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猫カフェ【ニャン界前線】奮闘記 2

作者: モアイ女子

ネコ触りたい


猫カフェ【ニャン界前線】奮闘記



吾輩は猫カフェの猫である


名前は『もち吉』


今日も今日とてお気に入りの場所でまったりとくつろいでいるのである。


ふかふかモチモチのくっしょんの上で春のうららかな日差しが刺すこの場所は吾輩のとってもおきにいりの場所なのである。


『にゃぁ~ん』


思わず欠伸が漏れてしまったのである。


今日は人間たちは来ないようだしこのまま暫く眠るとするかにゃ…ムニャンムニャン



カランカラン



と、思ったら誰か来たようである…

猫カフェ内全ての猫が戦闘態勢に入る。



ハッとした…そう、ここは前線…


たとえうららかな日差しであったとしてもムニャンムニャンとぐうたれる訳にはいかないのにゃ…!!!

なんたる失態にゃ!


もう…全部お日様のポカポカ陽気が悪いのニャン…

これも敵の策略なのかニャン…


受付を終え吾輩達の前に姿を見せる人間…


さて、本日はどんな強敵が相手なのにゃん…




タイプ2:親子





「うわぁみてみて猫しゃ~ん」


「猫しゃんねぇ~」




のほほ~んと姿を現した2人の人間に対し、猫カフェの猫の反応は様々である。



まず、猫キャッスルタワー頂上に陣取るニャーサー王は余裕の構えである。

いやお前前回光るおもちゃで翻弄されてたじゃないかこの単純猫!ってなもんなのだが、前回敵はまさかの伏兵であった。あんなに関心なさそうな人間だったのに突然自作のおもちゃ持ち出すとか考えなかったのである。敵がアーニャー王にとって一枚上手だったのである。

もし、この部屋にあるおもちゃを使用していたのであれば、仲間内での猛特訓と理性を押さえつける訓練をされた我々猫があのようにサクッっと理性を崩壊させたりしなかったのである。


今回は明らかに猫カフェ初心者というのを瞬時悟ったアーニャー王は親子たちが自分の心を乱すことがないと慢心している様子である。


だが愉快な仲間たは必ずしもそうではない。

特に序列…ニャン位だったか忘れたけど【ニャンタラット】は女人が苦手にゃ…この店にくる8割以上女人なのでいついからる時も警戒を怠らないという忠義の騎士にならざる終えないみたいなところがある猫もいるのである…彼にとってこの猫カフェというのは生きづらいにも程がある…



他にも将軍等は『自分のように鋭い目つきで子供から大人まで威圧をしまくってる、威厳溢れる猫の中の猫である儂に触れてくれる愚か者等いるはずがない…』

嫌々結局どうしてほしいんだよ。と、ツッコミが追っつかない謎の自信で踏ん反りかえってる状態である。


ていうかこの前人間の女人に翻弄された事等もう将軍の中ではなかったことになってるのにゃ…


吾輩は忘れないけど。


さて、親子は入ってきたはいいものの自分たちに無関心な猫達に対し、純粋にキラキラした目を向けてとりあえずこの猫猫パラダイスの空間に来たことに感動しているようだ…


必死で目を合わせないようにしている猫の気持ちを代弁するなら


『今日は調子が…』

『日差しきもちぃ~スヤッ』

『喉の調子がゴロゴロ~』


等である…まぁみんな相手したくないのは空気で伝わるにゃ…っだが!そんなんで不甲斐にゃいとは思わないにゃか?!?!


吾輩達はいわば猫の代表みたいなもんにゃ…猫をよくしらずに飼ってもいないけど興味本位でふらりと戦場に訪れる…人間が猫という気高い種族に気軽に触れ合える…基、打ち合えるまたとない好機…


猫という全体の種族の立場向上及び、弄ばれているようでこちらが圧倒的に弄び翻弄し、一度その魅力に取りつかれたら自ら跪きマタタビとチュールを差し出させるくらいしないといけないのにゃん!!!


