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十七

一部書き直させて頂いたことで、ちょっと長くなりました。

話の流れは変わってないです。




 私の合体発言に顔を顰めた超絶イケメンさんを見て、どんな顔をしても超絶イケメンさんは超絶イケメンだなぁ、と感嘆する。

 ここまで来ると羨ましいと思うことすら烏滸おこがましい。

 美術品を見て美しいと思っても、羨ましいとは思わないでしょ?

 そう言うことなの。

 超絶イケメンは美術品。

 でも、超絶イケメンさんも生きている人間だからね。

 YES鑑賞、NO干渉の精神で目の保養をしないと駄目だよ!


 其処彼処そこかしこのロリコンが掲げてる名言をリメイクしたスローガンを新たに作り出しながら、超絶イケメン鑑賞をしていた私に、


 「自分の目で決定的な場面を見た、ってことか?」


 超絶イケメンさんが、合体目撃の事実確認をし始めた。

 そう来るなら事実をすべてぶちまけようと思う!

 その前に、


 「お話する前に確認させて頂きたいのですが、次郎くんから呼び出された時に、何か私のことを聞いていたりしますか?」


 同じことを何度も説明するのアレだし、何より次郎くんが変なこと言ってたとしたら訂正しないといけないしね!


 「呼び出された時ではないが、文次郎からは真っ直ぐだと聞いている」


 「真っ直ぐ?」


 なに?ストレートしか投げれない直球馬鹿なヤツがいるとでも話したのか?


 「色眼鏡で見ないとも言っていた」


 「色眼鏡…」


 見てるよっ!次郎くんの事はストーカーだと思ってるし、恵子は顔面偏差値主義、真澄は旦那でさえ餌食にするBLの申し子だと思ってるよ!


 「今だって、彼氏と男友達に裏切られたと言うわりに、出会ったばかりの同じ男である俺に警戒している感じがしない」


 なんで超絶イケメンさんを警戒しなきゃいけないの?

 確かに出会ったばかりだけど、次郎くんが引き合わせたってことは信用に足る人物なんだろうし、警戒する意味がないと思うんだけどな。

 次郎くんは親戚だろうと信用していない人に頼みごとをするヤツじゃない。

 まぁ、なんだかんだ言っても友人であり、大好きな恵子が愛してる次郎くんを私は信頼してるってことだね。

 恥ずかしいから言わないけど!

 それに、同じ男ってだけで超絶イケメンさんと馬鹿殿たちは全然違う。

 別にイケメン力のことを言ってる訳じゃない。

 もちろんそれも別次元で違うけど、性別が同じなだけの全くの別人でしかないじゃん。

 そもそも人を裏切るのに性別なんて関係なくない?


 「男だろうと女だろうと裏切る人間は裏切るし、男の人にだって裏切らない人間はいる。そうでしょ?」


 「そういう所が…」


 「なんですか?」


 「いや、なんでもない」


 なんかボソッと言ってたんだけど、本人がなんでもないって言うならいっか。


 「そう言えば、次郎くんにはなんと言われて呼び出されたんですか?」


 「…出て来いと」


 意外だけど、意外じゃない。

 次郎くんはそういうヤツだ。


 「説明もなしに呼び出されて、私の朝逃げの手伝いをさせてしまったんですね。申し訳ありません」


 「朝逃げ?」


 「夜ではなく朝に夜逃げしたので、朝逃げが適切なのではないかと勝手に創作しました」


 「さっき恋人の浮気で同棲してた家を出たと言っていた。朝逃げする必要があったのか?」


 「確かに言いました。家を出た理由は、彼氏を男友達に寝取られたで間違いありません。ただ、まだ彼氏と別れてないので朝逃げしました」


 「…どうして別れてないんだ?」


 「まだ、その時ではないので」


 「…」


 「…」


 「一から説明してくれ」


 うん、ですよねっ!

 そう言われるんじゃないかと思ってたよ。

 でも大丈夫。昔から良く“お前の行動原理が分からない”って言われ慣れてるからね!

 なんだか、言われると逆に落ち着くわぁ~。


 「一からだと長くなりますが大丈夫ですか?」


 「大丈夫だ」


 「分かりました。では、ご静聴ください」


 軽く頭を下げて、一度大きく息を吸い込む。

 吐き出しながら超絶イケメンの為に、なるべく短く話そうと決めてしゃべり出した。


 「昨日は会社の同期と女子会の予定でした。私は残業になってしまったので、先に始めていて貰い終わり次第の合流にしたんですが、約束の店に行くと遠くからでも分かる一際ひときわうるさい集団がいて、まさに合コンです!と言わんばかりに王様ゲームで盛り上がってるその集団が、まさかの同期達でした。すぐに私が数合わせで呼ばれたんだと気付いて、見つかる前に店を出ました。帰り道を歩きながら、今日は行けそうにないとお断りメッセージを送ったその足で、男友達の家に行きました」


 「なんで男友達の家に?」


 「昨日は私が女子会で帰りが遅くなることが事前に分かっていたので、なら俺も飲みに行くと彼氏から申告されていて、その時に相手は男友達であるマサだと聞いていたんです。うちからも近いし、なにより料理が趣味のマサの料理は美味しいので、飲むときはマサの家というのが定番でして、それに混ぜてもらおうと男友達の家に向かいました」


 「そうか」


 「マサは元々は私の男友達でした。高校の時からの仲の良い男友達で、彼氏と付き合う前は良く二人で飲んでいたんです。流石に彼氏が出来たのに二人で飲むのは…、と気を利かせて彼氏も混ぜて飲むようになって、それから彼氏とマサだけでも飲むようになりました。今思うと気を利かせた結果が、浮気相手と彼氏を引き合わせたんですね」


 「ただ男友達を紹介しただけだろう。普通は、そんなことにはならない」





次郎くんに「コイツ信頼出来るゼ!」と言わせてみたんですけど…、あまりに胡散臭くなったので没にしましたw

これで少しは軽率さがなくなって佳絵らしさが出てたら嬉しいです。

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