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甲殻の翼  作者: 月弓 陽
セントラル編
147/148

悲しみを越えて

「綾乃、陣形と組紐くみひもを編む動きは任せる」

 アカシックレコードの黒いシリンダーの中を飛びながらハルトは通信を入れた。

「分かったわ。みんな、外に出たら今いる方角を維持したまま円を作るわよ。大きさは動きやすいように広げましょう。侵入防止結界のあったオルテガ模様の中間地点を目指して。高度は私を意識して、最初は床ギリギリから始めるわ」

「「「了解」」」

『動き始めたようだな。外では戦闘が始まっている。戦域が神殿にも及んでいる。今のところは神殿への侵入は阻止できているか気をつけろ。龍翼がいる』

 キザイアの声は戦闘時の緊張を含んでいる。ハルトが先に出てまだ戦闘が及んでいないことを確認して指示を出す。穴蔵から出た六機のアバターシュとサジウスに乗った量産型か七色の光を引きながら床の上で円を広げた。定位置についたアバターシュ全機が中心を向く。

 赤い光を引いた綾乃が南に位置する1番に陣取った。床に埋め込まれ貴石の色と呼応した位置だ。右側は0で空席、左隣にオレンジのノーラがいる。

「今の順番を、そうね、両隣に誰がいるのかをしっかり覚えておいて。一周したら居場所が違っても同じ並びに戻ってくるわ。それで一回。七回目が終わったらルドラの指輪の同じ色の貴石に光を接触させましょう」

 ノーラの左周りに黄色のノエル、アリシア、カッツェの三人、グリーンのマサル、ブルーのハルトと続き、紺色の珠絵、紫の焚哉が七番の最後尾。焚哉の左隣りは空席の八番を挟んで綾乃に戻る。

「右側の席が空いてる人が左の二つ先の人に移動開始を指示出すことにしましょう。私も見るけれども自分達で意識した方が理解が早いわ。だから右側に空席が出来たら誰に指示を出すのかを確認しておいて。移動を始めた人が空席に着いた瞬間に移動を指示する。私は厄災との距離を測りながら七回でたどり着くように高度を上げていく。できるだけ円を崩さないように上がって行きましょう。戦闘になっても隣の人と絶対に交わらないように」

「戦闘については俺が注意しておくよ。綾乃は編み込みに集中して。キザイア様やみんなが協力してくれる。大丈夫だ」

「分かったわ」

 ハルトは戦闘に及ばないことを祈る。しかしそうもいかないだろう。さっきの言葉は綾乃に責任の重さを感じさせたくなかったからだ。現実的には戦闘行為を行いながら高度な編隊を維持して円陣を保ったまま上昇していくことになるだろう。

「俺、イマイチよく分かってないんだけど大丈夫かな?」

 マサルの不安をかき消すように綾乃は自信のこもつた声で伝える

「大丈夫よ。右隣りの人が移動したら気をつければいいだけだから。その時だけ気をつけてればいいのよ。むしろ暇な時間の方が多いくらいだわ――ではいいかしら。最初は私が指示を出すわね。ノエルから移動を開始っ」

 三番の位置についているサジウスが動きだす。ノエルは空席になっている8番、西に向かって飛ぶ。それはグランノルンの方角、飛龍が減った昨年から空席になっている時計塔の方角だ。

「次はマサルくんがタマエちゃんに指示出しよ。確認しておいて」ノエルとアリシア、カッツェの量産型を乗せたサジウスが中心を通り抜けて空席になっている位置に着いた。

「高度を上げるわよっ。マサルくん、指示を出す!」

 綾乃、完全に指揮が取れてるな。さすがは万年生徒会長。

「次っ」

 ビシバシと綾乃が指示を出させる。綾乃が完全に動きを把握していることが伝わって安心感が生まれた。光が交差を続け、中心部には絡み合って模様をなす光の柱が出来始めていた。

