28話
僕たちはランクアップ申請を済ませ、冒険者ギルドの個室で僕たちは今から何をするか考えていた。
「あぬみん時間もあるし、この近くにあるダンジョンにでも行く?」
「ほお、ではBランクになったので、Bランクダンジョンに行くのだ」
「じゃあ、20階層中の10階層まで攻略してみるか」
「ビュウ〜ビュウ〜」
僕たちはBランクダンジョンがどんな場所か、どんなモンスターが出てくるか、そして今の実力でどこまで行けるのか気になるので僕たちはBランクダンジョンに行くことにした。
クロは僕たちが今までより強いモンスターが出るダンジョンに行くと分かったのか、羽をパタつかせ喜んだ。
「お前ら、Bランクダンジョンに行くなら、冒険者ギルドの2階にあるポーション屋とアイテム屋でポーションと逃げる用の黒煙玉を買った方がいい。Bランクなりたての冒険者は、力を過信しすぎて死ぬ奴もいる、だから回復薬と逃げる時用のアイテムだけでも買って行った方がいい」
「わかりました、アドバイスどおり買って行きたいと思います。」
冒険者ギルドはポーション屋やアイテム屋以外にも、武器屋、防具屋などがある。
僕たちは、ギルドマスターのゲイルさんのアドバイスにしたがい、僕たちが居た個室から出て、2階につながる階段を上りアイテム屋に向かった。
幸いにも、あぬみんにポーションを持たされていたので冒険者ギルドでポーションを買わなくてよかった。
冒険者ギルドにあるポーション屋を通り、チラリっとポーションの値段を見てみると物凄い値段だった。
冒険者ギルドのポーションは物すんごく高く、一本5000円もする。
あぬみんのダンジョン屋はポーション1本500円と10倍の差があることに驚きだ。
「あの、これお願いします」
僕はアイテム屋で一個650円(税込)を3つお会計に出した。
「なあ浅沼、煙幕と黒煙玉って何が違うのだ?」
「煙幕が白い煙が出て、黒煙玉が黒い煙が出んだよ」
「へえ〜だったら安い煙幕でいいんじゃないの?」
「確かに煙幕はと黒煙玉の値段は倍近く違うが、逃げれる確率が違うんだよ。煙幕は白い煙で、魔物からはうっすら僕たちの影が見えて逃げることができないけど、黒煙玉は黒い煙で僕たちの影などが見えず逃げることが出来るんだよ。」
「へえ〜」
っと僕はネット情報で調べた事をツラツラとあぬみんに説明していると、会計が終わった。
「合計で1950円です。」
「はい」
「ちょうど頂きます」
僕は女性店員にピッタリのお金を出した。
ポーションが入っているので入るか心配だった、ゲイルさんにもらった大きな腰巾着袋なので、黒煙玉をなんとか入れた。
僕たちは買い物が終わり、冒険者ギルドを出てBランクダンジョンに向かった。
「ねえ浅沼、ダンジョンがないんだけど」
「あるじゃん」
僕は鉄の板で囲まれている所を指さした。
「浅沼よ、嘘を言ったらダメだぞ、嘘は、ダンジョンはあんなんじゃないぞ?」
あぬみんは僕が指を差した場所が絶対ダンジョンではないっと反論してきたが、あれは安全のためタンジョンは厚さ10cmの分厚い鉄の板に囲まれている。
それに、鉄の壁の中には最低2人の武装した自衛隊がいる。
ガードロボットの人型アンドロイドはCランクの魔物以上を倒す実力がなく、Bランクの魔物が出るBランクダンジョンになると魔法適正を持った自衛隊が管理する事になっている。
魔法適正はどのように診断するのかは謎、またこれは一部の冒険者以外、魔法適正の全ての情報は非公開とされているが、唯一分かっているのが自衛隊はあぬみんの様に杖と魔石の力を使い魔法を使うことはなく、杖、魔石を使わず詠唱を唱えるだけで魔法を発動することができるらしい....
それに、Bランクダンジョンは都会の中にあり、もしモンスターが溢れ出るとなどの事態になると大変なので大きな鉄の板でダンジョンは囲まれ厳重に管理されている。
「あぬみん、ダンジョンは安全のため鉄の板で囲まれているんだ、あの中に入るといつものダンジョンと同じだから」
「うん....」
あぬみんはまだ信じていないようだが、僕はカードスキャン機に冒険者カードについているQRコードを押し当て、僕たちの情報を読み込ませた。
『浅沼様、クロ様、あぬみん様、二人と一匹のBランクパーティーですね』
っと、スキャンカード機から声がすると、真ん中の扉が下から上に鉄の板が動いき開いた。
「では、きをつけて行ってらっしゃい」
分厚い板の中にいた自衛隊員が僕に敬礼を行った。
僕はなんとなく少し偉い人になった気分でいた。
「疑ってすまん浅沼、それにしてもすごいぞ!!」
あぬみんは今の光景に興奮してまるで子供のようだった、まあ、体型が子供みたいで違和感はないのだけど....
まあ、僕も初めて見てかなり興奮気味であるが
僕たちは鉄の板の先に入ると、周囲に武装した自衛隊が3人いた。
これだけ厳重にしているとダンジョンの中に入るのが心配になるが、僕たちはBランクダンジョンに足を踏み入れた。
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