表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/21



 想定外も想定外。

 もう想定外過ぎてどこに驚いてツッコめば良いのかわけワカメちゃん。


 つーかツッコミ所が多過ぎんのよ。

 いちいち拾っちゃう私もいけないと思うけど、拾わずにいられない球ばっかなんだもん!


 だって、考えたことある?

 彼氏を男友達に寝取られる可能性を考えたことある?


 ねぇーよ!

 考えもしねぇーよ!

 今まで二十六年、女として生きて来たけど、まさか男に男を寝取られるなんて1ミクロンも考えたことねぇーよ!



 “まさに、予想だにしない展開があなたを襲う――ッ!”



 映画とかの予告でありそうじゃない、こんなキャッチフレーズ、もはや映画化しちゃう?

 誰得なのか分かんないけど、映画化しちゃう?

 だって、こんな経験したことあるヤツって少ないっしょ。

 広い世界を探せば私以外にも経験者はいるのは間違いないけど、希少価値が付くぐらい絶対数が少ないはずだし、インパクトもあるから勢いでイケる気がどことなくするっ!


 それには、まず設定が大事たと思う。

 親友の真純も作品を作る時に一番大事なのは設定だって、前に小躍りしながら言ってたし! そういやアイツなんで小躍りしてたの?


 “あんたが近くにいると踊れるもんも踊れなくなる”ってダンスの授業から締め出されるクオリティーしか持ってないんだから止めて欲しいよね。


 あ、あと鼻歌ね。 鼻歌もマジで止めて欲しい。

 リズム感のカケラもないから鼻歌がお経にしか聞こえないし、突然、隣からお経聞こえてきたら軽くホラーじゃん?

 遊ぶ約束して待ち合わせ場所に行ったら、探してる相手がお経唱えてる相手とか嫌じゃん?

 見つけた瞬間、相手にも見つけられちゃって、周りから“この人、あのお経の人の関係者なんだ”って見られたくないじゃん?


 だから小躍りはともかく、いや小躍りも止めて欲しいけど! それ以上に鼻歌だけは、マジで止めろください!! 



 時々、本当に時たまだけど、真純に歌わせたくなることはある。

 完全な怖いもの見たさで聞いた後、もう当分聞きたくないって毎回思うけど、下手なお笑い見るより断然面白いくて楽しめる。

 鼻歌はお経なのに、歌うとお経じゃなくなるのはなんでなんだろうね? 不思議。



 えっと、なんの話してたっけ…設定、についてだっけ。

 馬鹿殿たちとは無駄に付き合いが長かったから、ある程度の為人ひととなりは知ってる。

 今まで私が見て来たのは上辺だけだったのかもしれないけど、これでさえ『五年付き合ってた彼女にも上辺だけの付き合いをしていた男』って設定になる。


 けど、今求めてるのはそんなんじゃない。

 そんな肉付け的な設定を求めてるんじゃない。


 いつから、どういった経緯を経て、性別をも飛び越えて男女の仲…、あれ? この場合なんて言えば良いの? 男男の仲? なんか暑苦しくて汗臭そうじゃない?


 あー、でも肉体言語で汗がしたたり落ちるぐらい熱く激しくぶつかり合ってたからイメージとして間違ちゃいないな!

 …やっべ、自分から勢いでそっちに球を投げちゃった。


 まぁ、とにかくそんな真澄の聖書と崇める薄い本の中のような仲にどうして二人がなったのかが重要。 つか、これが話の肝であり根源な訳だから、原点知らずに設定もクソもない。



 設定うんぬん関係なく、私は知る権利があるし、知らないでおく権利もある。

 知らないでおくってのもいい手だと思う。 知らなくて良いことって、案外たくさんあるから。


 知らなくて良いことがあるなんて子供でも知ってるけど、事実はいつだって上をいく。

 現に上をいかれてる私が言うんだ、間違いない!


 知らなければ、そこには何も存在しない。

 存在しないモノに傷は付けられない。

 ぶっちゃけそれが一番無駄がなくて楽なやり方な気もしてる。

 でも性じゃない。



 実は私、浮気されたのは初めてじゃない。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