 高度を上げながらの動きに慣れてきた頃、イーシャの軍勢が神殿に侵入を始めた。友軍航空機が飛び交い、交戦中のアバターシュも神殿の上に移動してくる。グランノルン主力のアバターシュが中央部に集まっているのだ。注目の的でしかない。戦闘区域が迫ってくる。

 キザイアのフォルマージュを筆頭に防衛戦を張るなかでカエラのサジウスがアーヤノルンに接近する。

「綾乃の、方位をキープしたまま動かないのは危険だ。右か左に動きたい」

「分かったわ。円をキープしながら左に回転していくわよ。今の間隔を保ったまま私に合わせて! ハルトくんは状況を見ながら私に回転速度の指示を出して」

「了解」

 ハルトが編み込みの移動を終えて二周目が終わった。ひねりが加わった光の組紐が伸びている。しかし戦闘区域も接近してくる。航空機がすぐ近くの背後を飛び交うようになってきた。それでもソフィーの飛甲機は円の近くから離れようとしない。ハルトに接近する敵を伝えながら周囲を飛び続けている。ナターシャを後ろに乗せたままだ。

「いいねぇ。さす、がはソフィー、だ」

「カッツェ、無理して冗談言わなくていい」

「最後まで、やらせ、ろよ。相棒」

「分かったから。しっかり生きてろよ」

 ハルト達の周囲にそれぞれのサポート機やゆかりのある人型が近づいてきた。守るべきアバターシュを背にして外側を向く

「アヤノ様、背中は任せてください」

「頼んだわよ。カイラ」

 その間にも光の編み込みは続く。次第に高度が上がっていく。火線が届き始めた。度重なる戦闘で火薬無効化の効果が薄くなっている。自分が編み込みの移動に入るまでの間隔を掴み始めたアバターシュもそれぞれ迎撃に入る。

 黄色い肩をした量産型が近づいてきた。GR-27のコードが見える。オーブ・アントナーラの声がした。

「安心しろ。ノエルとアリシアの背中は俺が守る。カッツェも含めて俺の領地の民だ」

 続々と友軍が集まってくる。

 マサルの隊はオーレイを守りに入り、手薄になりがちなタマエと焚哉の後ろにもまわる。ハルトにも《ひりゅう》第一小隊のアバターシュが近づいてくる。右肩が青いカスタムの手にはマティスの鎌が握られていた。

「みんな」

 しかしそれは敵アバターシュとの直接戦闘が始まること意味することでもある。

 上空の守り鴉が予備弾倉を無効化し、飛び道具を撃ち尽くした人型同士が剣を交える。

 白いフォルマージュは黒い龍翼と対峙している。今のフォルマージュは常識の範囲でしか盾を出せない。それでも負けていない。

 激化する戦闘。通信に入ってくる息遣いが荒い。叫ぶような声がハルトの耳に届いた。

「隊長、この世界を守ってくださいっ」

「うりゃああ」

 ガトリングを撃ち尽くしたノーラがイリスの袖口からむちを繰り出した。オーディーン改二の右手がロングソードを抜く。

 位置を大きく変えられない戦闘に入る。

 フォルマージュを抜けてきた龍翼に二機の量産型が向かう。一機の肩は青い。龍翼に蹂躙され無残に堕とされるのを見ていることしか出来ない。背中を向けたもう一機にも飛行ユニットにフランベルジュの波状剣が入ってゆく。その機体の肩にはGR-27のマーキング。

 オーブ!!

