漫才・相方チェンジ
二人「はい、どーも!」
ツッコミ「いやあ、最近、物騒なニュースが多いですよね」
ボケ「あ、すいません。その前に一瞬話したいことがあるんだけど、いい?」
ツッコミ「今しないとだめな話?」
ボケ「うん。本当に一瞬で終わるから」
ツッコミ「まぁ一瞬ならいいけど、何?」
ボケ「実は、今日限りで相方をチェンジしようと思ってる」
ツッコミ「……え?」
ボケ「だから、相方チェンジするよっていう話」
ツッコミ「いや、俺、今日でチェンジなんて話聞いてないぞ」
ボケ「だって言ってないもーん」
ツッコミ「もーん、じゃないんだよ!チェンジって、え?どういうこと?!」
ボケ「はい。それでは、最近の物騒なニュースの話に戻りますけども」
ツッコミ「待て待て、戻れるわけないだろ! そんな急にチェンジするなんて絶対認めない!」
ボケ「もう決めたんだよ」
ツッコミ「いや、俺を差し置いて勝手に決めるなよ!」
ボケ「ちょっと落ち着いて」
ツッコミ「落ち着いていられるか!だって、お前のボケを最大限活かせるのは俺だろ!」
ボケ「急にものすごい自信」
ツッコミ「なんだ?まさかお前、もう新しい相方がいるのか?」
ボケ「まあ、一応目星はついてるけど」
ツッコミ「どんなヤツなんだ?!俺が知ってるヤツか?!」
ボケ「ちょっと圧がすごい」
ツッコミ「はっ……もしかして、こういうところ?こういうところがダメだった?それなら早く言ってくれよ!」
ボケ「何事もタイミングってものがあるだろ」
ツッコミ「嫌だ……俺は絶対嫌だ!」
ボケ「まあ、なんかお前の熱意は分かったから、とりあえず一回持ち帰るわ」
ツッコミ「持ち帰るって、今日でチェンジなんだろ!?俺の気持ちを持ち帰ったって、絶対そのまま捨てるじゃん!燃えるゴミじゃん!」
ボケ「そんなこと言ったって、今は最近の物騒なニュースの話に戻らないと」
ツッコミ「そんな、物騒なニュースの話から銀行強盗で自動ドアがウィーンなんてどうでもいいネタ、今やれる状況じゃないだろ!」
ボケ「あっ、お前!俺たち二人で一生懸命考えたネタのことをどうでもいいなんて言うなよ!」
ツッコミ「それは……ごめん」
ボケ「深夜の公園で毎日練習して、職質受けてもめげずに頑張って、野良猫の前で色々微調整してきたじゃん!俺たちの大事なネタがどうでもいい訳ないだろ!」
ツッコミ「う、うわぁーん!そんな、このタイミングでお前との楽しかった思い出を強制的に振り返らせるな!悲しい!」
ボケ「おい、マジでどうした?今日のお前なんか変だぞ」
ツッコミ「お前が相方チェンジするって言うからだよ!」
ボケ「俺の相方チェンジに、なんでお前がそこまで感傷的になってんの?」
ツッコミ「感傷的にならなかったら逆におかしいだろ!だって相方だぞ!」
ボケ「スマホの機種変って、事前にお前の許可必要だったの?それこそ早く言っといてよ」
ツッコミ「相方チェンジって、スマホかよ!俺の涙を返せ!!」
二人「ありがとうございました」