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四方法定  作者: 古里粗砥
1/1

プロローグ

どろろ、て素晴らしいですね。

そんな設定紛いな、ものが出てきますけど、気にしないでください。リスペクトです。

 四方法定―――――帝の愛児。華族の象徴。彼らは十一世紀初期から存在した血族だ。

 誰よりも繁栄し、誰が死のうが生きようが、甘美な贅沢を味わい、栄華を誇った。

 当然のように帝に慈愛を受取り、執政に次ぐ権限を与えられ、『帝の手(ミカドノテ)』なる地位も賜った。

 凡人、屑人そんな評価が相応しい人間の一族、稀に天才も生まれたが所詮は烏合の衆だった。

 しかし、しかしながら幸運ながらも 四方法定―――――帝の愛児。華族の象徴。彼らは十一世紀初期から存在した血族だ。

 誰よりも繁栄し、誰が死のうが生きようが、甘美な贅沢を味わい、栄華を誇った。

 当然のように帝に慈愛を受取り、執政に次ぐ権限を与えられ、『帝の手(ミカドノテ)』なる地位も賜った。

 凡人、屑人そんな評価が相応しい人間の一族、稀に天才も生まれたが所詮は烏合の衆だった。

 しかし、しかしながら幸運ながらも、彼等は動乱を生き抜き、富を貪った。

 何故ならば、世の主軸藤原も秀吉徳川の天下天上すら四方法定には無関心を極め込んだ、其れ即ちに、純に恐れたのだ。四方法定の生き様を。四方法定の在り方を。四方法定の決定を――――。

 彼等は法外な一族だった、酸いも甘いも舐った挙げ句、歴史には残らせない。権力も地位も名誉も嫌った彼等だが、贅には拘り、喰らいしゃぶり尽くした。

 オキュパイドジャパンとして扱われた時期でさえ、絶世な権力と自治権をGHQから投げ与えられたのを顧みれば、法外さが良く分かるだろう。

 そんな、極めて異質漂う四方法定は、実を謂えば平凡で不変な個性なしが多数だった。稀に才ある者も生まれたが、此れと言って、不利有利ない、オールマイティーであった。否、普通だからこそ、彼等は決められたのだ。

 四方法定の本質は物事を決めることにある。

 法律も憲法も、決定が、物事を決め、不可視を事実として人を縛る。

 まず、その人間を種族、人種として成り立たせているのは認識の決定だ。

 人が人である決定。その決定を、彼等は自由自在に操れた。

 無意識の操作なんて生易しくない、認識の決定。彼等は其れを得意として、商売として生きていた。

 そんな彼等が日本に来たのは、運命だったのかも知れない。想像で人を殺す国。認識で人を殺す国。狂った国を、四方を法定するには、彼らしかいなかった。

 怪異、怪し。異形に鬼に、妖怪、妖魔の不可視で不可解な不協和音。

 殺して決めて、追い払う。生も死も決めて、退魔する。終わりもなく始まりも怪しい、物語。

 これは愚物にも劣る物語。欲深く決定しか出来ない人の物語。

 

 ――――――――――四方法定の永劫続く物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

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