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巨大津波襲来

なぜでしょう。未だに異世界が出てこないとは・・・

第一種警戒配備 戦闘態勢には入らないものの、準戦闘態勢に入るときに使う。排他的経済水域内での他国軍艦(主に中国艦)などに対して。

第二種警戒配備 自然災害に艦隊が直面した時。台風突入時など。

第一種戦闘配備 戦闘時

おまたせをいたしました。

では、お楽しみください

2019年 11月8日 15:40 三宅島より南南西に68kmの海域 第一航空護衛隊群旗艦 ずいほう艦橋

「小笠原周辺に大津波警報発令!本艦隊周辺には三十分前後にて巨大な津波が到達する模様!」

一人の先任海曹の言葉に艦橋が凍りついた。なんせ、ダメージコントロール訓練がようやく終わって一息つけたところなのだから。

「さっきの地震の影響かい?」と聞いたのは諫早群司令。

先任海曹は、群司令の言葉に慄きながらも、「はいっ」と短く返答した。

諫早は先任海曹にさらに問うた。

「さっきの地震の各地の震度は?」

「小笠原で震度7です。さらに関東沿岸部、静岡沿岸部などに津波警報が発令されました。」

「大津波警報が発令されたということは…よしっ、艦隊全艦第二種警戒配備っ。それから統合航空団は出動待機。航空機が津波で落とされないように注意せよ。先任海曹、持ち場に戻っていいぞ。」

「失礼しましたっ」

【全艦、第二種警戒配備、繰り返す、第二種警戒配備。これは演習にあらず、これは演習にあらず。】

この艦内放送により、ずいほうも、第二種警戒配備となった。


2019年 11月8日 15:50 三宅島より南南西に68kmの海域 第一航空護衛隊群第八護衛隊 しまかぜCIC

「本艦より方位1-2-0、距離118マイルにて轟音を聴知。速力70ノット!?津波の音と思われますっ!」

しまかぜCICにてソナーマンの悲鳴のような報告が上がった。

「なっ!?とりあえず艦橋に報告」

【CIC艦橋、方位1-2-0、距離40マイル、速力70ノットの轟音を聴知。津波と思われる。】

この報告を受けたしまかぜ艦橋も大混乱に陥ったものの、どうにか平静を保っていた艦長の、「とりあえず、司令部に報告」この一言によりずいほうにこの情報が無線にて伝わった。


2019年 11月8日 15:52 三宅島より南南西に68kmの海域 第一航空護衛隊群旗艦 ずいほうFOC

艦橋からFOCに移動した群司令及び艦隊幕僚のもとへ、一人の通信担当官かにより、しまかぜからの情報がもたらされた。

「しまかぜより入電、我、方位1-201,距離40マイル、速力70ノットの轟音を探知せり。とのことです」

航海幕僚の渥美三佐もさすがに取り乱した様子で、「なっ、70ノットだと!?本当かね?」と、声を荒げて尋ねたのも無理からぬ事だろう。70ノットなんて信じられない高速なのだから。

通信担当官は「は、はい」と返事することしかできなかった。

これを聞いた諫早は、「しまかぜに返電、情報感謝す。引き続き警戒に当たられたい。」というような指示を通信担当官に出した。

「直ちに返電します。」

「続いて護衛艦隊司令部より入電。第一航空護衛隊群は、直ちに小笠原諸島上空偵察を実施せよ」

「発艦作業なんてする余裕あるか?あと十分前後で巨大津波が到達するんだぞ?だがまあ、訓練中のトビウオ編隊に偵察させるならいいが。」続いてこう、声を荒げたのは諫早群司令だった。

航空幕僚兼統合航空団司令の千歳空将補は「では、トビウオ編隊を小笠原偵察に向かわせます。」と、司令の意を受けて言った。諫早は、続けて、通信担当官に「護衛艦隊司令部に返電。我、航空機四機による小笠原偵察を実施せんとす」

「直ちに返電しますっ」


2019年 11月8日 16:00 内閣情報集約センター

ここには、市ヶ谷の防衛省や、警察、消防などから入ってきた情報を一元的に集約し、対応に当たるところである。そのため、各省庁から連絡担当者が派遣されてくる。

松島3等海佐は海幕から派遣された連絡幹部である。現在、彼は首相に状況説明、展開状況について説明していた。

「現在、全艦に緊急出港を命じております。また、下総航空基地所属のP3C及び第一航空護衛隊群所属の航空機などを使用した偵察活動、館山航空救難隊などによる民間人の救難活動を実施しております。さらに、館山航空基地に展開中の第21航空群は、津波による消失を防ぐため、航空自衛隊入間基地に緊急避難をさせています。」

「OK。入間に避難させた部隊はもちろん、そこをベースに救難活動を行わせるんだよな?」

「ええ、もちろん」

「第一航空護衛隊群による偵察は?」

「現在、航空機4機を向かわせているとのことです。」

「少なくないか?」

「現場からの報告では、もうまもなく第一航空護衛隊群のいる海域に大津波が到達するとのことで、慣れない発艦作業は危険なので不可能とのことです。」

この松島三佐の言葉に、荻久保総理はふんと鼻を鳴らしたが、まぁ仕方ないかとつぶやいた。

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