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第三鈴 製造の国

製造の国始まりました!会話パート多めです!

「俺と一緒に俺の世界を救ってくれないか?」


のなかの誘いに響は戸惑いが隠せない。


「あの・・のなかさん、私って帰ってこれますか?」


「確証はない。しかしこの魔女のスキルは俺によって発動できる。行ける世界もコントロールできる。」


のなかは自信があるようだった。


「わかりました。あなたの世界にいきます」





鉄製の色鮮やかな高層ビルが建ち並ぶ街。地上には川が流れ緑が感じられるがその見た目は人口で作られた紛いものである。街から離れた先には多くの横に長い建物が見える。工場地帯だ。


「ここが、あなたの国」


光のゲートをくぐり響が周りを見渡している。そこは高層ビルの屋上であった。

澄み切った青空のなか濁すような汚い雲が目立つ。街から離れた工場地帯の一角魔女の国の侵攻が見えた。


「姫!ただいま戻りました!」


のなかは魔女を捕獲したMPSを背負いながら深々と頭を下げた。


「待っておったぞ。のなかっち。そなたが戻るのを信じておったぞ」


のなかが頭を下げる先には黒髪にツインテールの少女がいた。

ミニスカートを履いているが和を感じる羽織を身にまとっている。


「見覚えのない子じゃな。その鈴、そなたも異能力者か」


姫と呼ばれる少女は響に鋭い眼差しを浮かべる。


「姫!この者は俺では歯が立たない魔女を俺の代わりに倒してくれた者です。確かに異能力者でありますが、俺たちの敵ではありません」


「そうか。のなかっち。そなたがそこまでいうなら本物じゃな」


姫と呼ばれる少女は響に笑顔を向ける。


「この度は我が国の近衛兵である のなかを守ってくれたこと感謝いたします。私はこの国を納めるレイン家の第一王女 さりす・レインと申します。のなかの言葉を信じあなたを私たちの仲間として認めます。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」


「えっと・・・私は能塚響です。よろしくお願いします。」


「能塚響、響ちゃん、ひびきっちね。かわいいお名前!気に入ったわひびきっち!こちらこそよろしくね」


さりすは響の両腕を掴み笑顔を浮かべた。


「では本題に入るかの。のなかっち、捕獲用スーツの音声機能をオンにするのじゃ。」


「はい!ただいま!」


のなかは捕獲用スーツをいじり、さりすの前に差し出す。


「聞こえているのか異能力者。そなたにいくつか質問がある」


「何よ、弱小世界の代表さん。悪いわね私があなたの世界を侵略でき損なっちゃって」


ーーードコツ!

鋭い蹴りが捕獲用スーツの頭部に入った。スーツ越しでもその鈍い音からダメージがはいったことがわかる。


「言葉に気をつけるのじゃ。外道な魔女め。どうしてこの国を襲って来たのじゃ」


「決まってるでしょ。私の国を最強にするためよ。私はこの空間スキルを付与されてから私の邪魔をする者達を空間に落とし国の指導者になったの。でもね。ある日占いに私の国が別世界から襲われると予言されたわ。私の世界で私は最強だったのだけれど、別の世界が存在することに気がついたの。私は別の世界も侵略し異世界の最強になるの」


捕獲された魔女アンは楽しそうに語った。

響はその言葉にさりすの目が少し輝いたように見えた。


「聞くに耐えない理由じゃな。最後にもう一つ聞きたい。侵略を始めてから約1週間。そなた自身も別世界に移動してもなお、そなたの国とこの世界をつなぐゲートは開いたまま。スキル保有者以外にも異能力が使えることができるのか?」


「できるわ。かなりの代償が必要だけどね。私には可愛い6人のお気に入りの弟子がいるの。その6人に空間スキルの発動を習得させたのよ。でもね魔力が全く足らないの。約100人の魔法使いの魔力が必要だったのよ。今ゲートを開いているのはその6人の一人。そして約100の魔法使いが発動維持の為魔力を供給しているわ」


