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 ブルーをほったらかしにしたらで問題だし、ここは誰かが見ていないとダメだと思った。多分、見ていなくても大丈夫だとは思うけれども…それに私も私で世界を見たい。恵那や眠兎はこれから二人で歩んでいくのだからイチャラブは邪魔したくないし、あまり近くで見たくない。


 ブルーは血の気を引いた顔をし、しっぽが股の下に隠れて震えてる。


 私はブルーの方を見て、恵那と眠兎のことを聞く、今までの記憶についてのことを。

「あの二人の記憶について、異界を使えばすぐにわかると思うのだけど…最初のけじめとしてあなたの口から伝えて」

 ビクッとブルーが震える。まあ、私の拳が届くのだから怖いと感じるのだろう。そりゃそうか…神に届く力か…


 ブルーはうつむきながら上目で二人に記憶について、つまりは事の顛末を告げる。

「飛翔恵那と那美、二人は機界(アキージョン)から来訪した。グリーディンと呼ばれるそこの世界の神の謀らいだと思う。私はそれを利用し、他の異世界の住民を使って今回の事を画策した」

 待って機界…?いや聞き慣れない言葉が頭に入ってきてそれが「アキージョン」だと認識した。どういうこと…

「私の世界に来訪して数刻のうちに、魂を分裂させ、片方の魂に私が造った身体に入れた。その時に偽の記憶も作った、そのため黄金の民の末裔とは何ら関係ない事になる」

「そっか…やっぱりそうだったのか…月無と、いや元の恵那と融合して気づいてた」

「すまな―」

「別にいいさ、もう終わったことだ」

 恵那は決着がついたことで気にしていなかった。ブルーの言葉を遮る。

「私は?」

 眠兎が怖ず怖ずとブルーに聞く、私がテスターの時に造ったアバターだ。ブルーは何を告げるつもりなのだろう。私は妹だと思っている、それだけでいいような気がしていた。


「昔の記憶というものもそもそも無い。完全に造られた存在だ、容姿などの設定したのはミナだ。ここに来るためだけに造られた―」

 こいつは気を使うとかそういうのが欠如してんのか。

「眠兎、あの時から過去の記憶が無く、ここに来るために造られた存在だとか創造主は言ってるけれど、あなたの人生はこれからよ。今までの過去はこれから幸せになっていくためにあるのよ。それにあなたは私の妹よ」


 眠兎が涙ぐみ、小さく頷く声が聞こえた。大丈夫、恵那もいるしこれからだ。

「ブルー、お前はもうちょっと気を使うとか言葉を選んだらどうなの?」

「ふんっ」

 さっき殴った事に拗ねてるのか?

 私はげんこつはかんべんしてやって、頭をはたく。


 ベシッ


「いつっ!」

 ブルーは涙ぐんでいた。こいつ痛みに弱いのか…?


