女性が持つ盾はびくともしないそれにあの女性の筋力はすごいものだ、攻撃を防げても反動が来るのだがそれに耐え地面にはひびが入っているのがその証拠だ。
「ぐうう」
「だ、大丈夫か?」
盾がどれだけ頑丈でも人間の力には限度がある。
だんだんと体力が無くなりドラゴンに押し負けそうになっていた。
「うりゃああ」
「え?」
浅沼は手刀でドラゴンの首ををとした。
その光景を見た女性は驚いた顔でこちらを見ていた。
「大丈夫ですか?」
「え、はい...助けてくれてありがとうございます」
「名前は」
「美奈です」
「やはり貴方が美奈さんですか」
「やはりって?」
「いやこちらの話です」
「そ、そうですか」
浅沼は薄々気づいていた。
美奈っという名前も今目の前にいる女性美奈さんの顔が同じで確信できた。
美奈さんが持っている金色の盾はあの時最下層で女神がもらった盾を持っている。
そこは変わっていないのか...
「あの、美奈さんって「世界の出来事」ていうタイトルの本を借りていますか」
「あ、はい借りて家の中にあります。」
「その本借り手もいいですか」
「いいですよ。助けてくれたお礼ですし私の家に来てください」
「ありがとうございます。」
そう言う話をして、美奈さんはドラゴンの魔石を取り除こうとドラゴンのおなか辺りにしゃがみドラゴンのおなかの中にナイフを入れた。
「ビュイ?」
「あれ...」
美奈さんはドラゴンのおなか辺りに出てきた小さな生き物に驚いた。
「浅沼さん...ドラゴンのおなかの中から小さなドラゴンが...しかもおなかの中にある魔石を食べています」
「なにそれ」
っと美奈さんに言われどんな風になっているかっと見てみると、そこにはオークの魔石を食べた大きさのクロにそっくりの魔物が目の前にいた。
「クロ...」
「クロ?」
美奈は浅沼の発言を繰り返し発言し疑問にした。
「あ、いえいえこっちの話です。」
「そうですか~このこどうししょうか?このまま成長すると私たちの脅威になるので可哀想だけど殺しましょう。」
美奈がドラゴンのおなかの中にいる小さな黒いドラゴンに短剣を向け殺そうしたが、慌てて浅沼が止めに入った。
「いや、僕が飼ってもいいですか?」
「魔物を飼うんですか?」
「はい」
美奈は少し驚いた。
「でも、まあ浅沼さんはあのドラゴンを一瞬で倒すくらい強いですから自分で何とか対処してくれると思いますから大丈夫でしょ」
「はい、大丈夫です。」
「名前は何にするんですか?」
「そうですね、見た目が黒いのでクロですかね」
「わかりやすい名前です。」
浅沼はクロを魔石ごと持ち上げクロを冒険者ギルドの寮に連れていくことにし山を下り美奈さんと一緒に帰ることにした。
「あの...今更なんですがお名前を聞いてもいいですか?」
「僕の名前は浅沼です」
「浅沼さんですか?浅沼さんはこの世界のことが知りたいんですか?」
「はい」
「じゃあ、あぬみんさんに聞いたらいいかもしれません」
「あぬみん?ってどんな人なんですか?」
「はい、あぬみんさんは魔法があの壁の中では右に出る者はいないといわれています。それにあぬみんさんは特殊な人間で老けず長生きをする人でこの世界を知り尽くしているんです子の壁ができる前のことも」
「へえ~」
「そのあぬみんさんってどこにいるんですか?」
「確か図書館の奥の管理人をしていると思います」
「へえ~壁の中に戻ったらそっちに行こうかな」
「私もついていきます」
しゃべりながら壁の中に戻った。




