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大規模地震発生!

今回で異世界登場といったな。あれは嘘だ。ごめんなさい

お待たせしました。

今回は少し長いです。

では、お楽しみください。

2019年 11月8日 15:38 八丈島東南東沖130kmの海域の海底

この海域はこの日の未明から、海底火山の活動が活発化している海域である。

そして、その海底および海中では、海底火山の活発化により、海水温が急激に上昇しており、生態系への悪影響は必至である。

現に、多くの魚は急激に上昇した海水温に対応しきれず、当該海域から逃げ出すか、すでに死滅しているかという有様である。気象庁も海洋生物学者もそのことにまだ気づいていないが。

ともかく、その海底で異常な轟音が発生したのである。破滅、あるいは大混乱の予兆かのように。

その刹那、大規模な地震が発生した。なんとその大きさはマグニチュード7.6。震源の深さは0km。信じられないような規模の地震である。



2019年 11月8日 15:38 気象庁地震火山部

【八丈島東南東沖130kmの海域にて地震発生。かなり大規模な模様。推定マグニチュードは8。大規模な津波が発生する可能性高し。】

「何っ、またあの海域か。例の海底火山だな。」

「はい。本日未明より活動を活発化させている海底火山で間違いありません。」

「震源の深さは?」

「速報値で0kmです。」

「とすると、小笠原諸島には3m以上の津波が確実に来るな。静岡、神奈川にも1mは来る。千葉、愛知にも30cmくらいは到達するだろうな。」

「では、大津波警報を小笠原諸島全域に、津波警報を静岡、神奈川に。津波注意報を東京、千葉、愛知に発令でよろしいですか?」

「ああ、すぐに発令してくれ。」

【小笠原諸島にて震度7を観測っ!東京都内各地、神奈川、静岡、千葉県南部にて震度6を観測。千葉県北西部、茨城、愛知にて震度5強を観測。】

「この地震は、あの北陸大震災に匹敵する地震になるぞ。余震に警戒しろ。」

「了解ですっ」


2019年 11月8日 15:38 都内某所 JR東日本総合指令所

「当社地震計が、各地にて震度6を観測しました。気象庁からも緊急地震速報が入っています。」

「全線緊急停止。安全を確認しろ」

「はい。」


2019年 11月8日 15:40 首相官邸

「首相っ。先ほどの地震ですが、各地で少なくない規模の被害が発生している模様です。また、津波の規模も相当大きく、気象庁からは、北陸大震災に匹敵する規模の地震になる可能性が非常に高いそうです」

首相と呼ばれた男は、日本国第96代総理大臣、荻久保孝之介。保守系の民衆自由党(民自党)党首である。

「まさか私の代で大規模地震に直面するとはな。情報収集を急いでくれ。それから、緊急閣議を。」

「すぐに準備いたします。」

「頼む」

それから十分後。緊急閣議が始まった。

「まずは諸君、無事かね?」

「見ればわかると思いますが…」

と、突っ込みを入れたのは芳村康彦経済産業大臣。この人物、軽いが有能なのだ。

「芳村大臣の言うとおりだな。では、早速緊急閣議を始める。現在わかっている、各員から情報を発表してほしい。まずは公庄(くじょう)大臣」

「はい。気象庁から入っている情報ですが、この地震による最大震度は6。マグニチュードは7.6。震源の深さは0km。この海域には、プレートの境界が存在しておらず、海底火山の活発化による地震と思われるとの

ことです。最悪の場合、三宅島の活動に影響が出るとのことです。現状ではその可能性は低いそうですが。交通に関しては、現在首都圏の鉄道各社には、安全確保を再優先に命じております。道路に関しても緊急指定道路を緊急車両向けに開放し、一般車に通行規制をかけています。空港に関しては、羽田、成田、茨城、静岡が滑走路点検のため閉鎖。中部国際(セントレア)、県営名古屋、仙台、新千歳などに到着便を振り分けております。建築物の被害状況はまだ確認できていません。また、海保に即応体制を取らせています」

この発言から分かるように、公庄(くじょう)大臣は国土交通大臣である。

「三宅島に影響が出るか。厄介だな。次、圃山(はたけやま)防衛大臣」

「現在、自衛隊全部隊に出動待機を命じております。また、当該海域付近で演習中の第一航空護衛隊群に小笠原方面に対して上空偵察及び被害状況調査に当たらせています。さらに百里基地の偵察航空隊に東京上空の偵察を実施するよう通達しました。」

「自衛隊に災害出動を命じる。まずは、被害状況調査だな。各地の偵察を急いでくれ。」

「了解いたしました!それから、在日米軍が支援を行うと言ってきてますが。」

「すまないが、それは現場レベルで調整してくれ。在日米軍の支援自体は大歓迎だがな。」

「では、そのようにします」

「次に永山大臣、火災などはどうなっている?また原発がメルトダウンなんて起こしたら目も当てられないぞ」

「各地の原発は正常に緊急停止し、メルトダウンなどは起こっていないとのことです。ただ、消防庁経由ですが、地震により千葉のコンビナート地帯で火災が発生しているとのことです。現在、鎮火にあたっているとのことです。また、この火災の影響で、千葉周辺の火力発電所が送電を停止し、各地で停電が発生しています。」

永山大臣は、原子力行政などを管轄する総務大臣である。

この、永山総務大臣の言葉を受け、荻久保総理は、「またコンビナート火災か。ま、原発が安全ならマシか。停電は・・・中部方面や北陸方面から融通してもらえるか確認してくれ」と、遮った。

永山大臣は「早急に確認します。」と、一言返した。

「さてさて、他になにか共有事項があるものはいるかね?」

「はいっ」と、凛とした声で発言したのは、都々路山綾子(つつじやまりょうこ)外務大臣。

荻久保総理が、続けて、と目線で合図したので、都々路山大臣は、「早速、各国から支援団を送りたいという希望がきているのですが。受け入れ体制が整っていないと言って一旦断りたいというのが外務省側の見解です。」

「では、そのようにしてくれ。ま、五日後くらいになれば流石に被害状況も判明するだろうから、そのタイミングで受け入れてくれ。」

「わかりました」

「他には?なければこれで緊急閣議は終了とするが。」荻久保はそう言ってぐるりと閣議室を見回し、「特に無いようだな。では、みんな、心して対応してくれ。私は内閣情報集約センターにおりる。」

こうして、緊急閣議は終了した。


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