「二人はこれからどうする?」

「乃陰を探すよ、あとは姉さんに今までのことを話すかな」

「私は恵那についていってそれからのことは適当に考えるかな」

 恵那と眠兎はこれからの事を決めた感じだ。


「あ、そういえば…アルファとオメガって白髪の二人組は?」

 月無の時に二人を連れていた恵那に聞いてみた。

「あの二人は黄金の民の遺跡から目覚めたと言ってた、月無が保護して一緒にいただけだ。二人は記憶を思い出したのか、元の世界に戻る手がかりを探すといって別れた」

 私はチラりとブルーの方を見て、何か知ってるんじゃないかと思った。あとで問い詰めてみよう。

「じゃあ、僕達は元の世界に戻るよ」

 そう言い、恵那はアイエクスを召喚して来た時と同じように門を開く。


「乃陰がどこにいるか調べていったら?」

 この異界ならそれがわかる。

「いや、自分たちが見聞きして探すさ」

 まあ、見つけるまでイチャラブしていった方が良さそうだしね。

「そ、じゃあ…またね」

「ああ、またな」

「ミナ!ありがとう!」


 異界に私とブルーだけになり、私はブルーの頭に手を置くと彼がブルっとする。いじめがいがありそうな、なんていうかかわいい反応だなぁと思った。

「とって食うとかそういうことないから」

「で、でも殴ったし…」

「なんだって?」

「な、なんでもないです」

 なんでもないか…私は乃陰のことが気になっていたので異界を使い場所を調べる。


「ブルーなにこれ…」

 そこに映しだされた乃陰の情報は、私が知ってる、恵那たちが知ってる乃陰ではなかった。

「彼は…恵那を監視するためだけの存在、でもまさか他の神と繋がってるなんて知らなかった」

 香月乃陰、その名前は本名ではあるが彼もまた私と同じく神界の住人だった。そして、私と同じく2つの魂を持つ存在だった。


「ブルー?これどういうこと?」

「し、知らない」


 ブルーも驚愕していた、そして、情報はまだ続きがあった。


「ナンバーズの3…メイカルド?眠兎が10でエクス…ちょっとこれあんたが作ったものじゃない」

「メイカルドは誰かに付与させて使うものじゃない…なんで人の手に渡ってるんだ?」


 様々な、それこそ思惑も含めた事の発端からなにが起きているのか、何をしようとしているのかまで提示されていった。

 ブルーが叶えたかったことは決して些細な事ではないが、ブルー以外のカラーズと呼ばれる組織、ナンバーズのそれぞれの動向、これから起こりうる…いや起きる問題が盛り沢山だった。


「うげぇ………」


 げんなりとし、そのあとに知った私たちがこれを解決しないとさらに問題が起きるのかどうか調べてみる事にした。


「ブルー、いい?私は面倒は嫌いなの、なんか強いヤツと戦ったり、このいろいっろな問題を解決して旅をするのは私のしたいことじゃないわ」


 腕を組み仁王立ちし、私の話はまだ終わらせるつもりはない。


「誰かが解決するなら放っておきましょう!それぞれの世界が滅びなかったり、滅ぼしこないものは見なかったことにしよう!」

 ブルーは目をパチクリしながら私を見ていた。私は勇者でもなんでもない、タダでそんなことしたくない。


「なによ?問題を解決したいの?」

 もしかしたらブルーは自分が仕出かしたことに対して反省からー

「いや、面倒なことやらなくてよかったって思って」

 こいつ、反省してないな…


 異界から情報が精査されて表示される。

 どの問題もどこの誰かは知らないがなんとかなると弾き出されていた。まるで未来は決まってるような感じだった。私は気になったので、異界の存在、使い方を知ってる者が介入した場合はどうなるのか聞いてみた。


 表示された情報はなく、ただ不確定だというのがわかった。


「ブルー、これさぁ私たちが介入しない方が良さそうだと思わない?」

「僕に選択権はないんでしょ…どうせ」

「まあ、そうなんだけどね」

 私は諸々な問題がこれから起こること、すでに起きていることに対して、放っておくことにした。

 どこぞの勇者、英雄、転生者、召喚された者、などなど…誰かがなんとかしてくれると感じたからだ。


「そういえば、ブルーは何であんな事をはじめたの?きっかけはなんだったの?」


 するとブルーが口にするよりも早く、情報がパパパっと表示されていった。

「なんだよ・・・これ・・・」

 ブルーは乃陰を使って、恵那を監視していた。監視は優先度の低い仕事として与えていたが、裏では「黒」と繋がっていた。

「ブラックィス…お前が仕組んだ事だったのか…」

 ブルーは拳を握りしめ、歯が砕けんじゃないかというくらい食いしばって目をひん剥いていた。怒気が身体から漏れだし、青黒いオーラが滲み出ていた。


 「(ブラックィス)」は「(ブルーシェント)」をそそのかした…か


「ブルー、落ち着きなよ。どういう事情であれ、自分で決め、意思を持って歩んだから―吠えるじゃない」


 悔し涙を流していた。自分そのものを消滅させてしまいそうになり、世界を救うはずがそうじゃなかった。今までやってきたことはいったいなんだったのかという思いがこみ上げていた。


「アイツゥッ!!!アイツッガッ!!!!」

「吠えるな!」

 げんこつを食らわせ、黙らせる。

「ふぎゃ!」


 ブルーにげんこつを食らわせ黙らせる。はぁ…誰かを何かを利用していたが誰かに利用されていることなんてよくあるザラなことだ。

「落ち着け、そのブラックィスとか言う奴がお前を嵌めたのだとしたらなんだ?今の結果を見れば問題は解決したんだ、お前が私達にやったことだろう」

 ブルーは黙りこんでしまう。さっきのような不安定さはなく、俯いていた。


「よし、まずはグリーディンに会いに行こう」

 ひとまず決着、問題は解決したんだから協力してくれたグリーディンに会いに行き、終わった事を伝えに行く。ブルーが嫌そうな顔をしていたが、グリーディンの世界からブルーの世界に住人が流れている事もある。

 私は異界から機界(アキージョン)への門を…あれそういえばどうやって行けばいいんだ?


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