 けれど今は自分のやるべきことをやるしかない。左側が空席になったハルトは焚哉に移動準備の指示を出す。移動開始の判断は各自に委ねられている。各自が戦闘に巻き込まれているからだ。それでも綾乃は編み上がってゆく光の柱を見つめ、高度維持の誘導を続ける。

 上空では守り鴉が戦況を見守り、敵の補給機が近づくと集団で取り囲んで射出にかかる。

「うぉおおおお」

 オーディーンの剣がライトアーマーの胴を払った。直接の戦闘をこなしながら光の螺旋が延びていく。

 相打ちで味方がまた一機墜ちた。貴石がちりばめられた神殿の床に煙が上がる。戦場に男達の咆哮が轟く。剣が交わる音は鳴り止まない。

 速度が上がる。アバターシュが引く光の円が回りながら螺旋を描いていく。

 少しづつ喧騒が収まってきた。敵も味方も数が減っている。

 組紐を編む円が小さくなる。さらに上を目指す。

 ハルトの隣がマサルと焚哉に戻った。七回目だ。アーヤノルンが赤い貴石の下で回るルドラの指輪に光を差し込んだ。地上まで伸びる赤い光が灯る。ノーラがオレンジ色を光らせる。黄色、グリーン、ハルトが青い円盤をルドラの指輪の青い貴石に接触させると光のひもを通じて神殿と繋がった。

「お前たちは何をしている! 世界の中心は我々が治めてこそ華となるのだ!!」

 ハルトは龍翼との回線を切った。

 焚哉が貴石を接触させると紫の煙があがった。

「わかってるね。好きな曲だ」

 全てが繋がった。しかし厄災の上下のズレは進んでいる。少しずつ六芒星の位置に底面を進める赤と黒の三角からアバターシュ隊が離れた。

 厄災を旋回しながら見守る六機のカスタムとカッツェの量産型を乗せたサジウス。

 カチン、またひとつ回転が進んだ。

「止まらないの!?」

 綾乃の声に答えられる者はいない。

「綾乃!」

 光を導くことから解放されたハルトは周囲の警戒に入っている。フォルマージュの格闘を抜けて近づく龍翼にオーディーンを飛ばす。

「貴様らは何をやっている!?」

 アーヤノルンに届いた声に綾乃は冷たい目を浮かべて光の弓矢を引いた。

「邪魔をしないでっ!」

 足首から水平に開いた光の翼で体を安定させたアーヤノルン。引き絞った弓から放たれた光矢が龍翼の胸を貫いた。綾乃は龍翼弐の行く末に興味を見せることなく考え続ける。


 動きが止まり、息をのむ音が聞こえそうなくらいに静まりかえった神殿に小さな光の集団が登ってきた。光の流れとなった大量の妖精がハルト達に近づいてゆく。

「ちょっと遅かったかも」

「フィレーネか。どういうことだ?」

「あの光の紐はね、厄災をすごい力で下に引っ張ってるの。黒と赤がくっつく前だったら阻止できたんだと思う。赤と黒がくっついてる力が強いんだよ。回るのまでは止められないみたい……」

「そんな……」

「大丈夫だよ。アーヤ、光の紐で結んだことにも意味があるから」

 フィレーネに妖精達が寄り集まってゆく。数え切れない光の粒が集まって人の形になってゆく。背中に大きな羽を広げた天使の姿が空中に現れた。アバターシュの体躯にも劣らない光の天使に綾乃は問う。

