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テイムしたトカゲに魔石を与え続けるとドラゴンになりました。  作者: 暁 とと


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12話

僕は冒険者ギルド近くの駐車場に原付を止め、冒険者ギルドに入る事にした。


中に入ると、魔石を売る人で行列ができていた。魔石を売る鑑定所の所ではスタッフ10人がかりで行列に対処していた。

そんな僕は、行列を見て「人が多いな〜」っと思いながら受付の方に足を運んだ。


受付の所はあまり人が少なく、二、三人でやっていた。

そこには、名前の知っている受付の人がいた。


「あ、エリさん久しぶりです」

「あ、久しぶり浅沼くん、今日はどんな内容できたの?」

「実はクロの正体が知りたく」


っと、僕はリュックを下げ、リュックのチャックを開けクロは顔を「ヒョコ」っと出した。


「ふん〜分かったわ。浅沼くんはクロちゃんをうちのギルドマスターゲイルさんに鑑定してもらおうと言うことね」

「はい」

「でもね、うちのギルドマスターも暇じゃないのよ」

「はあ」

「でも、だめ元で聞いてあげるわ。あの時案内した個室に入って」

「はい!!」

僕はだめなのかっと落ち込んだが、エリさんがゲイルさんにだめ元で聞いてくれると言われ、嬉しくてギルド中に響く大きな返事をしてしまい僕は多くの視線を集めてしまった。


僕は急いでクロが入っているリュックを持ち個室に入り、顔を両手で抑え恥ずかしがっていた。


僕が両手で顔を抑えて少しして、エリさんが個室に入ってき。

僕はすぐにクロが見てくれるかどうかをエリさんに尋ねた。


「どうでしたエリさん」

「珍しい事に、クロちゃんのこと見てくれるって」

「やったあ!!」

「でも、仕事を片付けてかららしいからここで少し待って」

「わかりました」


っと、僕は少しホッとしてソファーにもたれた。


「ねえ、浅野くん〜分かってるね、ギルドマスターに見てくれるよう取り付けたんだからクロちゃんをいっぱい触ったりしてもいいよね〜」

「か、顔近いです」


エリさんは鼻息を荒く、僕に顔を近づけクロを触らせろっと僕に迫ってきた。


「大丈夫ですよ、クロ出てきて」


っとリュックから出て、僕の膝に乗ってきた。


「では、遠慮なく触らしてもらいます〜〜」


っとクロを持ち上げ、エリさんの太ももに置き撫でまくっていた


「クロちゃん成長早いね〜」

っと、撫でるだけでなく抱きつきもして、スキンシップがすごい女性だなっと思った。


「そういえば、エリさんって女性だから犬みたいな小動物とかが好きじゃないんですか?」

「好きだよ、でもやっぱり爬虫類の肌とか目の部分が可愛くて、小動物よりこっちが好きなんだよ〜」


っと、言いながらほっぺをスリスリ擦り合わせていた。


そんな、光景を30分くらい見ていると、ドアからノックの音がした。


「失礼するよ」


っと、お目当てのギルドマスターゲイルさんが個室に入ってきた


「やあ、久しぶりだね浅沼くん」

「久しぶりですゲイルさん」


っと僕の目の前にゲイルさんが座った。


「で、今日がクロくんの鑑定をして欲しいんだね」

「そうです、ネットで調べてもどのモンスターにも合致しないから、ゲイルさんの鑑定眼をあてに来ました」

「では、早速見ようか」


っと、エリさんが持っているクロをジーっとゲイルさんが見つめた。

少しして、紙とペンを机に出し何かを書き出し始めた。


種族:進化をする者

名前:クロ

生後1ヶ月

ランク:??

Lv1

浅沼昴にテイムされている。

(強いモンスターの魔石を食べることで色々な進化をする)


っと、ゲイルさんは紙に書いた。


「ゲイルさん、ランクってなんですか?」

僕はゲイルさんが紙に書いたクロの情報のランクは何かっと質問した。

「ランクはモンスターの脅威ランクのことだ、今まで『??』っていうのは見たことがない、それに種族が進化をする者これも初めて見るが名前の通り進化をするのだろう」

「え!?」

「一番下に書いてある通り強い魔石を食べる事によって進化をするモンスターの特徴は初めて見た!!」


僕は驚いて、空いた口が塞がらない状態であった。

すると、受付のエリさんは今まで黙っていたが口を開いた。


「では、これは上の方に報告をしていたほうがいいでしょうか?」

「いや、それはやめよう。そんな事をすると浅沼くんとクロくんはどうなると思う」

「危険な目に遭う可能性があります」

「そうだろ」


僕は全く話についていけなかったが、どんな事かは大体わかった。

クロの脅威が謎で、その存在が知られたら、クロが欲しくなったお金持ちなどが来て僕とクロが危険な目に遭うと簡潔にまとめたが多分こんな事を言っていたのだろう。


すると、個室からノックの音が聞こえた。

「エリ早くこっち手伝ってよ、人が多く来て捌けなくてるから」

「うんわかった今行くよ〜」


っと、ドアから受付の女性がドアを開け、エリに人手が足りないので仕事場に戻るように言った。


「じゃあ 、浅沼くんクロちゃんありがとう」


といって、クロを僕の膝に置いた。


「浅沼くん、これを受け取ってくれ」


っとゲイルさんの皮袋から大きく濃い赤色の魔石を僕に渡した。


「なんですか?これ」

「Sランクのモンスターの魔石だ。」

「Sぅうう確かに、強いモンスターの魔石だと濃さでわかったけど、Sぅうう!!多分これを売ったら100億はくだらない値段になるはず....」


僕は手が震えた。


「ゲイルさんこれは受け取れません....」

「いや、受け取ってもらおう。」

「ど、どうしてですか?」

「魔石には魔力と言う物が含まれている、その魔石にある魔力の回路を繋ぎ作られる武器などが魔道具と言うのは知っているか」

「はい....」

「俺はダンジョンの下層部にあった宝箱から発見したS級の魔石を見つけた時から公開したことはない、俺が厳重に保管していたからだ。もし、この魔石が国に渡るとどんな強力な魔道具を作られるか分からない、そんな物があるとしられると戦争が起きるかもしれない。だから、この魔石はこの世には存在しないという事にしたい。」

「だから、クロに食べてもらいたいと言うことですか」

「そうだ、お前がテイムしているクロは俺が見た中で一番仲が良くもし、これを食べたとしても自我を保つことができるはずだ。だからと言っても、強制的にあげなくてもいい、もし何か力が必要な事があったらクロにその魔石をあげてくれ」

「わかりました」


僕はSランクの魔石を持ち改めてSランクの魔石の重みを感じた。


「あと君にこれをあげるよ」

「なんですか」


僕に大きな皮袋みたいなのが渡された。

「これは、伸縮性をもった皮袋リュックだ」

「え!?いいんですか」

「ああ」


僕はありがたくいただいた。


「では、ありがとうございました」

「じゃあ」


ゲイルさんは僕がドアを開け出ていく所まで手を振ってくれた。


「エリさんありがとうございました」

「あ、浅沼くんまたね〜」

「こら、エリ、サボらないの」

「サボってないよ〜」


っとエリさんが怒られたのを見て、外に出るともう真っ暗になっていた。

僕は駐車場から原付を引っ張り出し家に帰った。





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