60話
浅沼は横には男の自衛官と女性の間に挟まれながら車に揺られていた。
「おい、そいつはなんであんな所にいたんだ?」
助手席に座り日本刀を抱えている男が浅沼の横に座っている自衛官に喋りかけた。
「はい、それがこの人は《《あの出来事》》以降の記憶が無く何故あそこにいたかわからない様です」
「そうか」
日本刀を持った男は前を向いた。
「あの、あの人って誰ですが?」
「あの人は、剣の達人でBランク冒険者の実力を持つ田中さんです」
「じゃあ僕の横にいる女性は?」
「あの人は」
浅沼の横にいる自衛官が応えようとすると、横にいる女性に阻まれた
「私は魔法使いのBランク冒険者の森田です。よろしく」
「よ、よろしく...」
浅沼は戸惑いながらも答えた。
「あの、僕はどこに連れて行かれるんですか?」
「壁です」
「か、壁ですか?」
「はい、壁です。壁といっても力を持たない人たちを守る様に円形状に作られた壁です」
「へえ〜」
浅沼はどんなものなのかよくわからないがデカイんだろうな〜っと考えて車に揺られ
・・・・数十分後・・・・
浅沼の目の前には端から端まで見えない大きく長い土の様な石の壁が見えた。
「あれが壁...ですか...」
「そうだ」
車は壁に近づくに連れ大きく感じる。
壁が見えて数分走つずけ、鉄の扉があった。
鉄の扉の前には、深い穴が掘ってあり、鉄の扉が降りる仕組みだろう。
「第12小部隊です。記憶喪失者一名を確保しました」
「了解」
車を運転していた人が車に搭載されていた無線機を使い壁の向こうにいる人に伝えると、鉄の壁が予想通り降りてきた、鉄の壁の厚さは約3メートル壁の厚さとの半分くらいの大きさだ。
無線機で『了解』っと返事が帰って少しして鉄の壁は降りきり橋になっった。
僕たちは鉄の壁を渡りきると外の世界とは別に賑やかで人が多くあり、家も多く建ち並ぶ光景があった。




