⑦太陽光発電パネル所有者からの頼み
傘製造販売会社の美人社員。
とても美しかった。
美人社員の実験を、傘と雨越しに見ている時間は、幸せだった。
雨のカーテンの反射によって、より美しく輝いて見えた。
「また、仕事の依頼します」
「はい」
その言葉を鵜呑みにして、傘製造販売会社を出た。
駅までの道は、大雨になっていた。
でもなぜか、太陽が少し覗いていた。
プルルルルルルル・・・・・・
プルルルルルルル・・・・・・
電話だ。
依頼の電話だ。
「はい。本当の雨男です」
「初めまして、太陽光パネルの事業をしている、松田と申します」
「松田さん。はい」
「依頼、お願いします」
「はい」
「雨を晴れにしたいんです」
「はい。いいですよ」
雨が多い地域に、個人的に太陽光パネルを設置してしまったらしい。
電気が集まらなくて困っている。
だから、助けてほしい。
そんな依頼だった。
その場所に着くと、敏腕美人社長みたいな人がやって来た。
松田さんだ。
綺麗な人だった。
接待室みたいな場所に、通された。
そこへ、ごちそうが運ばれてきた。
ここに、一週間泊まることになっている。
一週間晴れれば、相当なものだ。
簡易ベッドだというが、十分だ。
お風呂も揃っている。
移動に、リムジンが使えるらしい。
車も、室内に入る。
車内にいても晴れる。
だから、リムジンに乗って、この地域を出ない程度に楽しむか。