29話
僕達はBランクダンジョンに足を踏み入れ、少しダンジョン内を歩くとゴブリンがいた。
ゴブリンは家の近くにある低ランクダンジョンでは2階層で出るレベルの魔物が1階層で出てきた。
さすがBランクダンジョンだと思った。
Bランクダンジョンの1階層はゴブリンやボーンが出現してきた。
それから2階層はボーンやゾンビが出現した。
3階層からは見たことがない初めて戦う魔物ウルフが登場した。
ウルフは俊敏な動きで人間の体を噛み付きかなりのダメージを受ける。
ウルフが僕に噛み付くためにジャンプした瞬間、僕はアッパーの応用で短剣を下から上にあげウルフの下の腹の心臓を狙い倒した。
ウルフは魔石になり、僕はその魔石を拾い上げクロにあげると「ゴリゴリ」と言う音をダンジョン内に響き渡った。
「ビュウウ〜」
クロは美味しそうな顔だったが、変化はない。
それはそうだろう、ウルフのランクはDランクである。
クロはDランクの魔石を今まで食べたこが無いとはいえ、どこかしら進化して変化するということは無かった。
まあ、クロの進化するのはいつも僕が眠って目を覚ました時なので見てみたかったが、目に見える新たな進化はなかった。
「ファイアーボール」
「おら!!」
僕とあぬみんはウルフを倒し、4階層へと足を運んだ。
4階層はウルフが進化したものと言われるランクD+のワーウルフが出現した。
ワーウルフは顔がウルフの顔で人間みたいに二足歩行で歩きかなり俊敏を持っている。
ワーウルフの攻撃パターンは噛み付く、爪で切り裂く、殴るという攻撃パターンが多くあって僕たちにはかなり苦戦するだろう。
だが僕には、パーティーを組んでいるあぬみんが居る。あぬみんは遠距離攻撃でワーウルフを倒して貰った。
「あぬみん距離をとってファイアーボールを撃って」
「分かったのだ、ファイアーボール」
そう叫びあぬみんが撃ったファイアーボールはワーウルフの体に当たった。
ワーウルフは炎に包まれ、「グアアア」っと言う雄叫びをあげ魔石へと変わった。
「少しグロい」
「うん」
これを繰り返し、クロがもう食べないのでウルフとワーウルフの魔石が多く皮袋の中に溜まった。
「あぬみんこの魔石は杖に埋めることが出来ないのか?」
「魔石ならなんでも出来るのだが....魔石は加工をほどこさなくちゃ杖の上にハマらないから無理」
「そうか〜」
僕達はそういう話をしながら5階層へとたどり着いた。
5階層にはゴブリンの次に強いホブゴブリン見た目は変わらないが、手にはナイフと言う殺傷能力が高い武器を持つ魔物なのでランクがD+とされている。
ホブゴブリンの攻撃パターンは縦に振るか横に振るかの単純な攻撃で避けるのは容易く、ワーウルフの方が強く感じる。僕は攻撃を避けながら攻撃できる範囲に距離を詰め魔物の急所である心臓を刺して倒した。
意外にも五階層はあっさりと攻略ができた。
僕たちは五階層から6階層に降りようとしていると、女の悲鳴が聞こえた。
「な、なんだ!?」
「もしかすると、魔物に襲われているのではないか?浅沼よ」
「そうかもしれん」
僕たちは急いで6階層まで降り、悲鳴がした場所まで行ってみると、そこには体が鱗で覆われ長剣を持ったCランクのリザードマンが人ひとり覆い隠すことが出来る大きな盾を持っている1人の女性を襲っていた。
リザードマンは低ランクダンジョンのエリアボスと同じ危険度の高い魔物でソロで戦うのは苦戦を強いられる筈なのだが、目の前には一人の女性しかいなかった。
「あぬみん、あのリザードマンにファイアーボールを撃ってくれ」
「分かった」
あんみんがリザードマンにファイアーボールを撃ちリザードマンは一人の女性への攻撃を辞めて僕たちの方を向き、襲いかかってきた。
「グガアア」
リザードマンは二足歩行でかなり早い動きで、しかも体に覆われている鱗は僕の短剣では心臓までは届かないそれどころか鱗に傷をつけられるかどうか....
そんなことを考えているとリザードマンが長剣を僕には振りかざしてきた、それを僕はしゃがみながら後ろに飛び距離をとった。
「あぬみん、リザードマンの胸にファイアーボールを集中砲火だ!!」
「分かった!!ファイアーボール!!」
あぬみんは僕の指示通りリザードマンの胸辺りに中心的にファイアーボールを的確に当てくれた。
「ファイアーボール、ファイアーボール、ファイアーボール、ファイアーボール、ファイアーボール、ファイアーボール!!」
あぬみんがファイアーボールを撃っている間、僕は標的が僕からあぬみんに変わらないように、あぬみんが撃ってから僕はリザードマンの前に行き攻撃を短剣で受け流したりと地道に攻撃を続けていた。
すると、一点集中でファイアーボールを撃っている鱗は「パッキ」っと音をたて鱗はヒビが入り、そのヒビは広がり鱗は最終的に割れて肌が露出し無防備になっていた。
「今だ!!」
僕は鱗が無くなり、露出した皮膚に短剣をを突き刺し何とか倒した。
「はあ、はあ、はあ」
僕はアドレナリンが出ていたのか、身体中に傷があった事をリザードマンを倒した後に気づき腰巾着からポーションを取り出し飲んだ。
僕はポーションで回復し、襲われていた女性の元に行った。




