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プロイセンの崩壊

 プロイセン王国、18世紀のオーストリア継承戦争以降、ドイツにおいては、オーストリアに次ぐ第二の大国の地位を確立して軍事強国として名を轟かせる存在である。

 朕が率いるハプスブルク家にしてみれば、ドイツ統一を阻む最大の邪魔者である。


 こうしたことから、朕は即位当初から、少しでもプロイセンの国力を削ろう、と様々な外交的努力、終には謀略にまで手を染める羽目になった。

(勿論、その一方で、オーストリアの富国強兵にも力を注いでいる)

 単純に人口比等から言えば、オーストリアの方が国力が大きいのだが。

 何しろオーストリア軍は、量はともかく、質の面において歴史的に弱兵として名を轟かせている。

 更に民族、宗教問題を共に抱えているとはいえ、どちらが問題を大きく抱えているか、といえば、言うまでもなく、こちらのオーストリアである。

 とはいえ。


 朕が転生してきた以上、ドイツ統一は、史実と異なり、オーストリア主導でやらせてもらう。

 そして、神聖ローマ帝国を復興させて見せる。

 その第一段階として、実質的にイタリアを三分割しての国家とすることに成功し、北イタリアを事実上は、オーストリア領にすることに成功したのだ。

 朕は皇帝である以上、国王よりも上位にある。

 軍事、外交、財政を帝国が基本的に取扱い、内政においては各王国に委ねる。

 そういうある意味、連邦帝国を目指すのが、現実的な目標だろう。


 そのモデルケースとして、北イタリア王国やポーランド王国を、朕は建国したのだ。

 そして、(朕としては本音では不本意ながら)プロイセンの参謀本部制度を導入する等、積極的な軍事力の強化を図り、また、工業化を進めることで、国力を高めて、対プロイセン戦争に備えていった。


 1863年、デンマーク王フレデリク7世崩御、事前の予定通り、スウェーデン王カール15世が、デンマーク国王を兼ねることになり、それによってスカンジナビア王国の建国が宣言された。

 そして、シュレスヴィヒ=ホルシュタインは、事前の約束通り、ドイツ連邦のものになったが。


 朕は、そのデンマークからドイツ連邦へと、シュレスヴィヒ=ホルシュタインを割譲する条約の中に罠を仕掛けておいた。

 その割譲先を文言上はドイツ連邦の加盟国に譲るとだけし、明文化されてはいないが、その相手はプロイセンだということにしておいたのだ。

 だが、実際にデンマークが割譲した先は、オーストリアだった。

 

 そして、朕は言を左右にして、シュレスヴィヒ=ホルシュタインを、プロイセンに割譲しなかった。

 プロイセン国内の世論は、徐々に激昂しだした。

 何しろ、クリミア戦争でプロイセンはロシア軍の侵攻により、国内に大損害を被った。

 そして、プロイセンは戦勝国にはなったが。

 領土を大幅に失ったロシアは、賠償金を払う余裕はなかった。

 だから、結果的にプロイセンにしてみれば、単なる骨折り損になったのだ。


 その一方で、オーストリアは表向きは領土を失ったものの、ポーランド王国の国王を朕が兼ねることになり、また、ウクライナ王国も成立したことで、事実上は大幅な領土拡大に成功している。

 更に、ウクライナ等の穀物輸出を原資として、更なる工業化にも成功している。


 こういった事前背景もあったことから、完全に激昂したプロイセン国内の世論は、対オーストリア戦争を訴えることになり、対オーストリア戦争にプロイセンは踏み切らざるを得なくなった。

 そして、この対オーストリア戦争にプロイセンは大敗した。

 感情論から開戦に踏み切ったプロイセンに対し、オーストリアは準備万端整えていたのだ。

 この結果は、半ば必然的なものだったとしか、言いようが無かった。

 ここに神聖ローマ帝国復興の道は開けたのだ。

 感情論から負けると分かっている戦争を仕掛ける国がある訳が無い、幾ら仮想戦記とはいえ、もう少しまともな小説を書け、と言われそうですが。

 それはブーメランになりかねない話になりますので、ご寛恕を。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 「感情論から負けると分かっている戦争」 とありますが、単にプロイセンは負けるとは思ってなかっただけでは。 即位後のフランツ・ヨーゼフ帝が富国強兵に力を入れていたのは伝わっていたとしても、普…
[一言] 恐ろしいお話ですが感情論に引きずられるのはままあるのです。理性の方を優先できる人間は押し潰されるのですよ。ロピタルのようになりますから
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