お前らがその首級、あげないというのであれば吾輩がとってやるにゃん!!!


と、立ち上がろうとしたその瞬間、前に進みだす猫がいた。


『ニャァ~~~ン』


「あ!お母さん!まっしろな猫ちゃんきた!」


「あら、かわいいわねぇ~」




あれは!吾輩の友!

食べもの由来名前シリーズの【米太郎】


つやつやした白い毛は炊き立てのコシヒカリを彷彿させる。

吾輩と同期でありながら猫らしからぬ思考で『ただ飯ぐらいじゃぁかっこがつかねぇ、いっちょ派手にやりますか』


と完全に忠義に厚いやり手の傭兵みたいなノリで子供の足にその自慢の白い毛をスリスリっとした後総大将と打ち合う為に座る母親の膝の上に飛び乗っているにゃん!!!


そのまま自分のにおいをスリスリっとつけゴロゴロっとしている…


うまい…


将を射んとする者はまず馬を射よ…この場合どっちが馬なのか判断に迷うが、米太郎は子供ではなく親に的を絞ったようにゃん…


子供の足をなで斬りならぬ撫でスリっとし所で魅力に落とし、狙いを自分に向けさせる。一対一の状態に元込めば米太郎の術中にゃん…

子供の興味が米太郎に移った所でその馬たる親の足止めをするため膝に飛び乗った…

馬の身動きを封じれば将は足をなくしたも同然。

最早その場からは動けないにゃん…

…さすが吾輩友…いや違う…好敵手…!!!


それでこそ吾輩のしっぽもたしんたしんとしなるというものニャァアアアン!!!!



「じゃぁお母さんはこの猫ちゃんとあそんでるから、せん君も猫ちゃんにあそんでもらいなさい」


「うん!わかった!!!」



にゃ、にゃんだと?!

米太郎渾身の作戦が失敗に終わっただと!?

将はまるで水を得た魚の様にテテテ~と走っているではにゃいか…っ


これ以この前線を悠々闊歩させるわけにはいかにゃいにゃん!!!

こ、こうなれば仕方ない…吾輩が…


「ぼくこの猫ちゃんと遊ぶ~」


『ウニャアアア』


って将軍んんんん?!?!?

お主いつからそんなイージー攻略猫に成り下がった?!

ポカポカ陽気で眠くなってるからか眼光半減してしまって全然怖くにゃくにゃってるにゃん!!!

謎の自信で余裕かましてるからそんな風に寝首を掻かれるのにゃん!

まったくもって情けにゃい!


子供に撫で撫でされて『くっやめろっ!離せ!このっこのっ不埒ものぉぉおお』とかニャンニャンいってる割には怪我をさせないように爪とかもしまって気を使って避けている…

そして子供は避けられてもくらいついていく故に完全に将軍が防戦一方だにゃん…


あぁ、もう将軍がいいように弄られている様を見つめる猫達の面々が生暖かいんゃん…

やめたげるニャン…将軍がちょっと嬉しそうにしているのを気づいてしまったとかやめてあげるのニャン…



将軍が息も絶え絶えになった所で



「せん君かえるわよ~」


「はーい!たのしかった!また来るね!ばいばい」


と将軍をわしわしした後希望と輝きに満ちた子供。


ぐったりとした将軍とやりきった米太郎の落差が激しいこの猫カフェ内になんとも言い難い静寂が落ちた。


吾輩が将軍に声をかけようとした瞬間







「お~い、昼めしだぞ~」








10匹の猫は一斉に駆け出した。















『将軍…これあげるニャン』


『ニャッ!いいのかにゃん…?ほほぅ…さてはとうとう其方も吾輩の傘下に入る決意をしたとみえる…よいよい、儂はどんな猫も歓迎する毛並みの深い猫である故』


『もういいってその強がるにゃん…今日はお疲れ』ポンッ


『…』


感想もらって嬉しくて書いちゃいましたつづき!

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