「私達がやったことに意味があるの?」

「あると思うよ、アーヤ」

 光の天使はノルン三姉妹の特徴を持った天使になっていた。ベルダンディアの微笑み、ウルデの紫紺の瞳、スクルディアのクリーム色の羽。天使がノーラの名を呼んだ。

「フィレーネ? っていうかどうやって話してるの?」

「仲間の力を借りてるんだよ。それよりノーラ、詩の最後の節が残ってるでしょ?。みんなに読んであげて。覚えてるでしょ?」

「わかった。――――蒼き者が力、天なる地を打ち、時を取り戻さん。探せよさらば見つからん。伝えよさらば救われん」

「まだ終わりじゃないってことか?」

「じゃなきゃ、こんな言葉を神が残した理由が分からないでしょ? 私たちは試されてるんだよ」

 光の天使が微笑んだ。


 考えろ、考えろ、考えるんだ。

「ハルト、お前が蒼き者だ。お前に任せる」

「先輩が撃てばいいんじゃないですか?」

「どこをだ? 珠絵」

「ハルトくん赤と黒を分離して」

「俺は何で撃てばいいんだ!?」

「ハルトぅんがイメージしたものでいいんじゃないかな?」

「ハル! その機体は半分フォルマージュだよ。イメージしたものを具現化できるんだよ!」

「お兄さん、下っ!!」

 とっさに飛行ユニットを光らせたオーディーンの横を火線がかすめた。「うぉおお」青い肩をしたカスタムがトビムカデ型の大型機を追い越してくる。オーディーンの足元で爆発するカスタム。身を挺して大型砲の射線を閉じたアバターシュに続いてフォルマージュが上がってくる。やけになっている敵の残存とハルトとの間に入る。

「ハルト、お前なら出来る。やれっ」

 キザイアの乗るフォルマージュが盾を出す。

「分かりました」

 ハルトはオーディーンの高度を上げた。


 オーレイが、赤備えのインドラが、ノーラが駆るフラッグシップアバターシが。フォルマージュと共に残機を殲滅してゆく。光の矢を撃ち終えたアーヤノルンに追随して珠絵の単眼の機体も上昇してゆく。 


 その空に。歌が聞こえた。

 ソフィーの声が大空に響く。


 ――悲しみをこーえてー、私は羽ばたーく、天使さーまの愛を、風にしてー


 光の天使が蒼いアバターシュの背中から肩を抱いた。天使の羽が広がってゆく。

 ハルトは光を放つものをイメージする。


 ――翼があなーたをー、おーおぞらに浮かーべる、なーがれる時を越えー、とーもーに行こうー


 でもフォルマージュで撃てたことがない。原理を知らないと作動しない。

 焚哉の声がした。

「ハルト、『出来る』じゃなくて『もう出来たって』思うんだ。『俺は出来る』って思うってことは『まだ出来てない』っていう認識を植え付けるから。『もう自分が出来ようになってることをただやるだけだ』そう思えばいいよ」


「ハルトぅん。光を放つ物なら沢山知ってるでしょ。自分が一番かっこいいと思うものをイメージして運命を撃っちゃえ」

「ハルトさん、あなたなら出来るわ」


 オーディーンの両手の中に光が生まれた。光が長く前に延びていく。ハルトはロングライフルを構える姿勢をとる。冷却ライフルよりも砲身の長いライフル。物質化した光が重厚なガンブルーになった。


 自分が知ってる最強のライフル。目が粒子になるやつだな。

 白い光の粒が銃口に吸い込まれていく。


 ――やーくそくのひかーりがー おおーぞらをつらーぬくー かーみがみのちかーらをーうーけとめてー


「うぉおおおおおおーーーー」

 大気中のマナが急激に集まってくるのが分かる。膨大なエネルギーがハルトの中に入ってくる。

 

 もう周りは白くて何も見えない。仲間の声だけが聞こえる。


「ハルトくん」「ハルトーっ」「行ける行ける」「思いっきり撃っちゃって下さい」「ハル! ハルトさん!」「やれハルト。おま、えならできる」


「うぉおおおおおおおーーーーーーーー」


「「「「「「「行っけぇえええーーーーーーー」」」」」」



 全てが真っ白になった。


 時が止まった。


 ハルトの意識の中に《試練》のときに現れた神々が舞う。


『ここに残ろうというのか?』

『愚かな男だ』

『お前がごときに何ができる?』

『お前はここで何をする?』


「俺は……」


 記憶を思い出す。

 もう戦闘は落ち着いたかな?


 そんなことはどうでもいい。

 意識があるってことは時間はまだ止まってない。


 けど、俺は何をしたかったんだ?

 何でこんなことになってるんだっけか?


