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3話「高校デビュー3」
「菜摘ね…日本は好き?」
「は、はい好きです」
「この住んでる町は?」
「好きです」
「じゃあ…田舎町は?」
田舎町…?
「えっと…好きです」
嘘じゃない、田舎の風景は好きだ。
「貴方は部活はどこに入りたいと思っているの?」
やけに質問攻めな先輩に少し緊張しつつも答える。
まだ決まっていないと言うと微笑んで先輩は答えた
「なら、私の部に来なさい。いい?『伝町部』よ。覚えといてね。放課後の部活勧誘時間に待ってるわ。じゃ、私は生徒会の仕事があるので、またね」
んん?
話が唐突ではないか?
でんちょう部…?
何だそれは…
全く分からない、分からないよ!!!
私は混乱したまま入学式を迎えた。




