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 乃陰が口火を切った形になり、月無以外が攻めてくる。恵那が召喚した盾の耐久力はあるが防げるという楽観的な思考はない。乃陰はすぐにその場から離れ、相手が誰を狙っているのか把握するため盾の領域ないから出た。

 眠兎も同じく、前線に近い位置だが乃陰とは反対側に移動し、相手がそのまま直進するのであればそのまま包囲する形で戦える。もちろん、いつもの打ち合わせしたやり方だ、だが相手はきっちり一対一でかかってきた。


 乃陰にはアルファ、眠兎にはオメガ…そして動かない恵那と月無だった。


 アルファとオメガの服装は似ている。白を基調にした黒のラインが入った宮廷服みたいな服だ。アルファは軽装のプレートを着込んでいて、オメガにはそれがなく近接戦闘を行う防具は見られない。

 アルファは武手甲をつけているのが布の膨らみ具合でわかった。わざわざ布の下に隠しているのがわからないが、もしかしたら布繊維そのものが武具そのものかもしれない。


 シミひとつ、返り血すらついていない服、どこも汚れていない服だ。月無は使い込んでいるのがわかる服だが、二人の服は何か奇妙だった。旅をしている中で埃や汚れなどがつく、眠兎の服は自動洗浄機能がついているのでつかないのでそれと同じタイプだとしてもデザインが違うので奇妙に感じた。


 戦闘が開始され、乃陰がアルファと応戦を開始される。二人は格闘タイプだが、乃陰は暗器を使うのですでに相手は乃陰の間合いに入っている。乃陰は準備をしていた鋼糸を展開させ、相手を捕らえるのか切り裂くのかわからない攻撃を行った。

 しかし、アルファは何も無い場所に掌底を打ち込む、波紋がその場で広がり乃陰の鋼糸は散乱していったのが乃陰の舌打ちでわかった。すぐさま、乃陰は構えを解き暗器ではなく格闘技メインに切り替えた。

 乃陰は踏み込み、アルファがやったように掌底を何もない場所で打ち込む。パシィンと軽快な音がなると向かってきたアルファが逆の方向に吹っ飛んでいった。身体をくの時にし、吹っ飛び地面にぶつかると転がるが受け身をとり、何事もなく立ち上がっていた。


 一方、こちらでは眠兎が持つハルバード型になったビーム刃の間合いから少し離れたところからオメガはハンドガンを構えるように刀身部分がないが持つ部分が長く作られている。しかし、片手で持つタイプなのか柄の太さが均等ではなく片手で持つ部分のみが握られる太さになっており、下の部分は握るには太く角ばった形になっていた。


 バランス悪そうな武器だ…持ち手の下に重心があるように感じる。トリガーが2つ存在することから、あの部分はカートリッジになっている可能性があると考えた。


(眠兎、あの武器の柄の下が膨らんでいる部分を狙うのよ。多分、弱点だと思う)

『了解、攻撃時にビーム刃を伸ばして間合いを読みにくくしたりし、当てていくね』


 こっちは眠兎の召喚というスキルをもって精霊の力を刃として形成させている。しかし相手のあの武器は同じスキルとは限らないが、明らかに武器の形状からして狙ってみる価値はある。


「はっ!」

 眠兎がボイスチェンジャーで変えられた掛け声で刀身の無い剣をこちらにハンドガンで構えているようなオメガに向け突きを繰り出す。狙いは喉元、横に突起上に出ている刃はカートリッジ部分と思わる個所を通過するような突きだ。


 見事な突きだが、オメガは後ろに避け、間合いをとる。


 だが、眠兎はそのまま更に突きを入れる。二段突きともいえる、伸ばしきった腕に身体をそのまま追いつかせ、更に腕を伸ばす。オメガはその追従に堪えたのか、それ以上後ろに避けられない体制であった。

 よし、死ねぇぇい!!!


 オメガの眉間突き抜いたと思ったがその場で倒れ、手に持った刀身のない武器で薙いだ。


 音もなく、はたからみると何をやってるんだこいつは、にしか見えないが、きっちりと攻撃をくらった。

 事前にパーティクルアーマーを起動し、展開していので奴が切り裂くつもりの武具や眠兎の腕は切り裂かれず、切り裂いたのは粒子のアーマーだけだ。初見殺しな武器持ちやがって、防げたのがわかり安堵する。


(眠兎、今の攻撃防げたけれど、次は油断しないでっ)

『今の感じ、食らったってこと?!』


 眠兎はそのままハルバード状のビーム刃を地面に寝転がってるままのオメガに叩きつけるが横転し、避けすぐに立ち上がる。叩きつけられた地面は抉られ、ガラスの結晶ができていた。


(さっきの攻撃で腕と武具は切られているんだからね、あと何回防げるかわからないけれど最善は尽くす!)

『乃陰と恵那の攻撃を混ぜたようなイヤらしさじゃない!!!』


「お前はなんなんだ?」

 オメガは斬ったはずだと思ったのだろう、あの寝転がっていて斬るには無理な体勢なのになんともデタラメな武器だ。

「お前こそなんなんだ?」

 眠兎は先程と違い、構えを下段にし、ハルバート状のビーム刃から薙刀状に変更した。この構えは恵那から教えてもらった対人戦においての相手が嫌だと思う構えだ。ジリジリと間合いを詰める眠兎、オメガは自分の武器が効かない事に困惑しながら変わらずハンドガンだったら様になるような構えをとる。

 はぁ、ネタは割れててさっき防げたから脅威はあまり感じない。多分だけど、こっちが使ってる精霊の刃もあの服には対してダメージが通らなさそうと感じた。実際に攻撃を当ててみないとわからないが、あの服の材質は私と同じかもしれない。


 カチンッ


 オメガが持つ武器が鳴る。トリガーの一つを引いた音だった、無かった刀身がゆらりと揺れ刀身が現れた。とはいえガラスのように微妙に半分見えそうな見えないような感じだった。


『実体化した?』

(っぽいね)


「フォースディメンション」

 明らかに不機嫌な顔をし、オメガがつぶやいた。こいつはこの刀身状態をすることに何らかのデメリットがあるのか?

 オメガが構えを変え、トリガーを引いた方と思われる方から指を離し、握り方も若干変わった。剣を後ろに隠すような構え、後の先を狙っているのがわかった。


(カウンター狙い、カウンターで来るならそのカウンターにリアクティブアーマーを起動させて目に物見せるけれど、そうならないように眠兎頼んだよ)

『了解ッ』


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