24話
僕たちは、スライムのいる一階層ではなく、ゴブリンやボーンがいる二階層に向かった。
「魔法でゴブリンをやっちゃってください」
「よかろう」
僕はあぬみんの魔法の威力を確かめるため、ゴブリンに試し撃ちをしてもらう事にした。
なぜ、危険が少ないスライムに試し撃ちをさせなかったかと言うと、スライムに魔法を撃っても吸収され、ある程度の魔法を吸収するとスライムの危険度が上がってしまう。
魔法は当たり前だが魔力が詰まっている、スライムは魔法の中に含まれる魔力を吸収する事で、EからBランクに大幅に危険度が上がってしまう、魔法を吸収したスライムは体が大きくなりアイアンスライムっと言われる銀色のスライムになるらしい、アイアンスライムは攻撃が体当たりだけでしかも、体が重いのだろう動きが遅い。
倒す手段が、アイアンスライムはアイアンになると魔法を吸収する事はないので、中級以上の魔法で攻撃するか、鉄でも斬れる剣の達人か、剣の切れ味がいい物を持っている実力者でしか倒す事が不可能なので、僕たちの実力では100%無理であり、あぬみんの魔法がどの位の強力な魔法なのか分からないのでゴブリンにしてもらった。
僕に実力があれば、スライムに試し打ちをさせたんだけど....
っと僕たちはゴブリンを探していると、お目当てのゴブリンがいた。
「いましたよ、ゴブリン」
「よし!!我のファイアーボールをお見舞いしてやる」
あぬみんは意気込みゴブリンに杖を向けた。
あぬみんが撃とうとしている魔法は、ファイアーボールと言う初級魔法、ゴブリンぐらいなら倒せる魔法である。
「ファイアーボール!!」
あぬみんが叫ぶと、杖先から火の玉出て、かなりのスピードでゴブリン目掛け一直線で向かった。
「グアアアア!!」
ゴブリンはあぬみんが撃った、ファイアーボールはゴブリンに当たり体全体に火が行き渡り、雄叫びをあげながら魔石へと地面に転がった。
「どうだ、浅沼」
「す、すごい」
僕は魔法は動画サイトであげられる動画でしか見た事がなく、生で見る魔法は迫力があり、すごいと思った。
いや、むしろ少しの感動を覚えた。
「よ〜し、2階から4階まで魔物を狩りまくるぞ〜」
っと言い、あぬみんは杖の先にある魔石の魔力を使い、魔石を捨て、腰巾着の中にある魔石を一つ取り出し、杖の先端に組み込んだ。
クロはあぬみんが捨てた空になった魔石をリュックから出てきて食べると、「ビュウ!??」っと味がまずいっと言う反応をして魔石を吐き出した。
「クロよ〜食いしん坊にも程があるぞ〜」
「ビュウ」
「そうだよ」
クロは少し恥ずかしがり、羽を使って飛び僕が背負っているリュックの中に戻っていた。
「この調子だと、ボスまでいけるかもな」
冗談半分で言った言葉は、あぬみんは聞き逃さなかった。
「では、ボスに行こうではないか」
「え、いや、」
「今回は我がついておる」
「ま、まあ」
僕は押し切られるがままボスの場所まで行く事になった。
2〜3階層は同じ魔物なので、ゴブリンとボーンと戦い3階層へ、さらにゴブリンとボーンと戦い4階層へと向かった。
4階層にはゾンビがいるが、あぬみんが遠距離攻撃のファイアーボールで焼き尽くしてくれたので、臭い思いをせず僕はボスへときてしまった。
ボスの入口に立つと、あの時のオークの殺されるっと言う恐怖が僕を襲い、足が震えた。
「大丈夫だ浅沼、もし何かがあったら我が助ける」
っと励まされた。
僕はこんな自分に情けなさを覚えながら、僕はダンジョンのボスの部屋を再び開けた。
広告の下にある☆☆☆☆☆からの評価、感想、ブクマへの登録をお願いいたします!




