第五十鈴 暗黒のダンジョン
『地獄の砂粒』を抜けて『暗黒のダンジョン』にたどり着いた響達一行に初見殺しのトラップが襲いかかる。
響達一行と勇者ハリオは暗黒のダンジョンの入り口に着いた。
「ここが『暗黒のダンジョン』だ」
ハリオはみんなにそう告げる。
「大きな洞窟なんだね!」
「エリア内が狭いモサ子は変身ができないな」
「確かに、モサちゃん変身したら崩れちゃうね」
「うぅぅみんなの役に立てなさそう」
スキル発動するのにモササウルスに変身する為狭いエリアでは活躍できなくしょんぼりするモサ子。
「安心しろ。ここのダンジョンの攻略の仕方は分かっている」
「え?」
動揺するみんなを置いてハリオは話し始める。
「少し歩いた向こう側に看板があるのがあるだろ?」
「あ!あれだね!」
響は指を刺す。そこには暗黒のダンジョンの危険性、住民は近寄らないように注意喚起が書かれていた。
「あぁ、あれだ」
「まさか、あそこにダンジョンのヒントが書かれているとか!?」
「いや、崖と看板の間で素振りをすると裏魔法で宙に浮くんだ。上から暗黒のダンジョンを歩いてスキップする」
「…」
ーーーチリン
タンッ!!
「ぐはぁっ!」
響はノーツを使ってハリオにゲンコツを与えた。
「ハリオ!ズルはダメだって言ってるでしょ!」
「くっ…俺が試しに試した最強の裏魔法なのに…」
ハリオは腑に落ちない状態でぶつぶつと呟いていた。
「そうだぜ。ハリオ。響はズルは嫌いなんだ。正面突破以外道はない」
「しょうがない。だが、このダンジョンは簡単には攻略できない。俺も苦手が故にスキップする方法を生み出したのだ」
「ハリオー苦手ながら何度もやって得意になればいいでしょ!逃げちゃダメだよ」
「そう言われると恥ずかしいな」
「じゃあ、さっそく入ってみよう!」
響一行とハリオは暗黒のダンジョンに入った。
◇
暗黒のダンジョンは名の通り中が暗く、目が暗闇に慣れるまで真っ暗であった。
「真っ暗だね…」
「ああ、だが安心しろ。こんな時の為にMPSのアイライトを強くしておくぜ」
「わ!のなかの目光ってる!」
モサ子は光ってるのなかの目をみてぴょんぴょんととんでいる。
「どうだ?かっこいいだろ?」
「うわ!眩しい!こっち見ないで!」
のなかはモサ子にどつかれていた。
「ハリオはこのダンジョンの何が苦手なの?」
響はハリオに質問をする。
「逃げられないトラップ、初見殺しのオンパレード。ある程度の場所やタイミングは奥に進むにつれてさらに難しくなってな。いつのまにかスキップする方が早いということに気づいたんだ」
ガゴンッ!
右の壁から無数の矢が飛び出してくる。
シュンシュンシュンシュン
ハリオは矢を見ることなく姿勢をずらして避けていく。
ーーーチリン
タタタタタタタタタ!
響はハリオによって避けられた矢をノーツを使って弾いていく。
「へーー、そうなんだ」
響はノーツを弾きながらハリオと会話を続けていた。
「マジかよ。アイツら。俺だったら蜂の巣状態だったぞ」
「くんくん!それにこの矢先に毒ついてるからとっても危険だよ」
「え!?おれほんとにここ攻略できるかな?」
「のなかー?ぶつぶつ言ってると置いてくよ!」
モサ子はそう言ってとてとてと走っていく。
「俺以外みんなバケモノじゃねぇか」
のなかはそう言いながら後を追っていく。
◇
「響待て」
ダンジョンを歩いて数十分後、ハリオは響を呼び止めた。
「どうしたのハリオ?」
「ここのトラップはまずい」
「なにが?」
ゴゴゴゴゴ…
道の奥から巨大な球が転がってくる。
「俺も何度もこの玉の餌食になった」
「ここまでの道が一本道でな。これにあったら必ず死ぬ」
「え?やばくない?」
「んじゃあ、話してないでさっさと逃げるぞ!」
のなかは叫びそれに続いてハリオとモサ子も道を戻り始める。
「みんな待って」
「え?響?お前もしかして」
ーーーチリン
「譜面が見える」
響は大玉に向かって構える。
「響マジかよ!」
「でもあのサイズとスピードだぞ!」
「響、一旦引こう!」
みんなの声は聞こえていた。しかし響はこの大玉の譜面を弾くのにワクワクしていた。
「複雑な作り、巧妙なテクニックが必要な配置。私の求めてた完璧な譜面…燃えるよ!!」
「…なっ!」
ハリオは響の戦への高揚感に気づいた。こんなふうに自分も戦いたいと感じていた。
タタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!
響は1秒に1000個のノーツを弾く。
タタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!
その速さスピード、威力。大玉は転がる勢いが収まってくる。
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!
響の弾きは止まらない。
流れてくる譜面に無我夢中になって弾き続ける
タタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!
7.5秒。
ドガーーーン
大玉はヒビが出た途端に破裂した。
「な、響、お前ほんとにやりやがった」
「もちろんフルコンよね!」
響は笑顔でガッツポーズをする。
「やっぱり本物だな。戦いにも心の余裕がある。響の戦い方は次元が違うんだ」
ハリオは響をみて自分の実力不足を感じるのであった。
「ほら、ハリオ先!進も!」
そう言って響はハリオに手をさしのべた。
「響、いつかお前にたどりく」
ハリオは響の手を取って先に進むのであった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
暗黒のダンジョンは全五話構成で考えております。
色々な罠を使って響達を足止めしましょう!次回もお楽しみください。




