オマージュなんです
©秋の桜子様
ども、たやっちです! お絵かき部屋の第2回目です。
さて、特に内容があるわけではありませんが、今回はオマージュをネタにして書いてみます。
もともとオマージュ(hommage)は「尊敬」「敬意」「賛辞」という意味ですが、芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事を指す用語で使われます。
似たような作品を創作するというと模倣すんな!っていうかもしれませんが、歴史的にみると意外とあるんです。イタリア・ルネサンスのティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』をググってみてください。ああ、見た事あるって思いましたよね。そしたら、エドゥアール・マネの『オランピア』をググってみましょう。ほら、似てるでしょう? しかもマネの代表作と言われています。
絵画の世界は昔は写真のような構図に近づけるという事が求められていましたが、写真が世の中に出てきてから絵画の在り方が変わったと言われています。似たような作品を描かなかったら印象派という言葉も生まれなかったかもしれません。
ただし、著作権という言葉もあります。これは「他人のアイディアを使って金を儲ける、そのアイディアのオリジナルが自分だ」という事を防ぐための権利制度です。よって、他人の作品を使う場合は、しっかりと「引用している事示す」(今回はオマージュである事を明記する)必要があります。特に文献を使う時は、著者やタイトル、ページを書く必要があります。もし、商用で使う場合は著作権を持っている人に確認をとらないと法律的に罰金を受けます。
話が逸れてしまいましたので、オマージュに戻しましょう。絵画ではルネサンス時代、ラファエロなどが活躍し「巨匠」と位置づけられオマージュ(模倣)されていました。ところが、16世紀後半、後期ルネサンスの芸術家たちの考え方に変化が生じ、独創性にこだわりはじめています。「単なる模倣ではダメだ」と、考えるようになり、芸術の領域で、作家ひとりひとりが(積極的に)「新しい何か」を加えてゆく事が行われていたと言われています。
前置きが長かったのですが、オマージュ作品です。
(オマージュ出典元:スタジオジブリ)
最近は出典元のスタジオジブリで作品が忘れられないように「常識の範囲で」イラストを使ってよいという話も出ています。ポイントは常識の範囲でという解釈になると考えています。私は全力で遊びを楽しむことにしていますので、名作をしっかり楽しめるようにオマージュさせて頂きました。
さて、話は変わって、私がイラストを描く時にどんな風に描いているの? って聞かれることがあります。色々ありますが、基本的には構図を考えながら描いています。背景などは写真を見ながら描いたりしています。特に人を描く時は骨格を気にするようにします。そうしないとアンバランスな人間になってしまうので……
描いている途中のイラストを見せてという人もいますので公開したいと思います。私は下絵と呼んでいますが、業界用語で「あたり」と言うようです。特に顔の向きや骨格を意識するものですね。仕上げるつもりがないオマージュの「あたり」を掲載して、今回は終わろうと思います。
では、また!
(オマージュ出典元:瑞鷹エンタープライズ)
◇著作権の豆知識
・主従関係が明確であること(明確性)
・引用部分が他とはっきりと区別されていること(明瞭区別性)
・引用をする必要性があること(必要性)
・出典元が明記されていること(出典)