「スキルは発動可能しかしそれに相当する力が足らないのじゃな。勉強になった。もう良い。連れて行け」


のなかは捕獲用スーツの音声機能を切り、担ぎ始めた。


ーーーチリン

響には曲が聞こえ始めた。


「・・・?ひびきっち?そなたの目青く輝いているのか?」


建物の周りを囲むように魔法使いたちが宙に浮いていた。

その魔法使いたちの背中には羽のついたホウキが浮いていた。魔法使いたちの首元から魔法の紐がホウキに結びついていてホウキと同じ浮遊を魔法使いたちは行っている。


「この時を待っていた!我らが指導者を返してもらうぞ!!」


魔法使いたちは侵攻するゲートから離れたこの場所に潜伏し魔法の国の魔女アンを連れ戻す機会を伺っていた。魔法使いたちは杖からそれぞれ属性のついた技を繰り出す。炎、水、雷、放たれる魔法は嵐の用に視界を遮る者だった。


「姫!!危ない!!」


のなかは捕獲用スーツを手放し、さりすをかばう。


しかし雷の魔法はさりすの目の前に来ていた。雷の光がさりすの瞳に反射する距離。


ーーータン!


ノーツが弾ける音。雷の魔法はノーツの弾ける衝撃で消失していた。


響はさりすの前に立っていた。


「見えるよ。譜面。全部弾くから!」


響の足元に譜面の円盤が出現する。全方位、のなかとさりすをかばいながら響はノーツを弾いていく。


「響、お前だけにかっこいい思いはさせないぜ」


のなか は魔法が飛び交うなか近くにあったスーツケース型の白色のスーツに身をまとった。


「緊急事態に備えておいて正解だった。MPSマーク2薄城(ウスシロ姫を守るぞ!」


のなかはさりす姫をかばいながら魔法使い達に物理攻撃を仕掛けていく。

しかし空中を自由に動く魔法使いには全く届かない。


攻撃が激しくなる。


前、上、右、斜め左、響は足を大きく振りあげノーツを一気に弾き飛ばしていく。

あらゆる角度からの攻撃も、威力のました魔法も全て弾いていく。


「なんだこいつは!」


魔法使いの一人が動揺し始めた。

響の動きはリズムを刻みダンスの動きが極まっていく。


譜面の円盤に乗った響は足を振り下ろす延伸力で背中を中心に回り始める。


「まるでブレイクダンスじゃな!」


のなかの後ろにいたさりすは響の動きを見て目を輝かしていた。


回転する響をのせた譜面の円盤は宙に浮き始め のなかとさりすを中心に回り始めた。


「攻撃が全然効かない!一旦ひくぞ!」


魔法使いの一人が攻撃を怠ったタイミングで響をのせた円盤は魔法使いたちに突撃していく。


「ここからがサビパート!弾けていくよ!」


タン!


響をのせた円盤の動きが加速する。


逃げまとう魔法使いたちを響はどんどんと倒していく。

その激しい動きについていかず魔法使いたちは上へ下へと散り始める。


最後の抵抗をしてきた魔法使いが巨大な水の渦を響に与える。


しかし響のブレイクダンスの動きに水は流されそして弾き消された。


ーーーバシャーン!

水しぶきが青空に舞う。晴れ渡った空に響は爽快感を感じた。


「・・・やっぱりフルコンよね!!」


曲が終わった。


響をのせた円盤はゆっくりと屋上に降り立つ。

さりす姫は唖然としていた。


「ひびきっち!すっごいの!!なんなのじゃあの動き!!すっごい楽しかったわ!!」


「へへへありがとうございます。つい楽しくなっちゃって」


楽しく話す二人を後ろに のなかは戦闘体制であった。


「隠れてても無駄だ!出てこい!」


途端、アンを捕獲していたスーツの地面に空間ができそのまま落下して行った。


「アン様!空間スキルを覚えたこのチー・スミス。あなた様を救うことに成功しました!」


「何!」


全員が目を向けた先にはアンを捕まえたスーツはすでになくなっており。アンの空間スキルを覚えたチー・スミスが空間から消えていく姿だけが残った。


「私達の攻撃はまだまだ終わっておりませんのよ!アン様を連れ戻しここからが本番ですわ!」


全員が唖然とする。


「振りだしに戻ってしっまったようじゃな」


さりすは静かにつぶやいた。


「えっと、私があんなにはしゃいでいたから、こんなことに!」


「違うよひびきっち。誰も悪くない。そして今私は全然焦っていないのじゃ」


さりすが笑顔で振り返る


「私たちは勝つ。だって最強なひびきっちがいるんじゃもん!」


さりす姫の口癖が上手く使えてないかもしれません。不自然な箇所ございますので、ご意見いただければ修正いたします。登場人物紹介にMPSのスーツ 一覧載せました。全て登場するか不明です。次回たくさん出す予定です。

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