表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

エピローグ(シシィや子どもとの幸せな家庭生活)

 ローマに赴き、ローマ教皇の下で、神聖ローマ皇帝としての戴冠式を行う。

 代々の神聖ローマ帝国の皇帝が、夢見たことである。

 だが、実際には中々困難な道程で、何人もの皇帝が果たせなかったことだったのだが。


 1866年、朕はローマで戴冠式を行い、神聖ローマ帝国の復活を宣言することに成功した。


 英仏露を始めとする諸外国の多くの国民が、信じられない思いにとらわれただろう。

 1806年の神聖ローマ帝国の滅亡から60年後、実質的には全欧州を覆ったともいえる1848年の2月革命騒動から20年も経たない内に、中世に戻ったかのように神聖ローマ帝国が復活したのだ。


 多くの国、特にフランスは普墺戦争が勃発した際には、何とか介入しようと考えていたらしい。

 だが、21世紀の転生前の知識を陰で朕が駆使した結果、対プロイセン戦争に備えて鉄道網と電信網を十二分に整備していたオーストリア軍に隙は無く、僅か6週間でプロイセン軍は完全崩壊、ベルリンが陥落するという戦果を挙げることに成功したのだ。

 こうなっては、プロイセンの抗戦は不可能であり、無条件降伏せざるを得なかった。

 そして、普墺戦争は長期戦になると想定していたフランスは介入のタイミングを完全に失った。

 プロイセンが無条件降伏を受け入れてしまった以上、オーストリアに宣戦布告等は無意味だったからだ。

 

 無条件降伏したプロイセンに賠償金は求めなかったが、朕はプロイセンが大国として復活することが無いように、シレジアをオーストリアに割譲させ、ポーランド分割で得た領土をポーランド王国に返還させ等することで、1740年以前の状態にプロイセンを戻した。

 ここまでしておけば、プロイセンはバイエルンやハノーヴァー以下に国力は落ちる筈だ。


 さて、この新しく復活した神聖ローマ帝国の領土だが。

 普墺戦争の結果にドイツ国内の国々はおののいて、神聖ローマ帝国に加入した。

 また、普墺戦争の結果を見て、風向きを読んだ両シチリア王国も神聖ローマ帝国に加盟した。

 更にポーランド王国やウクライナ王国まで、この復活した神聖ローマ帝国の一員だった。

 こうしたことから、中東欧一帯がほぼ神聖ローマ帝国領になった。

(厳密に言えば、教皇領は独立したままだが)


 そして、名称と異なって神聖ローマ帝国の国体は完全に近代的な代物になっている。

 この神聖ローマ帝国は、軍事、外交は全面的に、また、財政の多くを握るが、帝国内の王国、公国等は内政において完全な自治が認められている。

 なお、オーストリア等は皇帝の直轄領扱いである。

 帝国及び各加盟国はそれぞれ憲法を持ち、完全な三権分立等の民主化を果たしている。


 こうした状況になったことに朕は満足した。

 後は、神聖ローマ皇帝に即位して、在位中に、徐々に各国の君主の模範になるように、更なる民主化を進めていくことにしよう。


 そうすれば。

「シシィ、神聖ローマ帝国皇后に相応しい姿だよ」

「ありがとう、陛下」

 即位式を前に、妻のシシィは、朕、俺に寄り添っていた。

 史実を知っていた俺は、即位後、速やかに実母のゾフィーを宮廷から追い出した。

 超保守主義者の実母は、俺の考える自由主義的改革の邪魔者でもあったから、当然の措置だった。


 そして、シシィと出逢って、史実通り、俺はシシィ、エリザベートに惚れ込んで、オーストリア皇后に迎えたのだ。

 史実と異なり、自由主義者の彼女にとって、宿敵だった姑のいない宮廷生活は楽だったせいか、俺との夫婦生活も極めて円満で、旅に出ることもほとんどない。

 史実と同様に、子どもも順調にできて、俺にとってシシィと子ども達と過ごすのは、最高の楽しみになっている。

 後は幸せな家庭生活を営もう。

 俺は心から誓った。

 これで完結します。


 ご感想等をお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白うございました。 国体的にはほぼ1世紀先取りしたEUですよね。 後世知識チートの産物ならではといったところでしょうか。 共産主義は、後世知識チート的には、むしろ他国を牽制したり、社会…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