 朦朧とし始めた意識の中で記憶が時を遡ってゆく。ただこの世界で出会った人達を、過ごした時間を失いたくない、その想いを抱えてハルトは時を遡る。

 向こうの世界にいたら出来なかった体験。いろんなことに巻き込まれた俺を助けてくれた人達。無条件で愛してくれた家族。アルフリードさんに助けられて、カッツェと仲良くなって、ノエルの出会えて安心したんだ。アリシアとの出会いに舞い上がって。

 ノーラと再会した時にはほんとに嬉しかったっけ。焚哉に珠絵、綾乃がいることも分かって。

 オーブやキザイア様にもかわいがってもらって。

 いつも爺さんが側にいてくれてたんだな。

 爺さんもマティアスさんも、ユージンはもういない。

 俺が作りだしたものに乗って死んでしまった。

 けど、それでも、前を向いて生きろ、っていうみんなに支えられて俺は今ここにいる。


 そうだ。俺はもうむこうの世界にいた時の俺じゃない。

 俺はみんなを守りたい。

 どうすればいい?

 厄災を壊せばいいんだよな。


『破壊を望むのか?』

『運命に、我々の意思に逆らうと?』

『お前ごときの命を終わらせることなぞ容易たやすい』


 違う。俺は対立したいわけじゃない。


『ではお前は何を望むというのだ?』


 俺は……

 ハルトの思考が加速する。深淵を覗くどころか敢えて深いところに潜ってゆく。

 底なしの闇にひらり。

 舞い降りるものがあった。


 桜の花、きれいだったな。そう思ったのはノーラの笑顔があったからで、焚哉と深い話ができたからで。そうか、みんながいたから美しいと思える景色や時間があったんだ。

 そして俺は綾乃を守りたい。


 ハルトは負の感情を素通りしてゆく。

 打倒ではなく。破壊でもなく。怨恨ではなく。拒絶でもなく。懇願でもなく。要求でもなく。神に感謝するでもなく、自分の行く先を照らす道標を探す。 


 しかしそんな便利なものが自分の中にあるわけでもない。根源にあったのは『生きたい』という本能だった。

 ただ、その根源の周りに光が舞っている。アバターシュの周りを舞う妖精の光のように。

「みんな」

 光の中に、ノーラ、綾乃、マサル、焚哉、珠絵、カッツェにノエル、アリシアの姿が見える。そしてソフィーの歌声が聴こえた。


 ハルトは意思を固める。

「厄災の赤と黒を離れさせる」


 マナの光が集まってくる。体が熱くなる。


 かすかに、ノーラの声が聞こえた。

「……決めゼリフ……忘れないでね……わたしの英雄さん」


 こんな時に笑かすなよ。


 引き金を引こう。

 決めゼリフなんて思い浮かばないけど。


 気持ちいい言葉。それでいいや。

 ポチッとな、でも何でも。


 無言で引き金を引く。意識を放つ。

 衝撃がくる。

 重いものに押されて体が後ろに下がる感覚。

 白いはずの世界がさらに白くなっていく。 

 背中に何かがぶつかった。

 仲間達の手の感触。


 視界の中に線が戻ってくる。遠近を描きだすような線が増えてゆく。影が出来る。

 色が生まれた。

 蒼い空。

 そこに浮かぶ赤と黒。

 二つの三角錐の間に白い光が走っている。

 ハルトの放った光が赤と黒を分離してゆく。

 

 七色の光に引き降ろされるアガルタ。

 ゆっくりと、赤い貴石が神殿に降りてゆく。

 アカシック・レコードに向けて厄災が収納されてゆく。


 背中には妖精の光に包まれた仲間のアバターシュ。そこら中に妖精たちが飛び回っている。


 その光景を森の中から見上げる姿があった。

「やりおったようじゃな」

 金狼が神殿に向けて走り出した。



「あーーっはっはははーーーー。世界最高のポチッとなだったよ! ハルトぅん」


 どうやら心の中まで繋がっていたらしい。

 ピンク色のアバターシュが腹に手を当てながら落ちていった。





次回「みんなの願い」

明日が最終話になります。


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