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第三十九鈴 デジャブの脅威

ゴブリン討伐クエストを受ける響達の前に、最強の勇者ハリオが現れ勝負を申し込んでくるのであった。

大型ゴブリンを一撃で倒した勇者ハリオは響達を見て声をかける。


「俺と手合わせをしてくれないか?」


ハリオは響達に戦いを申し込んだのだった。


「え?て、手合わせ?」


響はハリオの申し出に困惑する。


「俺は刺激的な戦いをずっとずっと長い間求めていたんだ。そして俺の一撃を耐える君たちの強さ、この世界では戦ったことのない高揚感を感じた!」


「さっきはいきなり攻撃されてびっくりしたよ!」


「俺はモロに顔面をくらったがな」


「確かに私達は遠くから来た。その目的はあらゆる世界での脅威となる存在を止める為。この世界の魔王もその一つと考えてる。」


「そうだな。一刻も早く魔王の元に行きたい。勇者をハリオ。悪いが、お前と手合わせする目的も時間も今はないんだ」


響とのなかは丁寧に断った。


「魔王はザコだ。倒そうと思えばすぐに倒せる」


「ハリオ今なんか言った?」


「魔王よりも君たちと戦った方が何千倍も楽しいってことだ!」


「なんで、そこまで俺たちと戦いたいんだ!」


「ギリギリの戦いを。戦いの中での緊張感を。俺は求めているんだ!頼む!俺と手合わせしてくれ!」


ハリオが叫び、困惑する響達。

そこにモサ子がとてとてと前に歩きはじめる。


「モサちゃん?」


「ハリオはきっと一緒に遊んで欲しいんだね!私が相手してあげるよ」


「君は先ほどの煙になった少女か」


「ねぇ!ハリオ!もし私と遊んで満足してくれたら、一緒に魔王討伐手伝ってくれる?」


「ああ!いいぞ!だが、できれば全員と戦いたい!」


「そしたらまずは私とからだよ」


「いいだろう!では戦いと行こうか!」


モサ子は響とのなかの前に立つ。


「えっと…モサちゃん、無理しないでね!」


「モサ子、お前なら心配ないが、逆に手加減してやれよ」


「任せてよ!響、のなか!」


モサ子は改めてハリオの方を振り返る。


「そういえば、自己紹介がまだだったね!」


「確かに…君の名前はなんて言うんだ?」


「私モサ子!食べるのがだーいすき!」


ーーーチリン


モサ子は自己紹介ともに煙上になり、モサ子の煙は地面に漂い始めた。


ドゴーン!!!


大きな地響きが聞こえ地面からモササウルスがハリオを丸呑みにした。


しゅるるるる〜


煙はモサ子の立っていた位置に戻り人間の姿のモサ子が出現する。


「よろしくね!ハリオ!」


モサ子は笑顔でハリオがいた方向に笑顔を向ける。しかし、そこにはハリオはすでにいなかった。


「あっ…」


「モサ子!!!お前!!!」


「ハリオ食べちゃったの!!?」


「食べちゃったみたい」


えへへへとモサ子は響とのなかの方を振り向く。


ーーーチリン


モサ子のお腹の中からスキル発動の鈴がなる。


「あれ?」


モサ子が瞬きするとその前にハリオが戦いの前の姿で立っていた。


「あれ!?さっきモサちゃんがハリオのこと食べちゃってなかった!?」


「いや、ハリオならモサ子の前にいるぞ」


ハリオとモサ子の戦いは今始まろうとしていた。


「…では戦いと行こうか!『モサ子』」


「え?あ、うん!」


モサ子は自分の名前をハリオが知ってることに違和感を感じながら、ハリオに向かって走り出す。


ーーーチリン


「大技決めちゃうよ!」


モサ子は煙上になり地面からモササウルスの姿になりハリオを丸呑みにする。


「隙も与えず、周囲を一気に囲み、気づかれずに丸呑みにする技。俺も危うく吸収されるところだった」


ハリオはモササウルスの歯をジグザグに飛び渡り口が閉じる前に外に出た。


「この一撃が決まればいいが」


ハリオはモサ子に向かってレンガで一撃を入れる。


しゅるるる〜


モサ子は空中で人型に戻りハリオの一撃を回避した。

ハリオは体勢を整えて地面に向かって着地の姿勢になる。


「えい!」


ぎゅるるる!


モサ子はハリオが着地する地面に空間を作り上げた。


「なに!落下!?」


ハリオはモサ子の作った空間に落下した。

その先は空中で落下しているモサ子の隣であった。


ーーーチリン


突然の空中に出され体勢が崩れるハリオに対してモサ子は煙上になってハリオを包みこむ。


「ハリオ!まずは動きをとめるよ!」


モサ子は毒のスキルを使って、ハリオの体に浸食しはじめる。


「な、体が思うように…動かない!?」


ハリオはモサ子の煙に包まれまま地面に落下する。


ーーーチリン


煙上だったモサ子は瞬きと同時に人型の姿になっていた。


「あれれ!?私今空中にいたはずなのに!?」


戸惑うモサ子の目の前に戦闘体勢のハリオがいた。


「…では戦いと行こうか!『モサ子』」


ハリオは腰についたバックから木の実を地面にばら撒く。


「あれ?私さっきまで戦ってなかった?」


「モサちゃん…!?おかしい、先までの戦いって夢?」


「確かにおかしい。全員がこのデジャブを見てるっていうのは違和感があるな」


響とのなかも目の前で戦っていたモサ子とハリオの戦いが始めに戻っていることに違和感を感じていた。


「ではモサ子、こっちからいくぞ!」


ハリオは地面に落ちている石をレンガに擦り合わせる。


バチッ!


レンガと地面の石ころを擦り合わせ木の実に火をつけた。

ハリオの地面にばら撒いた木の実が炎をあげ上昇気流が発生する。


バサッ!!


ハリオはマントを広げ、そのまま上昇気流によって空高く舞い上がる。


「分かりやすく目の前から攻撃をする。先ほどの空間スキルは発動するか…」


ハリオはそう呟き、モサ子にキックを向ける。


「すごいハリオ空も飛べるんだね!」


ぎゅるるる!


モサ子はハリオが来る目の前に空間を出し背後の地面にもう一つを出現させる。


「タイミングがわかる攻撃に対して空間を発動するのか」


ハリオは空間に入り、地面に着地してモサ子に向けて手に持っているレンガを回転しながら投げる。


ぶんっ!


空間スキルを発動している状態でモサ子はレンガの存在に気づけなかった。


「いたっ!」


モサ子の頭にレンガが当たったがその瞬間に煙上になりレンガはそのまますり抜けていった。


「当たったが…能力発動時に同時に複数の能力は使える…そして手応えはなさそうだな」


ーーーチリン!


呟くハリオの周りが一瞬にして暗闇になる。


「やはり、油断も隙もない攻撃」


地面からモササウルスの頭が出現してハリオを丸呑みした。


ーーーチリン!


「…では戦いと行こうか!『モサ子』」


ハリオはモサ子の前に立ち戦闘体制になる。


「あれ!?また、はじめから!?」


モサ子は何度も繰り返されるハリオとの戦いの違和感を感じて叫びをあげる。


「響、分かるか?ハリオのあの鈴。俺たち同じだ」


のなかはハリオの耳についた鈴について響に話す。


「うん、なんとなく気づいた、ハリオは異能力者だね」


響は冷静にハリオとの違和感のある戦いに自分達と同じ異能力者であると確信した。


「モサ子!君は何が好きだ?」


ハリオはモサ子に問いかける。


「食べるのがだーいすき!」


ーーーチリン


モサ子はモササウルスになり地面からハリオを食べる。


「さぁ!どう行こうか!」


ハリオはモサ子の閉じる口から逃れるように空に高く飛ぶ。


しゅるるる!


モサ子は地面に着くとともに人型に戻る。


「確定演出だ」


モサ子が立っていた地面が崩れる。


「うわ!おちる!!」


「モサちゃん!?」


モサ子は落とし穴に落ちてしまった。


「丸1週間かけてに掘った穴だ。約1000通りの戦いからここに落ちることを記憶した」


モサ子は穴から出ようとジャンプしたが全く届かない。


「モサちゃん!空間スキルででられる?」


「そうだ!やってみる!」


モサ子は空間を作り地上の空に向かって出現させようとした。


「空間が作れるのは自身の視界に限る」


バタン!


ハリオはモサ子が落ちた落とし穴に蓋をした。


「わー!!響!のなか!真っ暗でどこに空間出せばいいかわからないよ〜!」


モサ子は塞がれた地面の中で叫ぶのであった。


「この狭い穴の中で怪物化しても崩れ落ちるだけだ。…無力化した。これで俺の勝ちだな」


ハリオはモサ子を落とした穴の蓋に立ち勝利宣言をする。しかしその表情は物足りなさを感じさせる。


「…モサちゃんが負けた!?」


「無駄のない動き、あのモサ子がやれるなんて。こいつは圧勝だ。しかしあの穴、この戦いだけに作られたにしては都合が良すぎるな」


モサ子が負けた今、響とのなかは改めてハリオの強さを感じた。


「…ハリオ!その鈴、あなたも異能力者だね?」


響はハリオに問いかける。


「…異能力者、確かにそうだ」


ハリオゆっくりと響達の方を振り向く。


「タイムリープ。それが俺の能力だ」

最後まで読んでいただきありがとうございます。

モサ子ちゃんの相手の能力をコピーする『丸呑みのスキル』のおかげでほぼ最強キャラになっていました。ストーリー上重要なスキルは今後もさらに増やしていきます。

次回はハリオの能力とのなかとのバトル回になります。お楽しみください。

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